イケナイ凛空ちゃん 第五十五話「Scarlet Ballet」後半
花恋:
悠里さん達も知ってるんですよね?
エリシア:
花恋怖い…それにエリシアお腹空いた。
SE:
ぷぅっぷぅ~♪(昔のクラクションの音)
悠里:
ちょうど昼食のデリバリーが届きましたわ♪
萌香:
黒猫や〇との宅急便ならぬ、白猫にゃん太の出〇館…。にゃん太ご苦労様ね。
花恋:
か…か…可愛い! ナニこの可愛い物体! すみれのくま太の白猫ばーじょん! それに小さいクルマ運転してきて料理運んでくるとか偉すぎる! そして可愛い! 重要なので二度言いましたぁ!
エリシア:
なんか花恋が壊れた…この子はアリエルお姉ちゃんのサポートエージェントドローンで「にゃん太」っていうの。それでお姉ちゃんは?
にゃん太:
にゃんにゃにゃにゃん!
花恋:
お姉ちゃんは学園のクラスのクラスメイトとお昼食べるから来れない? えっ…エリシアの人生を決める大事なときに? 代理でにゃん太が付き合う? お姉ちゃんの代わりがにゃん太…
萌香:
ねえ二人とも飲み物何にする?
エリシア:
コーラ!
花恋:
私は冷たいウーロン茶があったら、無かったら何でもいいのでお茶で
悠里:
わたくしは暖かい紅茶が良いですわ。
萌香:
アンタは一緒にきて運びなさないよ! 後輩の為に半分は出す!
花恋:
スイマセン副メイド秘書! あまりにも可愛い物体とのエンカウントで思考が停止してました! 花恋がいきます!
萌香:
いいから座ってて、行くわよ悠里
花恋:
可愛い…うぅ…にゃん太可愛すぎる…これは可愛さの暴力だよ…
エリシア:
花恋はそんなに猫が好きなの? それとも猫のぬいぐるみが好きとか?
花恋:
猫なら何でも好き! でもクリスお姉さまが猫アレルギーだし、軍やエンパイアクラブってほら猫とか動物は飼えないから…うぅ…(可愛さで唸っている)
エリシア:
だったらぴよ吉のボディーを猫にすれば良いんじゃない?
花恋:
そんな事できるの?!
ぴよ吉:
びじゅちゅうう!
エリシア:
えっ? そんな事教えるな?
花恋:
そっか…そうだよね? あのセレーネいっていうロボットがぴよ吉の本体ならこっちのカラダはどういうカタチでもいいんだよね~? ヴェルさんが帰って来たら‥いやすみれの所に持ち込んで! すぐにでも出来るよね? 明日とか改造しちゃおう! 三毛猫とか…ブリティシュショートヘア、憧れのアメリカンショートヘアとか…うへへっ♪
ぴよ吉:
びぃちゅうゅぅぅうううう!
エリシア:
このカラダはオレのアイデンティそのものだ? もしこのカラダを替えるなら舌噛んで自害してやる?!
花恋:
ぴよ吉の舌ってどこよ? やれるものならヤってみなさいよ!
エリシア:
花恋? AIにAI権というモノがあるかもしれないし? ねっ! 無理強いはイケナイとエリシアは思う!
悠里:
セレーネがぴよ吉の本体というのを自然に受け入れておりますわね。
萌香:
花恋ちゃんって順応性、高(たか)…副メイド秘書になった時にAURORAを初めて体験して里緒奈にも感じたけどそれ以上のメイドとしての世代のギャップを感じるわ。(注)これがジェネレーションギャップっていうものなの?
悠里:
花恋達はそのAURORAや電脳通信があって当たり前、さらにご主人様はオーダーメイド、そんな世代ですから。 本当にお互い歳を取りましたわ。時代は移り行くのですわね。
注:そのエピソードのお話はこちら。
にゃん太を抱かせて花恋を一時的に満足させ。改造の危機から脱したぴよ吉
花恋:
たしかにぴよ吉があのセレーネという機動兵器なら、ぴよ吉を遠隔で私が操作するように自在に自分の身体のように動かせるのは理解できます。 当然ぴよ吉自体がそれを認めたときに出来るですが。 何故そのような事ができるのか今までは不明でしたが、そもそも完全リンク型のエージェントAIというのも花恋以外は持ってるメイドはいませんでしたので。
花恋:
それは花恋のオーバーメイドのレアスキルということで説明をされました。 おかげでいくつかの戦場では命が助かったこもあります。 ぴよ吉には感謝していますし。 それで操縦が出来ると事は納得することにします。 ではもう一つの疑問です。 エリシアが言っていた、私の為にぴよ吉、正確にはあのセレーネ。 そしてこのエリシアが作られたという部分です。 どういうことなんですか?
ヴェル:
それはお姉さん達が説明しよう!
SE:
ひゅん♪ 小さいヴェルとアリエルがテーブルの上に突然現れる
花恋:
ええぇ! ヴェルさん? と貴女は? って小さい! お人形さん? これってAR=拡張現実?
エリシア:
アリエルお姉ちゃん! 良かったセレーネと繋げられたんだね
ヴェル:
花恋ちゃんのチップの制限解除完了! AURORAとのフルリンク完了!
アリエル:
初めましてエリシアの姉のアリエルです。本当は直接ご挨拶する予定でしたが鈴奈さん達にクラスメイトとしてお食事に誘われてしまって。
ヴェル:
そのにゃん太を持ってくれたおけげで花恋ちゃんから最後の鍵を発見できた! それでフル接続できた!
アリエル:
にゃん太を行かせて正解でしたわ♪
花恋:
あのアリエルさんは鈴奈さん達とお食事、ヴェルさんは学会、大丈夫なんです?
アリエル:
大丈夫よ今お茶してますわ
花恋:
えっ?
〇同時刻 Forest カフェテリア
どん♪
みるく:
はいスーパーデラックスFORESTパフェでございます!
ルフィナ:
おっしゃ!来たわよ!
アリエル:
すごいですわねぇ~♪
朋絵:
いつ見ても巨大だ…
鈴奈:
本当にソレ注文するとは思わなかった。 鈴奈に対して容赦って無いわけ?
ルフィナ:
そんなものは無い! 負けは負けよ!
みるく4人分の取り皿とパフェスプーンもお願い! みんなで食べよう! アリエルのクラス加入の前祝いよ! 鈴奈のオゴリで!
みるく:
はい! かしこまりましたぁ~♪ すぐにお持ちしますね♪
アリエル:
A組にはあとはクレアとWhity Garden の心さんがいらしゃるんですね。
B組は、夏帆、Whity Garden の恵さんと奈々さんと GreenWood の美夏さん
C組は Whity Garden の 苺さんと愛依さん GreenWood の栞奈さん
が3クラブのメイドなのですわね
朋絵:
A組は心がクラス委員長でちょっと…いやかなり堅物で真面目、B組の夏帆もちょっと変わってるけど。 だけど…他はみんな気さくっていうの? ゆるゆる~感じ?
鈴奈:
夏帆と仲が良いなら心と気があうかもね
ルフィナ:
あと趣味がね。
鈴奈:
アリエルの趣味がゲームの刀剣バトラーとは…。 心も好きだからトモダチになってあげて。 うち回りでいないんだよ。
ルフィナ:
わたしゲームしないし…
アリエル:
わたくし、刀バト大好きでして! 特に虎徹が! もう~♪(はーと)
朋絵:
虎徹って猫?
鈴奈:
刀剣バトラーだから刀バトって略すのね。 いや今、刀を執事にしたゲームの話をしてるんだから刀でしょ?
ルフィナ:
ネットで調べると…- 新選組局長である近藤勇が所持していたとされる日本刀。 しかし所持していたのは長曽祢興里の真作ではなく贋作であったというのが通説である…ふむふむ。これが執事になるんだ…絵はダンディーていうか顎の無精髭? 胸元が開いてる! かなりワイルドぽい? アリエルはこういうのが好きなんだね
鈴奈:
ということでできれば同じゲームの話ができるトモダチになってあげて
ほら聖地っていうの? そういうところに旅行とか行くんだけど…鈴奈達がわからなくて…
アリエル:
聖地! わたくし刀バトの話ができる友人と刀剣の聖地巡りに行くのが夢だったのですわ! あぁ~楽しみですわ!
ルフィナ:
だったら心と仲良くしてあげて…
ルフィナ:(小声)
ねえねえ、Forestよりアンタの所のメイド長とか副メイド長の方が話合うじゃない?
鈴奈:
久美さんも麗奈さんも乙女ゲー的なのはやらないんだよ。男性向けっていうの? そっち専門で。アニメもどちらかというと男性向けが多いかな。だからご主人様と話が合うんだけどね
ルフィナ:
男性向けと女性向けってあるんだね。それで刀剣バトラーは女性向けと、まあ執事を従えるお嬢様が主役だものね。
鈴奈:
逆ハーレム系ってやつだね。
〇45分前保安本部前
しずる:
今日はレストランかカフェで軽食、もしくはコンビニにするかドロシーは?
ドロシー:
わたしお弁当…
しずる:
それって自分で作ってるの?
ドロシー:
はい。メイド学校で料理とか習わなかったので、練習しないといけないと思って…でもここって朝と夜は賄いがあるからお昼だけなんですけどね。
しずる:
毎日?
ドロシー:
はい。
しずる:
だからお昼見かけなかったんだ。
ドロシー:
ですのでお気になさらず、しずるは食べに行ってください。
しずる:
ちょっと何で言わなかったの! 毎日一人でお昼ごはん食べてるとか! 寂しいじゃない?
