CLUB FORESTのえんぱいな日々(本編) 第五百五十九話 ラグナロク序章 その3-4

 ヴェル:
萌香お姉ちゃんいた!

萌香:
ヴェルが飛んできた!

ヴェル:
まずは、Well come to cyber space! ヴェル達、ネットウィーザードの世界へようこそ萌香お姉ちゃん。

萌香:
うん、ありがとう。 ねえここってどこなの?

ヴェル:
どこ?

ヴェル:
クロノス、ここはどこ?

クロノス:
現在の座標は aa020fb.01bbaaa.fffee01.b80000.7lacd32.77dc91 です。

ヴェル:
だって!

萌香:
杖がしゃべった。 あの座標かな?そういうことではなくて、ここってサーバーの中? とか?

 ヴェル:
あ~そういう意味か、ここは「何処でも無い場所」電脳空間のコモンラインの上に一時的に発生する領域でダイブインなどに使われる…うーん…説明が難しい。

萌香:
まあいいや、とにかく来てくれて良かった。会議するとか言ってたから、そこにどうやったら行けるとか、それ以前に動くにはどうしたらいいかとか…途方に暮れてたから

ヴェル:
だよね~今度ちゃんと時間つくって色々教えるから! 今は師匠のロビーに行こう?

萌香:
それでわたしはどうしたらいいの?

ヴェル:
萌香お姉ちゃんヴェルの手を握ってちょっとの間、離さないでね!

萌香:
うんっ! おおっ! 浮いた!


ヴェル:
クロノス! シフト、師匠の講義室!

クロノス:
ラインエンゲージ、シフト準備完了

ヴェル:
いくよ萌香お姉ちゃん!

萌香:
はいっ!

ヴェル:
転移(シフト)!

萌香:
眩しい…白い部屋? 机と‥ホワイトボード?

Dr:
萌香さんも来たわね。

悠里:
裸では無いのですわね。

萌香:
あっうんマリアが準備してくれた

悠里:
かなり優秀なエージェントAIを用意してもらえたらしいですわね。 何をやっているのです? 座ったらいかがですか?

 萌香:
さっきまではふあふあしてて、現実感がなかったけど…これ、机の肌触りとか、椅子の質感とか…どう考えても現実としか思えない。

悠里:
ここはDrのスプロール…無数の人工衛星群で作られたサーバー群の中に用意されたルーム領域だから、データ量が先ほどまでいたコモン領域とは違いますからね。 ここまで情報量がそろえば、脳にとっては現実ですわよ 

萌香:
だってこれデータなんでしょ?

悠里:
はぁ~物理空間だって萌香のカラダの皮膚感覚から脳が受け取っているデータという点では変わりありませんでしょ?  受け取っているのは萌香の脳なんですから同じですわ。ですあからここだって現実。

Dr:
萌香さん、初めての電脳空間で戸惑っていると思いますが今回はお話をするだけで済むのでそのまま参加して下さいませ。 改めて後からヴェル、悠里、そして紅葉さんに講習を受けると良いですわ。

ヴェル:
師匠!萌香お姉ちゃんの事は任して下さい。

萌香:
Drフィッツジェラルド、解りました。 あっ紅葉さん!

紅葉:
Drから連絡を受けましてわたしくしも参加させていただきます。 その後で萌香さんと悠里さんにお頼みする事があるのです。