イケナイ凛空ちゃん 第五十五話「Scarlet Ballet」後半 その10
〇同時刻アヴァロン本部桃子温室
ラファエロ:
桃子、なんでわざわざ紙で本を読むの? AURORA(アウロラ)で読めばいいじゃん
桃子:
う~ん、ラファエロこれは情報を得る為に本を読んでいるわけじゃないのよ。
ページをめくったり印刷された文字を目で追ったりすることで…頭の中を整理するために読んでいるの。
それにこの本ももう四度も読んでるから内容は知ってるしね。
ラファエロ:
今は五回目を読んでいるってこと? ラファエロ良くわからない。 本を読むと整理される?
桃子:
うんそうよ。 それに…読書をすると、とても落ち着くの。
ラファエロ:
ふ~ん…変なの
鈴音:
桃子、休憩中悪いな。緊急事態だ。
フランソワーズ:
ラファエロ、やっぱりここにいた!
ラファエロ:
フランソワーズお姉さま!
フランソワーズ:
ほら訓練サボってないで行く
ラフェエロ:
訓練嫌い~メンドクサイぃ~!
桃子:
緊急事態ってコーヒーを飲めないくらいの事項?
鈴音:
それくらいは待ってやるが、総帥が幹部全員に呼集をかけた。
桃子:
幹部全員とは穏やかではないわね。何があったの?
鈴音:
ウリエルがセレーネの起動を検知した。
SE:
カチャン♪ カップをソーサーに置く
桃子:
セレーネの鍵である花恋は…妹は貴方達が容赦なく排除したじゃなかったの?
鈴音:
そのはずだったんだがな。 しかしその時に遺体は確認していてない。
桃子:
貴女達にとっては重大な失態ね。
鈴音:
桃子! 花恋が生きていたなら素直に喜べば良いのではないか?
桃子:
花恋とエリシアがセレーネを覚醒させたなら、貴女達と最終的には殺し合う事になるわ。
それを私に喜べと?
鈴音:
ふんっ! 桃子行くぞ。「櫻糀」総帥がお待ちだ。
ウリエル:
鈴音隊長と桃子博士がお越しです。お通ししてよろしいでしょうか?
はい。 畏まりましたご主人様。
その11 へつづく