ドロシー:
だって自分の練習の為ですし…
しずる:
そういう問題じゃないの! 今までのことは仕方ないけど、今日からしずるが一緒に食べる!
ドロシー:
えっ?
しずる:
カレーにするか、シーフードか、いや王道のスタンダードにしよう!
ドロシー:
しずるダメですよインスタンドラーメンだけで食事をすませるなんて!
しずる:
コンビニに行ってもカップラーメンにするときが多いし
しずる:
よし3分たった! イタダキマス! うどんとそばとハンバーガーもあるし、けっこうローテーションできるよね。
ドロシー:
何て不健康な事考えているんですか…
しずる:
うわっ! ウィンナーがタコさんになってる! 本当にこの世に存在するんだ!
ドロシー:
食べます?
しずる:
いや…おかず少ないし悪いから遠慮する。
ドロシー:
あ~も~! 明日からしずるの分も私が作ります。 イヤ作らせてください! そんな不健康な食事を私の為にするとか許容できません!
しずる:
えっ? いや~…そんな…悪いよ…
ドロシー:
そんな不健康な昼食を私の為にしずるがする方がもっと悪いです。 それに一人分つくっても二人分作っても手間は変りわりませんし。
しずる:
せめて材料費とか出すから!
ドロシー:
レストラン部からメイドとしての訓練の一環ということで材料は無料で配給されてますのでいりません。
ドロシー:
それでしずるは何か食べらないものとか苦手なものありますか?
しずる:
うーん普通のものならなんでも大丈夫。
ドロシー:
好きな料理は?
しずる:
ハンバーグとか、ウィンナーとか、カレー、ホワイトシチューとか…はお昼には無理だよね。 からあげ?とか
ドロシー:
大体わかりました。 生姜焼きとかチャーハンとかチキンライスとかも好きですよね?
しずる:
うん、大好き!
ドロシー:
(えっととりあえず今日の訓練が終わったら花梨さんに相談! 大胆すぎたかな? 変に思われてないよね?)
しずる:
(えー毎日の手料理のお弁当? 眩暈がしてきて、心臓がドクドクして顔が熱い…鈴奈お姉さま、しずるオカシクなってます…どうしたらいいでしょう。。。。)
エリシア:
アバターなのにソファ座るんだ
ヴェル:
形って大事だよ?
アリエル:
花恋さんに質問があります
花恋:
なんでしょうか?
エリシア:
メイドとはなんでしょうか?
花恋:
お屋敷のお掃除をしたり、お料理したり、サロンでお客様を接待したり…そのお客様と夜伽したり、ご主人様と夜伽したり…あれ? それ全部花恋してないな…わたしってメイドなのかな?
エリシア:
エリシアもしてないから大丈夫!
アリエル:
そういう意味ではごぜざいませんわ♪ こう言いましょうか? アポリロイドチップやオーダーメイドチップなどのニューロン量子プロセッサを脳神経へ接続し一定の能力を得たオーバーメイドやオーダーメイド、そしてそれ以上の特殊なメイドのことですわ。 その社会的な意味についてはどう思います?
花恋:
う~ん…オーバーメイドの花恋が言うのも変なんですが、戦場でも経済的なものでも、メイドが社会を良くも悪くも変えてしまった。 経済の事は花恋は良くわからないけど、戦場でいえば、普通の人とメイドでは戦闘にならなない。 メイドにはメイドしか対抗手段がない。 たぶん同じことが経済にもいえて、そういう部分で優秀なメイドを抱えた国やクラブが経済的に有利になる? そんな社会になってしまっている。
悪い部分としてはそのメイドはマスターに抵抗できず、そもそもが人権が存在しない。 現代の奴隷制度? みたいな社会。 人とメイドはもともとは同じなのに平等でも公平でもない。 それが社会の歪みになっている?
ごめんなさい幼い考えの答えで。
アリエル:
とてもエリシアと同じ歳とは思えない洞察力ですわ。
エリシア:
お姉ちゃん酷い。 それはエリシアは幼いけど…
悠里:
良く社会をみてますわね。 流石中央アジア戦線の英雄的なスナイパーといったところでしょうか。 スコープ越しの深い視点だけではなく広い視野も持ち合わせておりますわ
ヴェル:
じゃあその歪みを是正するためには、メイドが普通の人を支配すべき?
花恋:
それは違います! そじゃメイドの人権を奪った一部の人たちと同じ考えになってしまいます。 現在では失われたメイドの人権も多くのエンパイアクラブのオーナー様たちの力で少しづつ回復されてきていますし、今まで認められていなかった、結婚の自由や子供を産む自由などもあります。 もちろん強すぎる力があるので制限がありますがそれでも多くのメイド達が幸せに暮らせる社会になってきています。
エリシア:
花恋は今までもまっすぐなままなんだね。安心した
花恋:
今でも?
アリエル:
花恋さん、そもそもメイド、この場合はアポリロイドやオーダーメイドの事をさしますが何故生まれたか知ってますか?
花恋:
はい、昔、生物兵器が世界中で使われて子供が血液が凝固する特殊な病気に、それを直すには当時最新の技術であったチップを内蔵することで…
エリシア:
だったらマイクロマシンでもいいよね。 施術するにはマイクロマシンが不可欠だし。
花恋:
そういえば…そうだよね? なんで今まで疑問に思わなかったんだろう? というか何でみんな疑問に思わないの?
萌香:
そう考えるように強制されているからよ。 脳を制御してね。 条件づけ。
悠里:
本当の目的を隠すために。 オーバーメイドを作る為に、アポリロイドチップは女児に埋め込まれた。 そもそも生物兵器が子供が発症する病を起こすものだったらなぜ男児にはアポリロイドチップを埋め込まなかったのか? そもそもその生物兵器って存在したのかしらね?
花恋:
えっ…そんな! じゃあ全部が作り話で騙されているってこと? その嘘の中で花恋たちメイドは自分の運命を受け入れて諦めて…
エリシア:
この社会の暗黒面(ダークサイド)へようこそ花恋。
花恋:
あれって中二病的な冗談じゃなかったの?!
花恋:
花恋達はアポリロイドにさせられた、オーバーメイドを発生させるために何故?
アリエル:
その答えはもうご自分で説明されていましたわよね
花恋:
メイドは社会、いや世界を変えた?
悠里:
詩織さん達第一世代が活動を始めた今まから20年前の世界の総資産額は約300兆ドル。この20年間で世界の総資産はその18倍、5400超ドルになっております。(注) これはメイドというものが生み出す超技術や経済のサイバースペースへ移行、メイドの集中管理による紛争のコントロールによる各国の人口抑制や経済制御などの恩恵によるものです。
すでにメイド無しではこの社会は存在できない。そんな状態にまでなっています。
注:
えんぱいあな日々の世界での話です。 リアル社会だと2020年の世界総資産は360兆ドルくらい
花恋:
紛争のコントロール? 人口抑制? 戦争が作られているっていうんですか?
悠里:
今に始まった事ではございませんでしょう? 歴史をみればって…まだカリキュラム的には少し早いですわね。花恋さんは学園では世界史は中世に入った所くらいですか
簡単に説明いたしますと現代の戦争はメイド同士で行わせることで、一般の市民の被害や一般兵士の被害も最小限。 ただ軍事産業としてはメイド用の軍事産業は爆発的に伸る。まあ量より質への兵器の変化とか? あと産業と経済が発展すれば出生率が低下し子供の数が減る。もちろんそのような経済レベルを保てる資材や資産を外部に確保できればですがね。
これならお解りになりますか?
萌香:
その戦争の原因になっていた、化石燃料やレアメタルなども現在は化学的に合成している。 これも多くのネットワーク系のメイドが作りだした技術。そしてその原料となる、アステロイドベルトの資源の採掘ドローンやその輸送ドローンの制御なんかネットウィザードメイドがいなければ不可能だしね。 一般の人々はその社会の恩恵を受けて生活する。
花恋:
でも現在はアポリロイドチップの埋め込みそのものが国際条約で禁止されいますのでメイドは今後は減っていきますよね?
このままでは現代社会の維持ができなくなるんじゃないですか?
もしかして…人工的にオーバーメイドをそのものを…作り出す? まさかそれがエリシアとかじゃありませんよね?
エリシア:
花恋大正解!
花恋:
そんな! ヒトは機械じゃないんですよ!
アリエル:
ヒトと機械とどう違うんですか?
花恋:
えっ?
アリエル:
花恋さんが今優しく抱いてくださっているわたくしのエージェントのにゃん太もエリシアが抱いている花恋さんのぴよ吉さんも機械ですわよね?
花恋:
そうですけど…
アリエル:
ぴよ吉さんは花恋さんを励ましたり、からかったり、時には花恋さんと喧嘩したり。 しませんか?
花恋:
します…。
アリエル:
ぴよ吉さんと戦場で何度も死線を潜り抜けた、普通の友ではない命を共有する掛け替えのない戦友ではござませんか?
花恋:
はい…そうです。ぴよ吉は花恋の戦友で相棒です。
アリエル:
わたくしも、エリシアも、クレアもドロシーさんも、第五世代と言われるバイオメイドです。 生まれ方は特殊ですが、わたくし達も友人として認めてもらえませんか?
花恋:
当然です! 友人として認めるに決まっているじゃありませんか!!
アリエル:
トモダチ、英語ではFriendを日本語では友人=友の人と書きますわよね? 人はヒト。 そうではありませんか?
花恋:
…そうです。
アリエル:
しかし自然発生的に生まれる人と製造されるには違いもあります。
ヒトは愛し合った結果、その結晶として子供が出来て生まれて来ます。
生まれてからその子供は自分の目的をもちそれに従うか逆らうかの選択をします。
しかし私達は、生まれ方が「製造」されたものですから。 製造とは何か必要性があり製造されるものです。
花恋:
それは何かを担う為に、生まれてきた…使命?
