えんぱいな日々(本編) 第五百六十五話 Bull's Eye 後半

 
〇前半は以下です

 

イリーシャ:
水菜、重要な事なので正直に答えて欲しい

水菜:
何かな?

イリーシャ:
もしかしなくても…迷った?

水菜:
ひぃぐぅぅぅ! えっとその…はい‥‥

イリーシャ:
すぐクルマを止める!

SE:
ガチャ♪(イセッタは前面にドアがあってこう開きます、前二輪、後ろ一輪のとっても小さくて可愛い車です♪)

イリーシャ:
なんで水菜はすぐに言わないの! あと迷ったらすぐにクルマ止めるって毎回イリーシャ言ってるよね?

水菜:
だってそうやって水菜が道に迷うとイリーシャ怒るし…

イリーシャ:
水菜が道に迷うからイリーシャが怒るんじゃない!
迷ってもそのまま進んでもっと何処にいるか解らなくさせるから怒るの!

イリーシャ:
なんでAURORAと衛星誘導のナビゲートがあって水菜は道に迷うかな…

水菜:
ここはAURORAの地図では見てももう道がないの。 表示されている地図ではただの山の中になっている。 経度と緯度はちゃんと確認したけど…

イリーシャ:
先生か小梅かうさ子と連絡はつかないの?

水菜:
小梅とうさ子はいまは他のAURORAネットワークに切り替えたみたいで連絡つかない。先生もいまは電脳通信を遮断している。 万事休すだよ~どうしよう…燃料も余り残ってないし…この子小さいくせに大食いだから…

水菜:
やっぱり先生に無理言ってForestじゃなくて厚木に下ろしてもらって二人だけネズミーランド行ったのがいけなかったんだよ…先生のお世話しないで楽しんだ罰が下ったんだよ・・・うわぁ~ん!(涙)

イリーシャ:
泣くことないでしょ。 ネズミーランド楽しかったし。 イリーシャがどうにかするから水菜はちょっとまってて。

あまり使いたくない手だけど、テミスから…エンパイアクラブミリタリアの欧州本部、南アフリカ新司令部、そして極東司令部へと、そこのForest駐屯地、そしてその保安本部ってのがあるのか、そこから、先生が来てるんだから周辺警備とかしてる部隊があるはず、あった! それにつないで…座標と連絡のメッセージを…送信っと!

〇3分後…

SE:
うわぁああああんん! 
ぎゅわぁあああああああああああああああああああ!

里穂:
いた!

イリーシャ・水菜:
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

SE:
ぎゅわぁあああああああああああああああああああ!

里穂の操る86(新)がくるっと半回転スピンしてそのまま後方へイリーシャの目の前ぎりぎりを抜けて行く。 右後輪は側溝の外側の縁石の上を通しています。

SE:
きゅぅ!
(そしてたちのぼったタイアスモークが消えていくまえに)
ガチャっ!

ロッテ:
イリーシャ、水菜! ドクターから話は聞いてる!
エンパイアクラブForestへようこそ! 二人を弊クラブは歓迎するよ! 

イリシャー・水菜:
……………………

水菜:
走馬灯で先生と小梅の笑顔が…

イリーシャ:
イリーシャも同じモノが見えた…

里穂:
秘書課の里穂とロッテにもついに後輩が入るからって嬉しくてはしゃぎ過ぎちゃったかな? これは先輩としてドンビキされた?

ロッテ:
恐怖で固まって動けないみたい…。ドンビキ以前の問題だね

鈴奈:
ここはドコ? たしか…さっきまですみれのお見舞いに…

鈴奈:
そうだヴェルさんに改造されて‥‥もしかして失敗して鈴奈は死んだ?
ここは話に聞く天国と地極の間のどっちへ行くか審判をまつ場所?

うわぁっ! 天使! 審判を受ける為に呼ばれるという! 

しゅぱっ!(水色のくま太が手をあげる)

鈴奈:
天使じゃなくて くま太? 水色の?

しゅたっと!(こんどはすみれに手をあげる水色くま太)

すみれ:
初任務ごくろう!

鈴奈:
今度は天使だけど、鈴奈だけじゃなくて審判の日に地上の全生物を滅ぼしそうな天使キタ!

すみれ:
ちょっと先輩! 何が全生物を滅ぼしそうですか! ストライクブレイカーぶち込みますよ!

鈴奈:
すみれ? なんだその恰好は?

VIOLET:
それは、最強の破壊神!
それは、勇気の究極なる姿
我々が辿り着いた、大いなる遺産!
その名は、勇者王ジェネシックすみれ!

水色くま太:
ピガーー!

すみれ:
VIOLETも水色くま太も! 何影響されているのよ! たしかにその言い方ならカッコイイけど!

すみれ:
やっぱりすみれ、さっきガオ〇イガーFINAL観ながらオープニング歌ってたんだね

鈴奈:
すみれがいるということはここはサイバースペースってやつ?

すみれ:
そうです。鈴奈先輩に今後のこともあるので会議とかで時間の短縮に便利なのでヴェルさんにハイパーメイド用の簡易ダイブシステムをインストールしてもらいました。 鈴奈先輩のチップは対応しているそうなので。 今後はAURORAも使えますしその水色のくま太が先輩のエージェントAIになります。すみれが組みました。

鈴奈:
良くわからないけど…まあありがとう。

すみれ:
ということでまずは ウェルカムトゥーサイバースペース! すみれ達、ネットワークウィーザードの世界へようこそです。

鈴奈:
あっうん…

すみれ:
会議室でヴェルさん達がまってますのでシフトしますので、その水色くま太の手を握ってください。

すみれ:
こう?

鈴奈:
でわ行きます! 転送~!

鈴奈:
あれ? 今までなんかふわふわ浮いてたのに…ここは?

アリエル:
鈴奈いらしゃい♪

ヴェル:
鈴奈ちゃんサイバースペースへようこそ!歓迎するよ!

鈴奈:
はっはい! よろしくお願いします!

すみれ:
先輩、この水色くま太…なんか言いずらいですね、なんか名前…そうだ鈴くまとか?

鈴奈:
うん鈴くまで…可愛い!

すみれ:
でわ「鈴くま」で決定で。この鈴くまの横にどうぞ座ってください

鈴奈:
うん。 座れるんだよね。 うん座る。

鈴奈:
これ電子なんだよね? 本物にしか思えない肌触り

鈴くま:
ピガー!

鈴奈:
うん脳にとっては現実って…うーん。講義ではならったけど

鈴くま:
ピガーーん♪

すみれ:
練習空間とかもその鈴くまに用意させますのでそこで詳しいのはレクチャーを今度、鈴くまに受けて下さい。

くま太:
ピガー!

