えんぱいな日々(本編) 第五百六十一話 禁断のパンセ その2
鈴奈:
ブレードを取りなさいすみれ! でないと死ぬわよ!
すみれ:
…イヤです。
鈴奈:
この頑固ものぉ!
SE:
グワっ!
鈴奈:
紫電一閃!
ピタっとすみれの首の寸前で止まる
鈴奈:
いくら鈴奈が本気で貴女の首を刎ねないと解っていたとしても眉一つ動かさないとは!
可愛げが無さすぎるわよ!
鈴奈:
自分の為には絶対に戦わない争わない。それが貴女の矜持(注)?
メイドとしては立派のようだけど、貴女を失って悲しむご主人様の凛空さんや剛史お兄ちゃん、そして大切な仲間達がどう思うか?を無視しているのはどうなのかしらね。
ロッテさんや悠里さんからの説明通りね。
まあすみれにとっては電脳空間だろうがこの物理空間だろうが現実としては変わらないんだから。行動が変わるわけないか…
注:矜持(この鈴奈が言ってる場合での意味)
メイドとして行うべき義務や自らの決め事としそれを守ることでプライドにしていることという意味として使ってます。
鈴奈:
なら…悠里さんと同じ事をするしかないわね。
ジーンズの腰の隠しから小型のナイフを出す鈴奈
すみれ:
小梅!
小梅:
えっ!? 小梅?!
解説:
アイスを食べている時に遠くで話す鈴奈とすみれを見かけたので声をかけようと行こうとしたが、雰囲気がちょっと真面目な感じだったんでハンガーに隠れて様子を伺うことにしたが、あまりに深刻な話にそのまま動けなくなり隠れて聞いていた。
すみれも鈴奈も当然、小梅の存在に気づいていたが、あえて無視していた。
その3へつづく