えんぱいな日々(本編) 第五百六十話 GIANTSTEP その13

 
SE:
しゅばぁあああああああああああああ!

悠美:
さっきの光の柱。Xシステムだと思う?

優香:
たぶんね。

悠美:
ならやはり「Dの遺産」があそこに居るって事になる。

優香:
そんなメイドと戦う可能性があるからこそ、栗田閣下、エステル総裁、諜報部の現在のエースの瑠奈。 ヴェルちゃんに、そしてフランソアちゃんだけで最初は乗り込んで確かめる。 他の人間がいても足手まといになるだけっていう閣下の判断でしょ。

悠美:
わかったわ、そう、命中確認ね。

優香:
これで対空ミサイルも、戦闘ボートも全部潰したことだし。お姉さん達の任務はひと段落ね。

さてお姉さん達は海底でコーヒーでも飲みながら閣下たちからの報告を待ちましょうか

悠美:
あんたさ…本当に昔から変わらないわね

悠美:
えっ救難信号? 

優香:
悠美! 艦首一時30分! パラシュートに緊急脱出ポッドらしいもの発見。

悠美:
総員海上救助準備! ねえ海上ソーナーで捉えてる? そこへ艦を回して!

優香:
おっカバーが開いて発煙筒振ってる! よかった無事みたいよ。

〇数日後

郁恵:
うぅ…ん…あれ?

エリシア:
郁恵!

アリエル:
郁恵さん!

郁恵:
エリシア、良かった無事だったんだ。 アリエルさんも…良かった。 ここは…どこですか?

アリエル:
ここは日本の横須賀にあるエンパイアクラブミリタリアの軍病院よ

郁恵:
エンパイアクラブミリタリア…そっか郁恵達ちゃんとエンパイアクラブに保護されたんだ…。

郁恵:
そうだ…愛里栖は?

エリシア:
隣で寝てるよ。ほら。

アリエル:
郁恵さんより少し早く目を覚まされたのですが、少しお話をしたら眠ってしまって。

郁恵:
良かった…。

瑠莉:
そろそろいいかな?

エリシア:
はい先生!

郁恵:
先生? お医者さん?

瑠莉:
そうだキミ達を担当している医師団の一人で櫻糀瑠莉だ。よろしくね。

郁恵:
櫻糀瑠莉…櫻糀先生。

瑠莉:
できれば下の名前で呼んでほしいかな、郁恵くん

郁恵:
でわ瑠莉先生。 あの郁恵はどうしたんですか?

瑠莉:
君と隣で寝ている愛里栖くんはこのアリエルくんを…熱を多分に含んだ衝撃波からかばって代わりに受け、火傷と全身打撲を受けたんだ。

しかし大部分の熱は着ていた特殊なファイバースーツとハイパーアサルトメイドとしての身体の強靭さから致命傷にはならなかった。
髪も君が着けていた特殊コーティング剤のおかげで焦げなどはなかったよ。 

ただそれでも大きなショックは受けて意識を喪失。 火傷は軽度であったのでもう自己リジェネートで回復している。 現在は全身打撲の症状の回復とニューロチップに若干の障害があるのでこちらで治療を行っている。

郁恵:
そうですか…

瑠莉:
今日の所は一つだけ質問して終わりにするから後はゆっくり休んでくれ。 

郁恵くん。 キミのマスター、ご主人様は誰?

郁恵:
郁恵のマスター、ご主人様は…あれ…? えっ…?!

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