イケナイ凛空ちゃん 第四十九話 「お兄ちゃん最大の危機!」後編
〇それから三ヵ月後の現在 大晦日 エンパイアクラブ GreenWood's メインエントランス
雪音:
ふぅ~んカー用品ショップ、まあ仕事納めも終わってるしいいじゃない? ただ今日は大晦日だから夜まではもどってきてね~家族ですごすの有虹子とか楽しみにしてるから。あと年末の警察屋さんの取り締まり気を付けて行ってきて。
SE:ぼわぁぁぁあああ!
穏海:
お兄様お出かけになりましたのね。
雪音:
アレでバレてないと思ってるんだからスゴイわ
有虹子:
でもさっき聞いてたら夜までには帰ってくるんでしょ? 有虹子は毎日会えるけど…あの子は毎日は会えないんだから…少しは…
凛空:
今日は大晦日だよ。 さすがにちょっと…
穏海:
お兄様がちゃんとわたくしたちに話せば問題にはしないつもりなのですが。
雪音:
しかし…うーん相手がね…ちょっと…
有虹子:
お兄ちゃんお姉ちゃん達の事こわがってるし。話づらいんだと思うよ?
穏海:
それが赦せないのです。
凛空:
澄ちゃんはいないけど、いまちょうど他のメイド達は社員旅行スキーだしちょうどいいから決着つける?
雪音:
しかたありません。現場を押さえましょう。
すみれ:
ふぅ~寒い。 ちょっと早く来すぎたかな…。まあ遅れるよりはいいけど。
すみれ:
ちょっとオーナーさん! そんなに走ってきて…えっ? 遠くからベンチにすわるすみれが見えたから? 走ってきた? ダメですよ…。 そんなに息切らして…もう
あの…今日呼び出していただいて…その会えるのはとても嬉しいんですけど…今日は大晦日でオーナーさんはご自分のメイドと一緒に過ごすべきだとすみれは思うんです。 生意気いってすいません。 でも! うちのご主人様も今日は久美メイド長さん達とご一緒だし‥
えっ?どうしても今年中にわたしたいものがあって無理に呼びだしたんだ? これ?
すみれ:
遅くなったけどクリスマスプレゼント? イブも当日もイベントで忙しく、会える自分のメイドにはあげれたけど…すみれには会えなかったから。 今年のクリスマスプレントだからどうしても今年中にあげたかった…って…。 遅れてゴメンって…そんな…
すみれ:
うぅっ‥! うぅう…うぅ…(号泣) いえっ! そんなにイヤだったって! 違います! あの…そのうぅぅ…(泣)…はいぃ…落ち着きます……落ち着きます…でも…ちょっとだけ…まって下さい…
すみれ:
すいません‥すみれ、オーナーさんからプレンゼントを貰えるとか思ってなくて…すごく驚いて‥嬉しくて…そしたら涙が止まらなくなちゃって…すいません。 謝らなくていいって‥うぅ‥…受け取ってくれるかって? はいっ! …受け取ります!
すみれ:
あ…ありがとう…ございます。 えへっ…うまく笑えてないかもしれない…すいません…いえ‥その‥はいっ…メリークリスマスです…。
すみれ:
こうやってコーヒースタンドでコーヒをかってベンチで並んで座って話すと研究生時代を思い出すって…オーナーさんって学生時代は研究生だったんですか? それでベンチで女の子と並んで座って…
すみれ:
…そっかそんな時代から女の子を侍(はべ)らせて…そうですよねエンパイアクラブのオーナーさんですものね…モテますよね
すみれ:
違う? 凛空さんのことを思い出してた? えっと凛空さんってオーナーさんのクラブのメイド長で第一夫人の?その? いまのすみれよりは小さかったけど良くこうやってベンチにすわってお話をしたと…。(注:イケナイ凛空ちゃん第三十八話「scarlet leap」参照)
すみれ:
その時代からのお付き合いなんですね‥わたしより小さい時の凛空さんとか…わかってはいましたけど、オーナーさんってロリコンですよね~、まあ恋人になって結婚したんですから…これはごちそうさまですぅ♪ このこの♪
すみれ:
えっ? その当時の凛空さんにすみれの雰囲気が似てる? だからオレは嵌ったのかもなって…それって…?
すみれ:
(ぽっ!真っ赤)ふにゅ~…………
そっ…そうですね…。ここでプレゼント開けていいんですか? はい。 開けます
すみれ:
うわっぁ! みずいろのテディベアだ! うんっ! かわいい! ベア好きだから、白と茶色はいるんですが、水色はもってなかったから! 水色大好きなんです! かわいいです! ありがとうございます!
すみれ:
あっそうだ…
すみれオーナーさんにプレゼント用意してない…気にするなって気にしますよ。今の笑顔だけで良いとか…それはキザすぎです。 そうだ!
SE:しゅるるる
すみれ:
えいっ! 今これしかもってないから、すみれのマフラーをプレゼントします。 手編みじゃないけど…すみれの残り香とぬくもり付きです。 マフラーなら何個あってもいいとおもうし…。 はいっどういたしましてぇ
穏海:
なんですの? アレは…?
有虹子:
お兄ちゃんが有虹子より青春してる…美少女ゲームとか恋愛漫画みたい‥はうぅっ!
雪音:
見てるこっちが恥ずかしくなるわ…これはちょっと予想外だった。 どうしましょう凛空さん? 凛空さん?
凛空:
アレは…まずい…お兄ちゃんの中の凛空の存在が「上書き」されて消える…アレは排除しなくちゃ…凛空ちょっと行って話してくる…
雪音:
排除って? えっ! ちょっとまってぇ!
穏海:
凛空? いったん落ち着きましょう? ねっ? ここは冷静にです! ねっ!
有虹子:
ひぃっぐぅっ! 凛空お姉ちゃん…(雰囲気がいつもと違う! 怖いよ~! )
クラブの皆様で社員旅行でスキーなんですか。今は奥様達しかお屋敷にはいないと。お食事の用意とかは? 穏海さんが作ってくださってるんですね。
すみれ:
えっ? どこかお店でも入るか? ここでいいですよ~どこも混んでますし。来る前にショッピングモール覗いたら人一杯でした。 ちょっと寒いけどここは穴場かもしれませんね。
すみれ:
人が多いといえば、郁恵と愛里栖が桃恵先輩達のお手伝いで東京の大祭に行ってるんですがライムチャットで「人多すぎ! 死ぬぅうう!」って叫んでました! 写真も送ってくれてコスプレとか見ました。 オーナーさんも行ったことあるんですか? へーゲームの同人誌? ですか。
えっ?! 澄さんとクラスメイトのForestの副メイド長の里緒奈さんと亜美さんと瑠美さんも今行ってるんですか? 澄さん社員旅行は? 大祭優先?!
ぼんっ!(注:AURORAを使っているのでこの画像は二人だけに見えてます)
すみれ:
これ今さっき送られてきたんですか! うわーコスプレだ! えっとこれは? なんのコスプレですか?
すみれ:
ゆずそふとさんの美少女ゲームでリドルジョーカーという作品のコスプレなんですね。 「ちゃろー」って里緒奈さんとかForestの人たちが良くつかってる挨拶のモトネタをつくったブランド?ってなんですか? 制作会社のことを言うですね。 澄さんと里緒奈さんが好きで親友のForestの亜美さんと瑠美さんが二人に巻き込まれて…はぁ~亜美さん笑顔がひきつってますね確かに(笑)
すみれ:
愛理さんはこれがイヤでバスの運転手を理由にして社員旅行に逃亡したと! あははっ(笑)たしかにこれは、愛理さんがやったら卒倒しそうですね♪
すっと影が二人の間に伸びる
すみれ:
…えっ?
凛空:
あらあら~♪ こんな所で奇遇だね~♪ お兄ちゃん…っと貴女はWhityGardenのすみれさんだよね? デート中お邪魔しちゃったかな?
