くみ泡 第八話「RENDEZVOUS 」(後編)

 


 
小梅:
ひぐっ! すみれさん大丈夫ですか?

すみれ:
無理…絶対無理…

真理愛:
思った以上にショック受けてるわね

真理愛:
すみれは首根っこもって隊舎へわたしが持ってくから小梅はトランクから荷物出してもって

小梅:
首根っこもって持ってくって仔猫じゃないんですから…。 まあ荷物の方はかしこまりました。

真理愛:
すみれ行くわよ。

ひょいっと持ち上げる。

すみれ:
ひぃぎぃ! く!苦ちぃい! 首が締まってる! 息ができない! 
宙に浮いてる! 離してぇ!

真理愛:
だったら自分で歩く!

すみれ:
歩くから離して!

小梅:
文字通りの意味で首根っこつかんで持ち上げたよ…小梅ドンビキです…

真理愛:
小梅、聞こえてるわよ!

小梅:
すいません!

小梅:
お世話になりますぅ!

パンっ♪パンっ♪パンっ♪パンっ♪(クラッカーの音!)

大勢の声:
すみれ! 特務中尉特進&隊長就任おめでとう(ですわ!)

すみれ:
ひぃぎぃぃぃぃぃぃぃ!!

真理愛:
まあ…そうなるよね…

すみれ:
…鈴奈先輩まさかとおもいますが、すみれの事を瑠莉司令官に推薦とかしてないでしょうね?

鈴奈:
当然したに決まってるでしょ! それにこの問題児たちを統率指揮できる隊長ってすみれ以外に他に誰がいるのよ!

朋絵:
朋絵もしたし教官陣は全会一致だった!

ルフィナ:
そういうこと

クレア:
すみれさんが指揮するといちばん被弾率が低いですしね

レイラ:
すみれ、今日なオマエと真理愛が休んでせいで前衛のみの訓練になったんだが
由奈はともかくしずるとめぐはオマエの指揮がないとただ鈴奈先輩にボコ
られるだけで訓練の効果が薄い。 私ダケではこの二人は無理だ

由奈:
まあ今日一日ですみれの適格な指示の有難さ「ダケ」は二人はお分かりになったはずですわ

しずる:
ごめんすみれ…

めぐ:
とういう事です。

ドロシー:
しずるとめぐが強くなるためにも隊長がんばって!

カチューシャ:
今日は入寮祝とすみれちゃんの昇進祝!さらに隊長就任祝い!ということで夕食は豪華高級和牛の焼肉パーティーよ! 

瑠奈:
この日の為に隊舎の隊長執務室もばっちり掃除づみぴっかぴか!

すみれ:
あの…鈴奈先輩…すみれになんかに…隊長ができるわけ…ないじゃないですか?
瑠莉オーナーもみんなも何考えているんですか…

鈴奈:
その「すみれなんか」っていうのは禁止って何度言ったらわかるの? その「なんか」にここの訓練生の皆は自分の命を預ける事になるよ? わかる?

すみれ:
だったら今すぐすみれをコロシテ下さい…

鈴奈:
隊長の命ってのは隊員全員分の命と同じ! 自由に死ぬ権利などない! ほら隊長! シャキっとする!

すみれ:
なんでこんなことに‥‥
 
詩織:
どうぞ月美さん

月美:
あ…ありがとうございます…

花恋:
詩織メイド長自ら給仕を…初めてみた。

フランソア:
なんで律子と紅葉が両方とも白衣でおそろなのにフランソアだけドレスなわけ?

紅葉:
それはわたくし本日はニューロンチップの研究者として説明するからで

律子:
フランソア、もしかして妬いていますの?

フランソア:
抜け者にされたみたいでイヤ。一緒がいい!

紅葉:
子供ですかぁ…はぁ~

律子:
フランソアらしいですが…

月美:
花恋がご当主? Forestグループを構成する家の…それも桃恵先輩と桃美先輩の家? はぁ…それは大変な事になったね…それでエリシアはなんでいるの? ‥あれ?

花恋:
そうなの、滅茶苦茶困ってるの助けて…何故、月美はエリシアのこと知ってるの?

エリシア:
エリシアは加倉家の花恋付きメイドなのだよ月美

月美:
エリシア…のこと何で知ってるんだろうわたし…

エリシア:
エリシアの事を何で知ってるのか? その事については後で説明があると思うよ、そのために花恋もエリシアも同席するんだから。 花恋は気付かなかったけどね♪

詩織:
瑠莉さん」はいコーヒー。 しっかりね。 「詩織」は隣室にいるのですぐ呼んでね

瑠莉:
ありがとう詩織さん。

瑠莉:
皆さん集まってくれてありがとう。 まずは明日の篠山梨音くんの手術について説明をするわ。

幸喜:
お願いいたします。

瑠莉:
手術は白森中央病院で行う為に一般診療がおわってからの残務が終わった18:00から第一手術室を使って行います。

手術は大まかに三ステップあって、まずは皆さんから左上の画面に見えているオーバーアクセレイトニューロチップをわたしが施術し梨音くんの延髄に接続する。 第二ステップは西園寺剛史くんが開発した最新型の内臓プラント融合型のドラックスタビライザーを施術し格納します。 そして最後の第三ステップなんだが、ヴェルお願い。

ヴェル:
ヴェルが現在リミッターとして働いているプログラムを解除する。 すると神経回路があいて梨音ちゃんはアルティメイドとして再覚醒を開始する。 それと同時に…

ヴェル:
ラグランジュ点L1(注1)、こちらからみて右上の画像の中心部分の衛星が一番あつまっている部分がL1ね。 L1スプロール群の人工衛星の一つ、アテーナー(注2)と相互通信が開始され。梨音ちゃんの脳領域にアテーナー内のデータベースに保存されていたデバイス回路の転送が開始される。 

問題はそのプロセスが開始されアテーナーが稼働状態になると、同じスプロールL1内の衛星アルテミス(注3)とヘスティアー(注4)が稼働することだけど…

注1 ラグランジュ点L1
ラグランジュ点は、天体力学における円制限三体問題の5つの平衡解、すなわち天体と天体の重力で釣り合いが取れる「宇宙の中で安定するポイント」である。L1~L5まである。
えんぱいあな日々の世界ではこのラグランジュ点に無数の非公開人工衛星群がありスプロールと呼んでいる。

注2 アテーナー
アテーナー(古代ギリシア語:Ἀθηνᾶ, Athēnā、イオーニア方言:Ἀθήνη, Athēnē アテーネー、ドーリス方言:Ἀθάνα, Athana アターナー、叙事詩体:Ἀθηναίη, Athēnaiē アテーナイエー)は、知恵、芸術、工芸、戦略を司るギリシア神話の女神で、オリュンポス十二神の一柱である。戦の女神とも言われている。

注3 アルテミス
アルテミス(古希: ΑΡΤΕΜΙΣ, Ἄρτεμις, Artemis)は、ギリシア神話に登場する狩猟・貞潔の女神である。双子の弟アポローンがヘーリオスと同一視され太陽神とされたように、後にセレーネーと同一視され月の女神とされた。また、闇の女神ヘカテーと同一視され、三通りに姿を変えるものだとも考えられた。

注4 ヘスティアー
ヘスティアー(古希: ΕΣΤΙΑ, Εστία, Hestiā)は、ギリシア神話に登場する炉、暖炉、家庭、家族、国家の正しい秩序を司る処女の女神である。クロノスとレアーの娘で、ゼウス、ポセイドーン、ハーデース、ヘーラー、デーメーテールと姉弟。

瑠莉:
ヴェル! その二つの衛星については話を分けよう。 

ヴェル:
うん、そうだね。

瑠莉:
幸喜くんそのアテーナーという衛星が梨音くんの脳処理を補佐する外部脳となる。 それと完全に接続されることで梨音くんは、櫻糀哲也、櫻糀優樹子、Drフィッツジェラルドが本来設計したかった梨音くんの完成体となるんだ。 それによって現在進行していた麻痺も完全に回復され健康な身体を当面は確保できると考えている。

幸喜:
櫻糀瑠莉博士、西園寺博士、そして今日だけは…こう呼ばせ下さい、Drヴェルコヴァー どうか梨音をお願いいたします。

ヴェル:
うん、瑠莉お姉ちゃんと剛史お兄ちゃん、ヴェルの三人が組んで手術するんだもん大丈夫です。そうだよね剛史お兄ちゃん。ねえお兄ちゃんもそういってる。

律子:
術後はさすがに特殊な身体なので白山市にやっと完成した国立人工生命科学研究所内のメディカルセンターに転院していただき、術後の調整やリハビリを行います。

所長のヴェルさん、そして副所長のわたくし、チップ調整担当の紅葉さん。そして

フランソア:
梨音は特殊な身体でフランソアやエステルなみなので、普通の身体の動かし方じゃダメなんで、梨音のリハビリはフランソアが担当する! 