アリエル:
ステキな言葉ですわね。 そう使命。 ぴよ吉さんであれば、この身体は花恋さんとできるだけ一緒に行動し、ライフルを構える時には隣にいて狙撃の補佐をする。 普段は話し相手や相談相手。 花恋さんを知り、つねに考え、アドバイスする。 そのための「ボディー」です。 それがこの姿のぴよ吉さんの「使命」です
ぴよ吉:
ピヨぉ~!
花恋:
いつもありがとうぴよ吉
ぴよ吉:
ピヨぉ~ん!
花恋:
改めて言うとお互い照れるね。えへへ
エリシア:
それで、エリシアはぴよ吉と同じように花恋をサポートするために設計され製造された。
葉月花恋。
いや、加倉博士のご息女、加倉家現当主 加倉花恋お嬢様。
花恋:
えっ? ナニ? それ?
〇同時刻 白森女学園高等部
美知留:
どうしたの?
桃恵:
ちょっと靴がキツイかも?
アシュリー:
靴のサイズだけじゃなく太ももも、腰回りも、だいぶ脂肪が増えたな…
桃恵:
ギクっ!
アシュリー:
言ってみろ太ったんだろ?
舞優:
あんだけ食ってて太らない方がオカシかっただけです。
桃恵:
大丈夫だから! これはね正常な成長の範囲だから!
アシュリー:
よしヴェルに頼んで次の登校日に公開健康診断な
桃恵:
ヤメテ!お願い!それただの公開処刑!
美知留:
ほら、後輩が待ってるんだからしゃべってないで行くわよ。
陽菜乃:
せ~んぱいぃ♪
桃美:
お姉ちゃん達、お~そ~い~!
陽菜乃:
せ~んぱいぃ♪グリグリ♪ やっとまた同じ校舎と同じ制服で学べる喜び!
舞優:
陽菜乃さん? まだ校舎の中だから…ねっ?
桃美:
この陽菜乃のたるみきってる顔とか総務部の後輩メイドにはとても見せられない。
アシュリー:
毎年悪化してないか?
桃恵:
うん…そうだね。最初のおどおどしてたのがとても懐かしい
美知留:
まあクラブ内でイちゃつかないだけいいかも? 二人とも職場では真面目だし…
桃美:
お姉ちゃんクルマ?
桃恵:
うん私の車。今日は理沙さん東京に行ってるから。
アシュリー:
私達は陽菜乃連れて遊んでから帰るぞ。
桃恵:
ごめんね実家に二人で呼ばれるって何の話だろうね?
美知留:
ヴェルもいる時にみんなで遊ぼう。できればロッテや里穂達もいれて久美ちゃんの婚約祝いもしたいから。人数もけっこう多いし予約とかはわたしが
陽菜乃:
そういうのは私がやります美知留せんぱ~い♪
美知留:
じゃあ任せるわ♪
桃美:
みんなでシフト調整して、久美のことについては良くんに話して頼んでも合わせておらおう。 そろそろお姉ちゃんいかないと
桃恵:
そうだね! みんなまた次の登校日に! でわ!
桃美:
ごきげんよぉ~でーす♪
他:
ごきげんよう~!
桃美:
美奈さん、今お姉ちゃんと学園をクルマで出ました。そうですお姉ちゃんのクルマです。えっ? そのままクラブに着いたら保安本部に行って欲しい? 保安本部ってお屋敷の中の警備室のこと? 違う…どこ?
桃美:
お姉ちゃんわかる? 保安本部って?
桃恵:
アシュリーの新しいオフィスでしょ? 戦闘機のハンガーの後ろの。
桃美:
戦闘機のハンガーの後ろにあるオフィスかって? そうだってお姉ちゃん
桃恵:
なら。わかるわよ。
桃美:
わかるそうなので、そこに直接クルマで行きます。 着いたら連絡? 行くだけでわかる? わかりました。 行けばいいんだって。
桃恵:
解ったわ
〇Forest 保安本部 ハンガー前
桃美:
えぇえ…ロボット? なのかな?
桃恵:
たぶん戦車とロボットを合わせたものね。
桃美:
何でお姉ちゃん、さも当然のように動じないの?
桃恵:
う~ん Forestだしね。 あってもおかしくないかと?
桃美:
そのみんなForestだからねで全て済ませるのオカシイから!
桃恵:
優香お姉さんご無沙汰してます!
桃美:
優香本部長だ! いや、お疲れ様です!
優香:
二人ともゴメンネって 速すぎ! さすが桃恵さんね。
桃恵:
走り慣れた道ですから。 なんせ実家なので♪
優香:
まあその分お茶ゆっくりのみましょう。コーヒー淹れるわ♪
桃美:
やった! カフェオーレにして!
優香:
はいはい♪ ケーキもカフェからもらってあるわよ♪
桃恵:
優香お姉さんのコーヒーとForest のケーキ。
それは最高の贅沢ですね♪ 是非いただきます♪
エリシア:
花恋、Forestグループって櫻糀家・月城家・栗田家の血盟だというのは知ってる?それと現在はフランソアのフィッツジェラルド家
エリシア:
他にも、森崎家、川島家、桑原家も傘下にある。
花恋:
まず櫻糀が瑠莉ご主人様の家、月城がありさ様の家、栗田が紅葉お嬢様の家、フィッツジェラルドがフランソアさんの家、森崎っていうのは詩織さんと優香本部長の家、川島は絵里奈さんや萌香さんの家、桑原…鈴佳さんの家だ! もともとが血盟なんだ…
エリシア:
エンパイアクラブはこのようにオーナー家が連合して資本家クラブを形成している。ここには金銭的な財産だけではなく、優秀な人材、技術、流通ルートなど経営に関わる全てものが共有される。 現在であればそれは「メイド」という形で管理されている。
花恋:
なんとなくそれはわかる。 それと花恋の苗字が葉月ではなくて加倉である事にいったい何の関係があるの? それとお嬢様って何!
エリシア:
そのForestグループには本来、加倉家という家があり、その加倉家の前当主加倉誠一博士が開発したプロトタイプの偏向電離リフレクターがこのイーリスの心臓部には搭載されている。そもそもその偏向電離リフレクターはイーリスを初めとしたアーマーメイドの動力源として研究開発されたものなの。
エリシア:
現在使われてるようになってきている新エネルギー供給システムである偏向電離リフレクターリアクターが簡略化された縮退炉であることはわかるよね? その基礎理論を加倉誠一博士は一人で…
花恋:
ちょっとまって! なにそのヘンコウデンリ何とか! シュクタイロ? って解らないって!
萌香:
花恋ちゃんこれは知ってるわよね?
花恋:
はい、Mブラスターですよね? メイド秘書さんがもつ。 正式にはメイド秘書業務執行鎮圧システムでしたっけ? 機能限定版のDブラスターが警備課の備品であるので花恋も持ってきていて今回の隊の宿舎の部屋にあるガンロッカーに入れてあります
萌香:
あれは普段も持ち歩かないとダメなんだけど‥そのためにふとともに収納できるホルスターとか支給してるし。 まあそれは置いといて。
プロセルピア(注)、どうせ見てるんでしょ? 花恋ちゃんへの説明のために撃たないからMブラスターの執行モードをデコンポーザーへ変形させてトリガーはロックしていいから
SE:
ウィーンカシャンカシャンカシャン!
注:
プロセルピナ
Club Forest のメインフレーム(基幹システムグランドAI AURORA(アウロラ)などもこのプロセルピナの管理下にある)
プロセルピナ(ラテン語:Proserpina)は、ローマ神話に登場する春の女神、あるいは冥府の女王。 ギリシア神話のペルセポネー(古希: ΠΕΡΣΕΦΟΝΗ,ギリシア語: Περσεφόνη, ギリシア語ラテン翻字: Persephonē)に対応する。
AURORA= Administrator User Reaction equation Organize Revolution Agent
ForestやGreenWoods Whity Garden に所属するオーダーメイド(オーナー等)、メイド秘書やネットダイバー、第4世代以降のハイパーメイドが利用しているニューロチップ接続式のサイバースペース直結型のエージェントネットワークシステム。AR機能や電脳通信、各種アプリケーションなどを考えるだけで使用できるシステムのこと。 さらにエージェントAIが搭載されており、ユーザーのサポートを行う。ネットダイブ機能をもつネットワークウィーザードメイドや里緒奈などのブレインダイバーはサイバースペースへのダイブなどもAURORAを経由すればサイバースペースデッキが無くても仮想化されたサイバースペースデッキとなりどこからでもネットダイブすることが可能になっている。
花恋:
何んですかコレ?!
萌香:
さっき花恋ちゃんが言っていた「機能制限」された部分。 デコンポーザーモードよ。簡単にいうと超小型化された荷電粒子砲が撃てるモードなの。
花恋:
家電? えっとナニ?
悠里:
荷電粒子砲ですわよ! 砲弾として重イオンを、粒子加速器によって亜光速まで加速して発射、当たった物体の分子を超振動させて崩壊させ文字通り原子に分解させる兵器ですわ。(注1)バスターランチャー。 この重イオンを加速させるのに10ギガワット(注2)の出力が必要なのです。 この小さな銃でその電力を賄っているということをこの萌香は言いたいのですわ。
花恋:
原子分解…よくわからないけど、すごーーく強力な大砲がこんな小さい。さらにそれを撃つためには滅茶苦茶膨大な電力が必要だけど、それはこのMブラスターだけで電力を発電しているってことでいいんですか? 発電所がその銃に中に…だからDブラスターもコンセントとかつけとかなくてもかってに充電するんだ、ふ~ん。謎が一個とけました!
