第一話「Trust You're Truth」その10
カチャ♪
心:
楽器店で初めて来たけど…想像したイメージと違う
ルフィナ:
ここは咲さんの特定顧客の為の個人店舗だからね
鈴奈:
ドキドキする!
咲:
いらしゃいませ♪
鈴奈:
本日はお世話になります。高飛騨鈴奈です。
心:
お邪魔いたします。
ルフィナ:
咲さんスイマセンね講演の合間の貴重な休暇のお時間を
咲:
いえいえ、フランソアさんとルフィナちゃんのご紹介ならこの咲、講演直前の激ヤバな時だって喜んでお世話しますって♪
咲:
すぐ持ってくるから鈴奈ちゃんちょっとまっててね♪
鈴奈:
はいっ!お願いいたします。
心:
えっと講演っていってたけど…
ルフィナ:
咲さんの本業は世界でも演奏している有名なヴァイオニストなの。それにエンパイアクラブでも時々、講演をして下さってる。
心:
へぇ~心はクラシックとか聴かないから。
ルフィナ:
うちのクラブのフランソアさんとか、そちらのクラブのオーナーの良二さんのお姉さまの律子様とかの楽器は咲さんがチューニングしてるのでここを利用してるの。わたしもお世話になっているけど。
鈴奈:
うわー緊張したぁ…
心:
咲さんってクラシックだよね? でもドラムとかエレキギターとかもあるよ?
ルフィナ:
咲さんはマルチプレイヤーで個人ではロックとかジャズとか演奏好きだし歌も歌うのよ
心:
すごい人なんだね
鈴奈:
そうなの…そんな人に楽器見てもらえるとか…光栄すぎて気絶しそう
鈴奈:
これが鈴奈の新しいバイオリン…
咲:
ケースも頼まれていたものを用意したよ。 そこのと同じね。 フランソアさんの時も同じような事したからなーんとなくわかるけど聞かないでおくね。
鈴奈:
お気遣い…ありがとうございます。 とっても嬉しいです! 久々のわたしの楽器…
心:
よかったね鈴奈
ルフィナ:
鈴奈は音楽好きだからね
鈴奈:
うんありがとう…
鈴奈:
うわー幸せ…♪
咲:
ねえ鈴奈ちゃんなんか弾いてみる?
鈴奈:
えぇ…その久々で弾けるかな?
咲:
せっかくだしさお姉さんとルフィナちゃんと一緒に演奏しよ? 弾ける曲で!
鈴奈:
えぇぇえ! 咲さんとご一緒に演奏!! そんな‥‥め…滅相も…無い…鈴奈なんかにもったないです!
ルフィナ:
こんな機会なんて無いわよ? 断ったらもっと失礼よ? 私も一緒に演奏するから、あのわたしのバイオリン出してきますね♪
心:
私、音楽は詳しくないけど聴いてみたいです!
咲:
nonnon(ノンノン)! 心ちゃん音楽は知識ではなくてココロで感じるものなのよ? 詳しい詳しくないなんてのは関係ない♪
鈴奈:
お…お願い…いたします。
咲:
はいっ! がんろうね♪
心:
うわー‥‥
J.S. Bach: Orchestral Suite No.3 in D Major, BWV 1068
(日本だとG線上のアリアとして有名)
注:
これをチェンバロを抜いて、バイオリン3つで弾いている感じでちなみに作者の瑠花はバッハが大好きです。よって今回は趣味。最初はドイツ舞曲にしようと思ったけど、こっちの方が皆様には有名なのでイメージがしやすいと思うので。
パチ!パチ!パチ!パチ!パチ!パチ!
心:
うわぁああ!! 感動したぁあ!! 言葉がないよ! 心にじーんときた! もうそれしかない! ココロが揺すぶられたぁ!!
咲:
お客様、スタンディングオベーションありがとう! 鈴奈ちゃん、ルフィナちゃんやったね! ほらお礼!
鈴奈:
うぅ‥‥ありがとうございます…(照)
ルフィナ:
ありがとうございます! ありがとう心
心:
お礼言うのはわたし! すばらしい音楽だった! 生でクラシック聞いたの初めて! こんなに素晴らしいんだ!