紅葉:
それが一番心配なのですがね…大丈夫なのですの?

フランソア:
フランソアも昔の記憶が随分もどって梨音とすごした時間も大体思い出した。 フランソアをお姉さんと言ってくれた初めての妹だからちゃんと面倒みる! 

幸喜:
律子さん、紅葉さん、妹をよろしくお願いします。 つらいリハビリになると思うけど人工生命科学研究所のビルはうちのお屋敷の目と鼻の先だ。 それだけでもずいぶん梨音にとっては気が楽なはずだ。 
フランソアちゃん、梨音にとっては貴女は今でもフランソアお姉さんだ。彼女の初めてのトモダチでお姉さんはフランソアちゃんだ。どうかちゃんと梨音が身体を動かせるように手伝ってあげてくれないか。 お願いします。

月美:
ねえねえ、月美も聴けって言われたから聴いているけど…プラント融合型ドラックスタビライザー? あとオーバーアクセレイトニューロチップ? あとラグラッチュ点の衛星? ってあの人工衛星とかのこと? 花恋わかる? 手術の内容なのこれ? あと白山市に篠山家のお屋敷ってあるんだ・・・実は知らなかった。

花恋:
白山市って首都分散化のために副都心化の大工事している白山市だよね? ビル沢山たってる地下鉄とかも整備されて…白森市と白急下田の間のあの白山市。 
それで手術内容だけどさ‥ドラックスタビライザーてのはそれは花恋にもついてるからわかる…自分ではみたことないけど、お薬を自分であるていどは製造できて自動で体内に排出できる機械。 瑠莉ご主人様がいってたオーバーアクセなんとかは…わからない…あとなんで人工衛星が手術にかかわってるとか想像もできない…ヴェルさんが言ってることは全然わからない無理です

エリシア:
あ~二人にはちょっと難解か…。 まあこれからが二人にとっては本題でさらにヤバイんだけど…どうなるかな…

次は花恋くんと月美くんの話なんだが、その前に二人には予備知識と確認が必要なんだ。これはフランソアにもいえるがね。

瑠莉:
花恋くんに質問だ。 キミのマスターは誰だい?

花恋:
はいっ? 何言ってるんですか、マスターってご主人様のことですから、花恋は今はWhityGardenに出向中とはいえ、所属はこのエンパイアクラブForestのメイドなんですから、ご主人様じゃないですか?

瑠莉:
それはエンパイアクラブミリタリアのメイドとして基地司令官としてはそうだね。 ではアポリロイドのマスターとしては?

花恋:
それもご主人様に…あれ? わたし今までアポリロイドのマスター認証をしたことがない?

月美:
あっ…

瑠莉:
次は月美くんだ。月美くんはWhityGardenのメイドでご主人様は保坂良二くんだね。

月美:
はい…

瑠莉:
でわアポリロイドのマスターは? 仮登録のマスターでも良いよ。誰?

月美:
……いません…なんで? アポリロイドならマスターがいないといけないじゃ…あれ?

瑠莉:
でわフランソア…

フランソア:
フランソアの心のご主人様は櫻糀瑠莉。 しかしフランソアにはアポリロイドチップとオーダーメイドチップ、そして「何んだかわからないチップの脳領域」があって各人格に所有権が設定されている。 まずアポリロイドであるフランソア・デルポールのマスターはフランソア・フィッツジェラルド・櫻糀になっている。

もう一つのオーダーメイドチップの人格のマスターはこれもフランソア・フィッツジェラルド・櫻糀。これはマスター用のものだから当然だといえる。

しかしこの二つのマスターのフランソア・フィッツジェラルド・櫻糀には「デルポール」というセカンドファミリーネームが入ってない。新規のファミリーである櫻糀はちゃんと記録されているのに。

さらに3つ目の

「何んだかわからないチップの脳領域」にいたってはフランソア自身でさえ自分の脳なのに閲覧さえできない。

まあフランソアはとっても特殊だから仕方ないにしても自分の名前やマスター名についてはとても気持ち悪い。 

仏教では「名体不二(みょうたいふに)」というコトバがある! 「名は体を表す」という意味。 名前とはその人の実体を示す物。 デルポールという家をフランソアは調べるだけ調べてみた。 しかしフランソアであっても一切の記録を見つけることはできかった。 でもフランソア・デルポールという名は存在する。 ご主人様は知ってるんだよね? この「デルポール」という家を。

花恋:
ご主人様、今フランソアさんの話を聞いて理解したんですが、花恋も月美もオーバーメイドだとずっと思いこまされていたけど、私達は本当はオーダーメイドなんですか? 花恋が加倉家の子女なら…なんとなく理解ができます。 

瑠莉:
まあとても特殊だがオーダーメイドとも言える。

花恋:
それで「月美は本当の名前は?」

エリシア:
さすがに花恋は気付いたね…二人がここに呼ばれた理由を

月美:
ちょっと月美がオーダーメイドって…それに本当の名前って?

瑠莉:
月美くん、落ち着いて聞いてね

月美:
はぁい…

瑠莉:
君は「宮坂月美」という名前では無いんだ。

瑠莉:
君の本当の名前は…「Луна дельпорт(ルゥナ・デルポール)」と言う。

月美:
えっ日本人でさえ無いの? るぅなぁ・でるぽーる? えっとルナじゃないから英語じゃなくて 何語?

幸喜:
ロシア語の名前で、Луна=ルゥナは 月 という名。 そして дельпорт=デルポール、もしくはデルポートは送り出す者。 という意味の苗字になる。

月美:
ロシア…それにデルポールってさっきフランソアさんが言っていた…フランソア・デルポールの…デルポール?

幸喜:
そうだ…

愛里栖:
いちご貰いぃ!

郁恵:
ちょっと愛里栖!何やってるのよ!

愛里栖:
替わりにぶどう一粒あげる?

郁恵:
割に合うか! その三色団子をよこすのだ!

愛里栖:
ちょっと郁恵!和風パフェの中心たる三色団子取ったらそれはもう和風パフェじゃないでしょ! まってえ!

郁恵:
私のストベリーパフェから頂上のいちばん大きい苺取ったんだから同等よ!

美里:
あははっ! 本当に先輩達って仲いいですよね

美里:
美里は妹がいるけどちょっと趣味が違ってて遊んだりするのは別だから…郁恵先輩と愛里栖先輩そして月美先輩は三人いつも一緒でとても楽しそうで♪ うらやましいです。 本当の三姉妹みたいで。

くわしくは聴いてはないですが、月美先輩から聞いたけど三人はメイド学校に入る前から一緒だったってだから仲がいいんだよって。 

美里:
そのですね、そんなに学園でもいつも一緒な三人なのに、梨音のお見舞いの時だけは月美さんが一人で来てて、じつは心配してたんです。 だから今日は三人で来ててとても安心したというか…

郁恵:
そっか心配かけちゃってたんだ

愛里栖:
ゴメンね

愛里栖:
梨音ちゃんの親友の美里には月美を通じてこれから親しい関係になると思うし…ねえ郁恵あのこと話しておいた方がいいと思う。

郁恵:
そうだね…ねえ美里、少し昔話を聴いてくれる? 私と愛里栖と月美、そして大切なトモダチの昔話を…
 
フランソア:
Луна(ルゥナ)…ルゥナ…

紅葉:
フランソア?