鈴奈:
そっかくま太の後輩になるんだ、この子は。

鈴奈:
うわぁ~かわいい♪

すみれ:
はい! すみれが精魂込めて! 先輩の為にプログラミングしてそのあとAIチューニングしてトレーニングして育てました! 先輩の電脳空間=サイバースペースでのお供で、普段もAURORAではその鈴くまがサポートするので可愛がってくれると嬉しいです。あと、その鈴くまの身体は現在物理空間でも動けるようにすみれのくま太とかと同じようにドローン化しようかとおもって設計はしてます動くぬいぐるみとして

鈴奈:
そうなんだ、ありがとう! 久美さんとかみたら喜ぶ! ほらご主人様の部屋のリビングもうぬいぐるみ屋敷になってるくらいじゃない? 絶対によろこぶって!

すみれ:
だとおもって! 性格もうちのくま太とちがって、穏やかなので久美さんや麗奈さんや絵美香お姉さんとも仲良くなれるとおもいます! まあ・・・ご主人様はわからないけど…なんせマスターの鈴奈先輩のお相手になるのでライバル?だしオスなので

鈴奈:
あ~恋のライバルってやつね♪

ヴェル:
その鈴くまについてはすみれちゃんが説明したい気持ちはわかる!こだわって時間かけてつくってたから、まだ物理のボディーは製作中だけど。 それは今度ゆっくり語合ってもらうとして本日は鈴奈ちゃんと鈴音さんのこと、その前にこの空間の基本的なことを先に説明するね!

すみれ:
すいません…つい嬉しくて。

鈴奈:
はいお願いします!

フランソア:
ねえ里緒奈? 里緒奈ぁ~おーい!

フランソア:
里緒奈メイド長! しっかりして。 でも里緒奈がぼーとするとか珍しい

里緒奈:
あわわっ! すいませんご主人様! 里緒奈ぼーとしてました! あれ? なんのお話しをしてましたっけ?

フランソア:
うぐっ‥二人のときはご主人様じゃなくてフランソアって呼んでって頼んでるのに。
本当に里緒奈大丈夫? 疲れてる? 最近特に忙しかったからゴメン。 

えっと今回のシンポジウムで先行で詩織さんとマモン(ママ)が急遽帰国する話。

フランソア:
というかフランソアも疲れている。ご主人様がこんなに忙しいと知ってたら一年前に瑠莉さんを物理的に抹殺してでもオーナーなんか受けるじゃなかった。

里緒奈:
フランソアさん、いやいや物理的に抹殺したらご主人様の業務できないので! 
その前に! ご主人様がそんなダラシナイ恰好をしない! 
もし萌香メイド秘書や紅葉にでも見つかりでもしたら怒られるのは里緒菜なんですよ!
ほらシャキットして下さい! シャキット~!

フランソア:
あのさ、イリーシャにForestグループのオーナーとご主人様を渡すからフランソアは図書室の司書さんに集中するってことで、ほらここ最近蔵書増えたし、整理にも時間が…

里緒奈:
何言ってるんですかフランソアさん。 ダメです。 イリーシャも水菜もまだ来て一年です、やっと里穂とロッテがくっついて回って、どうにか補佐の仕事を出来てる感じなんですからダメです。

大体、フランソアさんも、鈴佳さんも好き放題に本買いすぎです。図書室を増設することになるとかどういうことですか?

フランソア:
本は自分のお金で買ってるし、鈴佳さんもそうだし。 今回の図書室の増設費用だってフランソアのポケットマネーから出したよ

里緒奈:
当たり前です! なんでクラブの予算で出す必要があるんですか! 却下です! 稟議にかける必要もありません。

フランソア:
もうヤダ~。何でこんなにCEOの決裁処理が多いの。

里緒奈:
そりゃあ、あんだけポンポンと会社立ててたら…いくつCEOやってるんですか。

フランソア:
だって仕事に必要だったし…

里緒奈:
はぁ~…(溜息)

里緒奈:
仕方ないですね、今日の里緒奈の仕事は里穂達にまかせられるので運転手やります! 二人でお姉さまとフランソアさんのお母様を迎えに行って驚かせましょう! 
気分転換です!

フランソア:
マジ? お仕事どうにかなるならちょっと早めにいってお茶する!

里緒奈:
あ~いけないんだご主人様がサボりですか? そういうことなら里緒奈もお付き合いしますよ♪

フランソア:
里緒奈だってメイド長だしNO2 同罪! 萌香メイド秘書に見つかる前にバックレる!

SE:
ガチャン♪(ドアが閉まる音)

水菜:
本日付けで御クラブへ配属になりました橋本水菜と

イリーシャ:
イリーシャ・ブリエンヌですご主人様よろしくお願いします

瑠莉:
スマン、わたし本日付けでこのクラブのオーナー、まあご主人様だなを辞めたんだ。今丁度執務室の私物を整理している所でね…

水菜:
それって配属初日に水菜達のクラブが無くなった?

イリーシャ:
初日から露頭に迷う事になるとは…

里緒奈:
ナニ…この可愛い生き物…お姉さまが小さくなって…はあぁっはぁっ…可愛さでぇ…涙が出てきた…里緒菜、水菜を持って帰ります…ぜったいに…透明な箱に閉じ込めてずっと見てたいです…いや見ます!

詩織:
ちょっと里緒菜!ステイステイよっ! あと涙だけじゃなくてヨダレ! あとそれ監禁で犯罪だからね! あと目がイってるから!
(水菜ちゃんが里緒菜の好みドストレートすぎて抑制が効かなくなってる、早急に里穂とかに命じて保護と隔離行わないとマズイわ、このままじゃ里緒菜が襲い掛かるのも時間の問題!)

瑠莉:
キミ達!勘違いしないで、オーナー、ご主人様が新しくなるんだ。だからクラブが無くなったりはしないしそのままこのEmpire Club Forestに配属になるから大丈夫よ。

水菜:
良かった、水菜、車で泊まりまながらコンビニのバイトでもしようかと思ってました。

イリーシャ:
無職は免れた。

里緒奈:
こ…これが純真…お姉様、里緒菜、気を失いそうです…いや魂が浄化されて灰になるかも…先立つ里緒菜をお許し下さい。里緒菜の魂は汚れ切ってるので浄化されると灰になります

詩織:
気を確かに持つのよ!

水菜:
あのそれで新しいご主人様は?

瑠莉:
今丁度重大な会議に参加していてな、でもメイド長は…………

里緒菜:
はぁっはぁっ(興奮で過呼吸になっている)

詩織:
あ~瑠莉さん、まずはコーヒーとケーキでも食べませんか? 長旅で二人も疲れていると思うし

瑠莉:
そっ! そうだなぁ~! 二人もそれでいいかな?