すみれ:
ひぃ…ひぃっ…っひぐっ…
凛空:
お兄ちゃん♪ すみれさん、二人とちょっとお話しが…
雪音:
凛空さん! 落ち着いてねっ!
BGM:悲しみの向こうへ
いとうかなこ『悲しみの向こうへ』
すみれ:
凛空さん! いえエンパイアクラブGreenWoods 凛空メイド長! ちゃんとお話しするのは初めてですが。 あの! オーナーさんは悪くないです! すみれが全て悪いんです。
いえっ! オーナーさん違います。
すみれはGreenWoodsのメイドではなくWhityGarfenのエスコートメイドなのにオーナー様の優しさに甘えてイケナイ事だと解っていたのにお話を聞いてもらったり…
すみれ:
すみれは! EmpireClub GreenWoods のオーナー様をエスコートメイドとして誑(たぶ)らかしましたのはわたし個人の意思でEmpireClub WhityGardenは一切関係がありません! わたし個人はどんな償いもいたしますがオーナー様やWhityeGaedeneのClub、およびご主人様にはお咎めがないよういお願いいたします!
凛空:
ほう。でわ今回の件は全てすみれさんの独断だと?
すみれ:
はい! わたしの独断です。 どんな咎めも受けますし私ができる事ならなんでも行い罪を償います。
凛空:
なんでも…そう…
すみれ&凛空
オーナー様は関係ありません!&お兄ちゃんは黙って!(同時)
穏海:
凛空? あのね…
凛空:
穏海も黙ってて。
有虹子:
雪音姐さん、久美と麗奈と連絡とれたよ‥それで…良二くんにもまわしてもらって…ごにょごにょごにょごにょ‥
雪音:
ふぅ~ん…ふう~ん…
雪音:
やっぱりか…凛空さんはうちのメイド長で、元Forestのメイドってことだよね。穏海さんより怖いわ…
有虹子:
凛空お姉ちゃんすごいね…
すみれ:
オーナー様とEmpireClub GreenWoods そのご主人様に咎(とが)が及ばないなら私は身も命も惜しくはありません。 メイドの名誉にかけて誓います!
凛空:
「ご主人様」は黙ってて! これはメイド同士の話! ご主人様に権限はない。GeenWoodsメイド長の凛空の権限です。 もし気にくわないならすぐに凛空を自分のクラブのメイドから追放すればいい。
凛空:
もう一度確認する。 メイド「古都埼すみれ」そのメイドの名誉に誓い二言はない?
すみれ:
ありません!
凛空:
ならメイド古都埼すみれ。今のご主人様であるマスター保坂良二を捨て。わたし西園寺凛空のメイドとなり。弊エンパイアクラブ GreenWoodsのメイドになりなさい。 その条件を飲めばうちのご主人様、西園寺剛史並びにClubWhityGardenとそのオーナーである保坂良二様には今回の件、一切の咎を求めないようにこの西園寺凛空はメイドの名誉にかけ誓う。
すみれ:
えっ? すみれを凛空さんのメイドにと? えぇっ?
凛空:
ほらどうするの?
すみれ:
だって凛空さんもメイドですよね? えっぇぇ! それって奥様つきのメイドなら・・でもオーバーメイドとしてのマスターは?
凛空:
それも凛空。
すみれ:
えぇえぇ? そんなことできるんですか?
空:
お兄ちゃん! この娘(こ)は凛空が「保護」します。 止めろといっても、やめない!
遠隔立会人 櫻糀瑠莉並びにフランソア・フィッツジェラルド・デルポール・櫻糀
ニューロチップ認証回路へ接続完了。
コード48 マスター権限Adept=アデプト
Old capital cape violet = 古都埼すみれ 所属クラブ WhityGarden AdeptUnLockシーケンス マスター名移譲 保坂良二より
凛空:
コード48 マスター権限 hierophantes(ハイエロファント)
Dignified Deep Blue Sky 認証番号b44430 マスター名 西園寺凛空
すみれ:
…認証しました。 マイマスター ハイエロファント・ディグニファイト・ディープ・ブルー ・スカイ
ずるぅ・・(凛空とすみれがくずれおちる)
雪音:
凛空さん! すみれちゃん!
有虹子:
えぇぇ!
凛空:
あれ…どうしたんだろ…身体の力が…入らない? だからこんなところで認証式など無茶という意味でオレは反対したんだって? そんな怒らなくても! ニューロチップに供給されるハイドロなに? うぅ!わかったらゴメンなさい
穏海:
はい、クラブのワゴンできています!
雪音:
わかりました。すみれちゃんは私が凛空さんはお兄ちゃんがかかえていくですね。 はいForestですね? はい!二人ともいきますよ!
〇Empire Club Forest 地下メディカルラボ 廊下
有虹子:
このオレンジジュースとても美味しいです! 手作りなんですか?
詩織:
あの人の為に作った残りなんだけどおいしいならよかったわ。 こうでもしないとあの人、果物とらないから…・
穏海:
本当にすいません詩織さん。 紅葉から本日は里緒奈さんがお戻りになるまでは詩織さんと瑠莉さんお二人だけだって聞いていたのにお二人の時間を邪魔する事になってしまって。
詩織:
いいのよ穏海お嬢様
いいのよ穏海お嬢様
穏海:
詩織さん、プライベートの時間だからといってお嬢様はもう止めて下さいませんか?
有虹子:
穏海お嬢様?
詩織:
かしこまりました今後は紅葉さんと同様に「さん」づけにいたします。 それで本日ですが、あの人は今日は仕事が無いこといいことに朝から図書室で本をかたっぱしから机に積み立てて色々調べものしてただけだから。当然、わたしが話しかけても三分の一も聴いてなかったくらいです!
ふんっ!
あの机に積み上げて散らかし放題の本だけど。フランソアさんがスキーから帰ってきたら怒られば良いわ。
有虹子:
本を積み木のお城にしてその中でノートになんか難しい記号とか書いてる瑠莉オーナーさん…想像できる(ずずずぅ~オレンジジュースをすすってる)
穏海:
せっかくの二人きりなのに図書室で調べものですか(苦笑)
そういうところは本当に瑠莉さんは昔と変わらないんですのね…。
詩織:
はい。たぶん死んでも変わらないと思います。
有虹子:
良二くんと久美きた! 良二く~ん! 久美!
穏海:
有虹子さん、ここは病院と同じですから静かに。
久美:
良二くん!足早すぎ!わたしそんなに早く走れないって…はぁっはぁっ!
良二:
有虹子ちゃん連絡ありがとう! 詩織さん穏海さんご迷惑をおかけしてます。
詩織:
保坂オーナー気にしておりませんから心配しておりませんよ。久美さんも落ち着いて
穏海:
良二オーナーご無沙汰しております。今回はすいません
良二:
こちらの方こそ凛空さんとの打ち合わせどおり、すみれのマスター権限が凛空さんにうつったのは確認できたんだけど…でもその倒れたって? 状況はどうなの?
穏海:
今は瑠莉オーナー様とお兄様が処置して下さっています。あと雪音姐さんは付き添いで
詩織:
あの二人が処置しておりますのでどんな症状でも心配いりませんから落ち着いて下さい。
有虹子:
久美、大丈夫?
久美:
このお屋敷大きすぎ…駐車場から走ってきたけど…遠すぎるよもうだめ。運動苦手なのに…
有虹子:
あっ一般客の駐車場に入れたんだ…それは遠かったかも
SE:ウィン 自働ドアがあく音
瑠莉:
良二くん、呼び出してごめんね。大丈夫だと思うけど良二くんの検査をいちおう行いたいから。
良二:
あの瑠莉さん凛空さんとすみれは大丈夫なんですか?