萌香:
うん! 私も原理は詳しくは理解できないんだけどね。
注1:
あくまでえんぱいあな日々での話です。 色々作品よって解釈がちがいます。
注2:
1.2ギガワットが現在の原子力発電所1基分。 10ギガワットということは8基分ってこと。 まあようはとんでもないエネルギー量ってこと。
悠里
この先のギザギザの光ってる部分を見て下さい。 これが超小型化された偏向電離リフレクターの部分ですわ!
花恋:
ほう…ここで発電してると? ここが発電所?
悠里:
正確には発電ではなく、空間からエネルギーを直接取り出している。 音が空気の波であるように、光などの電磁波は空間の波でありそれは歪みでもあるのです。 その歪みによりつくられるエネルギーをここで取り出す。
悠里:
これの大型化されたものが、このForestのメイン動力炉としても使われておりますし、現在世界各国で原子力や化石燃料発電所の代わりにクリーンな発電所として整備が進んでおります! このインフラ整備だけでForestグループやWood'sグループさらに欧州ではフォーシスターズグループなどのエンパイアクラブグループはかなり儲かっておりますのよ!
花梨:
そうなんですね~…
(ひぃぃ~…難しくて解らないけど悠里さん説明するの楽しそう)
(ひぃぃ~…難しくて解らないけど悠里さん説明するの楽しそう)
悠里:
この基礎理論を提唱したのが先ほどエリシアが言った加倉誠一博士ですわ。 もちろん量産と安定化を実現させたのはDrフィッツジェラルドやうちのご主人様である櫻糀瑠莉、さらにDrフィッツジェラルドの研究室にいた西園寺剛史様…
悠里:
そして花恋さんのお姉さんである加倉桃子博士
花恋:
えっ! 花恋に姉妹がいるの? お姉さん?
悠里:
…はい…そうですわ。 そしてそれだけではございません。他にも…
〇同時刻 格闘戦訓練場
由奈:
今宵のわたくしは血に飢えている…ってな!
しずる:
そんな大振りな得物でしずるに勝てるとでも?
アリエル:
まぁああああ!
あの由奈さんのセリフは! 長曽祢虎徹(ながそねこてつ) のセリフですわ!
鈴奈:
ナニ興奮してるのアリエル?
ルフィナ:
虎徹…ってあの刀バトの? セリフ?
アリエル:
そうです! オレとわたくしとは変わってますが! まちがいありませんわ!
ドロシー:
えぇぇ…本物の武器つかって殴り合うって大丈夫なんですか?
朋絵:
プロテクターにバリアシステムあるし、いちおう使う武器にも同様のバリアがはってあって怪我はしないようになってるって。それでも怪我するようならドロシーの出番!
ドロシー:
心配です…
レイラ:
めぐは完全0距離攻撃のナックルだからどのようにしずるが間合いに入り込むか、それをどう由奈が防ぐが見とけよ
めぐ:
うんしずるはナイフ系なんだ、たぶん左のナイフは防御ではなくてあっちが攻撃、右のブレードで受けて流して、ナイフで切り込むタイプ! でも由奈のアックスを受け流すなど不可能…だったら…
由奈:
由奈押して参る!
ひょうい!
しずる:
そんな大振り当たらないもんね! 後ろの間合いに入り込んでしまえば!
鈴奈:
しずるのばか! 迂闊に後ろに入ったら!
アリエル:
あぁぁ! カッコイイですわ!! まさに乱舞!
ルフィナ:
何興奮してるのコノ人…
由奈:
そこっ! でいりゃあ!
SE:
ボコっ! 柄の部分でしずるの背中を強打している
しずる:
くはぁっ!
由奈:
はぁっ!
クルっ!(斧を回転されて平の部分で)
バシン:!(はたき落として叩きつけている)
しずる:
かっ!
他:
おぉおおおおお!
ひゅん!(由奈の右手の斧がしずるの首に振り落とされる)
鈴奈:
タオル! 参りました!
ぴたっ! 首の寸前の所で斧の刃が止まる
ルフィナ:
そこまで! 一本! 由奈の勝利!
由奈:
…ふっ!
他:
おぉおおおおお!
ドロシー:
しずる! 大丈夫?
しずる:
…何が何だか分からない内に撃ち落されて…負けた…
ドロシー:
怪我は無い…良かった…
由奈:
こんな訓練で、怪我なんかさせませんわよ。
しずる、動きは悪くないですが迂闊すぎますわ。これでは訓練になりません。
もう少し精進なさってくださいませ。 しずるはセンスはあるのですから。
しずる:
うん…努力します…ドロシー大丈夫だから。
ルフィナ:
さすがね。
朋絵:
格闘戦では由奈に一日の長があるね。
めぐ:
あう‥あれは手ごわいわ…
朋絵:
あのさ由奈は朋絵が訓練相手になるから、鈴奈はしずるを訓練してあげて
めぐ:
あのめぐもお願します! 鈴奈先輩…
鈴奈:
鈴奈によくも恥をかかせてくれたわね! しずる~! 一から鍛え直してやるわ! 地獄の特訓よ!
めぐ:
えっ? 地獄の特訓?
レイラ:
ガンバレめぐ。
アリエル:
由奈さん…カッコイイ…です。 お仕えしたいです…
朋絵:
ちょっとアリエル? お仕えって?
めぐ:
アリエル先輩?
SE:
ぽ~ん♪ カシャン
詩織:
遅れました! 待たしたわよね? みんなゴメンナサイ
詩織:
どうしても稟議書類のサインをしなくちゃいけないって里緒奈に言われて…
悠里:
詩織さんあのですね、その稟議書類は昨月の末が締め切りなのですわよ。メイド長の稟議許可がおりないと美奈総務部長も処理ができないと困っておりましたの。終わりましたの?
詩織:
はい、全部サイン終わらせて、今里緒奈の最終チェクも終わって総務部に持って行ってもらっています。
悠里:
詩織さんが忙しいのは理解しておりますが締め切りは守ってもらわないと困りますわ。
萌香:
先月は詩織さんは保全機関の極東本部の総会とかあと飛び込みの任務とかあって忙しかったし悠里そんなに言わなくても
詩織:
萌香、これは私が事務が苦手だからいけないの、里緒奈にあんなに手伝ってもらってるに
花恋:
詩織メイド長が怒られてる…
エリシア:
悠里は容赦ない…怖い…
ヴェル:
アリエルとヴェルで花恋ちゃんのAURORAのエージェントの設定は終わった。詳しい使い方は夜にでもエリシアとピヨ吉に説明受けて。 ヴェルそろそろ学会の発表でヴェルの番だから
アリエル:
わたくしもちょっと所要ができてしまって、花恋さんあとは詩織さん達にお話しをきいて下さい。エリシアをどうするかは良く考えてくださいね
エリシア:
えっ! お姉ちゃん達行ちゃうの?
花恋:
はい…お疲れ様でした…AURORAを花恋も使えるようになるんだ…。
悠里:
里緒奈と相談して詩織さんのタスクリストをもっと小まめにチェックできるように
萌香:
そもそも詩織さんは仕事の分量が多いんだから…ねっ?
詩織:
それでどこまでお話をしたの?
悠里:
花恋さんの本当の姓が加倉ということと、亡くなったお父様の功績、そして桃子さんという姉がいる所までですわ。
詩織:
そう…。花恋さん…まず貴女に本当の事を今まで話さなかったことを心より謝罪するわ。ごめんね。
花恋:
いえ詩織メイド長! 頭なんか下げないでください! 詩織さん達が今まで言わなかったという事は、何が必ず理由があっての事だと理解しておりますので。
花恋:
詩織さん、あの花恋にお姉さんがいるって! そのお姉さんってどこに?
詩織:
加倉桃子博士は…行方不明…いや。 本当の事を言うわ。 花恋さんはアヴァロンという組織は知ってるわよね?
花恋:
はい。知っています。 全人類へのニューロチップの埋め込み強制とアヴァロングリッドという巨大な電脳ネットワークへの接続の強制。 それによる一元統治。 全人類のアポリロイド化による人類の人工進化革命を起こそうとする集団。 エンパイアクラブグループや保全の機関の敵…。いやたぶん全人類の敵…。 そのアヴァロンに多くのメイド達が拉致されたり、新型のチップをいまでも多くの女児に埋め込みをしている組織。 その組織とForestは戦ってますよね?
詩織:
そのアヴァロンの幹部の中に加倉桃子博士がいるのよ。 Drフィッツジェラルドを裏切り彼女はメイド全ての解放の為にその道を選んだの。 そしてエンパイアクラブグループから追放された。
花恋:
花恋のお姉さんが? 何かの間違えじゃ…
詩織:
本当の事よ…
悠里:
その桃子博士が裏切る現場にわたくしとフランソアは居合わせたのですわ。 その時にわたくしは銃で撃たれて重傷を負い、フランソアはその後、記憶を完全に失う事になりました。
その事件の時に、エリシアとアリエルだけは救うことができたのです。
しかし多くの特殊なメイド達はフィッツジェラルド研究所から拉致され、いまだに全ては奪還しきれておりませんの。
花恋:
ちょっと話についていけないですが!
詩織:
花恋さんそれはゆっくり理解していくといいわ。 重要なのはその時に桃子博士は長女だけど加倉家の当主としての地位を剥奪。次女である花恋さん貴女に当主権が移っていること。 そして桃子博士から優香お姉様に託され送られてきた二人のメイドが存在すること。 加倉桃子博士の電脳空間での存在を維持するために制作された二体の生体ユニット、クローン。 加倉桃恵さんと桃美さんがいることよ。
花恋:
加倉桃恵さんて、エンパイアクラブエメンタールのチーズオーナーの奥様、そして桃美さんてForestの総務部の桃美先輩? そういえば苗字が加倉。 お姉さんの生体ユニット? クローン? えっ…余計に花恋の頭がついていけないよ!