イリーシャ:
はい、ありがとうございます。

詩織:
ほら里緒菜、ケーキとりにいきましょうね~♪

鈴奈:
だいたい解りました。フランソアさん、花恋、ルゥナ、そして梨音さんなどの、アルティメイドを製作する前段階のアドバンスドハイパーメイドである鈴音というがあの機動隊長とアリエル。 鈴奈はその鈴音から作られた予備のユニットでエンパイアクラブに保護された素体だと。 そして鈴音とアリエルのデータからつくられたスタンドアローンタイプの唯一のアルティメイドがすみれということですね。

アリエル:
その解釈であっておりますわ。

クレア:
補足すると高飛騨というのは、クレアたちの苗字のバートンと同じで高飛騨研究所で製作されたアドバンスドハイパーメイドというもので正式には苗字ではないの。 まあ元なった遺伝子は存在するだけど、すでに鈴奈達の遺伝子的な親は死亡していてこの世にはいないし。 あと微妙に遺伝子も鈴奈と鈴音さんは違うから姉妹でも完全なクローンでもない。

アリエル:
姉妹といえばわたくしとすみれさんは、鈴音さんとは長く一緒にくらしていたので姉妹にちかい関係ですわね。 経験的にですが。

鈴奈:
鈴奈は鈴音というあの人とはほとんど面識がないけど、すみれは…お姉さんなんだよね? 戦えるの?

すみれ:
はい! すみれの力はご主人様や仲間を守る為にあると散々、その鈴音先輩から教えられて育ちしました。 今のすみれのご主人様は凛空様であり、その夫は剛史お兄ちゃんです。そしてすみれの仲間は鈴奈先輩や真理愛達です! それを守る為にすみれは居ます。 そしてすみれが修行を鈴音先輩から受けたのは鈴音先輩よりつよくなって鈴音先輩をいつか倒すためです。 だから辛くても戦えますし、もしそこで挫けたら鈴音先輩からそれこそ怒られます。

鈴奈:
そっか…すみれは優しいけど強いものね。 解った。

ヴェル:
ちょっとゴメン! Forestで緊急事態が発生して美知留にヴェル総務部に呼ばれているから、ダイブアウトしたいんだけど、説明したとうりここはヴェルじゃないと維持できないんだ。なんでみんなゴメン! 今日の会議はここで終了ということで! 鈴奈ちゃんはあとから鈴くまにAURORAの説明うけてね! あっメディカルセンターでてからね

鈴奈:
はいわかりました…けど緊急事態って鈴奈とか良いんですか?

ヴェル:
そういう緊急事態ではない、あくまで内部事情的な? あははっ‥

ヴェル:
でわ! 解散! 

SE:
パチンっ! と指をならす。

美知留:
ヴェルどう?

ヴェル:
みっちゃん…残念だけどヴェルでは手の施しようが無い。

美知留:
メイド長がこれで今夜の晩餐会の新執行部の発表レセプションどうすのよ! どうにかしてよ!

ヴェル:
みっちゃん無理言わない。 古今東西、恋煩いの薬は無いというでしょ、どんな名医でも治せません。言っとくけど 師匠でも瑠莉お姉ちゃんでも無理だからね! サジだよサジ投げます!

小梅:
それはたしかに先生でも無理だね。

ヴェル:
いちおう今モリタニングはしたけど、里緒菜お姉ちゃんの頭の中、もう滅茶苦茶だからドーパミンとか脳内物質出まくってるし大混乱状態。まさに恋する乙女、処置無し!
里緒菜お姉ちゃん、感受性高いしね~。 でもニューロチップとかは異常も無し機能的にはこれが「正常」。 ということでヴェルはヴェルの城のメディカルセンターに帰るから。ヴェルも今日は忙しいんだよ。

瑠美:
診察ありがとうございました。

美知留:
紅葉お嬢様のForestファイナンシャルグループとしては今夜のレセプションが内外に初の公知になります…なので皆様が会議や警護や社交会などで動けない中、美知留が今夜のレセプションは任されていて…なのに‥これじゃ…

瑠美:
美知留、落ち着いてどうにかするから…ね? 私達がついているから

美知留:
うわぁ~ん瑠美先輩~…

小梅:
なんか小梅の幼馴染の水菜のせいでご迷惑をおかけして大変な事に…スイマセン

愛理:
いや全然、水菜ちゃん?にも小梅にも悪い所はないから。一方的にコチラのせいなので。でもさ、メイドになってからずっと里緒菜を見てるけどこんな風になったの初めてみたんだけど。

亜美:
そうよね…里穂の前で悪いけどほら里緒菜って年下とけっこう色恋沙汰多いし? けっこうサラっとしてるとしてるというかドライというか…来るもの拒まず去る者追わずってかんじだし。

里穂:
お姉さまは里穂の時もそうですけど、基本受けれて入れてくれるので…良い意味でも悪い意味でも博愛主義者? 詩織さん以外は…

詩織さんは特別で里緒菜お姉さまから積極的に愛情を注ぐ存在? 他は受けて入れるって感じですからね、恋をしているのは詩織さんだけだった? といえるかもしれません。

愛理:
里穂って意外とその…悟ってるよね?

里穂:
いちおうこれでもお姉さまのシスターなので。

瑠美:
ちょっと状況を整理させて、その先ほどうちに入った水菜さんってのが里緒菜にとって詩織さんなみに運命の人とか認識しちゃて、普段詩織さんとパートナーを解消するという、別れるとか錯覚した里緒菜がパニックになるの同じで、いまその水菜と今現在はそういう関係ではないから、里緒菜の頭の中でパニックなってそれが過度に反応気絶している?

そういうこと?

里穂:
お姉さまそこまで…でもありえますね。

亜美:
あっ…これは…

愛理:
ダメだね。無理。処置なし

美知留:
無理って! メイド長がこれじゃ今晩のレセプション困るんですけど! 瑠美先輩どうにかするからっておしゃってましたよね?

瑠美:
だって…

亜美:
一目ぼれでしょ? 出会ったばかりでしょ?

愛理:
片思いだし…無理無理!

里穂:
お姉さま思い込みは激しいですからね…でも恋煩いで気絶とか…さすがに…

小梅:
小梅頭悪いで間違えてたらゴメンなさい。 里緒菜さんは水菜に一目惚れして気絶するくらいに好きになってしまった。 それで恋煩いで活動不能に。 でもForestでは今日重大なイベントがあって、これはうちのGreenWoodsとか良二さんところのクラブのWhityGardenとかだけではなく沢山のクラブに関係するイベントでどうしても里緒菜さんには復活してもらわないといけない。 あってます?

里穂:
うんあってるよ小梅ちゃん

小梅:
それで里緒菜さんって小梅の所属するGreenWoodsのメイド達だけじゃなくて、このForestのメイドさんやWhityGardenのメイド達、あと学園の先輩達にも沢山ファンがいるとても人気があるお姉さまですよね? 誰にも優しくて大切にしてくれて明るくて元気でメイドとしての技能もメイド学校の先生になるくらいにすごくて! だから里緒菜先生に教わったメイドも多くて! 

