イケナイ凛空ちゃん 第五十五話「Scarlet Ballet」後半 その18
エリシア:
あれじゃ胴体着陸したらもたない。胴体の亀裂が深刻
ぴよ吉:
ピヨ!
花恋:
えっ!
エリシア:
それがわからないほど瑠莉オーナーは頭が悪い人ではい。ヴェルさんも。
優香:
あのバカ! だから先にみんなを無理やりにでも下したのね!
永遠:
閣下がやりそうな事です
花恋:
ちょっとどうにかならないですか? パラシュートとか積んでないですか?
自動操縦で飛ばして脱出するとか!
エリシア:
対流リフレクターをマニュアルで操作してどうにか飛んでるから、自働操縦じゃすぐに姿勢を崩して脱出するまえに墜落するし、どこに堕ちるかわからない場所でそんなことする人とは瑠莉オーナーは思えない。
花恋:
何か方法はないの!
エリシア:
今機体のダメージと構造からカバーを破壊したときの影響をぴよ吉と計算してるから。
花恋:
カバーを破壊する?
ぴよ吉:
ピヨっお!
花恋:
うんわかった待てばいいんでしょ!
ぴよ吉:
ピヨっ!
エリシア:
うん! そうだねイける! 花恋やるよ!
花恋:
うん花恋が出来ることならなんでもやる!
永遠:
エリシア…(これはエリシアがなんか無茶な事をさせるときの顔だ)
優香:
お姉さんはどうしたらいい?
エリシア:
今から作戦を説明する!
優香:
別に永遠までついてくることないじゃない?
永遠:
一番近くで情報を得るのも分析官の義務なだけよ。
優香:
正直に花恋ちゃんとエリシアちゃんだけを…ついでにわたしを? 危険に晒すはイヤだからって言えばいいじゃない。
優香:
しかし着陸寸前の飛行機の真正面からカバーを対物ライフルで打ち抜いて、クルマで下をくぐり抜けろとか無茶すぎるでしょ!
永遠:
まあエリシアが考えることなんかいつも無茶よ。 それにもうジェット燃料が無くてあまり飛んでいられない。 これが一番現実的な作戦というのが恐ろしいわ
エリシア:
ぴよ吉が取得した先ほど記録データをエリシアが分析した所、カバー自体を破壊すると胴体にダメージを与えてしまう。そしてカバーの金具を破壊するためには前方正面のアンテナ付近から半径30cmの円筒状に対流リフレクターの効果が存在しない場所がある。そこを弾丸で通してフロントギアカバーが変形している場所を指定した角度で当てる。 そうするとカバーが解放されギアが下りるはず。
花恋できる?
花恋:
ふっ…スポッターとしてぴよ吉だけでなくエリシアもいるのに…こんな心強いスポッターが二人も居て、この花恋が…
花恋:
外すわけないわよ!
ぴよ吉
ぴよーーーー!
エリシア:
さすがエリシアとぴよ吉のガンナー! 心強い!
エリシア:
花恋来るよ!
SE:
キィィィィン!
花恋:
My eyes are scarlet bullets this bullet shoots everything ...
(わたしの瞳は緋色の弾丸この弾丸は全てを撃ち抜く…)
SE:
ガズン! カバーが開く
うぃ~ん! ガシャン!(ギアが下りて固定される
SE:
キィィィィン!
ウォオオオン!(車が急発進して着陸するVTOLの下を潜り抜ける)
花恋:
ふぅ~ぴよ吉、今回の功績で花恋のことを邪魔して銃を撃て無くしていたことは不問してあげるわ。 本当は解体するところだったんだけどね♪ 感謝しなさいよ♪
ぴよ吉
ピヨォオオオオ?!
エリシア:
よかったね優しいマスターで♪
ぴよ吉
ぴよ~!!
その19 へつづく