〇同時刻アヴァロン本部桃子温室
ラファエロ:
桃子、なんでわざわざ紙で本を読むの? AURORA(アウロラ)で読めばいいじゃん
桃子:
う~ん、ラファエロこれは情報を得る為に本を読んでいるわけじゃないのよ。
ページをめくったり印刷された文字を目で追ったりすることで…頭の中を整理するために読んでいるの。
それにこの本ももう四度も読んでるから内容は知ってるしね。
ラファエロ:
今は五回目を読んでいるってこと? ラファエロ良くわからない。 本を読むと整理される?
桃子:
うんそうよ。 それに…読書をすると、とても落ち着くの。
ラファエロ:
ふ~ん…変なの
鈴音:
桃子、休憩中悪いな。緊急事態だ。
フランソワーズ:
ラファエロ、やっぱりここにいた!
ラファエロ:
フランソワーズお姉さま!
フランソワーズ:
ほら訓練サボってないで行く
ラフェエロ:
訓練嫌い~メンドクサイぃ~!
桃子:
緊急事態ってコーヒーを飲めないくらいの事項?
鈴音:
それくらいは待ってやるが、総帥が幹部全員に呼集をかけた。
桃子:
幹部全員とは穏やかではないわね。何があったの?
鈴音:
ウリエルがセレーネの起動を検知した。
SE:
カチャン♪ カップをソーサーに置く
桃子:
セレーネの鍵である花恋は…妹は貴方達が容赦なく排除したじゃなかったの?
鈴音:
そのはずだったんだがな。 しかしその時に遺体は確認していてない。
桃子:
貴女達にとっては重大な失態ね。
鈴音:
桃子! 花恋が生きていたなら素直に喜べば良いのではないか?
桃子:
花恋とエリシアちゃんがセレーネを覚醒させたなら、貴女達と最終的には殺し合う事になるわ。それを私に喜べと?
鈴音:
ふんっ! 桃子行くぞ。「櫻糀」総帥がお待ちだ。
ウリエル:
鈴音隊長と桃子博士がお越しです。お通ししてよろしいでしょうか?
はい。 畏まりましたご主人様。
〇Green Wood's オーナー居住区画 お兄ちゃん寝室
真理愛:
うへぇっ…(ぐりぐり)…すぴぃ~♪
すみれ:
うぅ~…重い…熱い…苦しい…
小梅:
えっ! そこにうさ子がホテル立てるのにくま太さんが融資するって! ちょっとまってよ、1周10%? それならうさ子借りるって! くま太さんうさ子を援護して私の事をドベにする気? ビジネスは厳しいって? 二人共もちょっとは手加減して~ひぃぃ!
すみれ:
重たくて熱苦しいのはこのせいか。 真理愛の全身がすみれに載ってる…すみれは真理愛のベッドじゃない…ここはお兄ちゃんと凛空様の部屋? なんで真理愛がいるの?
小梅:
すみれさん! 目覚めたんですね! おはようございます。 カラダの調子どうですか?
くま太がシュタっと手を上げる
すみれ:
小梅? お…おはよう。 カラダは問題ないよ? それとくま太にうさ子もおはよう…ってえっ? くま太今何時?
すみれ:
じゅうごじよんじゅうぅごふん?!(15:45) あはうぅぅ!
小梅:
ドロシーさんが診察して下さったんですが訓練の疲れが一気にでて二人ともダウンされたそうです。
真理愛:
うぅ~ん! ウルサイ…あぁ~良く寝た
すみれ:
訓練の疲れね…あははっ…はぁ~…。
真理愛:
うーん簡単にまとめると、すみれとマリは訓練期間中はForestの寮へ行ってそこから学園に通う事になったと。 それで…
小梅:
その間のお二人の身の回りのお世話は不肖この新人メイドの私、小梅とこのうさ子が勤めさせていただきます! 訓練にも参加します。 Forestの総務部の方も参加してるとことなので!
すみれ:
すみれ達に御付きのメイドって…まあ新人研修の一環ならいいのかな? でもすみれ達も新人だけど。
小梅:
まずは、お風呂にします? ご飯にします? それとも こ・う・め ? 精一杯ご奉仕します! まだ経験無いですが!
マリ:
小梅…そういう御付きじゃないと思うんだけど…
すみれ:
とりあえずはお風呂行ってきます。 その後、お腹すいたから…
小梅:
わかりました。レストランに食事は頼んでおきますので! お風呂終わりましたらお越し下さい!
真理愛:
わかったわ…はぁ…。
SE:
ちゃぽん♪
以下AURORAの電脳通信
すみれ:
まあメイド秘書命令なら従いますが…
真理愛:
みんなと合宿という感じで楽しそうですし、穏海お姉様と凛空お姉さんについては
澄:
澄がちゃんと面倒みるから大丈夫!
有虹子:
有虹子もがんばる!
すみれ:
宜しくお願いします。 それで…小梅の事なんですが…
千穂:
悪いけど二人で面倒みてあげて、やる気はあるんだけどなんせメイド学校の成績がかんばしくなくてね…基礎から教え直してほしいんだ。二人はメイド学校での成績は同期生の中では首席と次席でしょ? ついでに学園の勉強とかも教えてあげてもらえると…嬉しいかなと…お願いね
すみれ:
すみれ達も新人メイドなんですが…そういう事なら
真理愛:
はぁ~まあやれるだけやってみますが
以後AURORAではなく実空間での会話
真理愛:
これって小梅の新人研修が芳しくなくこのままじゃクラブの仕事任せられない。しかし小梅の新人研修の負担が一般業務に支障が出るレベルになっているからマリ達二人に押し付けられた?
すみれ:
厄介払いってこと…?
エリシア:
花恋この世界で一番強力な兵器って何だと思う?
花恋:
熱核反応兵器かな? 熱核融合(水爆)戦略弾道ミサイル?
エリシア:
そうその熱核反応兵器をアーマーメイドに搭載されている偏向電離リフレクターリアクターが発生する空間湾曲断層、簡単にいうとバリアと呼んでいるけどが無効化することができる。
現在世界各地の都市に整備されつつある偏向電離リフレクターリアクターはこの新型都市防御システムを発生させるさせるためなの。
花恋:
じゃあ人類が一世紀も待ち望んでいた核兵器が無い世界が実現できるんですね! 人類が破滅に怯えずにすむ世界!
悠里:
そんな風になるわけ無いじゃありませんの。
萌香:
たしかにこのリアクターの発電所がある都市ではね。しかしそのようなリアクター発電所を設置できない国や都市はいままで通りに熱核反応兵器は有功よ。 そのリアクターでさえ中和できる兵器も存在する。
萌香:
空間湾曲バリアを同じ空間湾曲させるリアクターで干渉すればそれを無効化できる。それを機動兵器として運用する。 それがこのアーマーメイドよ。
悠里:
まあ、対抗手段の無い兵器を開発したら無制限に軍拡が進むという熱核反応兵器と同じ事になりますからね。 制御するのは当然ですわ。
花恋:
でも! それを言ったらこのアーマーメイドを大量に量産したら核兵器と同じ事にりません?
詩織:
空間湾曲断層を作り出せるほどの偏向電離リフクターリアクターの制御演算を行うにはとても巨大な施設をつくるか、アーマーメイドのレベルに小型化する場合は…
エリシア:
今までの量子プロセッサの演算能力を遥かに超える生体演算ユニット、ハイパーオーバーメイドによる演算が必要なの。さらに動かす為にはハイパーオーダーメイドがパイロットとして乗り込むことでやっと動かせる。 その数は…現在は4組、8人しか存在しない。
そのハイパーオーバーメイドとハイパーオーダーメイドの実現のための前段階としてアポリロイド、オーバーメイドやオーダーメイドがあったの。
花恋:
だったらそのハイパーオーバーメイドとハイパーオーダーメイドの8人を作るために数千万人の女の子や企業のオーナーの子どもたちが実験台にされたわけ?
エリシア:
そうとも言えるけど櫻糀博士、加倉博士、フィッツジェラルド博士が目指したのはその先、究極の次世代の人類の可能性。
アルティメイドの実現。
アルティメイドなら一人だってこのアーマーメイドでさえ操れる。それだけで演算処理能力と人を遥かに超える身体能力を兼ね備えた存在。
花恋:
加倉博士、Drフィッツジェラルドはわかるのですが、櫻糀博士ってご主人様が?
詩織:
違うわ。エリシアがいった櫻糀博士は、ご主人様のお父様、櫻糀哲也博士。 瑠莉ご主人様と私、そして優香お姉さまを育てて下さったお父様。
そして、アヴァロンの現在の総帥。 すべてのアルティメイドのマスター。
花恋:
そのアルティメイドをつくる計画を立てて研究して実行したのが花恋のお父様とフランソアのお姉様とそして瑠莉ご主人様のお父様・・・。 そしてForestや保全機関が戦っているアヴァロンの総帥。
エリシア:
そのハイパーオーダーメイドは各博士の子供の受精卵が使われていて、加倉家のハイパーオーダーメイドが花恋。それに仕えるべく設計製造されたハイパーオーバーメイドがこのエリシア。
花恋:
いくらなんでも頭がついていかないよ! ちょっとまって!
詩織:
花恋さん、いきなりこんな事を言われても受け入れられないわよね。
エリシア:
でも詩織、セレーネが覚醒したのはウリエルは気づいている。 悠長にしている時間はないよ
ぴよ吉:
ピヨぉっ!