詩織:
そうですよ、あなた、まずはお二人の容態は? それとあなたはもうここに居て問題ないのか説明を。
瑠莉:
うんわかったわ。 調整はまだちょっとかかるけど後は剛史くんと雪音くんに任してきたよ。彼ならわたしがいなくても問題ないしね。 ちょっと想定外な事がおきただけなので肉体的には全然問題ないから心配しないで。
穏海:
良かったです。
SE:カシャ(火をつける)
詩織:
あなた朝から何本目ですか? さすがにフランソアさんに連絡しますよ
瑠莉:
いいじゃない、いない時しか自由に吸えないだし…
良二:
あのボクを検査するんですか? それはいいとして今回二人が倒れた原因は? 想定外というのは?
瑠莉:
それについてだがね…
瑠美:
そもそも愛理が逃亡しなければ彩香さんの護衛は必要なかったのに愛理め
亜美:
でもついてきてるなら影から護衛じゃなくて最初から一緒に行った方が良かったのに
ぐいぃ!澄が彩香に身を乗り出してくっつく
ヴェル:
!?
澄:
そうですよ~! そしたらみんなで最初からワイワイできたのに!
彩香:
あの護衛をするときはなるべく広い視野の確保がですね…必要でして一緒に行動するよりは自由に動ける方が…(ひぃ!胸がくっついてる)
澄:
本当に仕事に真面目なんですね! カッコイイです!
ヴェル:
ふぅ~!
里緒奈:
澄! 彩香さんと話してるばかりで食事進んでないわよ?
澄:
里緒奈、大丈夫だって食事は楽しくおしゃべりしながらするものなの! 彩香さんもそうおもいますよね~♪
彩香:
…そうだね…
澄:
お仕事最中とはいえちょっとは大祭みれたですよね? 何かきになるモノとかありました?
彩香:
実は任務中イケナイとは思ったんですが、ガオガイガー同人誌を何冊か買ってしまいました。小説なんですけどね
澄:
彩香さんはガオガオガー好きなんですね! どの話とかシーンが好きすか?
彩香:
TV版の方のJアークが初めて出るシーンがもう感動で…
澄:
わかるぅ~あそこいいですよねぇ~♪ 澄も大好きなシーンです! いままで敵だったのにそれが…(以下略)
ヴェル:
ぐぬぬぅ
亜美:
ヴェルちゃんが…あんな顔を…
里緒奈:
瑠美と亜美が余計なこと言うから。 予想外の状態で里緒奈達と合流することにならなければいまでも彩香さんと二人でいられたのにヴェルとしてはそれが出来なくなって機嫌が悪い所に、澄があーだし。澄は悪気は無いだろうけどアレが普通だしね
瑠美:
ごめん。 悪かったわ。
ヴェル:
彩香! 準備できたから、今から里緒奈お姉ちゃんとリアルタイムブレインダイブをするから他のお客やスタッフさんがこないように警戒して
彩香:
うんわかった。
澄:
ヴェルちゃんと里緒奈、二人とも凛空お姉さまとすみれちゃんをお願いね。
里緒奈:
うん。まかして。 ヴェル、里緒奈は準備いいよ
ヴェル:
いくよ! ダイブイン!
〇????????
凛空:
うぅ~ん‥ここは…どこ? 空? 雲の上…?
凛空:
夢じゃないね…うーん現実感が…これ電脳空間(サイバースペース)だよね? 絶対。 たしかすみれちゃんを認証して保護下においた時に力が入らくなって… 寝ぼけてダイブしちゃったかな? ネットワークMAP! 凛空MAP苦手なんだよ・・・。RISAちゃーん(RISA=Riku Intelligent Support Agent=凛空のAURORAインテリジェントシステム)助けて!
SE:ぼん! ふっといつも凛空がつけている赤い石のペンダントが空中に現れる
RISA:
はいマスターなんでしょうか?
凛空:
ここどこ? MAP見てもわからない…そもそも凛空は地図とか苦手だけど…
RISA:
マスターここはそのMAPには載っていません。 ここはマスターの電脳ロビーが拡張した領域です。 よって脳領域の一部と思って下さい。
凛空:
ふつうの電脳ロビーとは違うわけ?
RISA:
はい。 マスター! アラームメッセージ! 高速移動体急速接近!
SE:
どんっ! いきなり下方の雲の中から高速ですみれらしきものが飛び出してくる
それをすんでの所で飛びのいて避ける凛空
凛空:
RISA! セットアップ!
言葉と同時にRISAが杖に、背中に羽(アクセルフィン)が生える
RISA:
YES マイマスター!
凛空:
ひぃぃいぃぐぅうう! プロテクション!
SE:ガシン!
SE:ビビビイビビビビ! すみれの剣と凛空が張ってる論理防壁と杖が火花をちらしながらきしみをあげている音
凛空:
やっぱりコレが原因か! すみれちゃん! まあわかるけど! いきなり攻撃してくるのはやりすぎだとおもうよ? ちょっとお姉さんのお話し聞いてくれないかな?
凛空:
うぅー近接戦は不利! これくらいでいいかな?
凛空:
悠里ちゃん直伝! バリアバースト!
RISA:
Barrier Burst
解説:Barrier Burst
展開している論理防壁に高速論理負荷をかける増殖演算式を挿入、浸食している敵アイスブレーカーにオーバーフローを誘発させる攻撃をかける術式(プログラム)
SE:
ど~ん! ひゅん!
凛空:
やりすぎたかなぁ?
RISA:
いえ対象無傷です。 しかしアフターショックで動作は停止中。いまのうちに距離を取る事を推奨します。
凛空:
RISAちゃんさっきの接敵でデータは取れたね
RISA:
はい、今マスターの演算衛星にデータを転送。解析を行っています。 マスター下方の雲の下に飛び込むことを推奨します。同時にアドレス追跡妨害用のデゴイを散布します
凛空:
わかった!
SE:
うぉ~~ん!
SE:
シュバァァア!
凛空:
ちょっとうそぉ~! スマッシャー? 遠距離攻撃できるの?! シールド間に合わない!
凛空:
この空間の凛空を舐めるな!
RISA:
Device Shooter(デバイスシューター)
SE:
ドカーン!
凛空:
チャフ展開!
RISA:
YES マイマスター! デコイ散布します!
穏海:
凛空!
良二:
戦ってるの?
穏海:
お兄様! これはどういう状態ですか? 凛空とすみれさんに何をしたんですか!
雪音:
お兄たまが言うとおり驚くのはわかるし怒るのも解るけど、穏海さんもオーダーメイドだから凛空さんとリンクするとまずいから…少し精神を落ち着かせて。
良二:
すみれなのか? これ…
雪音:
瑠莉オーナーなんで二人をここに入れたのよ
瑠莉:
うーん久美がいてさ、そこで話すわけにもいかなくて…
良二:
久美ちゃんを連れてきてはまずかったですか? 申し訳ありません
穏海:
お兄様の言う通り久美さんはメイド長なんですから着いてくるのが当然です。良二さんは悪くありませんわ
雪音:
なるほど、久美がいるのね。 それじゃ廊下で話すわけにもいかないか…わたし外に出て久美が来ないようにするわ。穏海さんくれぐれも気を荒立てないでね凛空さんの為に。
穏海:
瑠莉さん。 今回の件、凛空と良二さんと組んで裏で何をやっていたんですか? あと名前にフランソアさんの名前も凛空から出てましたよね?
良二:
あの穏海さん、すみれはねボクのクラブで預かってたんだけどちょっと特殊なメイドで…
瑠莉:
良二くん私から説明するわ
瑠莉:
すみれはこないだのヴェルナンディーにより救出されたメイドでね
穏海:
ヴェルナンディー?
