イケナイ凛空ちゃん 第五十二話「Edel Lilie」その19
ヴェル:
なんか奇抜さが足りない
ロッテ:
ヴェルさんこういうレセプションは標準的なモノを
そろ~(ジャンヌがにじり寄っている)
ミシっ! 一瞬でロッテの首を羽交い絞めにしていつでも首の骨を粉砕できるようにするジャンヌ
ロッテ:
!?!!!!!!(声も出せない)
ヴェル:
ひぎぃっ!
ジャンヌ:
ロッテ…なんで出張先で貴女の恋人の里穂さんからロッテとパートナー契約をしたという報告をお姉ちゃんは受ける事になるのかな? 里穂さんと付き合ってたことさえ何にもお姉ちゃんロッテから聞いてないんだけど?
ロッテ:
お姉ちゃん!…そ‥それはですね…お姉ちゃんは任務で世界中のどこにいるかもわからないじゃないですか! 機密ですし! ですから報告なんかできない…
ジャンヌ:
ロッテなら私の居場所なんかサイバースペースですぐに解るでしょ? だいたい貴女…フランソア様と紅葉お嬢様のシスターじゃなかったの?
SE:
ミシミシミシ!
ロッテ:
里穂とはですね~! 色々ありましてぇ!
ルフィナ:
ひぃぃっ!
ジャンヌ:
なんで妹の貴女にはあんなに可愛くて礼儀正しく真面目で良い娘の恋人ができるのよ? 私には浮いた話も何もないのに…
SE:
ミシミシミシ!
ロッテ:
お姉ちゃん苦しい!
ジャンヌ:
出張先であんな可愛い子から何も知らないのに「お姉さま」って言われたら…どういう気持ちになるとおもう?
ロッテ:
だからそれはですね~! お姉さま達助けて下さい~!
フランソア:
ロッテが悪い。里穂がジャンヌさんに気があると勘違いしたジャンヌさんの誤解を解くの大変だった。だいたい実の姉に連絡してないとか…ありえない。 反省するべき。
エステル:
あの娘達ですわよね
紅葉:
そうです紹介いたしますわ。
里穂:
ちょっと里穂は席を外します! スイマセン! ジャンヌお姉さま! ロッテっ!
エステル:
どうぞ行ってらしゃいまませ。可愛いですわね。
フランソア:
うん可愛いのは全力で認める! 二人ともちゃろ。
紅葉:
お二人ともごきげんようですわ
すみれ:
ご…ごきげんようです
真理愛:
ごきげんようです。
エステル:
はいごきげんようですわ。
エステル:
貴女がわたくしと同じレアスキル、トリプルアクセルをお持ちの上原真理愛さん。 そしてPrincesse électronique(プリンセス・エレクトロニーク)・ネットワークウィーザードの古都埼すみれさん。 ですわね。 お二人には直接是非お会いしたかったので嬉しいですわ。
真理愛:
わたくしの名前を御存じなんですか…光栄です
すみれ:
プリンセス・エレクトロニーク?
フランソア:
すみれを混乱させる事を言わない
エステル:
すみれさんにはわたくしは何も授けることはできませんが、ここの紅葉やフランソア、ヴェル、ロッテさん、里緒奈さんなどご教示を受けるべき方々が多くいます。その方々に任せますわ。 真理愛さんには
ジャンヌ! アレを持って来て頂戴!
ジャンヌ:
御意!
ジュンヌ:
持ってまいりました。
エステル:
ジャンヌご苦労。
真理愛さんにこれを差し上げますわ、開けてみて手に取ってみて下さいませ。
真理愛:
わたくしにですか?
真理愛:
軽い…でも鋭い…
エステル:
新開発の強化テクタクト合金アルファエックス製のコンバットブレードですわ。
もともとはわたくしとフランソアの専用武器として開発していたのですが、真理愛さんなら使いこなせるでしょう。
軽く硬く強くそしてしなやか。
貴女ならその刃(やいば)で真空を作り出し銃弾を切り裂き、鋼鉄をも切断することが可能になるでしょう。 その刃を貴女に授けます。
エステル:
でも真理愛さん、忘れないで下さい。
その刃は人を切る為のものではありません。
貴女と貴女が護るべき人達を護る為の刃です。
真理愛:
エステル様。 そのお言葉、この刃と共に心に刻みます。
その20へつづく