詩織:
解ってるけど…。
萌香:
花恋大丈夫?
悠里:
あの気持ちがわかりますがまずは桃恵さんも来てますので加倉家ことを
花恋:
桃恵先輩が来ているんですか?
萌香:
うん花恋に会うために来てくださってるわ。
花恋:
私に会うために
悠里:
色々ありますが、まずは花恋は加倉家の当主でありその加倉家を正式に再開させることになります。 そしてメイドにはこのエリシアが。 加倉家の親戚として桃恵さんと桃美がいるという設定にします。
花恋:
設定?
エリシア:
花恋には全部正直に話したけど、まさか桃恵や桃美に「あなたは桃子の生体ユニットでクローンです」なんて話すわけにはいかない。
花恋:
そうだよね…それで再開って?
詩織:
加倉家には偏向電離リフレクターのパテント料による莫大な収益。そして加倉博士がお建てになったリフレクター関係の関連企業などの財産がございます。 この譲渡が先月行われました。
エリシア:
その財産の中にエリシアも含まれてる。
花恋:
財産?
花恋:
財産って? エリシアが? それに先月って!
エリシア:
そう~ぴよ吉と同じ~よろしくご主人様。それともマスターとでもお呼びしましょうか?
似合わないね~♪
花恋:
ひぃぃぃ!
花恋:
だってオカシイですよ!! エリシアとは今日初めて会っただけですし、今日FORESTに来たのだって今朝花恋が決めて! それは訓練に参加してライフルはともかく銃くらいは警護のために撃るきっけにできたらと思って。
エリシア:
そう思った理由は夢をみたからじゃない?
花恋:
えっ?
エリシア:
いつも絶対にいるはずのぴよ吉が任務の時にいなく、ライフルでミスショット。それをきっかけに人質たちが相手兵士たちにより殺害。 そのミスショットを契機に花恋はライフルはおろか銃そのものが撃てなくなり、前線から撤退することになり日本へもどってくることになった。
花恋:
なんでエリシアが知ってるの? 調べたの?
エリシア:
銃が撃てなくなったのは、その夢をみるようになったから。 でもオカシイしいと思わない? そもそもスポッターのぴよ吉がいないのにそんな任務に花恋はつくかな?
花恋:
えっ?
エリシア:
本当にそんな事件ってあったのかな? それ夢なんじゃない?
花恋:
だって任務記録は…ある
エリシア:
そんなのは夢そのものを作れるなら記録をつくる事などできる。 花恋を前線から引かせるために全てが作れらたものなら? だって花恋、ライフルも銃も怖くて握れなかったじゃなかったの? でもさっきエリシアの前で1mm以内の誤差で銃で見事にショットを決めたじゃない。
エリシア:
花恋、花恋はぴよ吉、いやセレーネとつねにリンクしている。花恋がぴよ吉のカラダを動かせるようにぴよ吉だって花恋を動かせると考えられない? ぴよ吉の考えていることが解るように花恋が考えるとこもピヨ吉はわかる。 ということは寝ている花恋に映像で夢そのものを送り込むことだてぴよ吉は可能。 そして夢のせいでミスを起こすことを怖くなった花恋が実際に銃を握ると震えるようピヨ吉が筋肉に干渉し震えるようにしたら?
花恋:
…そんな…
エリシア:
撃てないじゃない。撃たせなかっただけ。 花恋を強制的にでも戦場から逃がすために。
花恋:
ぴよ吉がやったっていうの?
エリシア:
花恋の部隊はあのあと、花恋の抹殺の命令を受けた反政府ゲリラに見せかけたアヴァロンの強襲部隊により壊滅。それを救ったのはこのぴよ吉とその襲撃の情報をつかんだアリエルお姉ちゃん。
花恋:
花恋の抹殺為だけに部隊を強襲…そして全滅って…聞いてない…クリスお姉さまだって何も…
エリシア:
軍の最高級機密だからね。精鋭のオーバーメイド部隊が反政府ゲリラにより全滅させらたなどトルコ政府に説明できない。
さて新加倉家のために桃恵と桃美に挨拶しにいきましょうか、ご主人様
〇同時刻格闘訓練場
鈴奈:
はっ!
SE:
ひゅん!ボコッ!
めぐ&しずる
はぐぅぁあっ!
SE:
カランっ(しずるのコンバットブレードが床に落ちる音)
鈴奈:
二人とも何度言ったらわかるの! 一番大事なのは相手の攻撃ポイントの予測! ポイントが予測できれば、それを避けることもカウンターを狙って攻撃することもできる!
特にめぐ! 貴女は鈴奈に最初の日に当ててるよね? あれはすみれとレイラがその攻撃ポイントを完全に予測し鈴奈と朋絵の運動量が完全に無くなったタイミングで貴女が攻撃するようにしたからよ! その感覚を思い出して!
めぐ:
YESマム!
鈴奈:
しずる! 返事は?
ドロシー:
しずる! しずる! しっかりしてぇ! 意識が無い!
鈴奈:
頭を揺らし過ぎた? ドロシーどう訓練に支障なさそう?
ドロシー:
鈴奈さん! いくらなんでも酷すぎます! これじゃしずるもめぐももちません!
鈴奈:
訓練で殺しはしないわよ。 気をつけてやっている。
ドロシー:
そういう問題じゃありません!
レイラ:
おいドロシー! ちょっと待て!
ルフィナ:
はいはい~レイラは少し黙ってようね。
鈴奈:
ねえドロシー。 ドロシーと鈴奈が初めて会った時を思い出してみて。
ドロシー:
あっ…
鈴奈:
しずるやめぐ、そしていま朋絵と訓練している由奈はフロントアタッカーと言って前面で敵と直接渡り合うポジションなの。 もししずるが相手の攻撃を避けられずただ倒れたなら、救うべき救助者も味方も護ることはできないの。
鈴奈:
あの時、前衛が総崩れになって鈴奈と朋絵以外は全員戦死。朋絵は重症をおって相手に拉致され、残った鈴奈も深手をおって、どうにかドロシーがいる部屋にたどりついた、退却する敵を庇護対象のドロシーを庇いながら排除するのが精いっぱいだった。 しずるやご主人様が駆け付けてくれなかったら、すぐに絵美香お姉さんが救援の部隊を差し向けてくれなかったら…鈴奈もドロシーも助かってなかった。 そんな任務をする部隊にしずるもめぐも志願してるのよ。
ドロシー:
…
しずる:
うぅ~まだクラクラする。 少し気を失ってました。 お姉さまの攻撃をブレードで受け流すつもりが…ワンテンポ遅れた…蹴りも避けられたし! 悔しい…
ドロシー:
しずる大丈夫?
しずる:
大丈夫だよ! しずるはアサルトメイド! カラダは頑丈だから!
お姉さま!もう一回お願いします! 今度は当てます! めぐとの連携もわかってきました! ただお願いがあります!
鈴奈:
いいわよ♪ なに?
しずる:
お姉さまを倒す為に作戦会議をめぐとできればレイラも入れてしたいので5分間、時間をいただけないでしょうか?
鈴奈:
うん5分ね、がんばって作戦を立ててみなさい。 でもレイラの演算での直接支援はダメだからね
しずる:
ありがとうございます!
それは解ってますレイラに作戦のアドバイスをもらいたいだけなので!
めぐ! レイラ! ちょっとお願い! 作戦タイム!
ドロシー:
コテンパンにやられて…なんであんなに楽しそうなのよ…こっちはこんなに心配してるのに…
ルフィナ:
それは単純に楽しいからじゃない?
ルフィナ:
愛しのしずるがあんだけボロボロにされてたら心穏やかでは無いのは~わかるどね~♪
しずるの恋人になりたいのならこれくらいはしずるの事、見守ってあげないと♪
ドロシー:
ルフィナさん!愛しい…恋人って… ひぃぃぃ!
〇保安本部
桃美:
花恋が
桃恵:
私達の親戚で加倉家の当主?
優香:
事情があって今まで葉月の姓を名乗ってたんだけど
花恋:
桃恵さん、桃美さん改めてよろしくお願いします。 先月から正式に家督を継いで加倉花恋となりました…どうか今後家族としてご協力を願うことになると思いますが…よろしくお願いします。
(ホイールケーキごと食べてる…それもこれお替りだよね?)
エリシア:
加倉家のメイドになりますエリシア・スカリジェです。よろしく…お願いします…。花恋…ご主人様と同じ歳なので桃美さんの二つ下です。
(えーうわーエリシアも甘い物好きだけど量が違うよ!)
詩織:
(それは最初みたら驚くわよね…)
桃美:
すごい!お姉ちゃんチーズお兄ちゃんの家以外に桃美に親戚! それも加倉の家だって!
桃恵:
うんっ! 加倉家が増えてよかったわ! 実家が二つになっちゃた!
桃美:
花恋!よろしく! そしてありがとう!
桃恵:
今は訓練で忙しいと思うから、落ち着いたらで良いからエメンタールの私のご主人様の所にも挨拶をしに来てくれるかな? とても喜ぶと思うの!
詩織:
花恋さんとエリシアさんの訓練がすんだら、チーズオーナーのご都合を聞いてご挨拶に私も同行するから。
花恋:
はい、是非ご挨拶にお伺いさせていただきます。
エリシア:
そうかエメンタールさんも親戚になるんだ。 親戚いっぱいだ! これはメイドとしてエリシアもがんばらないと!
桃美:
ねえすっごく気になっているから聞いていい? その二人が抱いているのはヴェルお姉ちゃんのキュロちゃんとかと同じエージェントドローン?だっけってやつ?