瑠莉:
エンパイアクラブミリタリアと私や剛史くんが参加している保全機関と共同の大きな軍事作戦と考えてくれればいいわ。 とにかくそこで救出されたメイドの一人なの
瑠莉:
すみれは調べてみるとオーバードライブアクスレーターを搭載したオーバーメイドで、他の誘拐されて施術されたメイド達とちがってまったくデータがなくてね。だからマスター認証をとりあえずできる良二くんのクラブに預かってもらう事になったんだ。
穏海:
お兄様から聴いてますが最近そういう元の素性がまったく不明なメイドも多いですよね。久美さんもそうですし。もどす過去の記憶そのものが存在しないメイド
瑠莉:
そうなんだ。 しかも心にかなりの傷があって良二くんや久美さんに対してもあまりなつかなくて…しかし治療にあたっていた剛史くんには心を開いてね…ご奉仕したいといいだして…良二くんが許可したらしいんだ。
穏海:
あのそれってカリンさんとかナノさんとかのパターンですか?
瑠莉:
剛史くん優しいから…患者には。 それだけならいいんだが…
瑠莉:
じつはすみれに搭載されているオーバードイラブプロセッサが特殊でね、ヴェルと紅葉さんが解析をしていたんだが…どうしても一部が解析できない・・・ブラックボックスでね。それを解析するには凛空の演算衛星と紅葉さんのSQUIDを組み合わせが必要だと解った。 さらに…
SQUID(スキッド)=超伝導量子干渉素材演算装置=えんぱいあな日々本編第434話「栗田紅葉」参照
瑠莉:
そのブラックボックスの部分からもし認識操作系の通信がでていて剛史さんを誘惑していたらと紅葉さんと凛空が言い出してまして、だから徹底的に調べると…もし剛史くんにそんなこといったら
穏海:
いやお兄様、俺はそんなことで誘惑などされない純粋にすみれの事は可愛いとおもっているって、それ妻のわたくしの前でいいますか? この浮気者はどうしたら良いでしょうかね?
良二:
穏海さん! 剛史お兄さんも落ち着いてください! それで瑠莉オーナー結局調べるといってもどうしたのですか?
瑠莉:
それが凛空と紅葉とヴェルがな…すみれと凛空がマスター権限でむすばれば、最上位管理者権限で凛空がブラッボックスを演算衛星をつかって分析できるといいだしてね。
穏海:
良くはわかりませんが、ブラックボックスがコンピュータウィルスみたいなものならいっかい凛空に感染させて分析するということと同じじゃないですか?
瑠莉:
そうだ危険だと言ったんだが…聞かなくてな。 剛史くんが絡むとあの三人はどうしてか冷静さを失うというか・・・。
穏海:
お兄様…もし紅葉とヴェルさんに手を出したなら…わたくしが責任をもって今度はあばら骨だけではなく全身の骨を粉砕しますからね。
瑠莉:
…あははっ…
良二:
ひぐぅ! それでぇ
良二:
さっきのあれサイバースペースですよね? そこで凛空さんとすみれとなんで戦っていたんですか?
瑠莉:
剛史くんに協力してもらってやっと凛空の電脳ロビーのモニタニングができたのだが、どうやら凛空とすみれがマスター認証した瞬間からすみれの自我ではなくて、ブラックボックスのプログラムが別に活動を起こし、凛空の自我本体を攻撃し無力化をねらっているようなのだ。もともとブービートラップだったんじゃないかな? マスターを乗っ取るための
良二:
それ…大丈夫なんですか?
瑠莉:
それは紅葉さんと凛空はある程度は予想してたらしく、剛史くんの所や良二くんの所で発動するよりは凛空の電脳ロビーで起動させて…それを「みんな」で叩き潰せば万事解決だと…いってな。
穏海:
あぁ…紅葉が考えそうなことだわ。
RISA:
解析終了。あの攻撃してきた物体はすみれさんのブラックボックス内のRAMに存在しているマスター契約を結んだオーダーメイドの自我を攻撃、無力化したあと乗っ取る機能をもったプログラムです。 ただしマスターが懸念していた遠隔で他のニューロチップなどに認識改ざんなど施すような機能はありません。
凛空:
ということは、外部からの影響がないならお兄ちゃんがすみれちゃんに夢中なのは?
RISA:
それは純粋にすみれさんにお兄ちゃんが夢中になっているだけでは? マスターが飽きられたとか?
凛空:
はぁ?! なにそれ! お兄ちゃんが凛空のこと飽きたっていうの?
RISA:
最近、お兄ちゃんとのデート断ったり、夜伽を断ったりしてませんか?
凛空:
うぐっ! そ…それは最近クラブのメイド長としての仕事が忙しいし…最近さ穏海の夜の甘えが酷くて、それにあと澄ちゃんも加わってるし…うっ‥連日だから身体が疲れているのは実際だし…疲れている時は無理せず俺のことは後回しでいいよって言われているし…
RISA:
マスターはお兄ちゃんをかまってあげてないと。それではすみれさんに獲られてもしかたありませんね。
凛空:
そっそんな構ってないとかないから!
RISA:
すみれさんはマスターがお兄ちゃんをほっといた隙間を埋めてくれてただけじゃないですか?
凛空:
うっ…ココロの隙間…
凛空:
ねえっ! RISAちゃん凛空どうしたらいいかな? お兄ちゃんにこのままだと凛空捨てられちゃう?
RISA:
もう少しお兄ちゃんをかまってあげれば良いかと、それよりマスター
凛空:
構う…構うって具体的には?
RISA:
マスター、今はそれより止まっていますと
ひゅん!
凛空:
ひぎぃぃぃ! ブラックすみれちゃん! プロテ‥間に合わないぃぃぃ! もうだめだぁ~!
すみれ:
マスター! さがって!
SE:カシン!
凛空:
えっ? すみれちゃん? もうひとり?
すみれ:
しゅーーーとぉ!
violet:(すみれがもっている杖上のインテリジェントデバイス)
Device Shoot!
SE:
ど~ん!
すみれ:
逃げられました…。 マスター大丈夫ですか? 遅くなってすいませんマスターの座標がデコイが一杯で追いきれなくて…やっと追いつけました。
凛空:
うん…ありがとう、凛空は大丈夫! すみれちゃんの本物の本体だよね?
凛空:
なんか…強くない?
RISA:
はい。特A(アルファ+)級以上の電脳ウィーザードオーバーメイドだと推測されます。
凛空:
凛空いらないじゃないこれ?
すみれ:
マスター、これでサーチビットがプログラムを発見したら座標を送ってくれます。 それであの…その…あのプログラムですが、すみれのチップの中にいたプログラムでマスターを乗っ取る為のものみたいだと思うんです
凛空:
うん大体の事はヴェルちゃんと紅葉の予想どおり。だからサイバースペースでの戦闘ができないお兄ちゃんでなくて、凛空の所で発動させる作戦だったの
すみれ:
…そうなんですか…
すみれ:
もし、オーナーさんがすみれをメイドとして移籍させてほしいと言われたらたぶんすみれ喜んで御受けしてたと思うんです。もともと良二オーナーや久美メイド長にはそういわれたら移籍してもいいよって言われてたので…そしたらオーナーさんが大変な事になっていたかもしれないですね…オーナーさんを誑かしただけじゃなくて・・すみれトンデモ無いことを‥
凛空:
すみれちゃん! 泣かないで!
すみれ:
それに…マスターの大切な旦那様であるオーナーさんがすみれと浮気を…普段はあんなに温和なマスターが…失礼ですが怖いくらいお怒りになるのも理解できます。 本当に申し訳ありません…すみれはどうしたら償えるでしょうか?
凛空:
あれは・・そのちょっとフランソアちゃんや詩織さんの真似をしてみただけで…やってみたかったというか…本気じゃないから! 凛空はすみれちゃんに怒ってないから! でも…命令かそうだな
凛空:
だったらまずはその凛空のことを「マスター」っていうのをやめてくれない? なんか他の呼び方に…
すみれ:
そうですね。気づきませんでした。 でしたらご主人さま
凛空:
いやいや! うちのクラブのご主人様はお兄ちゃんだし! まあ誰もご主人様って呼んでないけど! それはまずい。
すみれ:
でもすみれのマスターでご主人さまは凛空様ですから…
凛空:
凛空様って…澄ちゃんは凛空お姉さまっていうけど好きじゃないだよね‥様つけたいの?
