えんぱいな日々 第五百六十一話 禁断のパンセ その14
里緒菜:
血圧脈拍ともに低下、呼吸浅し、ドラックスタビライザー稼働兆候なし
真理愛:
すみれしっかりして!
エリシア:
何…
パット手でDrフィッツジェラルド(以下Dr)が遮る、同時に久遠がエリシアの肩を叩く。
エリシア:
はい…
Dr:
ミストレス瑠莉、貴女のオペ室をお借りするわ。そちらにはクレアと夏帆がいますのね?わかりました、ドロシーとエミリーをお借りします。 良二さんの所にエミリーはいますのね? こちらへむかっていますの? わかりましたわ。直接連絡いたしますわ
Dr:
エステル、律子さんできるだけ頭を揺らさず地下のメディカルセンターの第一処置室へ運んでくださいませ。
律子・エステル:
承知しましたわ。
Dr:
里緒菜さん詩織さんについていたいでしょうけど貴女のお力をお借りするかもしれませんついてきてくれますか。
里緒菜:
承知しました。
Dr:
真理愛さんでしたわよね。 くま太はメディカルセンターには入れませんの。エリシアに預けて里緒菜さんとオペ室の前で待機をあとからめぐさんもドロシーに連れてこさせますので。
何が起きたか、そしてこのアーマーメイド・ウーラノスが何なのかについて後から落ち着いたらわたくしが説明いたす事を約束いたしますわ。
真理愛:
はい…エリシア、くま太をおねがい。
エリシア:
くま太おいで、あなたのマスターは「天を支配する者」でしょ大丈夫!
Dr:
凛空さん専属メイドのすみれさんがこんな時ですが、オペに時間がかると予想されます。
わたくしが説明予定だった分の前半分を凛空さんと、紅葉さん、悠里の三人に頼めないかしら。
凛空:
はい。すみれをよろしくお願いします。 こちらは凛空達に任して下さい。
悠里:
諒解しましたわ。すみれさんは大丈夫です。
なんせ電脳世界の勇者ですから! ねえ紅葉さん
紅葉:
はい! それにわたくしはフランソアのお母様を信じております。
凛空:
真理愛、凛空の分まですみれについていてあげて。
真理愛:
はい、マリがついてますから…お勤めお願い…いたします。 いってらしゃいませ。
凛空:
うん行ってくる。
Dr:
小梅! 白森総合病院にいるアリエルの所へ花恋さんからにゃん太を受け取って届けてくれるかしら、そしてそのまま貴女も一緒にルゥナって娘の所にうさ子と一緒に居て頂戴。
アリエルに伝えとくから追っての指示はアリエルに従って。 久遠、以上の事を完遂できるよう小梅を送り届けたあとデルポール家と小梅の護衛任務を命じます。 よろしくたのみますわ
久遠:
Capisco mio signore!(解りました我が主!)
花恋:
にゃん太をアリエルさんへよろしく
小梅:
はい花恋さん! 先生!小梅、アリエルさんの指示のもとルゥナさんの所に連絡があるまで一緒にいます! 久遠さんお願いします!
久遠:
小梅、うさ子、にゃん太行くよ
うさ子:
ぴょん!
にゃん太:
にゃん!
Dr:
エリシアと花恋さんは…
花恋:
はい!
Dr:
ちょっとまって下さいませ!
優樹子、貴女の眠りを邪魔してしまって申し訳ないわね。 状況は把握できます? やはりクロトの子の置き土産の可能性が高いわよね。 それでプロセルピアが管理しているメディカルセンターの部分だけ一時的にわたくしに合わせて調整してもらえないかしら?
クロトの子の置き土産ならルール的にはわたくしに手を貸しても問題ないでごさいましょう? そうすみれさんを救いたいの。 気まぐれではありませんわよ。 そうしてくれるのね。 Merci mon meilleur ami(ありがとうわたしの親友)
Dr:
花恋さん、わたしの娘のフランソアのサンルームはわかるかしら?
花恋:
はい解ります。
Dr:
そこへ行ってくま太とぴよ吉と共に娘についていてあげて。
エリシア:
一緒にいるだけでいいの?
Dr:
もし、くま太とぴよ吉から何かを頼まれたら、そこにいるフィッツジェラルド家筆頭メイドの理沙の力をかりて可能なかぎりそれをかなえてあげて
エリシア:
わかった。
Dr:
くま太、ぴよ吉、娘とイーリスを頼みます。 代わりにあなた達の友、マスターヴァイオレットを救う為にこのフィッツジェラルド家前当主、フランソア・フィツジェルド全力を尽くすことを誓うわ。
くま太:
ピガ!
ぴよ吉:
ピヨ!
Dr:
お待たせしましたマリー(注)行きましょう
真理愛:
はい!
注:
マリー=マリアのフランス語での愛称というか変化
その15へつづく