くみ泡 第八話「RENDEZVOUS 」その6
美里:
先輩ふりふり~♪
愛里栖:
ふりふり~♪
月美:
二人声出すこと無い(笑)
郁恵:
ねえ私にも送ってよ~
愛里栖:
向日葵が部屋作ってるからまつ!
向日葵:
チャットルームのビジュアルですがこれなんかどうでしょうか?
練習でエンパイアクラブのロゴ風をデザインしてたやつなんです
梨音:
これわたしのシルエット? EDHEN?
梨音:
この下の文は…
「God's in his heaven,all's right with the world」
神は天に在り、世は全て事も無し…
向日葵:
はいお嬢様から頂いたロバ−ト・ブラウニングの「ピッパが通る」の本の中にあった一節です。
お嬢様がいつか、全てのメイド達が平穏に過ごせるような世界…まさにエデン(EHDEN)のような世界にしたいと言ったときに頭に浮かんだのがこの節なので…。
解説:
ロバート・ブラウニング(Robert Browning, 1812年5月7日 - 1889年12月12日)は、イギリスの詩人。
英国のヴィクトリア朝時代の有名な詩人・劇作家としての顔も持つ
ロンドン郊外の裕福な家庭に生まれ、蔵書家の父と音楽家の母の薫陶を受け、当時の上流階級の慣習から正規の学校教育を受ける機会はわずかであった。12歳で詩集を作り、14歳でギリシア語・ラテン語をマスターし、古典を耽読したまさに天才。 21歳から詩や戯曲を発表したが、あまりにも難解だった。
晩年にヨーロッパを渡り歩いた末にイタリアに戻り、最後の詩集が刊行された日にヴェネツィアで客死。ロンドン・ウェストミンスター寺院南翼廊のアルフレッド・テニスンの隣に埋葬されている。
代表作としては劇詩「ピッパが通る Pippa Passes」(1841年)が挙げられ、特にその一節「"God's in his heaven. All's right with the world.(神、そらに知ろしめす。すべて世は事も無し)」が広く知られる
エ●ァゲンリオンに登場する某国連直轄の秘密組織のロゴの下に書かれている文字はこの英字で同じである。
向日葵:
ライムチャットの上だけにあるお嬢様がオーナーの架空の秘密のエンパイアクラブ! EHDEN! どうですか? メイド達のチャットルームですし!
梨音:
あのさどっかのアニメに影響されすぎな気がする…まあお遊びだからいいのかな? どのクラブのオーナーもそれくらいの冗談なら許してくれそうな人たちだからいいけど。 まあ大丈夫だろうけど後でいちおうは連絡しとく。
向日葵:
お願いします! でわこれで決定で!
愛里栖:
エンパイアクラブエデン? エーデン?
梨音:
それで「エーデン」と読みます。聖書とかのエデンではなくて、実際にある地名のエーデン。 天国のような場所…ってわたしが思う場所です。
郁恵:
検索して! おーキレイな街! 地中海!
月美:
このロゴ向日葵ちゃんがデザインしたの?
美里:
向日葵はデザインの勉強してるんですよ!
愛里栖:
グラフィックデザイナーってこと? カッコイイ!
向日葵:
お嬢様がイラストを描くのでわたしは編集やデザインを…いつかお嬢様の画集をわたしの編集で一緒に出版したくて
郁恵:
二人で画集! 郁恵欲しい!予約する!
梨音:
何時出せるか判らないけど、一冊予約ありがとうございます(苦笑)
幸喜:
こんにちわ。ずいぶんと賑やかだね小貴婦人方。 私も混ぜてもらえないかな?
向日葵:
幸喜お兄様、お疲れ様です! この席にどうぞ。
梨音:
向日葵は席換わらなくていいから座ってる!
兄さま「大人」のレディーのお茶会に男が混ざるなど無粋ではありませんこと?
美里:
幸喜お兄さん、こんにちわお邪魔してます
愛里栖・郁恵:
お兄ちゃんちゃろ~♪
幸喜:
美里さん、郁恵さん、愛里栖さん、妹のお見舞いありがとう。
月美:
幸喜お兄ちゃん来るなら事前に言ってくれればいいのに…
幸喜:
月美、ごめんね仕事いつ抜けられるかわからなくて
梨音:
何、ダラシナく鼻を伸ばしてるの? この変態ロリコン兄さま
向日葵:
まあ、先輩方も美里もお兄様好みの美少女ですし…鼻を伸ばすくらいはいたしかたないかと…
幸喜:
向日葵は今日はお屋敷にはもどらないのだね?
向日葵:
はい、手術の前日ですし病院には許可をいただいておりますのでお嬢様に付き添いでお泊りするつもりです。
幸喜:
そうかよろしく頼むね
梨音:
それで兄さまは先生とのお話合いは先にすませたのでしょ? もうお仕事にお戻りなるだけですよね? ふん
幸喜:
それがまだ用事があるんだ。
幸喜:
月美、この後わたしに付き合ってもらえないかな? 良二オーナーには許可を事前にもらっている。
月美:
今からですか? ご主人様に許可をもらってるなら構いませんが
梨音:
ほう用事というのはデートですか…妹が手術の前日なのに…お盛な事で…ふん
向日葵:
お嬢様には私が付き添いますから(苦笑)
郁恵:
いってらしゃい月美
愛里栖:
私達はテキトーにご飯たべて帰るから♪ そうだ美里ちゃんも一緒にたべない?
美里:
是非ご一緒させていただきます先輩!
月美:
二人とも…美里ちゃんをよろしく。 行ってくる。
愛里栖:
楽しんできて
その7へつづく