すみれ:
凛空様はすみれのご主人様ですから。 最低様はつけさせて下さい。
もうすみれは凛空様に身も命も捧げたわけですから。ご命令を・・・
凛空:
ご主人様になるっておもったり大変なんだ…だったら何点か命令がある。まず一つ目、凛空のメイドの前にすみれちゃんはうちのクラブのメイドで凛空のご主人様はお兄ちゃんだから…お兄ちゃんに仕えることを命令する
すみれ:
はい。承諾しました。ただすみれのご主人様は凛空様なのでオーナーさんはオーナーさんだともうクラブのメイドなので…呼び方オカシイので…皆様が呼んでいるようにお兄ちゃんと呼ばせてください。
凛空:
じゃあ二つ目!
すみれちゃん誑(たぶ)かしてって言ってたけど。 あのプログラムとはべつにすみれちゃんは…お兄ちゃんの事好きなの? 正直に答える! 命令!
すみれ:
…奥様の凛空様の前で申し訳ないですが…命令ですし…正直に答えます。 すみれは‥お兄ちゃんの事…お慕い申しております。
凛空:
具体的にどれくらい?
すみれ:
!! それは…その…お兄ちゃんの事を思って‥夜が寝れないくらいに…その‥申し訳ございません…悪いとは思ってるんです…でも…
凛空:
うん! 解る解る~! あのデートの雰囲気みてたらね~
すみれ:
御覧になってたんですか! いつから?
凛空:
今日のデートは当然最初から、その前の水族館のデートはホテルに入るまで、その前の映画のデートは‥
すみれ:
えぇえええ! 今日、最初から以前に、前回とか前々回って…あわああぁぁあ! お兄ちゃんすみれと会ってるの内緒じゃなかったですか! それにあああぁ…お泊りとかああぁあああどうしよう全部…あぁ・・
凛空:
お兄ちゃんは隠してたよ? まあぜんぜん隠蔽になってかったけど。 いちおうオーナーだから護衛とかもしないとだし? 雪音姐さんとか愛理ちゃんとかが交互に護衛で? ラブホテルの前でとか待機してたし
すみれ:
あわわああぁあ・・・
すみれ:
凛空様たちが知っていた…お兄ちゃんとの浮気を全部…最初から‥
凛空:
お兄ちゃんは隠し事できないからね。 それにお兄ちゃんはすみれちゃんの事、プログラムの影響などではなく本気で可愛いと思ってるならエンパイアクラブのオーナーなんだから、うちのクラブのメイドにすみれちゃんがなれば問題ないじゃない? 事前に凛空から良二くんと久美ちゃんには了解とってるからクラブ間の問題もなかったし
すみれ:
全部ばれたんですか‥あはは…凛空様の…奥様の手のひらでお兄ちゃんもすみれも…うぅ…
殺してください…すみれのこと・・
凛空:
すみれちゃんはもううちのクラブのメイドで凛空の専属メイドでお兄ちゃんの正式な妾(めかけ)さんだからダメ♪
すみれ:
えっ! あの正式な妾って? わたし普通のエスコートメイドじゃないですか?
凛空:
すみれちゃん何いってるの? すみれちゃんは凛空の家、花路家で凛空が持った初めてのメイドさん。よって凛空の専属メイドで凛空つきのメイド。でも今の凛空はお兄ちゃんと結婚してるから西園寺家でもあるから。だから妻にはなれないけど…お兄ちゃんと付き合うということは正式な妾の立場になって権利を得ることになる。
すみれ:
凛空様の花路家初めてのメイド…というよりわたし疑問におもってたんですが! 凛空様ってメイドですよね?
凛空:
メイドでお兄ちゃん西園寺剛史の妻だけど花路家の現当主でもあるから、エンパイアクラブのオーナーとしての権利もある
すみれ:
!! それってえっちょっと意味がわからないというか、すみれ混乱してきたんですけど!
RISA:
マスター!
RISA:
ヴェル様から緊急通信です
凛空:
えっヴェルちゃん? 繋いで!
RISA:
YES
ヴェル:
つながったよ! 里緒奈お姉ちゃんその振幅で維持して!
里緒奈:
えええぇ! これ結構シンドイよぉ!
凛空:
みんな! 来てくれたんだ!
フランソア:
凛空さん来たんだけど問題発生!
紅葉:
すいませんですわ! 凛空さん凛空さんの電脳領域の周囲にとても強固なアイスウォール(論理防壁)が展開しておりまして、わたくしとヴェル、悠里さんをもってしても突破できないのですわ!
凛空:
えぇぇえ! それってこっちに来れないってこと?
紅葉:
予想しておりませんでしたわ。
ロッテ:
凛空さん! ちゅんぴと私の演算分析だと凛空さんとすみれちゃんがリンクしたことで、凛空さんの演算衛星の一部の領域がブラックボックスのプログラムに侵食されて無限乱数を発生させる超強力な隔離領域を展開したと思われます!
里緒奈:
お話は~お早めにぃいぃ! いつまでもつかわからないよぉ! 凛空さんの脳波に無理やりシンクロさせて割り込みとか里緒奈に無茶させすぎ!
悠里:
そこにいるのはすみれさん本体ですの?
すみれ:
はいそうです! ものすごく迷惑をかけて申し訳ございません…
ヴェル:
そんなことはいいから! よしすみれちゃんがいるなら、凛空お姉ちゃん! まだ浸食されてない生きてる演算衛星とすみれちゃんのサーチビットを接続することでサーチビットの能力を各段にあげることができるから! ブラックボックスプログラムのアバターを見つけてそれを一時的にでも過負荷で演算を遅らせれば!
悠里:
その隙にわたくし達がこれを破壊します!
凛空:
難しいことはわからないよ! 凛空は具体的にどうしたらいいの?
フランソア:
そのプログラムをすみれちゃんと協力して見つけて、全力全開で!
紅葉:
吹っ飛ばして下さいませぇ!
悠里:
あなたたち…もっとその慎重にしたほうが…
凛空:
フランソアちゃん! 紅葉! さっすが解りやすい!
里緒奈:
もう!もたないぃぃぃい~!!
ヴェル:
凛空お姉ちゃん! 頼んだよ!
凛空:
みんなぁ!任して! すみれちゃんやるよ協力して!
プチン! 通信が切れる
すみれ:
はい! 凛空様!
すみれ:
サーチビット、凛空様のRISAに接続開始! リンクOK!
凛空:
RISAちゃん!
RISA:
演算衛星浸食箇所特定! 浸食部から逆探知開始! サーチビットへデータを転送開始
凛空:
すみれちゃんどう?
すみれ:
・・・・・・つかまえたぁ! 凛空様! シフトいきます!
凛空:
了解!
すみれ:
シフト(座標転移)!
凛空:
かわいい手振ってる! 任務ごくろう、エライね!
すみれ:
オカシイいない
凛空:
ここはどういう空間なの? これも凛空の電脳ロビーの拡張空間ってやつ?
すみれ:
そうともいえます。凛空様の記憶の「断片」から構成された隔離領域の一種だと思います。
凛空:
記憶の断片? う~ん良くみると白森駅ぽい? かな?
すみれ:
本当にここに間違えないの?
凛空:
うなずいてる。 まあ全身でだけど…
RISA:
アラームメッセージ!
SE:
ぼかーん!
凛空:
クマさんが!
すみれ:
凛空様飛んで!
すみれ:
デェバァイィース!
凛空:
あぶない!
しゅばぁああああ!
