イケナイ凛空ちゃん 第五十三話「DAYBREAKERS」その3
〇同時刻 Club Whity Garden
久美
鈴奈ちゃん休みなのにゴメンね
鈴奈:
これは鈴奈の重要なお仕事なので、謝らないでください…それより
鈴奈:
鈴奈に補佐メイドつけるとか無理~無理~! 直接の部下を 鈴奈につけるとか1000年早いですよ久美メイド長!
久美:
鈴奈ちゃんなら大丈夫よ♪
絵美香:
花恋ちゃんはあくまでFORESTからの出向なので専任の補佐メイドってわけにもいかないからね、ということでお姉さんが鈴奈ちゃんに見合うだけのとっておきの優秀なメイドをヘッドハンティングしたのよ。 うひぃひぃぃひぃ♪
花恋:
楽しみです! 仲良くなれるかな~♪
絵美香:
明るい子だから大丈夫だと思うわよ
鈴奈:
明るい子…鈴奈は「大人しい」から…苦手かも…
SE:
ガチャ♪
花恋:
どうぞ…
絵美香:
いらしゃい!待ってたわよ!
鈴奈:
ひぃっ! ひぃっ! ひぃぃぃいっっつ!(痙きつけを起こしている)
久美:
ようこそEmpire Club Wjhity Garden に 弊クラブは小枝しずるさんを歓迎するわ
しずる:
エンパイアクラブ欧州ドイツ支部より参りました小枝しずるです。
これからご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
花恋:(つま先立ちで背伸びしてクルマの窓の逆側から覗いている)
ドイツから来たんだ! 綺麗な子、雰囲気も柔らかいし仲良くできそう。
しずる:
ふぅ~挨拶もすませたことだし!
SE:
ひゅん!(しずるが一瞬で消える)
花恋:
えっ?
しずる:
お姉さまぁ~!
SE:
ミシっ! 一瞬で左手でしずるの頭を鷲掴みにして止める鈴奈
しずる:
お姉さま! なんではるばる日本まで来たシスターのしずるを拒否なさるのですか!
久美
ひぃっ!
花恋:
(あの動きダブルアクセル? 鈴奈さんの手の動きも見えなかった! というかこんな事でオーバードライブつかうの?)
鈴奈:
鈴奈はしずるをシスターとして認めたことないわよ! 絵美香お姉さん! 何でしずるが日本にいるというかうちのクラブに!
絵美香:
警備課に所属する新メイドを探してたんだけど鈴奈ちゃんについていける部下となるとけっこう限定されちゃうのよ、それでドイツのGSG-9時代の鈴奈が所属した部隊の隊長さんに良いメイドはいないか連絡したら、鈴奈ちゃんと朋絵ちゃんじゃないととても扱えないメイドがいてその子がどうしても日本へ行きたいと何ども転属願を出してるから丁度良いから引き取ってくれと…
しずる:
ふぅぅぅぅ!(威嚇している)
鈴奈:
だからって何で引き取るんですか! 鈴奈がやっと手にした平穏な生活が!日常が!
今すぐ返却して来て下さい! クーリング・オフ期間ってものがありますよね? それかそのへんにダンボールに入れて捨てて来て下さい! うちでは飼えません!
絵美香:
鈴奈ちゃん、しずるちゃんは通販で買ったわけじゃないだからね? それに捨て犬や捨て猫を拾って来たわけじゃ無いないのだから…
しずる:
はぁっ♪ はぁっ♪ はぁっ♪ お姉さまぁ~♪
久美:
あの~鈴奈ちゃん、良くんが執務室でまってるから…まずは連れていきましょう? ねっ?
鈴奈:
久美さん! この子を一回でもお屋敷に入れたら絶~対に出て行きませんよ! そういう子なんです! 鈴奈が気をちょっと気をゆるめてチェックしそこねただけで宿舎の部屋に偲びこまれて何度しずるに強姦されかかったか!
しずる:
じゅる(涎をふいている)。
そうでした。しずるとした事が本来の目的を忘れる所でした。 このエンパイアクラブ WhityGarden のオーナー 保坂良二様にお逢いするのがしずるの本来の目的でした。 久美メイド長。 案内をお願いしてよろしいですか?
久美:
うん。 良くん、いやご主人様の所に案内するわね。(あれっ?)
鈴奈:
ちょっと本来の目的って! しずるご主人様に何かする気じゃ無いでしょうね?
しずる:
お姉さまがあれだけ名誉にお思い、その任務をこなす事がが全てであったGSG-9をお辞めになって日本へ行っただけでなく。
あれだけ嫌がっていたメイド学校へ通ってまでメイドとしてお仕えしたいとお姉さまの心を射止めた方。その方に会いたくてこの日本にしずるは来ました! どれほどのお方なのか見定める為に!
その4へつづく