律子:
紅葉研究員! 今貴女が触れてなりません。 今の状態のフランソアを貴女が触れば最悪の事態も考えられますわよ!

紅葉:
はい副所長!

律子:
明日、フランソアがわたくし達の元に戻るまではフランソアの筆頭メイドの理沙さんに全て任せ、わたくし達はわたくし達の務めを果たしましょう。

紅葉:
はい…

SE:
ガタっ! フランソアが椅子から立ち上がる音

フランソア:
「瑠莉さん」ちょっといいかな? フランソア、ルゥナに返すものがあるんだけど。

SE:
ブゥン(瑠莉の後ろのディスプレイがすべて消える)

差し出された西園寺剛史の手をぎゅっと握るヴェル

瑠莉:
「キミ」の好きにしろ。 それまで会議は止める。

SE:
カツン!カツン!(静寂に包まれた会議室の床にゆっくり歩くフランソアの靴音が大きく響く)

花恋:(小声)
ねえどういうこと?

エリシア:
あれが最強のオーバーメイド、フランソア・デルポール。
ご主人様はそこでできるだけ静かにしていて。何があっても命に代えても
エリシアが守るから。

花恋:
えっ? とにかく静かにすればいいのねわかった。
(というより静かにしとかなくちゃいけない雰囲気だし! でも殺気が満ちてるし何これ! 何が起こってるの?)

SE:
カツンっ!(花恋とエリシアの後ろで止まる)

フランソア:
ふっ…こんなところにΣελήνη(セレーネー)の継承者が…

エリシア:
Σελήνη(セレーネ)は、
Θέμις(テミス)と 使者Ἶρις(イリース)そして、審判者 Ἀστραία(アストライア)と争うつもりはない。 

フランソア:
今の所はね。
でもアストライアの害になるなら…

エリシア:
アナタの役目はここまで。さっさと自分の務めを果たすべき。それが主(あるじ)の為に生まれた者の使命。違う?

フランソア:
אלזיה=エリシア(神との契約)の言う事。 正しい。務めを果たす。

そこのオーダーメイド。 銃ではフランソアは倒せない。 この髪だけでもその頭を砕くことができる。 どうする? 

フランソア:
しかし「人間風情」でルゥナを守ろうとする意志は賞賛に値する

月美:
ああぁ…あ(恐怖に凍り付いている)

SE:
カチ♪ フランソアが手を回し自分のペンダントのフックを外す

フランソア:
Je rendrai ce pendentif et la famille Del Paul à Luna.
(このペンダントとデルポール家をルゥナに帰す。)
Même à première vue... Je suis content d'avoir rencontré ma soeur.
(一目だけでも…妹に合えてよかった。)

Dites bonjour aux autres François...
(もう一人のフランソアによろしく伝えて…)

Au revoir Luna.(さよなら、ルゥナ)

力が急に抜けてその場にずりおちる

月美:
ma soeur!(お姉ちゃん!)

月美:
フランソアさん!

すぅ~とぉ何も無い空間から今までいなかった理沙が現れてフランソアを抱える

理沙:
奥様失礼しますよ!

幸喜:
ほぉ~フィールド型の熱光学迷彩か?  小型化に成功したのか、これは売れるな

理沙:
まだ試作版をうちでテストしてる最中なので白急の所で扱えるようになるまでにはまだ結構なお時間が…

月美:
幸喜お兄ちゃんも理沙さんも! フランソアさんが大変な時に! 何お仕事のお話とかしてるんですか! 信じられない!

花恋:
ねえ月美…

月美:
何よ!

エリシア:
このマイペースさ…間違いない。これがDrフィッツジェラルドの娘さんだ…うん。

理沙:
月美ちゃん奥様は気絶というか熟睡してるだけだから大丈夫だよ?

フランソア:
くぴぃ~♪ くぷぅ~♪

月美:
えっぇ…たしかになんというか、健やかな寝顔でぇ…イビキ! イヤ! 寝息も~とても健やかで…!

フランソア:
がおぉ~♪

理沙:
月美ちゃんこれ完全にイビキだからフォローはいいから。

瑠莉:
理沙、フランソアのサンテラスにベッドを用意させてある、明日まではそこでフランソアに付き添ってあげてくれ。頼む。

理沙:
畏まりました。御護りいたします。

幸喜:
瑠莉さんフランソアちゃんは今回は記憶は失ったりはしないんだね?

瑠莉:
先ほどからの数分の時間を除いて、フランソア・デルポールとしてこれまで稼働していた時間の記憶は今後のフランソアでも全て参照できる場所にあり明日フランソアが目覚めるころには全てが統合され彼女の記憶になる。

幸喜:
そうですか…なら安心しましたが…辛い事には変わりありませんね。

花恋:
そのフランソアさんがずっとつけていたペンダントだけど。それをとってるの今まで見たことない。温泉で見かけてたときもずっとつけてたし。

月美:
まだフランソアさんの温もりが残ってて暖かい…

エリシア:
月美、それはとってもとっても大切なモノなの。これからは肌身離さずつねに着けていて。そのチェーンのロックはもう月美しか外せない。 

瑠莉:
私からも花恋に返すものがある。これは桃恵がうちのクラブへ来た時に見つけていたものだ(

花恋:
だったら桃恵さんのものじゃないですか!

エリシア:
桃恵に託して…なるほどここにあったのか。見つからないはずだ。

注:
のシーンで着けている設定ですが服で見えてません。

月美:
あの瑠莉オーナー、これはそもそもなんなんですか? ただのコインのペンダントでは無いですよね? そこまで大事なものなら。

花恋:
うんご主人様これは何?

瑠莉:
これは、あるシステムのマスターキーだ。

色々な機能があるのだが、全てにこれに登録されたオーバーメイドチップと遺伝情報の認証が必要になる。 

これには桃子と花恋の遺伝情報と二人のオーダーメイドIDが登録されている。

同じように今、月美くん、いやルゥナくんが着けているペンダントには…ルゥナくんとフランソアのオーダーメイドIDと遺伝子情報が登録されていた。

しかしそれはルゥナくんがそれを身に着けるまでの仮のもので、一度でも身に着けたらフランソアの遺伝子情報もオーダーメイドIDも消えたはずだ。

そして桃恵が着けていたペンダントも同じ仕掛けがされている。

同時に世界で唯一一人しか使えない仕組みなんだよ。

エリシア:
ご主人様! 何ぐずしてるの! それは桃子先生と桃恵が命をかけてここに花恋の為に届けたもの! さっさと受け取って身に着けてぇ!

花恋:
はいぃ! 頂きます!

瑠莉:
花恋オーナーは怖いメイドをお持ちだ。 エリシアを大事にね。
怖いメイドは良いメイドだよ。

花恋:
はいわかりました。ご主人様……いや瑠莉オーナー。

瑠莉:
それはドックタグの機能も備えているから今後はそれだけでいいよ。

花恋:
はい!

花恋:
瑠莉オーナー、花恋のことご主人様として鍛えてくれないかな? 地獄の特訓。

瑠莉:
わたしより詩織さんの方が良いじゃないかな。

花恋:
お願いです勘弁してください!

