えんぱいな日々(本編) 第五百六十五話 Bull's Eye 後半 その16

 
SE:
ちゅんちゅん♪

水菜:
やわらかい…暖かい…甘い匂い…チョコレート?…マシュマロ?
…綿菓子…? うぅ…

里緒菜:
!! 水菜、どうしたの? なんで泣いてるの? 

水菜:
えっ水菜が泣いてる? あれ…涙がでてる…涙が胸に垂れてそれで起こしちゃったんですね…スイマセン

水菜:
お姉さまの胸の中で目覚めて、その安心というかなんか色々沢山幸せで満たされすぎちゃって? ココロの限界を超えて‥それで自然に涙が出たみたいで、驚かしてすいません。

里緒菜:
良かった…里緒菜との夜伽がイヤで悲しくて泣いてたのかと思って…

水菜:
何いってるんですか? 昨日はお姉さまはお疲れなの解っているのにワガママいって最初の夜だからって無理に言って抱いてもらったのは水菜の方だと思うのですが…?

水菜:
こうやって目を覚ましたら好きな人が目の前にいるのって幸せです…

里緒菜:
うぐっ! キラキラした目で見つめながらそんな事を言わないで…里緒菜また気絶しちゃう…

水菜:
ダメですよ~♪ ちゃんとメイド長のお仕事して下さらないとメイドのみんなが困ちゃうので。 えっと、でもお仕事おわって夜になったら…水菜いっぱいご奉仕しますので…それまでがんばりましょう?

里緒菜:
はいっ…里緒菜頑張らせていただきます…
(お姉さまの置き土産が強力すぎる…里緒菜が水菜に飼い慣らされるの時間の問題というより…すでに飼いなされている…)

水菜:
朝食は、昨日のレセプションであまったパンを貰ってあるんです! かなり高級なパンなので美味しいと思います! あとは目玉焼きとベーコンとこれも昨日頂いたポタージュスープがいい感じになっていると思うのでそれでいいですかね?

里緒菜:
はい!よろしくお願いいたします、コーヒーは淹れされて頂きます!

水菜:
はいお願いします!お姉さまのコーヒーは水菜が淹れるよりずっと美味しいので!

水菜:
シャワーさっと浴びてすぐに朝食作りますので、お姉さまはまだ時間はあるのでゆっくりでかまいませんからねぇ♪

里緒菜:
はいよろしくお願いします…

水菜:
くすすっ水菜は里緒菜お姉さまの補佐メイドというかシスターなので敬語なしでお願いしますぅ!

里緒菜:
はい…うっ!

鈴奈:
くすすぅ♪ かわいいです!

里緒菜:
!? うっ…。。。。

里緒菜:
なにこの標的を里緒菜だけに徹底的に絞った対里緒菜専用決戦兵器みたいな女の子…お姉さま容赦なさすぎです。

里穂:
あれ?なんでうさ子が小梅じゃなくて水菜の頭の上に乗ってるの?

水菜:
それはうさ子は水菜用のサポートエージェントAIドローンだからです。

ロッテ:
うそっ! だってうさ子がいないと小梅って…

小梅:
はい!ロッテお姉ちゃんが言おうとしている事はわかります!
うさ子が付属していない小梅など無価値です! うさ子に小梅が付属してるようなモノなので! うさ子がいなければ小梅はおこづかいさえうさ子に管理されているので何も買えなくなります! 小梅自体は掃除洗濯料理などはそもそもできませんし、うさ子こそが存在価値の全てです! しかしうさ子は水菜からの借り物なのです!

イリーシャ:
小梅、それ全然、自慢できないからな? 解ってるか?

水菜:
先生のお屋敷にいるときから小梅から目を離すと被害が発生するので…片づけたりするのは水菜の役目に自動的になるので…だから先手を打ってつねにうさ子をつけさせて…

小梅:
これぞ小梅の戦略の勝利!

水菜:
うさ子、小梅の事を蹴っていいから、マスターとして許可する

うさ子
ぴょおおおん!

小梅:
うさ子が蹴った!! それも飛び蹴り! ウサギだけに!

イリーシャ:
しかし先行して小梅が日本に行くことになったのでできるだけ周囲の方に小梅がご迷惑をおかけしない為にもうさ子も同伴させたんです。

ロッテ:
ようはお目付け役…

イリーシャ:
先ほどロッテさんよりこちらのAURORAの回線への接続を許可していただいたのでうさ子から話を聞きましたが、「そんな小梅」が剛史先生のクラブのWhityGardenの一歳上の先輩達のお付きのメイドになって

水菜:
その先輩というのが、水菜達と一歳しか違わないのに、特務中尉と少尉で、さらにこのForest駐屯地に本拠地を置く士官、それも若手の中のエリート中のエリートだけで構成された元帥府直轄特務特別機動部隊の隊長と副隊長とかミリタリアメイドのまさにエースオブエースのメイド達…。そんな所に…顔面蒼白になりました…

里緒菜:
二人ともエンパイアクラブミリタリアの軍籍があるんだよね…下士官なんだよね二人とも階級は曹長だっけ?

イリーシャ:
はい。 小梅がどんな失礼を働いているのか想像しただけで…全身の震えが止まりません。 まずは今晩は遅いので小梅が住まわせていただいている隊舎の寮にいらっしゃるという副隊長の上原真理愛少尉に土下座を…明日、ご主人様との面接後、改めて水菜とこの小梅を三人で隊長執務室へ…首を差し出しいに行く所存です!

小梅:
うさ子! 髪ひっぱらないで! いままで我慢したからってそれは無いでしょ!

イリーシャ:
あの…死に装束を3つ用意いしていただきたいのですがありますでしょうか?

里緒菜:
無くは無いんだけど、さっきエリシアからも花恋のサイズで注文されたけどなんなのよウチは…えぇぇ…

ロッテ:
すみれと真理愛や部隊の先輩達には小梅はとても可愛いがられているからWhityGardenの先輩メイド達にもそうだし

里穂:
だから大丈夫だと思うよ?

イリーシャ:
とりあえず水菜の荷物を里緒菜さんのお部屋で解いたらイリーシャは本日は小梅の部屋に泊まるので。

里穂:
だったら明日、寮で朝食は食べさせてもらえるだろうから、その後の時間に迎えにいくね

イリーシャ:
お願します。

小梅:
うさ子~髪が抜ける~ハゲになっちゃう~! やめてぇぇ!


その17へつづく