えんぱいな日々(本編) 第五百六十三話 禁断のパンセ 後編 その2

 
すみれ:
バイオレットトルネード!

SE:
カシンっ!

SE:
ピキキィィィィィィィ

すみれ:
ひぎゃ!刀にそって滑るぅっぅ!

SE:
どすんっ!(盛大に背中から落ちるすみれ)

すみれ:
ひゃぐっ!

SE:
カシャっ!)ブレードが突きつけられる

鈴音:
回転を加えてきたか、それはいいんだが、回転した後の運動制御はどうするんだ?

すみれ:
うぅ~…負けました。

すみれ:
うぅ~悔しい! また先輩に負けた! 今度は勝てると思ったのに…

鈴音:
はぁ~(溜息) なんで闇雲に力を足してくるかな…あのなすみれ。
前にも教えたが刀(カタナ)は力で振るうものではなく技術で振るうものだ。
そして力が大きくなればそれを制御するための技術も難しくなる。

すみれ:
先輩それは力があった方がカッコイイからです! さっきの技だってカッコよかったでしょ?

鈴音:
まあ見た目はな。

すみれ:
カッコイイは大事です! 先輩がカッコイイから先輩に認めてもらいたいからすれは強くなりたいんです! 

鈴音:
あのなすみれ、力が強くなることと、戦いで強くなることは別で技術を上げることでも強くなるんだ。

すみれ:
先輩! その技術をねじ伏せられる力があればいいだけでしょ!

鈴音:
でわ技術がある相手が力までもっていたら? 私が赴く任務での強敵はまさにそれだ。

すみれ:
うっ…技術もどうやったらそれに力を足せるかも両方すみれは研鑽()することにします! 先輩もう一度お願いします!

鈴音:
まだやるのか? 付き合わされる身にも…まあ可愛い後輩のすみれの為だ付き合ってやる。

すみれ:
やった! ありがとうございます先輩!

研鑽(けんさん)
(技術・学問などを)みがき深めること

アリエル:
鈴音お姉さん!すみれさん!ランチタイムですわよ!手を洗ってこちらへ来て下さいませ!

アリエル:
お二人とも本日のランチは全てわたくしがご用意いたしましたのよ!

鈴音:
えぇ…そ‥そうなのか…

すみれ:
ひぎぃ! お…おいし…そう。

アリエル:
そうでございましょう!

以下このコマはすみれ・鈴音・桃子の電脳通信

鈴音:
(桃子なんて危険な事を!)

すみれ:
(桃子先生、すみれ達にシネと…)

桃子:
(大丈夫ですわよ。コーヒーは私の研究室のいつもの業務用給茶機からポッドへ注いだだけ、サンドッチの中身は私が作ってます)

すみれ:
(ポッドからコップへそそいで、サンドイッチはパンにはさんで切っただけ?)

鈴音:
(一瞬、死を覚悟したわ)

すみれ:
(すみれもです先輩…)

すみれ:
先輩、午後はどれくらいできる?

鈴音:
やれて45分かな私の部隊の訓練もしなければいけないから

すみれ:
先輩隊長さんだもんね。わかった!

桃子:
本当にすみれさんは鈴音が好きなのね

アリエル:
桃子先生知ってます? すみれがコーヒーに何も入れないのは鈴音お姉さんの真似なのです

桃子:
なるほどそういうわけだったのね

すみれ:
もうアリエルお姉ちゃんバラさらないで。

鈴音:
私の事など真似しなくてもすみれはすぐに私を追い抜くさ。 その時はアヴァロン機動部隊の隊長はすみれだな♪

わしゃわしゃすみれの髪をなでる

すみれ:
先輩そうやってすぐすみれの事子供扱いする! こうなったら先輩言う通りにすみれが強くなって隊長になって先輩の髪わしゃわしゃする!

桃子:
隊長になる為には勉強も必要です鈴音が部隊を見に行く時間に合わせて午後の講義をいたしましょう。

すみれ:
ひぃぎぃっ!

すみれ:
ねえバイオレット、桃子先生の講義室に置いていくからあなたが、すみれの代理で講義受けて、その間にすみれは射撃訓練するから! 分担作業ということで!

鈴音:
すみれ、何ズルしようとしてるんだダメだぞ、バイオレットもそういう命令は拒否してて良いと言われるからな?

VIOLET:(すみれのネックレス状のデバイス)
マスター、鈴音様の言うとおりです。私はサボリの共犯者になりたくはありませんのでその命令断固拒否します。

すみれ:
アナタそれでもすみれのサポートAI?! カジルよ!

VIOLET:
暴力反対!

すみれ:
だったらすみれの言うこと聞く!

VIOLET:
イヤです。no!.efuser catégoriquement.rifiutare categoricamente!

アリエル:
くすすす♪

桃子:
すみれさんのVIOLETは面白い成長の仕方してるわよね♪

Drフィッツジェラルド(以下Dr):
里緒菜さん、RURA(ルーラ)、VIOLET、すみれさんの意識、VIOLETが記憶していた過去記憶から作りだした疑似体験の中で安定維持できましたわ。
里緒菜さんその疑似体験の中を覗ぞこうとしたり、ましてその奥へダイブなどはしないで下さい。里緒菜さんの意識が融合し崩壊する恐れもあります。 
あくまで現状維持のみに徹して下さい。

里緒菜:
はい、了解しました…でもこのデータ…意識…RURAを通して触れていても暖かい。

Dr:
疑似体験の中身に興味を持ちますと過去意識に同調してその中に引き込まれますわよ!

里緒菜:
そうですね! 危なかった! 現状の維持に集中します!

Dr:
すみれさんを「消えさせない」で下さい、頼みましたよ里緒菜さん。

里緒菜:
はい里緒菜任されました!

その2へつづく