 
麗夢:
これがプレイルームの写真なんだけど…

夢愛:
今全室プレイ中で本物は見せられなくてごめんね♪

ひな子:
プレイ中…(真っ赤)

まろん:
えっと左上の…むあお姉ちゃんとえっとれみお姉ちゃん

夢愛:
そうよろしくねまろんちゃんとえっと…

夢結:
夢結といいます、夢を結わくで「むゆ」です! 夢愛部長よろしくお願いします。本当は本部で研修予定だったですが、こちらでお世話になることに

夢愛:
名前が双子の私達と似てるわね♪ 姉妹みたい! よろしくね夢結

夢結:
姉妹! 白き花園の一番の大輪の花と言われるトップエスコートメイドの夢愛部長にそう言われると光栄です!

まろん:
そんなにすごいメイドなんだ…おぉーー

夢愛:
お客様に愛してもらえてるだけよ♪ そういえば二人仲いいわね♪

まろん:
うんっ! 夢結といると怖くないから

夢愛:
そっか良かったね。

萌奈:
ねえ、ひな…萌奈ね久々のサービスだから勘が鈍ってるかもだし…ひなで…たしかめさせて…別の日にプレイルームが空いてる時に…さっき慰めてくれるっていったよねぇ?

シャロン:
萌奈ズルいですわよ…わたくしも久々なのです。ご一緒にさせて下さいませ…

萌奈:
だったら百合レズ3Pプレイも…たしかめちゃおうか…?

ひな子:
えぇぇ…ちょっと! 二人とも何発情してるの! ひな経験ないし!

萌奈:
だったら…萌奈たちが…

シャロン:
教えてあげる♪

ひな子:
ひぃぃい!

エミリー:
使用後の掃除の後の水回りとベッドの消毒処理はしてます?

麗夢:
気になるのそこなんだ…

夢愛:
ちゃんとマニュアル作ってしてるわよ。私が麗夢か、もしくは麗奈ちゃんの誰かがチェックしないと次のお客様の使用はしないように徹底してるし

エミリー:
なら大丈夫そうですね。 今週の週1の健康診断は研修の一環としてクレアお姉ちゃん立ち合いの元、私がやりますけど聞いてますか?

夢愛:
うん聞いてるわよ、お願いねエミリーさん

麗夢:
(なんていうか、お姉ちゃんのクレアちゃんやドロシーちゃんよりしっかりしてない?
まず照れてないし…)

瑠奈:
それでゴメン、実は部屋が二つしか用意できなくて…なんせ予定外で二人増えちゃってさ…近いうちにどうにかするんで今総務部で急ぎ替わりの部屋を手配してるから・・今日の所はホテル部の部屋を…

すみれ:
ああいいですよホテル部の部屋なんかもったないので用意しないで下さい。 すみれが入口の所のソファーで寝ますし、そこが邪魔になるようならその辺の廊下の隅でもいいし…

小梅:
すみれさん! ダメですそこは小梅とうさ子が下のソファーで寝ますので!

真理愛:
すみれ! アンタはこの部隊の隊長よ! そんな事が許されるわけないでしょ! 小梅も女の子がね入口のソファーでねるとか! ダメよダメ!

真理愛:
瑠奈さんマリとすみれとくま太は一緒の部屋でいいです。もう一部屋を小梅とうさ子の部屋ということで!

瑠奈:
ベッド一つしかないけど?

真理愛:
その方が「都合が良い」です!

すみれ:
ちょっと真理愛! 何言ってるの!

小梅:
何言ってってナニするのに都合が良いってことでしょ。
小梅それ賛成します。ねえうさ子とくま太さんもそれでいいよね?

うさ子:
ぴょん!

くま太:
ピーーがっ!

小梅:
賛成だそうです。 全会一致ですね

すみれ:
すみれの議決権は?!

瑠奈:
解りました。左が隊長さんと真理愛ちゃんとくま太の部屋で通路挟んで右が小梅ちゃんとうさ子の部屋でお願いしまーす! 荷物いれたら隊長執務室案内するから寮長室に居るから声かけてねぇ♪

すみれ:
そうだ!隊長執務室がある! そこにダンボールでも敷いて…

真理愛:
瑠奈さん諒解です! ほらすみれさっさと行くわよ!

小梅:
お部屋楽しみだねうさ子! 小梅の荷物置いたらすぐそちらへ荷物お持ちしますね!

うさ子:
ぴょん♪

すみれ:
ナニコレ…これ部屋全体が…複合デッキ?

小梅:
THEボス! って感じで かっこいいです!

瑠奈:
部屋全体AURORA対応の新型デェッキ?で、後ろの窓が大型の会議のディスプレイになるらしいです! 本体は左右の壁の中と床の下にあるそうです。 私が聞いてもわからなかったから詳しいことは悠里さんに聞いて!

すみれ:
なんでくま太用の椅子があるの? それも豪華・・これわざわざ買ったの?

小梅:
なんかくま太さんの方が偉そうですね。

真理愛:
くま太良かったね~瑠奈さんに立派な椅子用意してもらって、うさ子もうらやましい?

瑠奈:
小梅ちゃん、せっかくだから隊長さん達にお茶を出せるように給湯室を案内…

小梅:
はい!

真理愛:
お茶!!!!!

すみれ:
うさ子お願い!

SE:
カタカタカタカタ(猛烈な勢いでシステムを起動し初期セットアップを音速を超える速度で終了させるすみれ)

すごい勢いでうさ子が駈け寄ってジャンプ小梅の頭に上にしがみついて乗る

うさ子:
ぴょん!

すみれ:
小梅ちゃん! すみれぇ!いつもの缶コーヒーがいいから、隣の保安本部の前に自販機にいつものやつあったからそれをホットで! ここではすみれが隊長だからすみれの好きなものを…どうか…どうかお願いします! 今うさ子のいつもの口座にお茶代用で振り込んだからその中から自由に使ってかまいませんので! 小梅ちゃんの分と瑠奈さんの分もかって! アイスクリームとか何でも好きなものを買っていいから!

真理愛:
マリもいつも紅茶でがいいから! すいませんどうかそれでお願いできないでしょうか? ねえ小梅…お願いたします。。。。。

小梅:
…そうですね。ここではすみれさんが隊長ってことは一番偉いですし…真理愛さんもそう言うのでしたら。。。。とても小梅は残念ですが。。そうします…

すみれ:
そうしていただけますか! 有難うございます!

小梅:
瑠奈さんは何がいいですか~?

瑠奈:
わたしも行く! 一緒に持つから、あっち行ってから決める! 折角隊長さんが出して下さるんだし!

小梅:
助かります!

SE:
ガチャン!(ドアが閉まる)

すみれ:
今初めて…すみれ隊長になって良かったと思った…

真理愛:
あの子はどうやったらお茶やコーヒーをあんな毒性の高い劇物に変化させることができるのか…あるいみ才能だよね

くま太:
ピガー! 

真理愛:
うさ子も解らなくて困ってると…さらに自覚無いのが問題だよね。小梅自身では飲まないし…
 
花恋:
ご主人様、フランソアさんが居なくなったとたん煙草吸い始めるとか
それにその設備。フランソアさんに報告させていただきます。

月美:
厳しい…

瑠莉:
花恋、キミまでフランソアの親派なのか?

花恋:
親派も何も花恋はフランソアさんを尊敬してますから。詩織さんと共にご主人様を支え、戦場では最前線に常に立ち、メイドに優しく、ご主人様には厳しい! そのフランソアさんの口癖が「人の上に立つ者を甘やかしてはならない! 厳しく躾けるべし」です。
月美も幸喜さんをちゃんと躾けるべきだとおもうよ。

月美:
躾けるって…そんな…

エリシア:
花恋の言う通りだよ月美

月美:
えぇ…

瑠莉:
幸喜くんこれはマズイわよ…

幸喜:
…はぁ‥

SE:
パンっ!パンっ!(手を叩く)

紅葉:
そこで煙草をお吸いになっているお二人は放置しておきなさいませ。
花恋さん月美さんへの説明をいたしますわよ。

月美:
はいっ!