里穂:
そうね…そうだよね…まあ誰にも優しいというのは、誰のモノにもならないってことなんだけど‥‥はぁ(溜息)

小梅:
あの小梅とうさ子とイリーシャ以外にトモダチが居ない水菜にとっては、あまりにも贅沢すぎるお相手だけど…これは水菜にとっては一生に一度あるか無いかのチャンスだよね。

里穂:
あの小梅ちゃん?

小梅:
色々確認したいことがあるので、水菜と里緒菜さんの情報を交換するところからはじめませんか?

里穂:
ここがみんなの職場になるメイド秘書課室です

ロッテ:
今日は出払ってるから静かだけどね

イリーシャ:
お仕事する場所って感じ!カッコイイ!

小梅:
うちより立派だ

水菜:
こんな所で水菜働けるのかな…

希美:
おう小梅だ! ちゃろぉぉ~!

小梅:
希美お姉ちゃんだぁ! ちゃろぉ~!

瑠美:
みんな良くきたね。

里穂:
ちゃろーです♪

イリーシャ:
ちゃろ? ってなんですか?

ロッテ:
えーごきげんようとか、こんにちわとか? そういう意味でつかってるらしい。

イリーシャ:
はぁ…

SE:
パシン!と手を合わせる

小梅:
希美お姉ちゃん紹介します! 本日フランスより到着した小梅の仲間のイリーシャと水菜です! Forestの秘書課に所属するらしいですけど、ちょっとしたらうちのクラブにもつれていきますので!

希美:
ほう小梅の仲間♪ これで戦力と破壊力は三倍と?

小梅:
いえ!6倍です!

イリーシャ:
あの小梅、この希美さんとはどのような方で…?

小梅:
えっと希美お姉ちゃんは小梅のクラブGreenWoodsの副メイド秘書です! とってもエライのです!

水菜:
副メイド秘書! えぇ…

希美:
それでコッチ側にいるのが、このForestの副メイド秘書の瑠美さんです! 瑠美さんは希美がForest時代にお世話になっていた一歳年上の先輩なのです!

瑠美:
みんなよろしくね!

水菜:
よろしくお願いたします!

イリーシャ:
お願いたします。 あの…お二人ともお若くてお優しそうで、なんていうかもっとメイド秘書って怖いお年をめいた方を想像していたのでちょっとほっとしました。

希美:
うんうん! あるあるそういうの! だけど希美達は違うよーねえ瑠美さん! フレンドリーな副メイド秘書ですから!

瑠美:
なんでもたよってね

水菜:
…はい

里穂:
水菜はメイド長付きの候補だからメイド長と面接しましょうか。

水菜:
…はい…(ついに…うっ…)


ロッテ:
その間にイリーシャくんは、お宅の創作活動について話し合おうか?

イリーシャ:
ロッテさん! もしかして…イリーシャの裏の顔を…

ロッテ:
知らないわけないでしょ? だって同人サークルとしてはお互いライバル同士だし

イリーシャ:
お願いです先生とご主人様にはいわないで下さい!

ロッテ:
それは交渉次第かな♪うふふっ♪ さあこっちへ♪ メイド秘書執務室かりまーす♪

イリーシャ:
ひぃぃぃ!

里穂:
失礼いたします! メイド長、水菜メイド長補佐候補をお連れしました。

水菜:
うわ…(コーヒーの良い香り!)

里緒菜:
ご苦労さま。 すぐ抽出終わるから座ってて。

里穂:
はい。水菜、こちらへ

水菜:
はいっ! 失礼いたします…。

里緒菜:
もう座ってて言ったのに~仕方ないだからぁ~♪

水菜:
…スイマセン。なんか失礼な気がして…

里緒菜:
まあいいわ。座って飲みましょうか。

水菜:
はい! 頂きます。

里緒菜:
どうかな~?

里穂:
またお姉さまブレンド変えたんですね。すっきりした味です飲みやすいです。

水菜:
何も入れてないのにこのコーヒー甘い‥というかマイルドいうか…美味しい
渋みとかそういうのが無い。苦いけどその苦みが美味しい‥‥幸せになる味です…暖かい…こんなコーヒー初めてのみました…

里緒菜:
そうか良かった♪ ありがとう♪

里穂:
詩織さんがいなくなると絶対何もしないと思うのよね…

水菜:
はぁ…

里緒菜:
ちょっと里穂! 里緒菜は詩織お姉さまと違って、生活無能力者じゃないですし…大丈夫ですよ!

里穂:
里緒菜お姉さま、里穂が知らないでも思ってるですか? 長野のメイド学校での宿舎での講師をしている時の生活…

里緒菜:
ギクっ!!!!!!!!!!!!

里穂:
カップ麺と缶コーヒーの生活ってのはちょっと…さらにTシャツにパンツだけでほっつき歩くとか生徒からみたら‥

水菜:
あの! 事務仕事とかは教えて頂かないと無理ですが、洗濯掃除なら…あと料理とかも難しいのでなければできるので‥住み込みでお世話させてください。 補佐メイドですから!

里穂:
そう? 助かるんだけど…詩織さんと住む前提で移った新部屋だからすっごい広いよね。 プールとかもあるしそこが掃除とかしないで放置されると大変な事になるとおもうんだ。 里穂もロッテがいなけば面倒みるだけど…ロッテも完全な生活無能力者で家事スキルはゼロどころかマイナスだから、放置できないのよ。

水菜:
里緒菜お姉さまの事は里穂お姉さまの分まで水菜が全部面倒見さえて頂きます! 家事くらいしか存在価値が水菜には無いので! 全力でやらせていただきます!

里穂:
やってくれる? そしたら仕事の方は里穂が少しづつ教えるから

水菜:
お願します!

里緒菜:
ちょっと二人とも? あのさ、確認したいんだけど…里緒菜の部屋に水菜が一緒に住み込みで家事などを世話をして、仕事は里穂が昼間教えるとかいう話になってない?

里穂:
そうです。

水菜:
水菜が一緒に住むとかやっぱり失礼でしょうか?

里緒菜:
イヤイヤイヤ! 失礼とかそういうのではなくてですね…えっと…こう水菜が危険というか里緒菜の精神力がとか…

里穂:
夜のご奉仕で翌日まで影響が出る場合は連絡くれれば翌日は休んでいいから

水菜:
はい…まあ水菜も処女じゃないので…それなりに経験がありますから大丈夫だとおもいますけど…あまりキツイ時は連絡しますので…午後からにしてもらうとか…

里緒菜:
キミ達何を言ってるのかなぁ?!

