えんぱいな日々 第五百六十一話 禁断のパンセ その18

 
SE:
ガチャ!

理沙:
えっ…

エリシア:
動きは悪くないけど相手が悪い。

ぴよ吉:
ピヨっ!

くま太:
ピガ~!

鈴佳:
今の花恋だとマジで頭に風穴開けられるよ。
理沙さんの負け。銃を早く下した方が良い。

理沙:
降参!降参です花恋!

SE:
カシャっと右のホルスターに銃をしまう。

エリシア:
まあガンナーx1 スポッターx3 相手だし仕方ないよ理沙さん

ぴよ吉:
ピヨっ!

理沙:
ぴよ吉にドヤ顔されたのがコトバわかなくてもワカル

花恋:
やはりこういう仕組みになってたんだ。

エリシア:
これ見て花恋は驚かないんだ。

花恋:
昨日のアリエルさんからの説明。さっきの「すみれらしきもの」がエリシアに確認した言葉。そして死んだはずのフランソアのお母様のDrフィッツジェラルドがあそこに居ること。 そして誰でもなく花恋とエリシアがここに向かわされたこと。 それでピースが埋まったの。

理沙さん、鈴佳さん特例的にこの警護小隊の指揮権を花恋に頂きたいですよろしいですか?

理沙:
はい加倉家ご当主、お願いたします。

鈴佳:
鈴奈は予備役だし現役正規士官に従うのは当然。

花恋:
ここが最重要防御目標だということは理解しました。
食事をとりながら現状把握と防御作戦を立てたいと思います。
理沙さんミリタリアのBレーション人数分お願いします。
鈴佳さんも食べますよね?

鈴佳:
うん食べる。

理沙:
食事ですか?それもレーション…諒解しました。

エリシア:
あっそう言われてみればお昼食べて無い。

SE:
カチっ! ケースが開く。

理沙:
紅葉お嬢もそうだけど…うちのお嬢様達は臨戦態勢のスイッチが入ると何故こうなるかな。

ぴよ吉:
ピヨ…

エリシア:
すいませんご主人様がこんなので…

くま吉:
ピガぁ~…

エリシア:
くま吉のマスターもそうだよね・・・。

理沙:
Bレーションとってきます。

エリシア:
お願します…。

花恋:
なるほどフランソアさんをスマホに例えると、今までのフランソアさんの中の一部の部品が今後使えなくなるから、あたらしい機種に変更するけど、スマホのアプリやデータの本体はネットの上につねにバックアップが転送されていて、スマホ内のデータ自体は一部でこのデータ転送も終わって、今は機種変した後でも今までと同じように使えるようにセットアップしているその最中ってことだね。  

フランソアさんのお母様も同じような仕組みで今は生身とネットの上の両方に居る感じだと。

この一部の部品ていうのが昨日フランソアさんが言っていたオーバーメイドとしての人格のフランソア・デルポール。 今度はハイパーアクスレーターなんとかが代わりに載っていて機能が大幅に改善強化された新しい機種が隣で寝ている最終セットアップ作業中のアトストライヤバージョンフランソアさんって新しいフランソアさんの機種本体? セットアップが終了し稼働したら昔のフランソア・デルポールバージョンの機種はその場でポッドの中で消える…破棄? 溶けちゃう? だからフランソアさんはこの世には一人しかいない仕組みと…

エリシア:
ぇぇ…その…ご主人様…えぇ…

鈴佳:
まさに適切な理解といえよう。 なあクマ太くん!

くま太:
ピガァァ!

理沙:
フランソア奥様がスマートフォンなら、ボクは付属品のストラップ、もしくは保護シールとか…

花恋:
その機能が使えなくなる条件ってのが月美がルゥナであること事が解った上でフランソアさんが会うこと。するとその機能がとまってしまう。 それが昨日のことなんだね? あの急に倒れるように寝てしまった。でも事前にわかってたから、フランソアさんのお母様が準備していたこの新しい機種本体を運んできたと。

エリシア:
うぅ…うん…そうなんだけど…えぇ…なんというか‥‥えぇ‥ご主人様の倫理観が…うぅ…

鈴奈:
見事な理解だな。なあくま太くん!

くま太:
ピガァ!

花恋:
だったらこれについては、予定通りに進んでいるよね? 他に誰もみつからければ。
だったら今なぜあれだけの緊急的な臨戦シフトを組んでるの? 

エリシア:
花恋、なぜアヴァロンはForestに大規模攻撃をかけてこないかわかる?

花恋:
もしかしてアーマーメイドがあるから?

エリシア:
そう。アーマーメイド・イーリスがあってここを守っているから。 よって全面的な攻撃はあっちもしてこれない抑止力になっている。

花恋:
あの白い真ん中の機体…最初のアーマーメイドって説明されたやつ?

エリシア:
そう。 そしてあれはフランソアさんの機体。しかし動かせるフランソアさんは今夜の遅くまではこのまま。よってイーリスは動かない。

そして、花恋のセレーネとルゥナのXシステムはあるいみ同時に稼働するものだから、それを動かすときにはルゥナが覚醒しまう、こうなるとフランソア・デルポールの身体が不安定になることは事前にわかっているからこそ、タイミングを合わせてそれを行うことにした。

花恋:
うん…でもそれだとどちらにしてもアーマーメイドが不在な期間ができちゃうんじゃない?

エリシア:
だから今まではずっと…花恋が言うこのスマホの機種変更ができなかった

理沙:
しかし奥様の機種変更‥ごほん、新しいカラダに移すのも急がなければならない理由があったんです。 今ままでの身体では奥様のカラダは実は余りモタナイんです…

花恋:
モタナイ?

エリシア:
フランソアさんのボディは特殊なところに、未完成品をさらに改造したもので、ある理由で無理やり使ってるようなものなんだって。 だから寿命が短いの。 もって後三か月が限界。

花恋:
えっ! そんなフランソアさんの命もForestの存続も後三か月だったと? もし今ここが無くなったらアヴァロンに対抗する拠点ですよね? ということは‥うわそんな事、花恋考えたくないです!

鈴佳:
よって追い詰められた事実を知ってる鈴佳達全員は話し合いの結果「博打」に出る事にした。

花恋:
博打(バクチ)? このギャンブルが大嫌いのForest(うち)が?


を参照。

その19へつづく