RISA:
protection
すみれ:
えっ!!
凛空:
すみれちゃん! 今のうちにいっきに上昇して
すみれ:
すいません! はいっ!
凛空:
よくわからないけど! 凛空の演算衛星をあのブラックすみれちゃんが使っているなら!
できるはず! RISAちゃん! 演算に介入乗っ取ってベクトルを書き換えて!
RISA:
YES マイマスター!
凛空:
一撃必殺! でぃばぁいす! バスター!
RISA:
Device bastard!
凛空:
すみれちゃん! トドメお願い!
すみれ:
はい! サンダーブラスター!
バイオレット:
Thunder Blaster!
ぶぅわぁぁぁあぁん!
凛空:
爆発の光が収まったら…何アレ? そしてココどこ?
すみれ:
大きいですね…
悠里:
どうやらアレがブラックボックスのプログラム本体にまちがいありませんわね
すみれ:
!!
凛空:
悠里ちゃん!
フランソア:
大きい、そして固そう
紅葉:
凛空さんすいません遅れてしまって
ヴェル:
凛空お姉ちゃん! すみれちゃん助かった! おかげで防壁壊せて来れたよ!
凛空:
フランソアちゃん! 紅葉! ヴェルちゃん!
里緒奈:
うぅ…もうだめ…集中力がもたない
ロッテ:
里緒奈さん、今ちゅんぴに解析させたらプログラムの再稼働まで少しは時間あるんで休んでください。
凛空:
里緒奈ちゃん! ロッテちゃん!
凛空:
あれすみれちゃんのアバターイメージが変わってる! 六枚の羽と凛空と同じメイド服に
すみれ:
あっ本当ですね、そおいえばブラックボックスのプログラムも黒くなるまではこの恰好で・・・でも羽…あっつさっきの黒いヤツは・・・
悠里:
凛空さんとすみれさんがプログラムに負荷をかけてくれたおけげでわたくし達が論理防壁とすみれさん本体とブラックボックスを完全に切り離すことができましたので、ブラックボックスが浸食していた部分がすみれさん本体にもどったのでしょう。
すみれ:
よかったです!
凛空:
うんうん!
フランソア:
安心するのはまだはやい。 アレを倒さないと問題はまったく解決できない。 悠里、ちゃんと作戦は考えてる? その前に現状確認で「ここはどこ」なの?
凛空&すみれ:
すませんはしゃいでしまって
里緒奈:
でも切り離せてよかったのは間違えないですから!
悠里:
ちゃんと考えておりますわよ!
悠里:
はい皆様! 聞いてくださいませ。 まず現状を説明いたします。
すみれさんのニューロチップ内の閉鎖隠蔽領域。 ブラックボックスと呼称している中身は本マスター認証したオーダーメイドのニューロチップを乗っ取り意のままに従えるプログラムだと判明いたしました。
リアルスペースのご主人様と剛史オーナーからの報告で仮マスター登録であった良二オーナーは検査したところプログラムの影響は認められないと報告がありました。
凛空:
良二くんは問題ないんだね一安心だね。
すみれ:
よかったです…。
悠里:
そしてブラックボックスRAMとすみれさんのニューロチップの本体領域、本マスター認証を行った凛空さんとのリンクの遮断にも成功いたしました。
そしてここはそのブラックボックスRAMの領域です! その中の大部分をロッテとわたくし、ヴェルで支配下に置きこのように論理フィールドに書き換えることに成功いたしました。
残るは…
その中にあるプログラムの強制破壊を行えば完全にすみれさんのニューロチップ全部が安全になります。
しかし残ったプログラムは強固な論理防壁と攻性防壁により守られています!
これを破壊するにはここにいる全員とさらに一人の協力が必要になりますわ!
SE:ボン!(画面が映る)
鈴佳:
みんな見えているかな?
凛空:
えっ鈴佳ちゃん?
久遠:
鈴佳さん映像変換良好
ソフィ:
音声変換効率問題なし
鈴佳:
オーケー!
鈴佳がマインドウェーブを電脳空間に里緒奈経由で送れるように悠里・ヴェル・紅葉お嬢がシステムをちゃんと組んでくれた。 だから全力で鈴佳のマインドウェーブを送って支援する!
萌香:
ちょっと!鈴佳も悠里も! 何が「あと一人の協力者」よ! ここのみんなを忘れてない?
鈴佳:
鈴佳が能力使うのは実際だし
萌香:
それを最大までユニゾン(増幅)するためには私達が必要なんだから!
鈴佳:
それはそうだけど。
律子:
くすす♪ 皆様頑張ってくださいませ♪
楓:
見えてるみたいだな確認できた
千秋:
瑠莉オーナーのところにAURORA経由でつなげられたんですね?
楓:
そうだ
紅葉:
萌香さんに楓お姉ちゃん? それに千秋に律子様?
香織:
あの凛空! なんか大変な事になってるんだって? 説明されても私には良くわからなくて…でも私達が歌えばみんなの助けになるって言われて…
奈緒美:
とりあえず全力で心込めて歌うから! みんな!がんばって!
凛空:
香織! 奈緒美! これ社員旅行に行ってるスキー場?
里穂:
里緒奈お姉さま! そしてロッテ! ここは気合をいれるところですよ!
リーナ:
里緒奈センパイ、ロッテ! 気合デース!
里緒奈:
いやいやいや! これ以上気合入れたら脳が焼き切れるって!
ロッテ:
里緒奈さんは回線維持に集中してください(苦笑)
萌香:
悠里! こちらは準備OK、いつでも始められるわよ。
悠里:
わかりましたわ、ヴェルがタイミングを知らせますそしたらお願いしますわ
萌香:
了解!
悠里:
作戦を説明いたしますわ!
対象は周囲に精神汚染を引き起こす攻性防壁を張っております! それを最大限に感情同調増幅させたマインドウェーブを鈴佳から里緒奈経由で送り込んでもらって中和対抗防御します! フィールドが消失すると同時にプログラムはブラックボックスから逃れるよう設計されております。
それを防ぐためにわたくしは、このフィールドが存在するように偽装フィールドを展開維持に集中いたしますのでコアストライク前のウォールブレイクは皆さまにお任せする事になります。
でわそのアイスブレイクについて説明いたします。
今回のアイスウォール(論理防壁)は三種類のフィールド系・バリア系・シールド系にわかれていますがこれを、ロッテ・すみれさん組 紅葉・フランソア組 そして凛空さんで粉砕します!
攻撃タイミングと攻撃箇所はナビゲートを行うヴェルの指示に従って下さいませ
今転送したヴェルが作った戦闘手順書を見てそれを参考にして下さいませ
凛空:
悠里ちゃん、なんかこれ電脳戦というよりRPGのボス戦みたいなんだけど…
すみれ:
フィールド系だから、ロッテさんとタイミングをとってビットをつかった広範囲拡散術式で…うまくできるかな‥
紅葉:
まさにMMORPGのレイドボス戦ですわ! 燃えますわ!
フランソア:
紅葉? これゲームじゃなくてイメージファイト(電脳戦)で攻性プログラム相手だから、鈴佳さんのマインドウェーブの支援があってもダメージ受けすぎると脳焼き切れる本当に死ぬよ?
紅葉:
わかっておりますわよ
ヴェル:
全部の防壁が破壊された所でヴェルとこのクロノスが露出したコアを大規模バインド(遅滞演算プログラム)をかけて転移で逃げられる前に一時的に拘束!
そのタイミングで悠里、紅葉お姉ちゃん、凛空お姉ちゃんが同時に最大出力の演算砲でコアストライク! コアを完全破壊! その後ロッテと里緒奈お姉ちゃんが回線を制御してこのフィールド、ブラックボックスが破壊される前に全員強制ダイブアウト!
同時にリアルスペースで待機している瑠莉お姉ちゃんと剛史お兄ちゃんがすみれちゃんのブラックボックスを電気的に閉鎖する! タイミングが一つでもズレると失敗するからね!
