イケナイ凛空ちゃん 第五十二話「Edel Lilie」その13

 
VIOLET:
マスターだって本当はご自分が希少な存在だって気づいているんですよね?

すみれ:
すみれはそんな事ないよ…

VIOLET:
でわお聞きしますが、明日の愛理様の特別車両訓練だってどんな車両が来ても問題ないと確信していませんか? 自信がございませんか?

すみれ:
それは電脳空間のドライブシュミレーターでで色々なクルマを乗ったし。 あとはカラダの制御は筋力とか関係なければ神経だけならニューロチップで制御下におけば関係ないし…クルマがニューロリンクに対応していればさらに楽だし。

VIOLET:
そのマスターが言う「全身の神経をニューロチップで制御する」さらに「電脳空間で訓練をつむ、電脳空間を制覇する」さらに外部のデバイスを「ニューロリンクし最大限までその性能を引き出す」ことが可能なオーバーメイドがどれくらい希少なのか? 理解していますよね?

すみれ:
………………それは理解しているつもりだけど…認めたくないの。

VIOLET:
それは現実逃避です。

すみれ:
すみれはこんなチカラいらない! ただの…お手伝いのメイドでいたいの…お兄ちゃんや凛空様にお仕えする…ただのお手伝いのメイドで…

VIOLET:
マスターはそのチカラで護る為に戦うと誓ったじゃないんですか? この場所や、ご友人や、凛空様や…あの人を…

すみれ:
……………

SE:
ぽーん♪

すみれ:
待たしてゴメンてお仕事だったんですよね? はいそうです凛空様にメッセージもらって。 いえVIOLETとお話してたので退屈とかしてませんでしたから。

すみれ:
姫様、おみやげって、さっき皆様と美味しいいクッキーいただきましたし…それより姫様とか、そもそも戦闘機だったんでしょ? ほとんど積めないのにどこにこのぬいぐるみを…えっ? お兄ちゃんが座席で抱えてきた? ぇぇ…。 それに何メイドにひざまずいてるんですか? いや受け取りますけど…

すみれ:
嬉しいですよ、可愛いですし…でも悪いみたいで…だってすみれだけ別にお土産もらって。
まあそうですね…すみれは凛空様のメイドなので。 まあお兄ちゃんの愛人です。妾です…。命令で夜伽とかはしませんよね。そうですけど。

すみれ:
それはデートの時にはプレゼントもらってましたけど…
ここはもともとは凛空様とデートをするために作った部屋?
凛空様からは他のメイドとデートをしたいときには使ってもいいと…はぁ…それで、今日はすみれとどうしてもデートしたいから凛空様に許可をもらってすみれを呼び出してもらった? それでプレゼントをもってお願いしにきた? 何をですか?

すみれ:
すみれを抱きたいと…返事はって…
このクマさんお兄ちゃんの匂いがします。フランスからずっと抱えてきたからですね…。

こんな状態にして、すみれが断れるわけないじゃないですか…。 すみれを好きにしてください…お兄ちゃん…。

その14へつづく