えんぱいな日々(本編) 第五百六十四話 Bull's Eye 前半 その20
里緒奈:
置いたけど次はどうしたらいいの?
紅葉:
服を全て脱いで下さいませ。
里緒奈:
いやいやいや~! それは無いでしょ! いくらなんでも巫女モノのエロゲーじゃないだから~これご神木だよ? その前で…何フザケテルの紅葉!
里緒奈:
って本当に脱いでるし! 恥じらいってもの無いんですかこのお嬢様わ!
紅葉:
今更、貴女に裸見られても。一緒に温泉とか入るでしょ? さっさと脱ぎなさって。
里緒奈:
ここお外だし!
紅葉:
露天温泉だってお外でございましょ? 大樹の巫女の挨拶は大樹と同じ一糸纏わぬ姿で祝詞をしなくてはならないんです。 さっさと脱いでくださいませ、さすがに寒いので早く終わらせないとわたくし風邪をひいてしまいますわ。
里緒奈:
寒い…恥ずかしい…本当に一糸まとわないだね、いつもつけてるリングのネックレスもしてない。
紅葉:
当たり前でございましょう。
里緒奈:
次はどうするの?
紅葉:
大樹の方向を向いて、まっすぐ堂々と立って下さい。 あとはココロを無にして下さい。そしたらわたくしの声に耳をすませてください。
里緒奈:
それだけでいいのね。 わかった。
紅葉:
掛けまくも畏き
伊邪那岐大神
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に
禊ぎ祓へ給ひし時に
生り坐せる祓戸の大神等
諸々の禍事・罪・穢
有らむをば
祓へ給ひ清め給へと
紅葉・里緒菜:
白すことを聞こし召せと
恐み恐みも白す‥‥
里緒奈:
あれ? なんで里緒菜最後の言えたの…
紅葉:
さてこれでご挨拶は終わりですわ。
あとは服を着てこの神器を白杜神社へ奉納すればお勤めは終わりです。
里緒奈:
うん…
詩織:
里緒奈何そんなに震えてるの? 大丈夫?
里緒奈:
あのですね紅葉が言う祝詞でしたっけ?それが里緒菜も最後のほうは知らないのに解って一緒に口からでて…その…とても怖かったです…
紅葉:
何を普段はブレインダイブとかして人の頭の中に潜れる里緒菜が…祝詞がリンクしたくらいでそんなに恐れおののいて、情けないですわね!
美知留:
お嬢様、それとこれとは全然違うかと…思いますよ。(お嬢様って超常的な力に全然怯えないですよね…さすが神刀白杜太刀の継承者…)
えんぱいな日々(本編) 第五百六十五話 Bull's Eye 後半へ続く!