花恋:
はい。

紅葉:
今回、花恋さんと月美さんのアルティメイドシステムの説明は新しく設立された国際人工生命科学研究所が担当いたします。 総合解説はヴェロニカ・ヴェルコヴァー所長。

ヴェル:
紅葉お姉ちゃん、所長の敬称は…

律子:
所長それはさすがにダメですわ

ヴェル:
はい…

紅葉:
そして衛星量子チップネットワークシステムは鹿苑寺律子副所長、そしてニューロチップオペレーションシステム、並びに月美さんのデルポール家とその現在の資産関係のわたくしのグリーンズアンドカパニーによる戦略的企業買収による回復状況についてはわたくし栗田紅葉研究員が担当いたします。

花恋:
あるてぃめいどしすてむ? ってなに?

月美:
アルティメイド…これってさっき幸喜お兄ちゃんから説明受けた梨音ちゃんの…ひぃ花恋と私が…

花恋:
月美どうしたの? 何混乱してるの?

エリシア:
あー梨音がアルティメイドだって事、事前で説明受けたんだ。だったら当然だね。

花恋:
どういうこと?

エリシア:
ものすごく簡単にいうと梨音ほどじゃないけど、二人も戦闘能力やメイド指揮能力、ネットダイブをもつとても特殊なオーダーメイドであるアルティメイドというものなの。 戦闘能力はハイパーメイドに比べて少し劣るかわりに二人は超強力なオリジナル外部デバイス、武器だねとして花恋はセレーネ。月美はXシステムがあるっていうこと。Xシステムについては後で説明があるよ

花恋:
フランソアさん達と同じ…それってバケモノじゃない!

月美:
バケモノ…うぅ…

ヴェル:
まあバケモノなんだけど…そう生まれちゃったんだから受け入れる! それに大丈夫! まあもっとバケモノが身近にいるでしょ! それとくらべば普通普通? まあ「普通じゃない」けど…問題ない!

紅葉:
ここでしたら「少し」しか引かれませんわ! 大丈夫です!

律子:
わたくしもかなり特殊な方ですがまったく問題ありませんので。お二人も「たぶん」大丈夫ですわよ♪

月美:
えー花恋はバケモノの巣窟のForest所属のメイドだから全然問題ないけど月美はWhityGarden所属のメイドだし…

花恋:
ちょっと月美! Forest所属のメイドだったら全く問題無いみたいな言い方、それ差別だよ!

月美:
差別じゃなくて区別です! だってメイド長の詩織さんやフランソアさんを初め…Forest所属のメイドってバケモノだからここに所属してるじゃないの? 先輩達をみてごらんよ保安本部、とくに調査部とか!

花恋:
うぐぅ!

月美:
ほら花恋だって本心では否定できないでしょ? 私なんて普通のメイドしかいないWhityGarden所属だから困るの。

花恋:
いやそれ違うと思う! 鈴奈さんとかしずるとか…それいったらすみれは元はWhityGarden所属だったし、その後、今は「あの」真理愛と一緒にGreenWoods所属よ? あの二人を普通といえる? 所属クラブは関係ないと思う!

月美:
それはそうだけど…でもやっぱりForest所属は特殊だと思います!

花恋:
だからそれが差別だと花恋は言ってるの!

エリシア:
えぇ~そこが問題なの? 
とりあえず! 二人とも「そんな事」で喧嘩しないの…

花恋・月美:
これはメイドとして譲れない問題なの・問題です!

エリシア:
えぇ~…

瑠莉:
これなら思ったより大丈夫そうですね

幸喜:
みたいですね。
 
梨音:
向日葵、バストサイズまた増えた?

向日葵:
ちょっとだけ…

梨音:
なんで同じ歳の向日葵は膨らむのにわたしは膨らまないの…身長は変わらないのに…
不必要な贅肉はつくのに…

向日葵:
お嬢さまだって手術が終わって前のように健康的な生活に戻れば成長しますよ。

梨音:
なんかそれは無理ような気がする‥

向日葵:
それに幸喜お兄様はそれくらいの胸のサイズがお好きだと思いますよ?

梨音:
あの変態ロリコン兄さまの好みにわたしがなってどうするの! 
そういうのは月美お姉ちゃんに任せるから! 

向日葵:
向日葵はお嬢様の胸が可愛いと思います!

梨音:
向日葵はわたしが巨乳になったら?

向日葵:
それはそれで素敵かと!

梨音:
…それはどんなわたしでも受け入れるだけだよね?

向日葵:
はい! どんなお嬢様になっても向日葵は大好きは変わりませんので!

向日葵:
お嬢様、愛してます。

梨音:
…そんなキラキラした目してそんな事を言わないで…うぅ。 でもそれに甘えてるわたしもいるから何ともいえないけど。

なんか熱くなってきたかな? 上せるとマズイからそろそろ出る。 お願い向日葵

向日葵:
はい、いまリフト上げますのでお待ちください。

まろん:
夢結とくっついてたら怖くなかったよ。 それにメイドのお姉ちゃん達みんなとっても優しかった。 挨拶してきた。

クリス:
良かったね。夢結さんとくっついれば安心なのね。
夢結さん部屋の荷物も解いてないでしょゴメンネ

夢結:
いえいえ、ねえまろんクリスメイド秘書とくっついれば怖くない? 怖くないなら夢結は荷物を整理しないといけないんだ。まろんのこと後はクリスお姉さんにまかしていいかな?

まろん:
うん! クリスお姉さんをぎゅっとしてれば怖くないから大丈夫! 夢結また明日?

夢結:
そうだね、今日はまろんは絵美香お姉さんが美味しいお食事作ってくれるんだって。
夢結は萌奈達と食事するから心配しないで。

まろん:
…うん。わかった。…その…

夢結:
ちゃんと朝迎えに行くから! 

まろん:
うん解った! また明日!

夢結:
クリスメイド秘書、後はお願いします。

クリス:
本当にありがとうね夢結さん。

エミリー:
今、当時のまろんがいたクラブの捜査資料を悠里さんに回してもらって読んでいるんですがちょっと気になる部分があって…まあ杞憂で終わればいいですが、もしまろんに変化があったら夜中でも私と萌奈にすぐに連絡を

絵美香:
うん解ったわ。


月美:
ルスラン・デルポール? それが…私のお父さんの名前…?

律子:
はい。月美さん…いやルゥナさんのお父様であるルスラン・デルポール博士はわたくし達に搭載されいるアポリロイドチップや、地球軌道上だけではなく現在地球圏の各地に浮く人工衛星に搭載されサイバースペースその物となっている量子ニューロ演算チップネットワークのOSであるAURORA=アウロラの制作者です。

花恋:
はいっ! 律子先生! それってオカシクないですか? たしか学園で先週習ったんですが量子ニューロチップに使われてるオペレーションシステムであるAURORAはイタリアにある量子科学技術研究開発公社が開発したのでわないんですか? 次のテストでここは出る! って先生が言ってましたので覚えてます!

エリシア:
何ドヤ顔で言ってるのご主人様…

月美:
花恋の言うとおり私も昨年そう習いました。そしてその公社がイタリアのヴェネチアにあってそれがもとでエンパイアクラブ会議が作られて管理することになって‥‥だからイタリアにエンパイアクラブ評議会がいまでもあるんですよね? 


注:
花恋はB組で月美はA組なので同じ学年でもカリキュラムの進度が違います。

紅葉:
いえ。この

バン(ディスプレイを叩く)

わたくし達に搭載され現在の世界を支えているAURORA型量子ニューロ演算チップのコアチップ、そしてそのカーネル()をイタリア量子科学技術研究開発公社は開発も生産もいたしておりませんわ。 かの公社は宇宙空間から届いたチップの梱包と流通のみを行っているだけですの!

