イケナイ凛空ちゃん 第五十三話「DAYBREAKERS」その9

 
真理愛:
くま太タオルありがとう、コーヒーの染みができたら困るから離れてて、すみれ火傷とかしてない大丈夫?

すみれ:
うん大丈夫

真理愛:
良かった。 急に咽るからびっくりしたわよ。 これでよし。

すみれ:
うんゴメン…って…

すみれ:
すみれが咽ったのは真理愛が冗談でも変な事言うのがイケナイんじゃない!

真理愛:
冗談? 冗談で…あんな事言えるわけないでしょ…。

すみれ:
えっ?

真理愛:
すみれ~~アンタ、マリにメイド学校の時に告白してパートナーになってほしいっていったよね?

すみれ:
あの時は…その真理愛がとても眩しく見えて…そのほらいつも実技とかで助けてもらってて…そのあの‥部屋も一緒だし…その…あの…居てて自然というか落ち着くというか…でも真理愛が穏海お姉さまを心底慕っていると理解しているのに、すみれはガマンができずポロリと本音が…出てしまいまして。 その時はスイマセンというか…あの…ゴメンナサイ。

真理愛:
その時、マリがどう言ったか覚えてる?

すみれ:
う~ん確か、マリは穏海お姉さまのモノだからまずはお姉さまの専属メイドになって全てを捧げてから、改めて考えるからそれまでまってくれ? すみれも仕えるべきご主人様や好きな男性や女性ができるかも知れないしその時は自由にしてもらってマリの事は忘れてもかまわないから? だっけ?

真理愛:
すみれの事だから一字一句忘れる事は無いとは思ってたけどね。 その通り。

真理愛:
まずあの時はまだ私達はメイド学校のメイド候補生で、どこに配属されるのかもわからない。 マリだって主席になってお姉さまがいるGreenWood'sにこれるかもわからなかったし、すみれだって近くのクラブに配属されるかだってわからない。それにマリは穏海お姉さまと愛人として添い遂げる為にメイドを目指してたわけだから、まずはそれを達成しないといけない。 マリの純潔は穏海お姉さまのモノだし。

すみれ:
うん…それはすみれもわかってたんだけど、だからあくまでアレはポロリと出ちゃっただけだし…

真理愛:
そしてすみれは無事にメイド学校をマリより先に卒業しWhityGardenに引き取られることになった。 まあ場所的には近いし、いいかとおもったんだけど。よりによって、剛史お兄ちゃんを好きになった。 そして…妾になり、 マリが目指しているGreenWoodsに移籍することなった。

すみれ:
そうだね…一緒のクラブになった…ね…

真理愛:
マリもやっと卒業し無事にお姉さまがいるこのGreenWood'sに来ることができて穏海お姉さまに全てを捧げて専属メイドになる事もできた。
それでもすみれが剛史お兄ちゃんや凛空お姉さんだけが好きでマリの事なんて忘れちゃっているなら…マリはそっとしとこうと思った。 しかしアンタは、なぜ戦いが嫌いなのにミリタリアに入ってまで戦うのかとマリが聞いた時に

すみれ:
ごくっ…

すみれ:
すみれはお兄ちゃんや凛空様やGreenWood's のメイドの皆様や、なにより真理愛を失いたくない。」そして、すみれの居場所で家であるエンパイアクラブ GreenWood'sを失いたくない。同じメイドの友達も、学園の友達も…今のすみれには絶対に失いたく無いモノが出来たから、だから戦ってでも絶対に譲らない。



すみれ:
やっぱり気づかれてた!

真理愛:
マリが気付かないとでも思ったの? すみれは剛史お兄ちゃんや凛空お姉さんを好きになっても、いまだマリを好きでいてくれるままだってわかってマリはとても嬉しかった!

その10へつづく