イケナイ凛空ちゃん ばんがいへん 「お兄ちゃん最大の危機!」その19

 
SE:
うぃ~ん♪(ベッドのカバーが開く)

凛空:
ふにゅぅ~うぅ眩しいよぉ…

凛空:
お兄ちゃん!? その‥あのご心配おかけしましたぁ? えっカラダ起こすな? 凛空はもうダイジョウブだから。 検査終わるまでって寝てろって…凛空、お兄ちゃんと瑠莉オーナーの事信じてるし‥そういう問題じゃないって…

穏海:
凛空! お兄様の言うこと聞いて下さい! 怒りますわよ! どんだけわたくしが心配したか!

凛空:
穏海! ゴメン‥わかったから…横になりますはい!

瑠莉:
凛空、何か身体に異常を感じるかね? 簡易検査では異常はないんだがいま精密検査のシーケンスを走らせている3分くらいはそのままで

凛空:
瑠莉オーナー、わかった凛空は身体は異常ないよ。

瑠莉:
一時的に認証式で容量を超えたニューロチップのハイドロリアクター(注)の出力も現在は正常値にもどっているから心配しないで

凛空:
ハイドロなに? 良くわからないけど大丈夫なら良かったです。

穏海:
なにが良くわからないのにですか‥

良二:
凛空さん! カッコ良かったです! すみれを助けてくれてありがとうございます!

凛空:
良二くん?来てたんだ

注:ハイドロリアクター
動脈内に設置されている血流をつかった有機素材の発電装置みたいなものと思って下さい。

穏海:
来てたんだじゃございません! 凛空とすみれさんが倒れと聴いて久美さんと飛んできたのですわよ

凛空:
ゴメン…

良二:
いやぁ~凛空さん達すごかったです! 最後の演算収束砲のサテライトブレイカーもう身体が熱くちゃって!

凛空:
ひぐぅっ! ええぇ…恥ずかしい

瑠莉:
あのおとなしい凛空がね自分のメイドを護る為なら…わたしも感動したわよ

凛空:
お兄ちゃん無茶しすぎだってえぇえ・・・スイマセン

凛空:
そうだ! 瑠莉オーナー! お兄ちゃん! すみれちゃんは? 大丈夫なんですか?

穏海:
凛空! 身体を起こそうとしない

瑠莉:
すみれは心配いらないわよ

瑠莉:
すみれは凛空とちがってオーバーメイドなので、今回のブレインダイブはリアルタイムだったから、一時間潜っていたのであと覚醒にかかる時間は50分もすれば目を本来は覚ますのだけど。脳各所にのこるブラックボックスの痕跡を消す為の処置や、いままで余計な負荷が脳にかかっていたとも考えられるし脳全体を休める為に三日間はあのままで処置を行おうと思う。

凛空:
だったらすみれちゃんが目を覚ますのは三日後?

瑠莉:
そうだね。


良二:
あの! そうであったら一度すみれの事はボクのところで引き取らせていただけませんか? 剛史お兄ちゃんのクラブへ移籍する前にいちど麗奈やメイドのみんなに挨拶などを…

瑠莉:
すでにオーナー権限は凛空に移ってはいるけど形式というのは大事だと私も思うわ。移籍はメイドが嫁ぐのも同じ、挨拶が終わったら改めて良二くんがグリーンウッドへすみれを送っていくのはどうかな?

穏海:
よろしいですわよね? お兄様、凛空。

凛空:
うぅ…はいそのようにして下さい。

瑠莉:
検査終了よ問題なし。凛空上体を起こしても大丈夫だけど、まだ立ったりはしないで10分くらい

凛空:
ありがとうございました。 うぅ…三日間か…長いな。いっそのこと凛空はFORESTに部屋あるし泊っちゃおうかな…

穏海:
お兄様も何が良い考えだオレも泊まるですか! 明日からお二人は挨拶周りです! ダメです!

良二:
凛空さん剛史兄さん、ちゃんとすみれは連れていきますので心配しないで下さい(笑)

瑠莉:
凛空にとって初めてのメイドだものね気持ちはわかるが…(苦笑)

穏海:
良二さん、久美さんに伝えた方がよろしいんじゃありませんか?

良二:
そうだね! 瑠莉さんここに久美を入れたらまだダメですか?

瑠莉:
もう久美を入れても大丈夫よ

良二:
だったらボク、みんなを呼んできます!

その20へつづく