注:カーネル
カーネル(kernel)とは、オペレーティングシステム(OS)の基本機能の役割を担うソフトウェアを指す。 カーネルは、OSの中でも特に中核的なプログラムであり、記録装置や一時記憶装置など、コンピュータの資源管理を行なっている。 
カーネルは、アプリケーションの実行を許可し、プロセス管理を行う。

月美:
宇宙空間…?

花恋:
花恋の頭の中に入ってるチップって宇宙で作られたの?

エリシア:
正確にはラグランジュ点L1にある無重力下プラントで生産されたもの。そこでしかAURORA型の量子ニューロ演算チップは生産できない。

月美:
でも! 学校は教えてませんよね?

ヴェル:
そうする理由があるんだよね…

律子:
このAURORA型量子ニューロ演算チップですがどうやって作られているのか不明なのです。 しかし流通経路は確保されているので…あと今の社会の根幹になっており…すでにこれがないと世界は動きませんし

ヴェル:
だからってそのまま中身もどうやってつくるのもわからないものを流通させてるとか言うわけにいかないよね…

紅葉:
とんでもない事ですわ! 正体不明なものを世界中に蔓延させ! さらには世界構造の根幹に据えるなど!

瑠莉:
構造分析などはできているから…

紅葉:
それは瑠莉さん達がごく最近になって解析したからでございましょ! それに地上での再現実験は瑠莉さん達でも失敗しておりますわよね? それを「出来てる」とは申しませんわ!

瑠莉:
…おっしゃる通りでございます…。

月美:
はーい紅葉先生! 瑠莉先生! その宇宙にあるプラント? 工場ですよね? その場所がわかってるならどうやって作ってるか工場に見にいけばいいじゃないでしょうか? 行くのは宇宙空間なので大変だけど行けない場所ではないですよね? 製品…この場合はニューロチップは送られてくるんですし

花恋:
そうだね。 月美の言う通りだ

エリシア:
それができるならとっくに瑠莉さん達もやってる。 プラントに近づくことさえできないんだよ。 

エリシア:
そのプラント衛星に近づくモノを無差別にヘスティアーがサテライトキャノンで攻撃するの。 宇宙空間だから月は常に見えているから撃ち放題。 もともとXシステムとはそのチップ製造プラント衛星の電力供給システムと防御システムなの。

月美:
さっき説明された月美の外部デバイスのアレ? あ‥‥

花恋:
なるほど…それを制御できるのは月美だけなら‥

紅葉:
そもそもこのような事態はルスラン・デルポール博士を亡き者しAURORA型量子ニューロ演算チップが生み出す莫大な富を独占しようとしたエンパイアクラブ国際評議会前議長、アルバーノ・ステンダルディ氏が招いたことですわ!

なんいうか言葉がありません。
では月美先輩…いやルゥナ先輩は明日それを思い出すんですね。
そんな大切な話を美里になんで…


愛里栖:
それはスカートの下の不自然な膨らみが理由かな?

美里:
!!!

郁恵:
おっと!さっき言ったように郁恵達の本当のマスターはまだ明日にならないと復活しないし、仮マスターの瑠莉先生からは能力使用は人命救助とルゥナに被害が出るような非常事態以外は禁止の命令がでてるから事を構えるつもりはないから。

美里:
先輩達…何時から美里の事を気付いていたんですか?

郁恵:
それは最初に学園で会ったとき? 歩き方で解るし。

愛里栖:
まあほら、ルゥナは今は自覚は無いけど、命を狙われている立場だし? 私達が護らないとね。

美里:
最初から…

郁恵:
所属は保全機関極東本部管理課って所かな? で任務が梨音ちゃんの警護とルゥナの監視って所?

愛里栖:
直属の上司はForestの永遠さん。責任者は優香お姉さん?

SE:ジャラ♪ 制服に隠していたドックタグを出す

美里:
はい。エンパイアクラブミリタリア極東本部所属保全機関調査官一条美里曹長です。うぅ‥工作員失格だよ‥やっぱり美里向いてないんだよ…諜報警護任務とか…

愛里栖:
落ち込まない落ち込まない!

美里:
それに今日は…先輩達と外食するって美里、普通に喜んでました‥‥あぁーー!

愛里栖:
美里はルゥナのことも病院で護ってたんだよね? 私達の代わりに

郁恵:
だから、明日からルゥナがご主人様になったときにもらっている情報と差がないか? ということもあって確認のためにね。 警護つづけるんでしょ?

美里:
そうですけど…

愛里栖:
それと…

郁恵:
ねえ美里、ルゥナのメイドにならない? 今、仮マスターだよね?

愛里栖:
まあ正確には私達の妹にならない? シスター!

美里:
えっ?! ルゥナ様のメイド? 先輩達の妹? シスターとして! お姉さま…になっていただけると? えぇぇぇ!

愛里栖:
エスコートメイド、興味あるんでしょ? 学園で講義取ってるの知ってるわよ。 私達ならじっくり教えてあげられるし…

美里:
あれは、妹の美見がエスコートメイドだし、美里もハニートラップの技能とかあったら…今後の任務の役にたつかなーとか!

郁恵:
それに、美里~学園で私達のこと…月美がいないのにじぃーと見つめてるときあるよね?

愛里栖:
それも目がハートでぇ!

美里:
そ…そんなこと…

郁恵:
ほら~白状しちゃいなさいよ♪ 素直になった方がいいよぉ~?

美里:
じつは美里…エッチが大好きなんです。 性欲が激しいというか。 
でも特性はアサルトハイパーメイドなんで…いまの部署に配属になって…なんか向いてないなって。美見はエスコートメイドなのでいつもうらやましいなって思ってたんです。
そんなときにお二人の事を知ったんです。

本当はとっても強いアサルトハイパーメイドなのにWhityGardenのエスコートメイドとしても人気がある先輩達…とてもお綺麗で可愛くて‥一目で女性としても好きになっちゃいました。 失礼だと解ってるのにお姉さまとしてお二人とお付き合いできたらどうなるかなとか‥日々を妄想してしまったり……スイマセン。

今回の任務ももしかしたら…ルゥナ様の護衛と監視なら先輩達にお会いできるかなって思って志願しました。 でもいつもルゥナ様だけでとても残念でした。 

でも今日、三人で来てくれて…お会いできてお話もできて…ぱーと舞い上がちゃって…

愛里栖:
あーだから隙だらけだったんだ。

ゴン! テーブルにつっぷす。

美里:
もう~!! 隠れて護衛と監視するという任務は失敗するし、そもそも先輩達に最初からバレてるし‥美里もう生きていけません!

美里の事、お好きなように料理してください。

郁恵:
うん解った美里は好きなようにするね! 明日、ルゥナと瑠莉先生に言おう。

愛里栖:
美見ちゃんにも言わないとね。 どちらにせよ明日以降だね。
 
瑠莉:
花恋達には昼間、ランディングギアの事でお世話になったからね、今日の夕食は私がおごらせてもらおう! 実は最近気に入ってるステーキハウスがあるんだ。ごちそうするよ

花恋・エリシア:
おおぉお! 是非ごちそうになります!

優香:
‥‥

里緒菜:
(超小声耳元で)幸喜さん、ご主人様の誘う食事は断った方がいいですよ。

幸喜:
(超小声)里緒菜さんありがとう。

月美:
むぅ~!

瑠莉:
幸喜くんと月美くんも一緒に来るかい?

幸喜:
申し訳ないですが、今夜は月美と二人で…

瑠莉:
そうか邪魔したら悪いな。 それでは明日はお昼までに総合病院にきてくれ、月美くんの検査もいちおうしたいしな。

幸喜:
わかりました、お昼までに向かいます。

幸喜:
おい月美、何かオレ機嫌を損ねることしたか? それとも月美の素性を瑠莉さんに説明受けていた事を秘密にしてたことを怒っているのか?