里穂:
まず詩織さんには許可をもらっています。あとフランソアご主人様にもAURORAで許可をいただいてます。 水菜はメイド長付の専属メイドということでよろしくお願いします。

水菜:
お仕えさせていたければ…嬉しいです。 ご奉仕できるなら…幸せです

里穂:
ということで水菜は里緒菜お姉さまの好きなようにしてください。

水菜:
好きなようにして下さいませ。

里緒菜:
はぁ~? 何、お姉さまもフランソアさんも里穂も勝手にきめてるの! 水菜のキモチとか!あるでしょ!

里穂:
そんなの一番最初に確認したに決まってるでしょ? 

水菜:
あの…里緒菜お姉さまみたいな方にお仕えできるなら水菜はとても幸せだと思ってます。メイドになったのは誰かに仕えてお役に立ちたいからです。 それがこんな素敵な方なら…わたし男性不信なんで…女性しかダメだし…それに処女じゃないし…あまりお買い得物件ではないですけど…こんなわたしでよければ…

里穂:
お姉さま水菜のことに一目惚れしたんでしょ? いまさら何引いてるですか? ここは強引にでも行くべきです!

里緒菜:
里穂! アンタいつのまにそんなに強引になったの!

里穂:
それは~お姉さまの教育のタマモノです♪ ほら水菜の事好きなんでしょ? どうなんですか?

里緒菜:
うっ…

緒菜;
あの…水菜さん、良かったら里緒菜の面倒を専属のメイドとして見て下さい。里緒菜は水菜に一目惚れをしてしまいました。 でも里緒菜は詩織お姉様のモノなので独占させることはできないので…だからその…

水菜:
その辺は全部、里穂お姉様や詩織さんから説明を受けました。 その上で里緒菜お姉さまにお仕えできればとおもってます。 専属メイドとして身も心もお仕えさせていただきます。

里緒菜:
お願いたします…。

里穂:
でわ詩織さん所に報告行いってきます

水菜:
でわ里緒菜お姉様またあとで! きます!

里緒菜:
これ完全に詩織お姉さまが居ない間の「首輪」を嵌められた‥‥

まろん:
本当に消えてる

エミリー:
信じて無かったのかな?

夢結:
姫様頭うごかさないで

ドロシー:
ドラックスタビライザーのコルチゾールとアルドステロン()の調整を行っているプログラミングですが、処理が完全に間に合ってないので…抜本的な改善をしないと

ヴェル:
これはサブアクスレーターチップの完全なリプログラミングがいるね。紅葉お姉ちゃんと相談してみる。

ドロシー:
解りました。それまではエミリーのスキャンデバイスでスキャンしながらつねにエミリーから遠隔で調整をさせるような形で。

ヴェル:
そうだね。そういう処置にしよう。

注:コルチゾール/アルドステロン 
副腎皮質ホルモンは、副腎皮質より産生されるホルモンの総称である。炎症の制御、炭水化物の代謝、タンパク質の異化、血液の電解質のレベル、免疫反応など広範囲の生理学系に関わっている。ストレス、侵襲などさまざまな影響によって分泌され、医薬品としても使用される

夢結:
姫様!髪のお手入れ完了です♪

まろん:
ありがとう夢結、それとエミリーも! えっとなんてお礼を言っていいのかわからない…それに…

まろん:
ヴェル先生‥それとドロシーお姉ちゃん…本当にありがとうございました。

夢結:
まさかあの高名な特級アポリロイド管理者にして保全機関特別監察官のヴェルコヴァー博士にお会いできた上にまろんの診察をしていただけるとは‥大変恐縮です…

まろん:
そんなとってもエライ先生がまろんなんかを診てくれたとか…うぅ…どうしよう…

ヴェル:
まろんちゃんも夢結ちゃんも「先生」とか「博士」とかつけない! ヴェルさんで固定で! わかった?

まろん・夢結
はいヴェルさん!

ドロシー:
くすすっ♪

まろん:
あの…それで…こういうのってとてもお金がかかるんですよね? まえのクラブでもそういう薬とかお金かかるからまろんに使えないって言われたし。 あとまろんは…カラダに魅力が無いから…だからそういうことで…お客様とかも取れないので。 どうやってお金を払ったらいいか‥

ヴェル:
それは大丈夫。 話がついてる! まろんちゃんのカラダで払ってもらう!

まろん:
だからまろんのカラダではお金にならない…もしかして…

ある晴れた昼下がり、市場につづくみち、荷馬車がゴトゴト、まろんを連れていく…
そのお歌はまろんも知っている‥‥

ヴェル:
さあ服を着て、市場へ行こうかぁ~まろんちゃん!

まろん:
ひぃぃぃい!

ドロシー:
ここよ

まろん:
ここがまろんの人生の終点。辛い痛いだけの人生だったし、短かった…でも最後にみんなとトモダチになれて良かった…

エミリー:
ほらぶつぶつ言ってないで歩く!

夢結:
何まろん言ってるの?

ドロシー:
すみれ隊長! 連れてきました!

すみれ:
ドロシーありがとう!

他:
おぉぉ~!

ドロシー:
紹介するね! 私が衛生メイドとして所属している、エンパイアクラブミリタリア特殊作戦群元帥府直轄特務特別機動部隊「ロンゴミニアド」の隊長をされている古都埼すみれ特務中尉どのです!

すみれ:
病室でごめんね、さっき診察してもらったら明日には隊に復帰できるんだけど、どうしても早くまろんさんと、エミリーさんと、そして夢結さんに会いたくて無理いって来てもらった! 会えてめちゃくちゃ嬉しいです! どうしよう! そうだ自己紹介! 機動部隊ロンゴミニアドの隊長の古都埼すみれです。 所属はGreenWoodsです!

真理愛:
すみれ(笑)嬉しくて興奮してるのはわかるけど、一応隊長なんだからね(笑)

すみれ:
だってドロシーの妹さんと、花恋と鈴奈先輩としずるの妹分とそしてこんな可愛いまろんさんだよ! もう嬉しさですみれの頭溶けてます!

真理愛:
まあわかるけどね、えっと私が副隊長の上原真理愛です。
所属はすみれと同じGreenWoods所属です

花恋:
前線指揮官の加倉花恋です。そこの夢結とトルコでは相棒をしてました♪
よろしくね。ここForestの所属で、三人が研修でお世話になっているWhityGardenに出向しているといっていいのかな?

めぐ:
進藤めぐ執行官です。ここForest所属です。それですみれ隊長と真理愛副隊長の昔からの親友でめぐがメンドウをみてます!

すみれ:
いつめぐに面倒みてもらったメンドウかけてるのは真理愛だけでしょ

しずる:
まろんさん可愛い! ゴスロリ!ゴスロリ着よう?! 用意するから! あっ執行官やってます、小枝しずるです!無事にWhityGarden所属になりました! 夢結の姉御分ですよろ~! 

真理愛:
みんなあのさ、先輩として威厳とか、とくにすみれ! アンタ隊長でしょ!

