えんぱいな日々(本編) 第五百六十五話 Bull's Eye 後半 その17
水菜:
これがお部屋…
小梅:
やはりForestは全てがオカシイ
うさ子
ぴょん…
イリーシャ;
これを部屋と主張するのは詐欺です!
ロッテ:
いや詐欺じゃない上を見てみよう!天井があり壁もある!ちなみにガラス部分は自動洗浄だから!
里穂:
屋上もあるし行ってみようか
イリーシャ:
今屋上っていいましたよね? お部屋には屋上はありませんし! 部屋の中に木が植わってませんから!
水菜:
これ、水菜がこなくても、詩織さんとお二人で住む為のお屋敷…お部屋? ですよね‥‥? ええぇ…
里緒菜:
なんか改装したらこうされちゃって‥
小梅:
やっぱりForestはオカシイ…
水菜:
本格的な室内庭園にライブスペース、クラブのサロンなみのバーコーナーにソファーとテーブル…上からみるとプールの大きさがわかる‥大きい…そしてこの大きさのガラス…これ強化防弾ガラスだよね、それも二重化三重化? じゃないともたないよね…いくらするんだろう…
ロッテ:
ちなみに植木などは全部化学土壌をつかっていて散水などもうちのメイングランドAIのプロセルピナが管理してるから手入れはいれらないよ。 枝落としとかもドローンでやるので。 掃除も外部はドローンです。 プールも基本的なドローンがするけど。
水菜:
水菜は室内だけの担当ってことですね…まあ室内もとても広かったですけど。
イリーシャ:
総フローリング張りの屋上とか…
ロッテ:
あくまで2階部分だからね
里穂:
ほらうさ子は気に入ってるみたいよ? あははは……
小梅:
やっぱり根本的にForestは全部オカシイ…
水菜:
あの里緒菜お姉さま、本当にこれお一人で住むおつもりだったんですか?
里緒菜:
…はい…というか本当はどうしようかととても悩んでた…。
一人だと怖いので…寂しいの苦手なので。 だからメイド長執務室のソファーで寝ようかと本気で思ってました。なので水菜さんが一緒に住んでいただけるのはとても助かります。
小梅:
こんだけ広いお屋敷だと一人だと怖いかも…
里緒菜:
小梅ちゃん、いちおう部屋だから、お屋敷じゃないから‥
小梅:
まだそこにこだわりますか…
イリーシャ:
ということで…水菜…がんばれ。
小梅:
うんまあ水菜ならどうにかなる! 小梅は信じてる!
水菜:
えっ? 二人とも水菜を見捨てるの? 三人の友情ってその程度の絆なの?
イリーシャ:
だって当分の間はイリーシャは小梅の部屋に居候だし。
小梅:
小梅は明日からは先輩達の小侍従のお仕事あるし。
水菜:
うさ子は残ってくれるよね?
うさ子:
ぴょん!
水菜:
何そのロンゴミリアド・ドローン小隊作戦隊長? その仕事が忙しいから無理ってなに?
ロッテ:
あーうちの部隊って学習型エージェントAIドローンが多いんだ、それでチームというか小隊ができてて、小隊長はすみれちゃんのくま太、小隊副隊長がアリエルのにゃん太、そして小隊作戦隊長、まあ作戦参謀だねがこのうさ子、そこにロッテのちゅんぴ1号から4号とか、多脚戦車のAI達やレイラの偵察ドローン部隊とかも所属してて規模がかなり大きい小隊なんだ。 外部支援部隊でヴェルさんのキュロちゃんや番兵くんRX、スポットくんなどもいるし。
水菜:
…そんなことマスターの水菜に全然教えてくれてなかった…
うさ子:
ぴょん!
水菜:
軍事機密って‥‥
里穂:
ということでお姉さまとお屋敷…じゃなかったお部屋よろしくね♪ でわ二人は隊舎の方へ送っていくから
水菜:
今、里穂お姉さま、お屋敷っていいましたよね!
イリーシャ:
はいお願いいたします!
里緒菜:
あのさ、時代は機械化だよ! 全自動食器洗濯乾燥機と全自動洗濯乾燥機はあるから、あとはお掃除ロボットとか買うから! あと自動調理器だっけ? もそろえるから! メイド長になってお給料あがったし!
水菜:
それって家事技能しかない水菜のメイドとして存在意義ないですよね…
里緒菜:
ひぃぃ! いやそんなことないから! 水菜は里緒菜と一緒に居てくれるだけでいいから!
水菜:
…だったら首輪と鎖でもつけて、地下室にでも放りこんで、餌だけくれれば、時々気が向いたらシバクとか…それで‥
里緒菜:
それはとても魅力的な提案…じゃなかった! そういうでなくてですね!
水菜:
水菜は里緒菜お姉さまにもう一度会う為にメイドになったんです。 家事をがんばって練習してメイド学校へ先生に行かせてもらって。 それでやっとメイドになれて、Forestに来れて…里緒菜さんにもう一度会えたので…だから水菜の目的はもう達したんです。
なんかそれで今とっても満足しちゃってて…後の事か全然想像を今までしてこなかったんで…それでこのお部屋みたら…すごいばーと頭の中が混乱しちゃって…。
急に燃え尽きちゃった的なというか戸惑ってるっていうか…
里緒菜:
何それ?
その18へつづく