イケナイ凛空ちゃん 第五十五話「Scarlet Ballet」その2

 
〇前日Green Wodd's オーナー居住区画 お兄ちゃん寝室

SE:
コンコン♪

すみれ:
はうっ…すみれです…

凛空:
どうぞ~♪


すみれ:
失礼いたします。お呼びにより、すみれ…参りました。

凛空:
うん。 そこのドアの鍵、掛けてね。

すみれ:
…はい。 承知いたしました…。

凛空:
どう? ベビードールお兄ちゃん好きでしょ? 凛空が選んだんだよ! うわーそんなに気に入った。 だって、良かったねすみれ♪

すみれ:
恥ずかしいです…。
でも…その…気にいって頂けたなら…嬉しいですけど…。

すみれ:
そうじゃなくて、凛空様もお兄ちゃんもご夫婦の神聖な寝室に専属メイドで妾のすみれを呼ぶというのは、あまりにも背徳的ではありませんでしょうか!

凛空:
背徳的? そうかな? お兄ちゃんどう思う? 

背徳的とは

1.性的に良からぬこと、乱れていて不健全であることなど世間で問題視され、一般的な考えから逸脱している時など

2.自虐的に後ろめたい感情があるなど

なるほど。 そうかなー?

すみれ:
いや! 十二分に性的に乱れてますよね? さらにご夫婦の両方と付き合っていて、その両方と同時にそれも神聖なご夫婦の寝室のベッドでスルとかすみれ的にはこれ二重三重の意味で道徳的にどうかと…世間一般的に考えるわけですよ‥

凛空:
お兄ちゃんや凛空やすみれがいる世間はエンパイアクラブ! 一般社会とは違う。 よって問題なし! すみれだって凛空とお兄ちゃんに抱かれたいでしょ?

すみれ:
それは抱かれたいですけど…

凛空:
でしょ~? ほら、おいですみれ♪

すみれ:
いいのかな…

〇同時刻

真理愛:
階段降りて、ここってお屋敷の地下? あのお姉さま…マリはどこに連れていかれるんですか? 寝ないんですか?

穏海:
寝ますわよ。 マリと夜伽をしましてからね。

真理愛:
マリと夜伽ということは…プレイルームとかですか? でも地下になんかにプレイルームありましたっけ? マリはエスコートメイドではないので詳しくはないですが…なんかお屋敷の他の場所と違って薄暗いし…あと手首をそんなに強く握ったら嬉しいですけど、ちょっと痛いですよ…

穏海:
着きましたわよ

SE:
カチン(鍵が回る音)

真理愛:
鉄格子に特別な鍵! ここはもしかしてぇ!

穏海:
さあマリ、入りますわよ…

真理愛:
イヤっ! お姉様! ここは許して下さい! 助けて聖理愛お姉ちゃん! 剛史お兄ちゃん! すみれぇ!

穏海:
ここは電脳通信も一般通信も遮断されておりますし、どんな大声を出しても他には聴こえませんわ。 マリ、貴女もエンパイアクラブのメイドになったのですから、覚悟をお決めになりなさい。

真理愛:
イヤぁぁぁあっ!

その3へつづく