エリシア:
花恋ご主人様の専属メイドをやってますエリシア・スカリジェです。所属は加倉家です。だからForest所属でWhityGardenに出向にもなるのかな? あとドロシーのサポート役でもある

エミリー:
スカリジェって‥‥ええぇ‥‥そんな方がサポートして下さるって‥‥アネキいつからそんなに偉くなったの?

ドロシー:
ふふふっ羨ましいでしょ?

まろん:
お姉さん達ってメイドさん? だよね? 

夢結:
夢結とお同じでちょっと特殊なお仕事をするメイドさん達で夢結の先輩達でもある

まろん:
あとまろんはお肉とかにされて食べられることはない? 怖いことない?

夢結:
お肉ってなに? 食べられたりはしないから…だけどしずる姐は着せ替え人形にしそうな目だよね~…まあしずる姐からは夢結が護るから!

まろん:
壊れると後方?に送られて男性の慰め者?になる。沢山の子は死んだけど。まろんは身体が治る力が有ったからクラブへ売られた

しずる:
戦えなくなるまで戦わせて‥‥戦えなくなったら死ぬまで慰め者にされるって…酷い…そんなの…人がやることじゃないよ‥‥

ドロシー:
…(涙)

真理愛:
すみれ、アンタが言う囚われているメイドを救い出す場所ってのは…アヴァロンからじゃなくてエンパイアクラブからってことだったわけ?

すみれ:
そうよ。もともとアヴァロンはエンパイアクラブが「無駄に消費する」メイド達を強襲し保護するための組織。もちろんこのような事は、ヒトとアポリロイドとを分けてメイドをただの道具としているから発生する部分が大きかったけど、昨今はそもそもが道具として生産されるバイオメイドの出現が問題の解決をさらに難しくしている。

ただすみれから言うと、そもそもヒトとメイドってどう違うの? 同じくココロがあって身体があって生きていることは変わらない。

真理愛:
だったらすみれにとってはエンパイアクラブは「テキ」じゃない?! そこの軍隊にはいってどうするつもりなのよ!

すみれ:
だから入るかどうかは悩んでたの。

すみれ:
そのテキに保護されて、剛史お兄ちゃんや凛空様や‥それより真理愛がいて…そしてお兄ちゃんのクラブは守りたくて。 そしてそのテキの中だってメイドをちゃんと救おうとする組織がある。 そこになら協力したい。

真理愛:
そんなの滅茶苦茶だよ!

すみれ:
すみれはもともと滅茶苦茶なのは真理愛が一番知ってるじゃない?

真理愛:
はぁぁ~? そこで開き直る? そ…それは否定できないけど

めぐ:
あははっ! これは真理愛の負けだね!

花恋:
まろんはドロシーから説明は受けたけどエミリーがつねに近くにいないとダメなそうなので、夢結とまろんとエミリー、三人まとめて加倉家で保護したい。ようは加倉家のメイドにしたいんだけど、まず加倉家筆頭メイドのエリシアの意見はどうかな?

エリシア:
大賛成ですご主人様!

まろん:
えっと花恋お姉さんって夢結のお姉さまで‥それは夢結のお姉さまのメイドになれれば幸せだけど、花恋お姉さんってメイドさんじゃ?

エミリー:
この人は特別なの、メイドだけど加倉家のご当主…えっとご主人様になれる人なの!

まろん:
そうなんだ!

夢結:
ありがたいお話ですが、よろしいんですかお姉さま?

花恋:
まあ給料と学園とか色々費用は出せるでしょ?たぶん!

エリシア:
大丈夫、加倉家の財産を全部管理しているエリシアのアリエルお姉ちゃんがどうにかする! 

エミリー:
それはスカーレッドバレットの花恋として、このエミリーをメイドにしたいということですか? Forestからの出向ではなくて

花恋:
そうよアナタを花恋のメイドに欲しいわ。少し考えてることがあるのよ「白髪の死神」さん噂はかねがね。

エリミー:
解りました。最終的にはマスター・フランソアの判断になりますがマスターにマスター移譲を打診いたします。

花恋:
あと三人はうちの部隊で面倒みるわ。 ちょっとまろんは、普通のクラブでは難しいしね

まろん:
まろんは普通のクラブじゃだめなの?

エミリー:
まろんってとっても強いよね? チップと身体治ったから

まろん:
チップも治ったの? だったら強いと思う。

エミリー:
そのまろんの力をこの夢結のお姉さまの花恋ご主人様が貸して欲しんだって、今度はちゃんとエミリーもいるしほらドロシーお姉ちゃんもいるし、さっきのヴェルさんやあとクレアお姉ちゃんや夏帆お姉さんってのもいるから、壊れてもすぐ治せるからそしたらずっと強いままだよね?

まろん:
うん・・・たぶん?

エミリー:
それでエミリーも夢結も花恋ご主人様のお手伝いをするから三人で一緒に手伝わない? もちろん研修でトモダチになったメイドたちとは学園ではトモダチであえるし

まろん:
がくえん? って何?

夢結:
勉強したり、運動したり、ごはん食べたり、遊んだりするところでとっても楽しい場所よ! 今度からまろんや夢結やエミリーも一緒に通うんだけど、トモダチになったメイド達も通う! だから学園で会える!

まろん:
会えるなら! うん! 三人で花恋ご主人様お手伝いする!

エリミー:
がんばろう!

花恋:
ということになりましたがよろしいですかね? 隊長さん

すみれ:
うん。宿舎は瑠奈寮長がさっきお越しになって来週中には宿舎が増築されるそうだから、それまでは総務部で臨時のお部屋をお屋敷内に用意してもらうカタチにしてくれる? 連絡はまかせる

花恋:
諒解しました。

エリシア:
そろそろだね、ヴェルさんのこのメディカルセンターの電波遮断が解除された。ここでみんなで聴くってことになるけどいいの? 本当に?

すみれ:
みんな!今から現在行われている会議会場からの中継放送があります! ここのスピーカーに音声と中継映像がAURORAを使えるメンバーには表示される手はずになってます。
由奈とレイラはその現場の会場の中で警備しているので直接聴く感じなってます! 

とても大事なお話なのでしっかり一緒に聴いて下さい!

エリシア:
(小声)なるほど…すみれは相変わらず大胆だね。 だからみんなをここに集めたのか。
 
フォクシー:
只今ご紹介に与りました国際刑事機構(インターポール)対オーバーメイド犯罪事務局長のフォクシー狸穴です。

エステル:
さあ狩りの時間ですわよ…

Drフィッツジェラルド:(以下Dr)
狩りは作法がございますからね、さあお逃げなさい女狐さん♪

鹿苑寺信久(以下信久):
(なんでオレがこの地球上で最も恐ろしいレベルの女性二人の間に壇上でいないといけないんだよ!)

