えんぱいな日々 第五百六十一話 禁断のパンセ その8
源三:
中将、すみれ特別訓練生の昇進については私から言い渡していいかな?
瑠莉:
お任せいたします。
源三:
トルコ反政府武装勢力の電脳空間での情報収集による組織の全容解明、武器供給ルートの解明。そのルートの情報工作による現地部隊への支援見事であった。
すみれ:
悠里特務中佐からとロッテ教官の指示による実地教練の一つとしてやっただけなので…少しでも役にっていれば…
源三:
この功績により少尉に昇進となっていたが、特別訓練期間中のため保留となっていた。
すみれ:
はぁ…そうなんですか…
源三:
さらに武装勢力の資金源となっていた麻薬密売ルートを特定、国際刑事機構と協力してのルート壊滅の支援見事であった。
これについても同様で昇進となっていたが特別訓練期間中の為に保留と
真理愛:
(小声)すみれそんなこともやってたの?
すみれ:
(小声)うん、帳簿から洗って気になって、ヴェルさんと悠里さんに許可もらってやっていいって、実行部隊は悠里さんが手配してくれて…うまくいった。あくまで研修のついで
源三:
さらに密売シンジケートが使っていたマネーロンダリング口座よりそれに関わっていた多数の新興マフィアの特定とその資金の流れの情報提供。国際刑事機構より感謝状がとどいている。
真理愛:
アンタさ何その芋づる式に手出しているのよ!
すみれ:
ほら一度気になると調べたくなるっていうか…凝ってしまうというか…でも一応悠里さんとヴェルさんとロッテさんには許可もらったし…
源三:
これについても昇進案件だが…以下同文だ!
源三:
訓練期間が終了したので以上の功績により保留となっていた昇進を行い、特務中尉への昇進を言い渡す。
さらに昨日、花恋少尉、エリシア訓練生とともに、瑠莉中将乗った機体の大破を防いだとのことで勲章の授与を中将より具申されているが…
すみれ:
勲章については謹んで辞退いたします…
源三:
そうか残念だ。次回の昇進の査定に追加することにしよう! しかし瑠莉中将鼻高々だな!
瑠莉:
はい鼻高々でございます! すばらしい活躍であります!
真理愛:
なにが昇進する理由がないから辞退を直談判するとか…何この功績。 派手すぎ。
すみれ:
うぅ……
瑠莉:
すみれ特別訓練生改め、すみれ特務中尉! 真理愛少尉! 君たちに新機動部隊ロンゴミニアドの隊長と副隊長を命じる!
源三:
すみれちゃん、真理愛くん、活躍を期待しているぞ!
すみれ:
浅学菲才(注)の身ですが…
真理愛:
全力を尽くさせていただきます!
注:浅学菲才(せんがくひさい)
学識が浅く才能に乏しいこと。 学問や知識が未熟であること。 自分の才能や能力を謙遜していう場合に使われる
すみれ:
何でこんなことに…
真理愛:
心配しない! みんながついてるって!すみれ隊長さん!
すみれ:
うぅ…
その9へつづく