悠里:
何も質問がなければロッテが演算した対象プログラムの再稼働まであまり時間がございませんので配置について下さいませ
すみれ:
はいっ! あの…
悠里:
すみれさん?
ヴェル:
ヴェルが転送した戦闘手順書わかりづらかった?
すみれ:
そうじゃないですか…その…
すみれ:
あの!もう良二オーナーも凛空様もすみれと切り離されて安全なら、すみれの脳を電気的に閉鎖して下さいお願いします! それで全て済みます。
悠里:
何をおしゃっておりますの?
ヴェル:
ちょっと!それ意味解って言ってる?
すみれ:
脳に電気が無くなるそれは…死ぬということです。 わたしは前回皆様達に助けらる前の記憶が完全にございません。そして記録もありません。 どこの誰かも自分でさえわからない、そんなメイドの為に皆さまが命をかけたり、あれだけ多くの方々が協力したりする価値なんか…
凛空:
メイドすみれ! 凛空のメイドはそんなに価値の無いものってこと? 凛空はみんなが命を懸けるほどの価値が無いってこと? さすがの凛空も本気で怒る!
すみれ:
いえ! そんな滅相もございません! 違うんです!
凛空:
どう違うわけ? すでに貴女の命は貴女のモノでは無い! ご主人様の凛空のモノ! そうだよね? メイドの名誉にかけてマスターに凛空を選んだ。身も命も凛空のモノそうだよね?
すみれ:
はいそうです凛空様。 すみれの身も命も凛空様のものです。
凛空:
それを勝手にいらないとか決めていいわけ? ご主人様にかわって?
すみれ:
ダメです…でも…
凛空:
デモもヘチマもない! ここで言うのは違う言葉!
凛空:
ここにいるメイドのみんな! そしてリアルスペースで待機してくれているメイドの仲間達! そしてメディカルラボでまってくれているお兄ちゃんや瑠莉オーナー! 花路家最初の凛空の専属メイド! すみれちゃんの為に! 凛空も戦うから力を貸して! おねがい!
すみれ:
お願いします皆様…
悠里:
もちろんですわ!
ヴェル:
すみれちゃん頑張ろう!
紅葉:
皆様! わたくしの初めての親友の凛空さんの為、皆様お願いいたしますわ!
里緒奈:
おっしゃ! 凛空さんとすみれちゃんの為に里緒奈精一杯がんばちゃいますよ!気合いれまくります!
ロッテ:
すみれちゃんは大事な後輩! 後輩を護るのは先輩の勤め!
フランソア:
フランソアの大切な凛空お姉ちゃんの初めての大事なメイド! 任せて!
SE:
ひゅーーーん! (プログラム四方に散って見張っていたちゅんぴがもどってくる音)
ちゅんぴ参号:
ピチュ!
ロッテ:
うんわかった!
ロッテ:
皆さん! 本体プログラム再稼働兆候あり、残り約120秒で再稼働開始と予想されます!
里緒奈さんリアルスペースとの回線帯域、音楽発信用に広げてください!
里緒奈:
いくよ!RURAちゃん! ブレインモジュレーション帯域出力最大!
RURA:(里緒奈のイテリジェントデバイス)
了解です! Brain modulation device maximum !
SE:
カチカチカチカチ!
グウォオオオオオオン!
ヴェル:
鈴佳お姉ちゃん達お願い!
鈴佳:
オーバードライブ
Sacred Force
里緒奈:
マインドウェーブ受信!
凛空:
音楽が! 光に!
すみれ:
なんですかこれ?
解説:
鈴佳のオーバーメイド能力のマインドウェーブと里緒奈のオーバーメイド能力のブレインダイバーとのコンビネーションによる電脳空間での効果は
全力増幅開始! イケぇえ!(魔法陣が広がる)
凛空:
これが! 鈴佳ちゃんのマインドウェ-ブなの? すごい!
すみれ:
力が光からすみれの中に入ってきます!
ロッテ:
攻性精神汚染防壁中和確認!
悠里:
皆様! 準備はいいですわね! 配置について下さい!
ヴェル:
アイスブレイク(論理防壁破壊)! 第一層 突貫開始だよ!
ロッテ! すみれちゃん! 行けえぇええ!
ロッテ:
ヴェルさん! 精神汚染攻勢防壁範囲突入! 影響無し! ちゃんと中和されてます!
ヴェル:
了解! そのまま突っ込めぇ!
すみれ:
大きいです! 全然近づかない! 遠近感がぁ…こんなの倒せるんですか?
ロッテ:
しっかり打ち合わせどおりに合わせて! 私達がフィールドを壊さないと次が撃てないんだからね!
すみれ:
わかりました!
すみれ:
ロッテさん撃ってきます!
ロッテ:
想定づみ! すみれちゃんはそのまま直進して! ちゅんぴ!
ちゅんぴ:
ぴちゅ!
SE:
ピッ! ピッ!
ロッテ:
シールドジェネレーター出力最大!
ロッテ:
ちゅんぴシールド展開!
ちゅんぴ:
びちゅうううううう!
SE:
どかかかかかぁ!
すみれ:
すごい!
ロッテ:
すみれちゃん! 攻撃いくよ! 合わせて!
すみれ:
はい!
ロッテ:
ちゅんぴ! 爆装展開!
ちゅんぴ:
ぴちゅっ!
SE:
がちゃん!
ロッテ:
すみれちゃん!
すみれ:
はい! コントロールもらいました!
バニシングサンダーバレット!
バイオレット:
Vanishing Thunder Bullet !
当たってぇ!
SE:
ひゅぅぅぅぅうぅぅうん!
すみれ:
ブレイク!
SE:
ぼがあがっぁぁぁぁあああああ!
ロッテ:
フィールド消滅確認! よし! 爆撃成功!
すみれ:
やりました! 良かったです!
ちゅんぴ:
ぴちゅう!!
ヴェル:
次! 紅葉お姉ちゃんとフランソア! イテコマシタレ!
里緒奈:
どこでそんな日本語覚えてくるのだか…
SE:
パシン!(撃ってくる光弾を左右の剣で叩き切って消滅させるフランソア)
フランソア:
そろそろ敵のバリア距離! 紅葉頼む!
紅葉:
了解しましたわ!
フランソア:
目標、バリア展開! 紅葉!
紅葉:
行きますわよ! バイルバスター! ACS! ドライブ!
AOIRA(紅葉のインテリジェントデバイス):
Pile Bastard Accelerator Calculation System Drive!
SE:
がごおおおおん! うぃいいいいいいん!
紅葉:
ウォールブレイク!
SE:
ドンっ!
紅葉:
シューート!
AOIRA:
Shoot!
SE:
ぼぼぼぼぼっ!
紅葉:
フランソア!
フランソア:
フォーチュナースピアフォーム!
SE:
カチン!
Fortuner:(フランソアのインテリジェントデバイス)
Spear Forme!
SE:
シャカァアアアン!(フランソアの背中の羽が6枚に開いて伸びる)
フランソア:
ゲイ!
Fortuner:
Gáe!
フランソア:
ボルグゥゥウゥゥ!!
Fortuner:
Bolg!!!!!!!
SE:
ひゅん!(紅葉が撃ちこんだパイルが突き刺さっている部分に正確に狙いをつけブチ当ててます!)
SE:
ぶばぁああああああああああああああああん!
SE:
しゅぅっぅぅ(覆ってたバリアが消滅する)
ヴェル:
バリア崩壊確認! 第二層突破! あと一層!
里緒奈:
おっしゃ! 順調!
ヴェル:
さすがForestのチカラこそパワーコンビ! 次! 凛空お姉ちゃん! やっちゃえぇ!
凛空:
RISAちゃん凛空の軌道上の演算衛星全てのリミッター解除! リンクスタート!