月美:
素性については…色々事情があるだろうし明日、記憶が戻るまでは気にしないことにする事に花恋と相談して決めたから。 それはいい。

幸喜:
ではなんだ?

月美:
さっき里緒菜さんと何、内緒話してたの? 

幸喜:
あれか? 里緒菜さんから瑠莉さんの食事の誘いは断った方がいいですよとアドバイスされたんだ。 まあ月美と今夜は二人で食事をするつもりだったからもともと断るつもりだったんだけど。

月美:
そうなんだ! ねえお兄ちゃん、今日は何食べるの?!

幸喜:
予約してあるから‥‥
(梨音もそうだが…女の子って何考えてるのかワカラナイ事が多すぎる)

店主:
おう坊ちゃん、月美ちゃんいらっしゃい!

幸喜:
こんにちわ

月美:
お邪魔しまーす!

店主:
オレンジジュースとサイダー、
月美ちゃんが塩で坊ちゃんがタレたっぷりの焼き鳥お待ち!

幸喜:
美味しそうだ

月美:
うん!美味しそう!

店主:
美味しそうじゃない、美味しいだ(笑)

月美:
はいっ! いつも美味しいですからそうですね♪

幸喜:
保障された味ってやつだ。

店主:
すぐうなぎもできるからな。 まってな。

幸喜:
お願いします。

月美:
ねえ…幸喜お兄ちゃん。 ここでうなぎ食べるってことは…その…この時間だし…スルとして遅くなりすぎるし…お泊りするつもり? 

幸喜:
そのつもりだがイヤか? 今日は外泊をするって良二くんには許可をもらってる。 瑠莉さんが言ったとおり明日もあるしな。

月美:
イヤじゃないけど。 お泊りの用意してきてないから。 またそこのコンビニで買うしかないかな。 下着あそこで買うの恥ずかしいんだよ…明らかに隣のラブホで今からお泊りしますって言ってるみたいで…

向日葵:
お嬢様もう消灯時間すぎましたから横になって下さい。

梨音:
ヤダ…

向日葵:
ヤダって子供じゃないんですから

梨音:
だって寝て起きたら…手術があって…わたしなんか違うわたしになちゃうような気がして…

向日葵:
怖いんですか?

梨音:
うん…もし違うわたしになったら…向日葵に嫌われたらって…

梨音:
ひゃぁ! 向日葵何するの!

向日葵:
お嬢様は向日葵に甘えたいんですね♪ わかりました今夜は特別に甘えさせてあげます♪
その前に、電気消しますので、ちょっとだけ大人しく待っててくださいいいですね?

梨音:
うん…。

向日葵:
お嬢様、お待たせしました。 ちゃんと待ってましたね。

梨音:
だって梨音動けないし…向日葵の好きなようにされるしかないし

向日葵:
お嬢様は向日葵を攻める側になりたいと? ネコとタチならタチをしたいと?

梨音:
‥‥たまはしてみたいと思う。

向日葵:
なら手術して元気になるしかないですね♪ 今日の所は向日葵が好きなようにしますけど♪

梨音:
やさしくして…お願い

向日葵:
さあぬぎましょうね~

梨音:
ちょっと脱がさないで…看護師さん来たらどうするの? 見回りとか!

向日葵:
あー今日向日葵がいるのでこちらで呼ばないかぎり看護師さんはこないそうです。確認づみです。

梨音:
向日葵最初からするつもりで…

梨音:
ねえ…梨音だけ脱いでるの不公平。向日葵も脱いで…見たいし

向日葵:
そうですね…解りました。

向日葵:
これでいいですか?

梨音:
うん…ねえ本当に看護師さん来ないの?

向日葵:
はい、言い含めてありますから。 まあお嬢さまが声を張り上げないかぎり。

梨音:
準備がよろしいことで‥。

向日葵:
お嬢様…もっと舌出して下さい…そうです‥

梨音:
うぅっ…ちゅぅ…向日葵…愛してる…

ぴちゃぴちゃ♪

向日葵:
愛してますよ‥お嬢様…声だけは気を付けて下さいね…

梨音:
うん…

梨音:
あんっ…あぁ…気持ちい‥向日葵ぃ…愛してる‥

ぴちゃぴちゃ♪

向日葵:
お嬢様‥だから声…さすがに喘ぎ声は看護師さん来ちゃいますよ…

梨音:
わかった‥ごめん‥

向日葵:
はぁ…はぁ…お嬢様…美味しいです‥ちゅュ…!

梨音:
うぅぅ!!! うっつぅ!!!

梨音:
うぅぅっ!!うぅxxxxxxxxxxxxxx! うぅぅ!!xxxxxxxxうっつぅぅぅう!!!!!!!!!!

向日葵:
いいですよ…イッて下さい…

梨音:
うぅぅ!xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx!!!!!!

向日葵:
お嬢様大丈夫ですか?

梨音:
うん…はう‥

向日葵:
今タオルで拭いてから服着せますので…

梨音:
そのまえに抱きしめて…ほしい‥

向日葵:
はいかしこまりました。

向日葵:
お嬢様…どんなお嬢様になっても向日葵はお嬢様のお傍にいてお嬢様を愛しますから、安心して下さい。

梨音:
うん…向日葵…一緒にいて…

向日葵:
はい。 ずっと一緒ですよ。

梨音:
ありがとう…。

まろん:
お皿これで終わり…

絵美香:
ありがとうね助かったわ♪あとは自動食洗機さんにお任せ!

クリス:
今お風呂溜めてるから、ねえ絵美香も入っていかない?

絵美香:
そうだね久美ちゃん達は、もうお風呂入っちゃてるだろうし、一人だと寂しいからお世話になろうかな~♪

まろん:
お風呂…

クリス:
それでさ、まろんさんまったく服とか荷物持ってなくて、服とかは明日買いに行くとして今日の所は、寝間着は花恋の昔のワンピからこれとかどうかな?

絵美香
あら可愛いじゃない

クリス:
そして下着はお風呂入ってる間に超急速洗濯乾燥でね♪

SE:
たららら~♪音楽

電子音声:
お風呂の準備ができました。

クリス:
さあまろんさんメイド服脱ぎましょうか? お風呂入りましょう

まろん:
…まろんお風呂入らない…

クリス:
下着の洗濯もしなくちゃいけないし、ねえ? 

まろん:
…うぅ…ヤダ…脱ぎたくない…

そろ~絵美香が近寄っている

ばさっっとメイド服を脱がす絵美香

絵美香:
そういうのはお姉さんは許しません…よ…!!

クリス:
!!!

まろん:
ひぃ!! うぅ…

SE:
どんっ!

まろん:
見ないぃでぇ!!!

まろんが左手を振りぬくと衝撃波がクリスと絵美香を襲うが瞬時に
二人とも飛びのきながら両手で顔を庇う。

SE:
ドンっ!

床をけって玄関に向かって飛ぶまろん。 着地と同時にスカートをたくし上げて右太もものホルスターからMブラスターを抜き構える絵美香

クリス:
絵美香! 撃たないでぇ! 撃ったらまろんさんはもう、私達もエンパイアクラブも信じてくれなくなるわ!

絵美香:
だったらあのまま、放って置けと?

SE:
うぉん♪ きぃぃぃ! ガチャ♪ ガチャ♪

注:
の最終コマの続きから繋がってます

花恋:
現刻より状況を開始する。

もしお姉さまが浮気していた場合は

その行いは我々こそが正すもの。
正義の鉄槌で我等の銃は復讐の女神となる。

9mmパラベラム弾でお姉さまの顎門(あぎと)を食いちぎれ!

ぴよ吉:
ピヨぉぉぉぉ!

にゃん太:
にゃん!

