くみ泡 第七話「久美と良二の温泉旅行 」その4

 
久美:
こ…こんな感じでどうかな?

良二:
う~ん久美ちゃんできれば資料につかうんだから、横で撮影を‥縦はつかいづらいんで

久美:
だってあの建物なら縦の方がカッコよく撮れる! 横だと無駄なものが入るし! アニメでもあるじゃない? えっと集中させたいものをアップにするとか!

良二:
トリミングね。 だけど観光資料の場合は周囲の景観とかもいれないと…

久美:
だったら最初から良くんが撮ればいいじゃない! 久美に任せるって言ったよね? だったら任せるべきだと思わない?

良二:
そうだね…

久美:
やっぱりこの方が味がでるよ

良二:
どうかなって聞かれたから意見言ったのに…

久美:
そこ! 男の子なのにぐちぐち言わない!

久美:
まあ、横も撮ってあげるけど…

良二:
はいはい、ありがとうございます撮影担当様
(久美ちゃんって変な所頑固だよね)

久美:
旧道宿場資料館、本当に外見だけでいいの?

良二:
だって臨時改装中なんだからしかたないでしょ? 運が悪かったとしか。

久美:
今日の視察予定は…これで終わりだよね?

良二:
そうだね、明日の分を先にして…

久美:
…………

くいくい…良二の袖を久美が引っ張っる。

良二:
うむ‥ゴホンっ…少し早いけど宿に行こうか? 

久美:
うん…そうね。明日もあるし…今日はもう宿に行こう。

SE:
ガチャ♪

久美:
うわ・・・

良二:
老舗の旅館と聞いていたんだが…これは…

良二:
旅館というより…

久美:
立派なホテルだね

このみ:
保坂オーナー様、久美メイド長。ようこそいらっしゃいました。 女将のこのみともうします。

久美:
女将さん自ら! よ‥よろしくお願いいたします!

良二:
このみさん、なかなか来れなくてごめんなさい。

このみ:
いえいえこちらこそ、お忙しい中ご無理を言ってしまい申し訳ございませんでした。

このみ:
お荷物をお預かりいたします。

良二:
うん、よろしくお願いします。

このみ:
しかしご主人様が荷物を持つとは、あなたは良い「彼氏」さんをお持ちね♪ 

久美:
ひぃっ!(真っ赤) わたしが荷物もちます!

このみ:
この旅館にいる間のお世話はわたくしの仕事ですよ? 彼女さん♪ ではお二人をお部屋にご案内いたします。

久美:
ひぃっ!

その5へつづく