えんぱいな日々 第五百六十一話 禁断のパンセ その5
春海:
旦那様、ハンガーの前!
源三:
楓達じゃないか出迎えか嬉しいな!
里穂:
日本観光くるのに戦闘機と軍用輸送機ですか…スケールが違うわね栗田家って
千秋:
それが普通に思えてる私がいて自分でドンビキしてる。
紅葉:
手振ってますが…春海、随分と明かるくなったというかハッチャケていると申しますか…楽しいそうですわね…
楓:
まさにバカップルだな!
里緒菜:
ねえお姉ちゃんのお義父(とうさま)様、お義母(かあさま)様ってことは、里緒菜にとっても親戚になるわけだよね…
沙織:
そうだけど。
里緒菜:
‥‥ちょっと…いやかなり引くだけど…
沙織:
それいったら紅葉さんは瑠莉さんの戸籍上は養子扱いだし、詩織さんと貴女は正式な妾になってるだから、ダブルの意味で親戚でしょ? どっぷり家族よ。
里緒菜:
えぇ…勘弁してほしい。
悠里:
元帥閣下が自らが戦闘機を夫婦で操縦して南アフリカから飛んでくるとか…何かあったらどうするんですか‥輸送機の護衛機が元帥閣下ご夫婦…眩暈がしますわ…
SE:
うぃ~ん!(輸送機のハッチが開く音)
源三:
ミリタリアの中央本部がケープタウンにうつるだろ? それに合わせて別荘を買ってな。少しの間、本部が落ち着くまで陸で暮らすことになった。
春海:
沙織さん、そこで一緒に暮らしません? 千秋さんも是非一緒に!
沙織:
えぇ…。一緒にですか?
源三:
楓、オマエは仕事あるから来なくていいぞ。
楓:
行くか! あと沙織に気安く触るな!
源三:
紅葉も今忙しい時だしな、無理強いもできないか。 そうだ里緒菜くん、詩織と一緒に遊び来てほしい、大きいプールもあるし観光にも便利な場所だ案内するぞ! 一か月くらいゆっくり滞在して過ごせばいい!
千秋:
あのわたしまだ学園もありますし
里緒菜:
ケープタウンって南アフリカですよね…? どれくらい距離あったけ?
紅葉:
直線距離で1万5千kmはございます。
里緒菜:
地球半分弱の距離か…戦闘機の免許がいるかな…
源三:
里穂くんどうだ良い機体だろ形はF18だが中身は最新式だF18X8という。
里穂:
はいっ! とても良さそうな機体だと思って拝見しておりました。
源三:
里穂特務中尉、この機体はキミとロッテ中尉へのオレからの昇進祝だ
里穂:
はぁっ? 昇進で…ありますか?
源三:
こないだの海上部隊への支援攻撃任務見事だったぞ。 あとでちゃんとした辞令を渡すからロッテくんと執務室へきてくれ。
里穂:
諒解いたしましました! 里穂特務少尉、ロッテ少尉共に後ほど執務室へ出頭いたします!
Drフィッツジェラルド:
ふぅ…生身で来るのは初めてですわね。 まぶしいですわ!
悠里:
ドクター! タラップを降りるときは下をちゃんと見て下さいませ!
踏み外したら怪我いたしますわよ!
それにお付きはどうしたのです?
Drフィッツジェラルド:
あら悠里、出迎えありがとう。 それでお付きって? この飛行機の操縦は栗田の軍人さんがしてくれましたが…
悠里:
そうではなくて!身の回りの世話をする! もう! あのですね!
沙織:
あれ? フランソア? えっなんで…あれ?
春海:
フランソア一世。 沙織さんの親友のフランソアさん、フランソア二世のお母さんよ
楓:
なるほど、厚木に下りずここへ直接来た理由はアレか。 どうりで親父が直接護衛してくるわけだな。
千秋:
フランソアさんのお母様…
里緒菜:
フランソアさんにそっくり…
紅葉:
たしかに今のフランソアも成長してお母様にずいぶんと似てきましたわね。
その6へつづく