RISA:
YES マスター!
SE:
シャバーーン!(背中に6枚 両足で4枚 合計10枚の羽になる)
凛空:
凛空ハイパーモード! いくよ!
凛空:
スカイムーン!
凛空:
ブラスタぁぁー!
RISA:
Sky Moon Blaster!
SE:
どどどどどどっ!
SE:
ぐわぁああああああああああああああ! どばぁああっ!
ヴェル:
逃がさないもんねぇ! ラプラズデーモン!
クロノス:(ヴェルのインテリジェントデバイス)
Laplace's Demon!
SE:
ガシャン!
ヴェル:
コア捕まえた! 悠里! 紅葉お姉ちゃん! 凛空お姉ちゃん! コアストライク!
紅葉:
天地粉砕! ガイアティック!
悠里:
見敵殲滅! スターライト!
凛空:
完全滅壊! サテライト!
悠里・凛空・紅葉:
ブレイカー!!
SE:
じゅばぁあああああああああああああああああああああああああ!
SE:
ぐあぁああああああああああああああああああああ!
SE:
ぐあぁああああああああああああああああああああ!
里緒奈:
ひぃぎぃぃ! 強制ブレイン!
ロッテ:
ダイブアウトぉぉぉぉ!
凛空:
お兄ちゃん!? その‥あのご心配おかけしましたぁ? えっカラダ起こすな? 凛空はもうダイジョウブだから。 検査終わるまでって寝てろって…凛空、お兄ちゃんと瑠莉オーナーの事信じてるし‥そういう問題じゃないって…
穏海:
凛空! お兄様の言うこと聞いて下さい! 怒りますわよ! どんだけわたくしが心配したか!
凛空:
穏海! ゴメン‥わかったから…横になりますはい!
瑠莉:
凛空、何か身体に異常を感じるかね? 簡易検査では異常はないんだがいま精密検査のシーケンスを走らせている3分くらいはそのままで
凛空:
瑠莉オーナー、わかった凛空は身体は異常ないよ。
瑠莉:
一時的に認証式で容量を超えたニューロチップのハイドロリアクター(注)の出力も現在は正常値にもどっているから心配しないで
凛空:
ハイドロなに? 良くわからないけど大丈夫なら良かったです。
穏海:
なにが良くわからないのにですか‥
良二:
凛空さん! カッコ良かったです! すみれを助けてくれてありがとうございます!
凛空:
良二くん?来てたんだ
注:ハイドロリアクター
動脈内に設置されている血流をつかった有機素材の発電装置みたいなものと思って下さい。
穏海:
来てたんだじゃございません! 凛空とすみれさんが倒れと聴いて久美さんと飛んできたのですわよ
凛空:
ゴメン…
良二:
いやぁ~凛空さん達すごかったです! 最後の演算収束砲のサテライトブレイカーもう身体が熱くちゃって!
凛空:
ひぐぅっ! ええぇ…恥ずかしい
瑠莉:
あのおとなしい凛空がね自分のメイドを護る為なら…わたしも感動したわよ
凛空:
お兄ちゃん無茶しすぎだってえぇえ・・・スイマセン
凛空:
そうだ! 瑠莉オーナー! お兄ちゃん! すみれちゃんは? 大丈夫なんですか?
穏海:
凛空! 身体を起こそうとしない
瑠莉:
すみれは心配いらないわよ
瑠莉:
すみれは凛空とちがってオーバーメイドなので、今回のブレインダイブはリアルタイムだったから、一時間潜っていたのであと覚醒にかかる時間は50分もすれば目を本来は覚ますのだけど。脳各所にのこるブラックボックスの痕跡を消す為の処置や、いままで余計な負荷が脳にかかっていたとも考えられるし脳全体を休める為に三日間はあのままで処置を行おうと思う。
凛空:
だったらすみれちゃんが目を覚ますのは三日後?
瑠莉:
そうだね。
良二:
あの! そうであったら一度すみれの事はボクのところで引き取らせていただけませんか? 剛史お兄ちゃんのクラブへ移籍する前にいちど麗奈やメイドのみんなに挨拶などを…
瑠莉:
すでにオーナー権限は凛空に移ってはいるけど形式というのは大事だと私も思うわ。移籍はメイドが嫁ぐのも同じ、挨拶が終わったら改めて良二くんがグリーンウッドへすみれを送っていくのはどうかな?
穏海:
よろしいですわよね? お兄様、凛空。
凛空:
うぅ…はいそのようにして下さい。
瑠莉:
検査終了よ問題なし。凛空上体を起こしても大丈夫だけど、まだ立ったりはしないで10分くらい
凛空:
ありがとうございました。 うぅ…三日間か…長いな。いっそのこと凛空はFORESTに部屋あるし泊っちゃおうかな…
穏海:
お兄様も何が良い考えだオレも泊まるですか! 明日からお二人は挨拶周りです! ダメです!
良二:
凛空さん剛史兄さん、ちゃんとすみれは連れていきますので心配しないで下さい(笑)
瑠莉:
凛空にとって初めてのメイドだものね気持ちはわかるが…(苦笑)
穏海:
良二さん、久美さんに伝えた方がよろしいんじゃありませんか?
良二:
そうだね! 瑠莉さんここに久美を入れたらまだダメですか?
瑠莉:
もう久美を入れても大丈夫よ
良二:
だったらボク、みんなを呼んできます!
〇4日後
穏海:
どうぞ
良二:
すみれしっかりね
すみれ:
ひあいぃ(声が裏返っている)
穏海:
良二さんは上がっていくお時間ありますか?
良二:
すまないがこれから業者さんと打ち合わせなんだ
穏海:
そうですか、良二さんあまりご無理をなさらないようにして下さいね
良二:
うんわかったありがとう穏海さん。じゃあすみれを頼むね。ボクは行くから
穏海:
はいお気をつけて
すみれ:
あのっ…あ…新しく…移籍になりました、古都埼すみれですっ!
不束者ですがぁ、ボロ雑巾くらいにはお役に立てるようにがんばりますので…
えっとその…
穏海:
すみれさん? ちょっと落ち着こうか? ねっ?
すみれ:
はいっ! 宜しくお願いします!
雪音:
良くきた! 弊クラブはすみれを超歓迎するわ!
澄:
うわぁ・・・か…可愛い…
有虹子:
澄おねえちゃ~ん、帰ってきてぇ~。 ダメだこれ。
穏海:
お兄様と凛空の所へ行く前にすみれさんの新しいメイド服で来てるから御着替えしましょう
すみれ:
新しいメイド服ですか?
有虹子:
すみれちゃんが電脳空間の中で着ていたっていうのがこのメイド服と同じでその柄だったんでしょ? だから大急ぎで作ってもらったの!
すみれ:
有虹子先輩と同じってことは皆様や凛空様と同じメイド服…
有虹子:
先輩って言わないの! もう家族だよ?
すみれ:
だったら…有虹子お姉ちゃん…
有虹子:
!? はうぅうううう! お姉ちゃん!
穏海:
嬉しいのはわかりますが、有虹子さん変な声でてますわよ(笑) よかったわね妹ができて。
澄:
かわいい…可愛すぎる…澄もお姉ちゃんって呼ばれたい…
雪音:
澄~もどってこい~…ダメだこりゃ。
おーいみんなそろそろ中に入るよ~!
凛空:
あれは執務室にたどりつくまでまだまだ時間がかかりそうだね♪ みんな嬉しいのはわかるけど♪
うんあれならみんなに任せておけば安心だねお兄ちゃん。
すみれ:
Empire Club GreenWoods すみれの居場所。 これからどうぞよろしくお願いします。 そして、すみれをこの場所に招いでくれたお兄ちゃん、凛空様、ありがとうございます。すみれはここから新しくすみれの物語を始めます!
「お兄ちゃん最大の危機!」 END