ドルチェ:
なんで私がこんな事で壇上にいないといけないの? 全てあの狸の副官に私がなったからよね、直属上司が良くないせい。

悠里:
本当にそうですわよね、萌香はこれは保安本部の事だからわたくしが出るべきだといって逃げましたし。

悠美:
瑠莉閣下もそうです、直前になって「駐屯地司令官はキミだから」とかいって自分はさっさとトンズラしましたからね。 逃げ足だけは早い。

栗田源三(以後源三):
キミ達、あのなこれは全エンパイアクラブのオーナーと各国主要政府要人に中継されているんだ、軍のイメージもある、笑顔とは言わないがもうちょっとだな表情を…

悠美:
そういう元帥閣下だって顔ひきつってますよ。 本心ではこの事態の主悪の根源の瑠莉大将閣下が本当にそこにいるべきだって思ってるでしょ?

源三:
アイツは昔から逃げる準備の周到さと逃げ足だけは早くてな…何度こういう憂き目にあわされたか…。

フォクシー:
今申し上げました通り国際刑事機構としても各国警察機関、軍情報機関、エンパイアクラブミリタリア憲兵隊などとも協力し、被害者の一人でもあるフランソア・フィッツジェラルド一世からの証言が裏付けらたと判断し

ルスラン・デルポール並びに加倉誠一、さらにはアルバーノ・ステンダルディの殺害。
フランソア・フィッツジェラルド一世の殺害未遂。そしてルゥナ・デルポール並びに加倉花恋の誘拐と監禁。デルポール家と加倉家の資産の不正使用、不法バイオメイドの製造と流通販売、国際犯罪組織クロトの子を教唆しての数々の国際重犯罪行為などの容疑でセリア・ビクトリアエンパイアクラブ評議会議長とそれにつならなる現評議会メンバーを重国際組織犯罪の容疑で国際指名手配いたします。

ソフィー:
国際刑事機構からの勧告を受け、エンパイアクラブ臨時オーナー会議での協議の結果、エンパイアクラブオーナー連合監査人ソフィー・バルリエの名において現エンパイアクラブ評議会メンバーを「nemico dell'impero(帝国の敵)」と宣言する。評議会メンバーに従っているメイドには投稿すればアポリロイド国際倫理規定第一条の第三項による保護を与える事を約束する。

エステル:
次回のエンパイアクラブオーナー総会の開催までは、このオーナー連合筆頭オーナーのエステル・ヌヴェールが暫定評議会議長を代行させていたきます。 現評議会議長並びに評議員は無駄な抵抗はやめて、暫定評議会に投降することをお願いいたしますわ。

ソフィー:
もし大人しく投降してもらえない場合エンパイアクラブグループとしては自決主義の原則にしたがいその力をもって内部の不正分子を正し国際刑事機構へ引き渡すこととする。当然各国政府・軍部・警察機構と協力の上でだ!

ソフィー:
しかしアポリロイド並びにバイオメイドを統括管理するエンパイアクラブ評議会全体が不正を行った事態を重く受け止めオーナー連合はアポリロイド並びにバイオメイドの管理について抜本点な改革の必要性があると会議にて決定した。 その改革について、エンパイアクラブオーナーを代表してForestグループ新総裁であるフランソア・フッツジェラルド・櫻糀・二世に宣言をしていただきたい。

フランソア:
只今ご紹介に与りましたForestグループ新総裁であるフランソア・フッツジェラルド・櫻糀・二世です…。

フランソア:
私はエンパイアクラブのオーナーであり、アルティメイドである前にヒトです。

フランソア:
アポリロイドもバイオメイドも普通の人間も 全てのヒトは平等に生まれている。
ヒトは造り主によってある不可分の権利を授かっている。 

それらは「命」であり、「自由」であり「幸福の追求である」ということを私は信じる。

フランソア:
この故に私はアポリロイドとバイオメイドのヒトとしての人権制度確立論者である。

この故に私はあらゆる形の抑圧、その中でも取り分けヒトを「モノ」に変えてしまうことを、義憤と嫌悪で見ざるを得ない。

フランソア:
この感覚を大事にしないことは原則的に臆病であろう。
私にアポリロイド・バイオメイド制限制度について耳を閉ざせと言う者は、

私が防衛のために口を開くのでなければ、私の信条に対し嘘をつき、私の人間性を貶め、私の「ココロ」を汚すことを求めるものである。

フランソア:
私は嘘つきでも、臆病者でも、さらに偽善者でもない。

いかなる党派にも合わせないし、いかなる派閥も満足させない。

いかなる憎悪や危機からも逃げないし、いかなる利益も貯めない。

いかなる制度も守る必要はないし、いかなる目的も促進はしない。

フランソア:
ある者が他の者を「モノ」にする権利があると私を説得してみるがいい!

私はあらゆる法をもはや守らなくなるだろう!

フランソア:
自由はあらゆる人の持って生まれた権利ではないと私を説得してみるがいい!

国籍、人種どうあれ、私はそう言う人に燃え尽くす火を与えることだろう!

フランソア:
アポリロイド・バイオメイド…メイドは「モノ」ではなく「ヒト」だ!

これに異議がある者とわたしは全ての者と戦うことをここに宣言する!

フランソア:
フランソア・フィツジェラルド・櫻糀・二世 並びにエンパイアクラブオーナー連合臨時会議!
 
瑠莉:
フランソアにしては無難すぎるかな

詩織:
なかなか良い演説だったと思いますけど

瑠莉:
ほぼ引用だし

瑠莉:
ウィリアム・ロイド・ガリソン()の演説を修正、少し現在に受け入れやすくしたもの。まあ基本的人権とかも絡めてひっぱたんだろうけど…。 反対するもとは徹底的に戦うという点においてはガリソンの演説はわかりやすいが‥‥あとオリジナリティーっていうのかな? フランソアなりのそれが欲しいというか…

詩織:
瑠莉さんは気に食わないんですか?

瑠莉:
だってさアメリカの歴史からひっぱるとか‥そもそもが気にくわないのよ。まあフランソアがガリソンから引用をした気持ちは解るけどね。


解説:ウィリアム・ロイド・ガリソン
(William Lloyd Garrison、1805年12月12日–1879年5月24日)は、アメリカ合衆国の奴隷制度廃止運動家であり、ジャーナリスト、社会改革者であった。急進的な奴隷制度廃止運動の新聞「リベレーター」の編集者として知られ、「アメリカ反奴隷制度協会」の創設者の一人である。

作者の瑠花の好きな名言として
「新しい任務は新しい組織と新しい指導者によって行われるべき」というのがある

愛花:
わかりました、愛理経由でそのままフランソアちゃんに伝えてもらいます。

あかり:
近くから離れたからといって安全ではないんだぞ、大将閣下

瑠莉:
キミ達までフランソアの親派なのか?!

