えんぱいな日々(本編) 第五百六十話 GIANTSTEP その12
SE:
ビシビシビシビシビシビシ! パシュン!
SE:
ボォォオオオオン!
ルゥナ:
愛里栖…郁恵…ゴメンネ…ルゥナはご主人様としては失格だ…
今度生まれ変わったら、ご主人様とメイドじゃなくて… 本当にただのトモダチとして…できれば同じメイド同士、仲間として会いたいな…
すみれ:
どうなってるの! ウーラノス!
ウーラノス:
背面ジョイント部分に高エネルギーによる攻撃を受けました。各人工神経回路に重大な欠陥が発生。 偏向電離リフレクターリアクターの制御に重大な障害が発生。
SE:
ピーーーー! (アラーム音)
哲也(無線)
ザーー(雑音)、すみれ! 無事か?
すみれ:
ご主人様!
哲也:
今すぐウーラノスから脱出しろ
すみれ:
まだご主人様から頼まれた任務が…
哲也:
そんなのはういいウーラノス! すみれを射出しろ!
ウーラノス:
ピー! 脱出システムに重大なエラー発生。 起動しません。 ピー偏向電離リフレクターリアクターの暴走爆発の可能性45%以上
哲也:
‥‥ウーラノス、パイロットの保護を最優先、偏向電離リフクターを強制停止、暴走を食い止めろ。
ウーラノス:
リョウカイ
すみれ:
えっ?
哲也:
すみれ、そこにいれば瑠莉達なら無抵抗なメイドを処分などせずエンパイアクラブに保護するはずだ。
すみれ:
ご主人様! イヤだよ! 置いていかないで!
哲也:
…すみれ、今からマスター権限を解除する、よく聞いて欲しい。 新しいご主人様を探せ。仕掛けをしておく。あとすみれの中にある私達の記憶を全て消す。
すみれ:
いやだよ! すみを…すみを置いていかないで! ご主人様! すみを捨てないで!
哲也:
‥‥‥スマン。 コード66 アデプト…マスタ―解除シーケンス…
すみれ:
ご主人様ぁああああああああああああ!
SE:
ぶぅ~ん(全てのモニタが消えて非常灯だけになる)
すみれ:
ご主人様………………
エリシア:
さっきの上空からの高エネルギー送射にセレーネの偏向電離リフレクターが反応! リアクターに過剰な量子振動が発生! 防ぐためには逆位相振動をあたえて…停止させるしかないけどエリシアの脳じゃ演算容量が…
花恋:
花恋にその逆位相演算をすべて渡して! フルリンクして演算しリアクターを止める。 エリシアはポットで脱出、ポットの救援信号発信ならもし救援にエンパイアクラブの部隊が近くに来ているなら拾ってもらえるはず。それで状況を伝えて、アリエル達ともし生きていたらあのアーマーメイドのパイロットのメイド、そして現在地下のフュージョンユニットにとりこまれているメイド達の保護を頼んで!
エリシア:
ご主人様!バカ言わないで! そんなことしたら、ご主人様のニューロチップぶっこわれちゃうよ!
花恋:
私と小さい時に良く遊んでくれたお姉さんの口癖があってね。 「ワタシが隊長の部隊では一番カッコイイ役はワタシがヤルの!」 みんなを頼んだよエリシア!
カチっ!
グイ!
ボタンをおしてレバーを引いて後部座席のボットを起動させる
エリシア:
ご主人様!!
SE:
ガシャン! エリシアのシートが少し引き寄せられ、周囲をおおっていたシールドがよりまるまり、前にカバーがせりあがる
ボンっ!
(脱出ポッドが発射される)
〇サテライトキャノン着弾直後
アリエル:
なんですの‥‥あれは…ご主人様…ルゥナさん…エリシア!
愛里栖:
マズイ!
郁恵:
アリエルさん伏せて!
SE:
どんっ!
(ビームが着弾した部分の周囲にあったリフレクターに反射し発生した熱衝撃波が押し寄せる)
アリエル:
貴女たち何をしてるんですか!
郁恵:
大丈夫…ちょっとだけ熱いだけです…
愛里栖:
最初から…海の中に…飛びこんでおけば…よかった…
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