イケナイ凛空ちゃん 第五十五話「Scarlet Ballet」後半 その17

 
SE:
キュィィン♪

英奈:
そうだ里穂達の機体もハンガーへ戻せ

優香:
おかしい絵里奈ちゃんが下りてきてる?

優香:
永遠? 指揮室にいいるんじゃ…まあいいわ。 
ねえ要撃機が下りてきてるけどドローンの母艦への反撃は?

永遠:
それ? 戦略自衛軍に任せた

エリシア:
戦略自衛軍の戦力で母艦を発見攻撃できるとは思わない。領海外へ逃走されるよ? たぶん相手は光学音波迷彩を備えたステルス潜水艦。 一般船舶で一杯の東京湾でそれを発見できるの? 普通の軍隊が。

それとアヴァロンがセレーネの起動を確認にして攻撃してきたのならココへの攻撃もあると思うんだけどそれへの備えは?

永遠:
ココヘの直接攻撃はしてこないと思うわよ今日の所はだけど。

エリシア:
なんでそう言い切れるの?

永遠:
メッセージを送ったからね。 まあそれが解らないほどレベルが低い相手でもないからねアヴァロンは。

エリシア:
…メッセージ?

優香:
攻撃してきた相手のドローンは全滅。こちらの人的損失はなし。本来は防衛兵器を失った母艦などForestの戦力であれば撃沈できるがあえてそれをしない。 ようはコチラへ直接攻撃をしかけてこなければ反撃はしないと…相手を実力で排除できる結果は見せつけたから大規模戦闘はコチラは望んでないと。

エリシア:
甘すぎ!

花恋:
専守防衛ですか…? 日本らしいですけど…いいのかな?

永遠:
その為には此方には人的被害を出さないのが絶対条件になる。 閣下の乗ったVTOLが無事に着陸することが最重要な戦略目標。

優香:
コノ滑走路がまさに最前線だから永遠特務分析官どのが視察に来たと。 ご苦労さまね。

理沙:
Forestコントロールより、絵里奈機、滑走路から退避完了。 当機への着陸許可がでました。

瑠莉:
リフレクターとスラスターの調整はわたしがするから

愛花:
はいっ! フラップダウンOK ギアダウン…

SE:
うぃーーん。 ガツッン

愛花:
フロントギアが下りません! たぶんカバーなにかにひかかって。 ダメージで変形したとか! とりあえずGOアラウンドします(滑走路を通り過ぎること)

瑠莉:
操縦はわたしが替わる。 愛花は他全員をリムジンに乗せ待機。運転は愛花が。
機体を滑走路すれすれに超低空低速で飛ぶので後部ハッチから車ごと脱出して。愛花ならニュロリンクで無事に滑走路上でも姿勢をくずさず車を停止させることができるはずだ。

愛花:
えっ?!

瑠莉:
愛花ご主人様命令だ!

愛花:
…わかりました。

理沙:
ボクがかわります! 

瑠莉:
ヴェル、クレア、夏帆はフランソアのメイドだ。 そして理沙、キミはフランソアの筆頭メイドだ。 フランソアのメイド達を守る義務がある。 違うかね?

理沙:
くっ! …解りました。

瑠莉:
それにほらわたしって何度も機体が被弾して不時着してるけど怪我したことないし! 
胴体着陸なんか朝飯前だから! 
でも軽い方が楽だから、さっさと下りてくれないかな? 

久々だし華麗な不時着! みんなに見せられるかしらぁ~♪

理沙:
あの不時着ではなくて! 目的地の滑走路への胴体着陸にして下さいね…もう…この人は…

愛花:
それ自慢できる事ですか…まあ…たしかに安心はできるのですが…

優香:
えっ?! フロントギアのカバーがひっかかって前輪が下りないからまずは瑠莉ちゃん以外はクルマでおろすって?! どうやって?!

花恋:
どういうこと?

愛花:
みんなしっかりつかまってるのよ! いくわよ!

SE:
ゴンっ! キュワーーーー!

愛花:
言う事聞けぇ! このダックスフンド!!!

SE:
キュワーーーー!

クレア:
ひぃぃぃぃ! 

ヴェル:
(瑠莉お姉ちゃん…)

SE:
キュ!!(車が停止する音)

愛花:
はぁっ…はぁっ…はぁっ…

理沙:
みんな無事?!

クレア:
はい! 全員怪我はありません!

その18 へつづく