えんぱいな日々(本編) 第五百六十話 GIANTSTEP その5

 
フランソア:
くぅ~♪

紅葉:
わたくしは枕が変わると眠れませんのよ…マイ枕を持ってくるべきでしたわ。

SE:
ごろん♪ ガツン!(フランソアが足を壁にブツケル音)

フランソア:
くぴぃ~♪

紅葉:
二段ベットが珍しいから上で寝たいとか言ってらしゃいましたけれど…この寝相だとこちら側だと一瞬で落ちますわよね。 あれだけ思いっきり足をぶつけても起きる気配もないので、落ちてもそのまま寝てそうですが…


以下()は電脳通信
(こちら加倉家メイド、アリエル・スカリジェですわ! これからわたくしと他メイド五名とアーマーメイドヘカーテは、クロトの子、アヴァロン洋上研究所より脱出いたします! 私達はエンパイアクラブへ、オーバーメイド国際倫理規定第一条の第三項による保護をお願いいたしますので部隊を寄越してくださいませ! ここの座標は…)

紅葉:
これは? なんですの?! 電脳通信?

フランソア:
!? オーバーメイド用非常救難全方位発信! でも信号の強さから衛星経由じゃない
フランソア行かなくちゃ!

紅葉:
ちょっと貴女、今飛び起きたら!

SE:
どすんっ!

フランソア:
痛いぃ~!

紅葉:
ここ二段ベッドの上ですから落ちますわよって言う前に落ちましたわね。ほら服きてとりあえずパパの執務室へ行きますわよ

フランソア:
紅葉冷たい…フランソアのことちょっとは心配して…

紅葉:
100mの高さから落ちたわけじゃありませんし、これくらいじゃ心配などしませんわよ。

フランソア:
紅葉酷すぎる…

紅葉:
パパ! ノック無しで失礼しますわよ! …って…

フランソア:
紅葉パパ! フランソア許可が貰いたい! ・・?

源三:
そうだ、今回の作戦ヴェルナティーの第一次作戦は
まずは最小限度の戦力による保護要請をしてきたメイド達の保護ならびに
現地の偵察による現状把握。

その間に瑠莉少将は萌香中佐と本格攻撃の為の追加軍の要請と編成、並びに保護メイドの治療の準備をイージス艦Forestで指揮してくれ。 それと萌香中佐、悠里特務少佐と共に二次作戦の具体的な立案も頼む!

その間の第一次作戦の指揮は現地で私が取る! そうだ命令だ少将わかったな!

ヴェル:
それはエステルにどうしたらいいかヴェルは頼んだけど…

エステル:
まずは経験ですわ! 訓練も大事ですが実戦とは違います。 衛生メイドとして第一線にたつと決めたのなら、数をこなすしかないと思いますわよ!

フランソア:
エステル! マモン()を害したのはエステルではなく、逆に助けようとお屋敷に駆け付けアヴァロンに見つからないように保護と治療をしてくれたのは理解した。 感謝している! しかし! フランソアの専属メイドのヴェルと気軽に話すのは別!

紅葉:
フランソア! その話は関係者以外は秘密なのですよ? 何言ってるんですか!

ヴェル:
フランソアこれは違うの! ヴェルがね戦場でうまくうごけなくて‥だから‥

エステル:
ほほほっ! ヴェルさんがあまりにも優秀なのでわたくし、フォーシスターズにスカウトをしてたところなんですわよ!

ヴェル:
ちょっと! エステルお姉ちゃんそんな話してないよ!

瑠奈:
(わたし大変居づらいんだけど何これ?)

注:
マモン(フランス語)=日本語でママのこと。この場合はDrフィッツジェラルドを指す

エステル:
これからわたくし、先ほどの救援要請をしてきたメイド達を救出に参る作戦に参加いたしますの、フランソアも参加してくださいな、そうしたらどちらがより活躍したほうがヴェルのご主人様としてふさわしいという証明になるのではありませんか? 勝負ですわ。

フランソア:
フランソアも! 紅葉のパパに今すぐ救援にいきたいからここに許可もらいにきた! その勝負受けてたつ!

ヴェル:
ちょっとフランソア! エステルお姉ちゃん!

源三:
紅葉、Forestでは毎日がこういう感じなのか?

紅葉:
そうですわね…こんな感じですわ

源三:
瑠莉くんも大変だな

フランソア:
それでアンタは?

瑠奈:
はいっ! わたくしは欧州エンパイアクラブミリタリア所属!
花山院瑠奈特務少佐であります! このたびこのクラブcoralで
研修中でありまして、今回の作戦に参加させていただきますので
どうぞよろしくお願いいたします!

フランソア:
瑠奈ねよろしく。フランソアっていう。戦友になるからフランソアで
呼び捨てでお願い。

瑠奈:
はいフランソアよろしくお願いします!

エステル:
瑠奈はわたくしと萌香の部隊の後輩でしてね。優秀ですのよ

フランソア:
「萌香さん」の後輩ね。 それは優秀かも

瑠奈:
そんな優秀なんて…

源三:
…オレいらないじゃないか? まあパイロット役だな…。

紅葉:
パパも歳をとりましたわね。

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