エリシア:
本当に襲撃するの…? えぇ…

 

萌奈:
きゃぁっ!

まろん:
!!

クリス:
貴女!部屋に入ってなさい!

萌奈:
はいっ!

クリス:
はいご主人様、全館のドアの緊急ロックをオーナー権限でお願いします!
まろんさんの事はこちらで対処しますので。はいお願いします!

夢結:
それで、そこの衛生メイドさんよ、あの全身の火傷と傷、アナタ御自慢の高性能スキャナーデバイスでナゼわからなかったわけ?

エミリー:
アレはあの状態で治っているから。
チップのメンテナンスが全くされてないから再生制御が不完全で皮膚表面組織が歪んで結晶化…あのような見た目になったみたい。

夢結:
もう一つ、まろんのハイパードライブ残り限界稼働予測時間は?

エミリー:
フルドライブじゃないし、それにジャンプする瞬間だけドライブを使用してるから…まだかなり余裕が

夢結:
だったらこのまま追いかけっこ続けるしかないわね。

トンっ!トンっ!トンっ!
壁を三段跳びの要領で蹴とばし速度を落とさず下へ階へ向かうまろん

夢結:
姫、下でございますか…上なら袋小路だったのに…

エイミー:
ガーディアン(守護騎士)殿、アンタのお姫様、手間かけさせるわね!

上へ行く階段の一部をつかんで身体をひねり下の階にいっきに飛んでいる
夢結達4人はオーバードライブ並びにハイパードライブは使ってません。

夢結:
ひょい! 姫様! お待ち下さい!

エミリー:
ちょっと夢結! 怪我してアタシの仕事を増やさないでね!

夢結:
わかってるわよ!

SE:
バンっ!ドアが鍵ごとはじけ飛ぶ!

エミリー:
ひぃ! 絵美香お姉さん!

絵美香:
うわぁ!滑った!ゴメンっ!

クリス:
まろんさん!

夢結:
ちょっとクリスメイド秘書! アタシの着地するところが!
まずい外へ逃げるつもり?! 

クリス:
オーバードライブ! ダブルアクセル!

がしっ!クリスがまろんを後ろから抱きしめる

まろん:
ひぃ…まろん汚いから…見られたくない。 汚いとまた殴られて…また汚くなるから…

クリス:
まろんさんは汚くなんかないわよ…綺麗よ…

まろん:
だってほら…こんなに…

クリス:
すぐそれくらいは病院に行けば綺麗に取れるから…治るから

まろる:
治るの?

クリス:
うん。治るわ…

クリス:
病院は明日にして今夜は一緒にお風呂入って、抱っこしてあげるから寝ましょう。

まろん:
うん…そうする。

花恋:
ふぅ~ん…お・姉・さ・ま。 そうですか…
その子とお風呂入って、抱っこして寝ると

クリス:
ひぃっ…ひぃっ…ひぃっ…花恋…エリシアさん…

まろん:
お姉さま?

クリス:
こ‥これはね…違うの!

まろん:
違うの? お風呂入らないの? 抱っこしてくれないの?

クリス:
違わないわよ、お風呂はいって抱っこしてねましょうね…

花恋:
‥‥ふぅ~ん…

エリシア:
たった一日…離れただけで…浮気…

ぴよ吉:
ぴよぉ~ん…

にゃん太:
にゃん…

花恋:
ぴよ吉もにゃん太もそう思うよね。
情状酌量余地無シ

エリシア:
クリスさん…こんな所で下着姿の美少女を抱きかかえてるとか…
さすがにエリシアでも擁護の仕様がない…

花恋:
前の子には当てませんので…動かないで下さい。
さあお姉さま…風穴…開けましょうね…

クリス:
右上腕と手のひらで…勘弁してくれる?

まろん:
お姉さんを傷つけるならまろんが替わりになる!
まろん痛いのや傷つくの慣れてる!

トンっ! いきなり花恋が飛びのく

エリシア:
花恋?

SE:
ガシャ!

夢結:
流石お姉さま、相打ちじゃないと獲れないか!

花恋:
夢結、何故ここにいるの?

夢結:
そんな事はどうでもいいじゃないですか? お姉さまはアタシの庇護対象で恋人に銃を向けました。相打ちでもお姉さまを討ち取らせていただきます。

花恋:
恋人? あの娘(こ)が?

夢結:
そうですまろんは夢結のパートナーとして命に代えても護ると宣言しました。
よってここでお姉さまと刺し違えてまろんを守ります! 

エミリー:
なるほどなるほど、これならForestのメディカルセンターの治療機械で、古い皮膚を取るのに一日、新しい皮膚の生成に一日、まあ合わせて二日もあれば完全に治るわよ! 綺麗な肌になってつるつるピカピカ! 

まろん:
エミリー本当?

エミリー:
本当本当!

クリス:
まろんさん良かったじゃない?

まろん:
うん! エミリー…お願い、まろんの事、治して

エミリー:
任せなさい!

絵美香:
これで一件落着ね! さてお風呂入って寝ようか!

まろん:
うん!

クリス:
まろん、挨拶は?

まろん:
うんっ! 夢結とクリスお姉さんの妹さんの花恋さんとエリシアさん がんばって! おやすみなさい!

夢結:
ちょっと! えぇえええ!

花恋:
えっ? えぇえええっ!

エリシア:
惨い…

ぴよ吉:
ピヨォ~~...

にゃん太:
にゃん...

うさ子:
ぴょん!

しずる:
えっ! うさ子さん ロンですかぁ?! うそ…

ドロシー:
なんでそっちを切るかな…あぁ‥どう考えても危険牌でしょ…

真理愛:
しずる! また~?! 今回マリけっこう良い配牌だったのに!! あんたが振り込むとマリが上がれないじゃないの!

しずる:
えぇぇ! そういうキレ方は酷い! 振り込んだのしずるなのに!

しずる:
あの…うさ子さん裏ドラまで乗って…これしずる箱なんですが、うさ子さんジュースとか飲めませんよね? 

うさ子:
ぴょぴょん!

しずる:
ドロシー通訳お願い

ドロシー:
うさ子さん用お小遣い口座があるからそこへ振り込んでくれと。自分用ソファーを買う為に貯金してるそうです。

しずる:
いいのかな?

ルフィナ:
箱ジュース二本分の値段ならいいじゃない? ドローンは特例で。

しずる:
口座教えてもらったらあとで送金します。

うさ子:
ぴょん!

朋絵:
くくくっ! うさ子にも箱にされるしずる! くま太が勝った分はすみれの缶コーヒー代になってるし! ここまで弱いと才能だよね!

しずる:
そんな才能いりません…。

小梅:
うさ子、まだ寝ないの?

真理愛:
うさ子! 勝ち逃げは許さないわよ! もう一局やるわよ!

うさ子:
ぴょんっ!

小梅:
そうやるんだ。 先輩方、小梅外の自販機までアイス買いにいきますけどなんかいりますか?

朋絵:
うっ…この時間は…遠慮しとく…体重が‥

ルフィナ:
まだわたしお茶あるから

しずる:
いいです…うっ…

ドロシー:
遠慮しときます♪

真理愛:
わたしもいいわ

小梅:
わかりました! でわ小梅行ってきまーす♪

小梅:
う~ん今はストロベリーの気分かな♪ えいぽちっとな!

SE:
ゴトン♪

小梅:
う~ん! おいちいぃぃ♪ この夜にアイスを食べる背徳感! たまらない!
だけどいつでもアイスが買える環境ってヤバイかも。 まあいっか!

小梅と同じ歳のメイドがいないから不安だったけど先輩達みんな優しいし
なんか合宿みたいで楽しいし! 来て良かった!

あむっ♪

小梅:
あれは…すみれさんと鈴奈さん? 
あんな所で何やってるんだろう。


くみ泡 第八話「RENDEZVOUS 」 終わり