花恋:
そうです。エリシアが抱いているのが花恋のエージェントでぴよ吉
エリシア:
花恋…ご主人様が抱いているのがエリシアのアリエルお姉ちゃんのエージェントでにゃん太
ぴよ吉:
ピヨっ!
にゃん太:
にゃん!
桃美:
鳴いた! 抱いていい?
桃恵:
こらこら~桃美
花恋:
ぴよ吉、桃美さん所へ エリシアいいよね?
エリシア:
うんっ! ほらぴよ吉いけ!
桃美:
うわぁ~可愛い! ぴよ吉! 花恋、ご当主? とエリシアのことよろしくね!
ぴよ吉:
ピヨヨヨヨ!
桃美:
うんっ! 任した! 可愛い!
桃恵:
専属メイドを抱えるということはエンパイアクラブとしては正式なオーナーという事になると思うのですが、お住まいはどうなるんですか? やはりお屋敷は別に?
優香:
後々にはね。でも当面は今花恋ちゃんが出向しているWhityGardenと調整してあちらのクラブにエリシアちゃんと共に住ませてもらえればと思ってるわ。
()はAURORAの電脳通信
花恋:
(花恋だってまだ自分が当主とか加倉家とか受け入れてないのにいいのかな…)
エリシア:
(花恋大丈夫だよ、ぴよ吉をみて! ぴよ吉だってあんなに花恋の為に)
花恋:
(ぴよ吉?)
桃美:
いいではないか!いいではないか!
ぴよ吉:
ピヨオオオオオ!
桃恵:
どこの悪代官よ♪
エリシア:
(花恋は今までぴよ吉だけだったけど今度はエリシアもいる、2人なら力は4倍、3人になればそれは9倍! どんなこともできる!)
花恋:
(なんかエリシアがそう言うと大丈夫だと思えるのが不思議。 どうにかなるか)
SE:
ウゥ~~ン!(緊急のサイレン音)
スタッ! 優香と花恋が素早く立つ
桃美:
これ何? お姉ちゃん!
桃恵:
解らない!
優香:
二人とも落ち着いて。 悠美、状況の報告をお願い。
〇15分前 東京湾上空
愛花:
あのご主人様、教官が後ろで見てるみたいで操縦しづらいんですが…
理沙:
ご主人様、操縦したいからって圧力かけてもボクは席を譲る気無いですからね!子供ですか!
瑠莉:
わ…わたしはね! 久々にVTOLを操縦したいなんて…ゴホンっ! 思って…無い…か‥ら…うっ…
愛花:
操縦したいんだ…はぁ…
クレア:
人一杯で緊張した。あんなに大きいホールでの発表だと思ってなかった。
夏帆:
国際会議場でのフォーラムでしたから。各国の著名な人工生命科学の研究者の方々や大学の研究生も大勢参加されてましたし。
クレア:
夏帆はバックヤードでスライド出してたダケだからいいけど。
クレアは壇上でヴェルさんの補佐役だったら参加者の顔とかみる余裕なかったよ。 全部カボチャに頭の中で視覚情報を変換してた
夏帆:
ダケって失礼ですわね♪
かぼちゃ♪ それはかなり失礼ではありませんか? くすすっ♪
クレア:
あっちには解りはしないって…
ヴェル:
今日は各国の要人が多数来日してるから高速道路が規制中で羽田空港から飛行機だったから景色が寂しいかなっと思ってたけど、お空の景色も綺麗だよね。
あっ! トリさんが飛んでる!
キュロちゃんの仲間だね、あれ何処のトリさんかな?
愛花:
えっ?この高度で? 自動操縦の高度設定間違えたかな?
瑠莉:
全員何かにしがみ付け! 偽装した小型軍用航空ドローンよ! 愛花緊急回避機動! 理沙ECM(電子対抗手段)とECCM(対電子妨害対抗手段)、Forestと横田ラプコン(注)へメーデーを送信!
理沙:
了解!
愛理:
ここ東京湾上空よ! 戦略航空自衛軍何やってるの!
注:
横田ラプコン(RAPCON: Radar Approach Control )=えんぱいあな日々の世界では日本が航空主権を取り戻している設定なので米軍横田基地は存在せず、横田は日本戦略自衛軍の航空基地になっている。しかし首都の防空のために首都圏上空を飛ぶ航空機は民間航空管制下ではなく、すべて横田の戦略航空自衛軍の管理下で行われてる。
SE:
キュィーーーン!
瑠莉:
最新型の軍用ステルスドローン! なぜこんな所に!
理沙:
対流リフレクター最大! メーデー!メーデー!メーデー!
SE:
ば~んんっ! ガシャんっ!
SE:
キュイーーーン! バババババッ!!
英奈:
そうだ、あかりの後すぐに絵里奈もあがる! 今アシュリーの回収に愛理と里緒奈がブラッホークで上がった。 バックアップには里穂とロッテがX12で待機している。
桃美:
何が起きての? 怖いよ…
桃恵:
大丈夫よ、Forestのメイドが取り乱さないの.。 みんながいれば大丈夫。
優香:
わかったわ。 わたしもすぐに管制室へ行くわ。 詩織みんなを地下のシェルターへ
詩織:
桃恵さん、桃美、少し移動しますからついて来てください。 花恋さんも
花恋:
優香大佐! 小官も同行します。
エリシア:
エリシアも当然。 花恋のメイドですから
花恋:
いいですね? 大佐、詩織さん
詩織:
御当主、わかりました。
優香:
花恋少尉、エリシア同行を許可しますついてきて。
花恋:
桃美さん、にゃん太を頼みます。 落ち着いたら迎えにいくのでそれまでよろしく
桃美:
うん! 花恋もエリシアも、気をつけてね
桃恵:
花恋、みんなを頼みます。
詩織:
二人とも私達も行きましょう
理沙:
エンジン 1番4番停止。燃料カット。要撃機Forestより上がりました到着まであと3分!
ヴェル:
敵ドローン機数残り8!
SE:
ピーピーピーピー(警告音)ガタガタッ(強い振動)
クレア:
これまでかな…
夏帆:
もしそうなっても最後までクレアの手は離しませんから
クレア:
うん…夏帆…
愛花:
機体損傷大! 対流リフレクター(注)でどうにか飛んでるけど、これじゃ良い的だよ!
瑠莉:
愛花! もう敵はヴェル達にまかせて機体をできるだけ水平にして飛行しろ!
理沙、席を替われ!
愛花:
それってただの標的になれって事ですかぁ?! 了解しました…
理沙:
はいご主人様!
解説
対流リフレクター
偏向電離リフレクターリアクターの力で機体や翼面に対流力を発生させ浮力などを発生させる装置のこと。空気抵抗の削減や推進力の補佐、爆風などの防御にも使われている。
ヴェル:
おし食いついた! 全機ロックオン!
あかり:()は無線を電脳通信でヴェルはわりこみをかけている
(航空戦術ネットワーク展開完了! ウェポンベイ解放! トリガー渡すぞ!
絵里奈:
(発射可能高度に上がったよ! F15X 全ミサイルトリガーをヴェルへ!)
ヴェル:
喰らえ! 電脳制御式スパローミサイル 飽和攻撃! 全弾発射ぁぁあ! 当たっれぇ!
絵里奈:
全部持ってけぇ!
SE:
カチャ…
しゅばぁあああああああああああぁ!
SE:
しゅばぁあああああああああああぁ!
SE:
ばしゅこーんっ!
ヴェル:
よっしゃあぁぁっ!
ミサイル16発全弾命中! 敵ドローン8全機撃墜確認!
愛花:
た…助かった?
夏帆:
えっ…
クレア:
助かったの?
瑠莉:
まだよ! ドローンを発進させた母艦があるはず理沙、戦略自衛軍と各官庁へ連絡! まあもう永遠がやってると思うけどね。 それはアチラへ任せましょう。 こちらは、Forestへ戻る事を優先。
理沙:
はいっ、YESマム!
愛花:
了解であります!
SE:
ひゅーん! F22とF15が並ぶ
瑠莉:
絵里奈、あかり、良く来てくれたわ。
あかり:(無線)
(ヴェル、良くやったぞ帰ったら60アイスクリームのリバティーサンデーを買って来てやる! オゴリだぞ)
ヴェル:
やった! 約束だよあかりお姉ちゃん!
瑠莉:
絵里奈。外から見てどうだ?
絵里奈:
う~ん火災は止まっているけど、かなり傷が機体に各所に、これはどこにダメージがイってるかわからないわよ。
瑠莉:
(解った念のために先に二機は滑走路へ降りて退避を。 コイツが滑走路を塞ぐと降りられないからね)
絵里奈:
そうさせてもらうわ。もう自衛軍の戦闘機とヘリが上がってるからこちらは先に降りるわね)
SE:
キュィィン♪
英奈:
そうだ里穂達の機体もハンガーへ戻せ
優香:
おかしい絵里奈ちゃんが下りてきてる?
優香:
永遠? 指揮室にいるんじゃ…まあいいわ。
ねえ要撃機が下りてきてるけどドローンの母艦への反撃は?
永遠:
それ? 戦略自衛軍に任せた
エリシア:
戦略自衛軍の戦力で母艦を発見攻撃できるとは思わない。領海外へ逃走されるよ? たぶん相手は光学音波迷彩を備えたステルス潜水艦。 一般船舶で一杯の東京湾でそれを発見できるの? 普通の軍隊が。
それとアヴァロンがセレーネの起動を確認にして攻撃してきたのならココへの攻撃もあると思うんだけどそれへの備えは?
永遠:
ココヘの直接攻撃はしてこないと思うわよ今日の所はだけど。
エリシア:
なんでそう言い切れるの?
