えんぱいな日々(本編) 第五百六十四話 Bull's Eye 前半 その1

 
すみれ:
剛腕爆砕~ブロークンファントム!(歌ってる)

SE:
コンコン♪

すみれ:
は~い!

鈴奈:
(なんか今、歌ってなかった?)

すみれ:
あっ! 鈴奈先輩! お疲れ様です! 来てくれたんですか? 嬉しいです!

鈴奈:
ごめんね、会議の警備で時間がなかなか取れなくて来るのが遅くなった

すみれ:
いえいえ警備隊長ですから当然です。逆にお忙しい中、お見舞い申しわけないです!

鈴奈:
カフェのケーキ、おやつにでも‥ってなんかすごいお見舞いの量ね?

すみれ:
みんなお見舞い持って来てくれるので嬉しいんですけど‥大変なことになってます。

鈴奈:
報告は受けてるから大体はわかるんだけど…カラダはどうなの?

すみれ:
スイマセン、今朝の検査の結果、神経の定着に今日明日はかかるみたいで復帰できるの明後日の検査の結果によるそうです。 なんか逆にエンジョイさせてもらって申し訳ないみたいですいません。

それで! 部隊の方よろしくお願いいたします。隊長になった瞬間にこれで…

鈴奈:
会場警備の方を今日からは部隊のみんなに手伝ってもらうカタチにしたから、予定はちゃんと組んでるから実地訓練にもなるし! だからすみれはゆっくり休んで。

すみれ:
はい先輩、すみれ、お言葉に甘えさせていただきます!

鈴奈:
とても気になってるから聞いていいかな? その禍々しい猫のぬいぐるみはナニモノ?

すみれ:
先輩! 禍々しいとはなんですか、可愛いでしょ! 
この子は凛空様の守護ぬいぐるみであなべるちゃんっていいます。
凛空様と小さい頃からずっと一緒に居て凛空様をどんな時でも護ってくれたぬいぐるみだそうです。
すみれのくま太が理由があってこのメディカルセンターには入れないので凛空様が代わりにすみれを護ってくれるようにって貸してくれました。
普段はお兄ちゃんと凛空様の寝室の専用の椅子にいるですけどすみれの所へ出張してきてくれました!
抱っこするととても護れてるというか力が湧いてきて!とても安心します!

鈴奈:
そうなんだ…(たしかに魔力的なモノ感じるけど‥どっちかというと悪魔的な…)

鈴奈:
すみれ、実は昨日鈴奈達が警備していた時に、すみれに来客があったんだ。

すみれ:
すみれにですか?

鈴奈:
その人から伝言と隊長就任の祝の品を預かっている。

すみれ:
えっと隊長就任? 軍広報はおろか昨日の結成発表のレセプションも中止になりましたよね? なんで外部の人が知ってるの?

鈴奈:
伝言を伝えるぞ。「すみれ隊長就任おめでとう。 今度戦場で相対する時を楽しみにしている。 すみれ隊長にこの品を送る。 お前の鈴音先輩より。」

すみれ:
鈴音先輩‥‥それにこのブレードは先輩の…もしすみれがアヴァロンの機動部隊の隊長になったら…頂戴ってねだっていた…本当に…先輩の刀だ…でもココってアヴァロンにとっては敵の本拠地ですよ…

鈴奈:
その本拠地に正面門から堂々とお付のメイド一人だけつれて乗り込んできた。こちらの損害は門の衛兵一名が眠らされただけ、それも無傷でね。

そして鈴奈達の前でどうどうと自分はアヴァロン機動部隊隊長の高飛騨鈴音だと名乗り、伝言とそれを渡して立ち去った。

危険や位置送信などの細工などもなく、英奈さん曰く強度硬度粘度などは硬化テクタクト合金製の中でも素晴らしい逸品だそうよ。

鈴奈:
後去り際に鈴奈にすみれの事を頼むと…託さたわ。 あの人は…すみれの先輩と名乗っていたけど…どういうことなの? あと高飛騨って苗字、そしてあの顔! すみれが鈴奈の事だけ「先輩」と呼ぶのと関係があるの? すみれは、あの鈴音って人にも先輩って言ったわよね? 

どういうことなの? あの人は何なの? 鈴奈と関係があるの?

すみれ:
それは…

アリエル:
それはお姉ちゃんが説明しましょう♪

クレア:
鈴奈ぁ~クレアの患者に何怖い顔して迫ってるのさ? 前頭葉に電極ぶっさされたいの?

鈴奈:
クレア! アリエル! 

すみれ:
アリエルお姉ちゃん! 何で? あの時に死んだじゃ…

クレア:
まさかと思うけど、すみれはエリシアのトモダチなのに自分の生存を隠してた? やな予感するけどそれ以前にアリエルがエリシアの姉だと言ってないとか?

アリエル:
何のことでしょう? わたくしわかりませんわ。

すみれ:
えぇ‥‥アリエルお姉ちゃんがエリシアのお姉ちゃん? 

鈴奈:
おいすみれどうした? アリエルはエリシアのお姉さんだと紹介されたけど‥それを何故すみれはそんなに驚いているの?

すみれ:
あははっ…この世界、すみれもう何も信じられない…大人って汚すぎる

鈴奈:
おーいすみれ…? アリエルはすみれの一歳年上なだけよ?

すみれ:
‥‥そうだった‥‥

その2へつづく