永遠:
メッセージを送ったからね。 まあそれが解らないほどレベルが低い相手でもないからねアヴァロンは。
エリシア:
…メッセージ?
優香:
攻撃してきた相手のドローンは全滅。こちらの人的損失はなし。本来は防衛兵器を失った母艦などForestの戦力であれば撃沈できるがあえてそれをしない。 ようはコチラへ直接攻撃をしかけてこなければ反撃はしないと…相手を実力で排除できる結果は見せつけたから大規模戦闘はコチラは望んでないと。
エリシア:
甘すぎ!
花恋:
専守防衛ですか…? 日本らしいですけど…いいのかな?
永遠:
その為には此方には人的被害を出さないのが絶対条件になる。 閣下の乗ったVTOLが無事に着陸することが最重要な戦略目標。
優香:
コノ滑走路がまさに最前線だから永遠特務分析官どのが視察に来たと。 ご苦労さまね。
理沙:
Forestコントロールより、絵里奈機、滑走路から退避完了。 当機への着陸許可がでました。
瑠莉:
リフレクターとスラスターの調整はわたしがするから
愛花:
はいっ! フラップダウンOK ギアダウン…
SE:
うぃーーん。 ガツッン
愛花:
フロントギアが下りません! たぶんカバーか何かにひかかって。 ダメージで変形したとか! とりあえずGOアラウンドします(滑走路を通り過ぎること)
瑠莉:
操縦はわたしが替わる。 愛花は他全員をリムジンに乗せ待機。運転は愛花が。
機体を滑走路すれすれに超低空低速で飛ぶので後部ハッチから車ごと脱出して。愛花ならニュロリンクで無事に滑走路上でも姿勢をくずさず車を停止させることができるはずだ。
愛花:
えっ?!
瑠莉:
愛花ご主人様命令だ!
愛花:
…わかりました。
理沙:
ボクがかわります!
瑠莉:
ヴェル、クレア、夏帆はフランソアのメイドだ。 そして理沙、キミはフランソアの筆頭メイドだ。 フランソアのメイド達を守る義務がある。 違うかね?
理沙:
くっ! …解りました。
瑠莉:
それにほらわたしって何度も機体が被弾して不時着してるけど怪我したことないし!
胴体着陸なんか朝飯前だから!
でも軽い方が楽だから、さっさと下りてくれないかな?
久々だし華麗な不時着! みんなに見せられるかしらぁ~♪
理沙:
あの不時着ではなくて! 目的地の滑走路への胴体着陸にして下さいね…もう…この人は…
愛花:
それ自慢できる事ですか…まあ…たしかに安心はできるのですが…
優香:
えっ?! フロントギアのカバーがひっかかって前輪が下りないからまずは瑠莉ちゃん以外はクルマでおろすって?! どうやって?!
花恋:
どういうこと?
愛花:
みんなしっかりつかまってるのよ! いくわよ!
愛花:
言う事聞けぇ! このダックスフンド!!!
SE:
キュワーーーー!
クレア:
ひぃぃぃぃ!
ヴェル:
(瑠莉お姉ちゃん…)
キュ!!(車が停止する音)
愛花:
はぁっ…はぁっ…はぁっ…
理沙:
みんな無事?!
クレア:
はい! 全員怪我はありません!
エリシア:
あれじゃ胴体着陸したらもたない。胴体の亀裂が深刻
ぴよ吉:
ピヨ!
花恋:
えっ!
エリシア:
それがわからないほど瑠莉オーナーは頭が悪い人ではい。ヴェルさんも。
優香:
あのバカ! だから先にみんなを無理やりにでも下したのね!
永遠:
閣下がやりそうな事です
花恋:
ちょっとどうにかならないですか? パラシュートとか積んでないですか?
自動操縦で飛ばして脱出するとか!
エリシア:
対流リフレクターをマニュアルで操作してどうにか飛んでるから、自働操縦じゃすぐに姿勢を崩して脱出するまえに墜落するし、どこに堕ちるかわからない場所でそんなことする人とは瑠莉オーナーは思えない。
花恋:
何か方法はないの!
エリシア:
今機体のダメージと構造からカバーを破壊したときの影響をぴよ吉と計算してるから。
花恋:
カバーを破壊する?
ぴよ吉:
ピヨっお!
花恋:
うんわかった待てばいいんでしょ!
ぴよ吉:
ピヨっ!
エリシア:
うん! そうだねイける! 花恋やるよ!
花恋:
うん花恋が出来ることならなんでもやる!
永遠:
エリシア…(これはエリシアがなんか無茶な事をさせるときの顔だ)
優香:
お姉さんはどうしたらいい?
エリシア:
今から作戦を説明する!
優香:
別に永遠までついてくることないじゃない?
永遠:
一番近くで情報を得るのも分析官の義務なだけよ。
優香:
正直に花恋ちゃんとエリシアちゃんだけを…ついでにわたしを? 危険に晒すのはイヤだからって言えばいいじゃない。
優香:
しかし着陸寸前の飛行機の真正面からカバーを対物ライフルで打ち抜いて、クルマで下をくぐり抜けろとか無茶すぎるでしょ!
永遠:
まあエリシアが考えることなんかいつも無茶よ。 それにもうジェット燃料が無くてあまり飛んでいられない。 これが一番現実的な作戦というのが恐ろしいわ
エリシア:
ぴよ吉が取得した先ほど記録データをエリシアが分析した所、カバー自体を破壊すると胴体にダメージを与えてしまう。そしてカバーの金具を破壊するためには前方正面のアンテナ付近から半径30cmの円筒状に対流リフレクターの効果が存在しない場所がある。そこを弾丸で通してフロントギアカバーが変形している場所を指定した角度で当てる。 そうするとカバーが解放されギアが下りるはず。
花恋できる?
花恋:
ふっ…スポッターとしてぴよ吉だけでなくエリシアもいるのに…こんな心強いスポッターが二人も居て、この花恋が…
花恋:
外すわけないわよ!
ぴよ吉
ぴよーーーー!
エリシア:
さすがエリシアとぴよ吉のガンナー! 心強い!
エリシア:
花恋来るよ!
SE:
キィィィィン!
花恋:
My eyes are scarlet bullets this bullet shoots everything ...
(わたしの瞳は緋色の弾丸この弾丸は全てを撃ち抜く…)
SE:
ズュキューーーーン!
SE:
ガズン! カバーが開く
うぃ~ん! ガシャン!(ギアが下りて固定される
SE:
キィィィィン!
ウォオオオン!(車が急発進して着陸するVTOLの下を潜り抜ける)
花恋:
ふぅ~ぴよ吉、今回の功績で花恋のことを邪魔して銃を撃て無くしていたことは不問してあげるわ。 本当は解体するところだったんだけどね♪ 感謝しなさいよ♪
ぴよ吉
ピヨォオオオオ?!
エリシア:
よかったね優しいマスターで♪
ぴよ吉
ぴよ~!!
〇隊宿舎 大浴場
エリシア:
ぴよ吉逃げるなぁ!
ぴよ吉:
びじゅぅぅ!
花恋:
ああはっ♪
ぷかぷか~♪(にゃん太とぴよ吉)
エリシア:
いくら抗菌特殊繊維スポンジ素材製のボディーだとしても洗わないとダメだよ!お姉ちゃんのにゃん太は猫なのにお風呂好きなのに、なんでトリベースのぴよ吉は嫌いなわけ? トリって水浴びするよね?
ぴよ吉:
びぃずぅぅぅ…
花恋:
昔から洗われるの嫌いなのよ。 でも花恋よりは抵抗してなかったかな?
ツンツン♪ 浮いているにゃん太をおす♪
エリシア:
あれで…ぴよ吉にエリシア蹴られたけど!
ぴよ吉:
びずぅ…
花恋:
うふ~閣下が奢ってくださったオージービーフのステーキ美味しかった!
エリシア:
瑠莉オーナーなら高級和牛のすきやきぐらい出していいと思うんだけど…まあ花恋と瑠莉オーナーは本当に美味しそうに食べてたから良いけど。 味覚的にどうなのさ? なんか優香と永遠が諦め切った顔してたけど。
エリシア:
そうだ、クリスメイド秘書と連絡とれた?
花恋:
うん、さっきお風呂に入るまえにやっと…だけどすぐ切られちゃって…なんか変なんだよね…
エリシア:
変ってどんな風に
花恋:
加倉家のこととか、エリシアの扱いとか相談したいからエリシアをつれて明日時間もらったからお店に戻ってお話したいっていったら、滅茶苦茶焦って…
花恋:
アレは…他の女の子に浮気してる時のお姉さまだわ。
エリシア:
えっ? だって今朝まで花恋はクリスメイド秘書と一緒だったんだよね? まだ一日だよ?
花恋:
麗奈副メイド長に連絡したら、なんかとてもスマナさそうに、「ゴメン」とか言われて今忙しいからまた明日連絡するとか誤魔化されたし。
いやクリスお姉さまが浮気している間違えない。 女のカン。
エリシア:
考えすぎじゃない?
SE:
ざばぁ~ん♪(いきなり立ち上がる)
花恋:
これは奇襲して確かめるしかない!
エリシア:
奇襲? 襲撃? ちょっと花恋
花恋:
優香さんから軽装甲機動車の鍵はもらってるし使っていいって言われてるし、エリシア、ぴよ吉、にゃん太! これから花恋小隊はEmpire Club WhityGarden クリスお姉さまメイド秘書宿舎への夜襲作戦を決行する! 小隊各員 撃鉄を起こせ!
ぴよ吉:
ピヨぉぉお!
にゃん太:
にゃあぁ!
エリシア:
えぇぇ…………
イケナイ凛空ちゃん 第五十五話「Scarlet Ballet」 おわり♪