詩織:
あははっ! 味方はいませんねあなた♪

すみれ:
ということになったから♪ すみれ達の出番はけっこう後になるとおもうから、それまで訓練だけど。

花恋:
花恋には記憶はないけどいちおう敵討ちになる。 それまで標的が生きていればね

エリシア:
まあけっこう難しいかもだけどね、なんせ殺(ヤ)るき満々な方々が多いし

めぐ:
えぇ…

ドロシー:
ねえしずる、これってメイドに人権を与えなければ、世界を敵に回して戦争するってことだよね?

しずる:
そうだね…そうなるね…

めぐ:
「燃え尽くす火を与えることだろう!」って燃し尽すってことだよね…灰燼と化すとか…

真理愛:(小声)
もしかして、そのためのアーマーメイド? 

すみれ:
そうだと思う。逆らうなら逆らってみろ、力をもって踏みつぶすってことだと思う。
抑止力としては最強だろうからね。

今の演説の部分についてはアヴェロンも反対はしないどころか協力をしてくれるだろうから、邪魔はしないとおもう。

真理愛:
アンタいつから知ってたの?

すみれ:
訓練に入ってすぐに瑠莉司令官にこういうのを考えているんだって…そのためのハイパーメイドで構成された機動部隊を作りたいって。 まさかここまで派手になるとは思ってなかったけど。

エミリー:
あの…もしかしてエミリー達とんでもない事にまきこまれましたご主人様?

花恋:
まあそうなるけど、ご主人様っていうのはまだマスターフランソアの許可とってないんじゃない?

エミリー:
どんな手を使ってでも花恋ご主人様に鞍替えしますので…よろしくお願いします。 アレはちょっと…えぇぇ・・・ 

エリシア:
ほう~ご主人様人望あるじゃない? まあドッチがまだマシかだろうけど♪

まろん:
ねえ、ぜんぜんまろん意味わからなかった。

夢結:
まろんは今は夢結とエミリーと一緒にいられることを考えよう。 ねえっ?

まろん:
うん!あとメイドのトモダチと!

夢結:
そうだね~♪ あははっ‥‥はぁ…

すみれ:
さあみんな! 明日からがんばろぉーーー!

花恋:
うふふっ! がんばろぉ~♪

エリシア:
花恋‥楽しそうだね。

真理愛:
おう…‥‥

すみれ:
でわ今日は解散!


マリエット:
第一回 EmpireClub EHDEN

アリエル:
メイド長会議を開催いたしますわ!

梨音:
EHDENってルゥナお姉ちゃんのクラブだよね? なんで梨音が…?

向日葵:
お聴きになっていれば解るかと(私は言いたくない…)

まろん:
えっとなんでまろんたちが…

夢結:
いや…アタシもわからないエミリーわかる?

エミリー:
すっごいイヤな予感がするけど…言ったら本当になりそうだから…黙ってる


美里:
(空いている座布団が二つ。そしてお姉さま達のドヤ顔…これは…)

ルゥナ:
(だよね…そのまま許すわけないか…)

アリエル:
会議の前に済ませなければならない事がございます。 
エリシア連れてらっしゃい。

エリシア:
はい姉上!

エリシア:
ご主人様を連れて参りました。

アリエル:
ご苦労様ですわ。

美里:
(死に装束に日本刀!)

ルゥナ:
(さすが花恋、散り際は潔いわ)

梨音:
(こ…これがエンパイアクラブの世界…)

向日葵:
(指詰めなどという優しい世界ではない…)

すすっと桐の台に乗った短刀が置かれる。

アリエル:
花恋さん、申し開きは御座いますか?

花恋:
ありません。 ただ一つお願いが御座います。

アリエル:
何でしょう?

花恋:
エリシアとそして昨日、わたくしめのメイドになった三人を宜しくお願いいたします。

ルゥナ:
(花恋…)

梨音:
ちょっと待って下さい! 

梨音:
花恋さんとアリエルさんの間に何があったかは知りませんが死んでなんとかなるものなどありません! 花恋さんに挽回のチャンスを頂けないでしょうか?

アリエル:
梨音様が花恋さんの助命を嘆願すると?

梨音:
はいそうです! どうにかできませんか?

アリエル:
ご主人様のご意見は?

ルゥナ:
アリエルさんは篠山家のメイド長の依頼を無下にしています。よって梨音ちゃんには一つ貸りがあると思いますが?

アリエル:
その通りですわね。

アリエル:
先日のメイド長打診に対してのわたくしのお断りの件を考慮し梨音様の加倉花恋助命の嘆願を受入れましょう。 花恋さんのわたくしに対しての不義について不問といたします。

花恋:
篠山梨音様、並びにルゥナ・デルポール様、この御恩、加倉家当主、加倉花恋、一生忘れません。

梨音:
良かった…。

アリエル:
花恋さん、ご盟友お二人のおかげで首の皮一枚で命が繋がりましたわね。その命、盟友の為にも大切にするんですわよ。わたくしの元ご主人様。

花恋:
はい肝に銘じます。

アリエル:
エリシア、ご当主のお召し替えをお願いしますわ。

エリシア:
畏まりました姉上!

ルゥナ:
(命がけの様式美? これで篠山家が第一位、デルポール家が第二位、対して加倉家は第三位になると…順列づけね…)

梨音:
(アリエルメイド長…怖い…)

エリシア:
ご主人様のお召し替え終わりました!

花恋:
どうかな?

愛里栖:
ハンドガンが二丁、コンバットナイフx2、投げナイフx1、替えのマガジンがたぶん6本? ハンドグネレードx2かな?他にも色々装備してそうだけど、例えばテープ式の爆薬とか…単分子ワイヤーとか…

郁恵:
防弾のブラパッド、本当に存在するんだ郁恵初めて見た。 上着は防弾ベスト三枚重ねとか無いわ~って感じ? スカートもアレ特殊繊維。爆発物防御とか意識してる装備だよね。 ストッキングだけは市販品か…けっこう安物。

美里:
さすがに美里でも擁護のしようが…あれが加倉家のご当主でお嬢様…

まろん:
まろん達のご主人様があんな装備を…まろんたちはやっぱり最前線送り、それも単独部隊での潜入拠点制圧戦?とか生還率がほぼ無いという…

エミリー:
おいおい夢結さんよ、アンタのお姉さまどうなってるのさ…

夢結:
いや~なんていうか、お姉さまの「私服」だとあんな感じというか…あはは…ほら武装勢力が跋扈してる市場とかで普通にご飯食べたり?お茶したりするには…ねえ…銃撃戦や爆破テロなどまさに日常茶飯事だったんで…軍服やメイド服だとすぐにスナイパーから狙撃がされるし…

梨音:
花恋さん! クール&セクシーというんですか? とってもカッコイイです。でもその中に女の子らしいリボンやレースなどのキュートさもあるし! 品もあるし! とっても梨音は好きです! 似合ってます! 

花恋:
そう? 本当に? 嬉しいな~♪ 黒って久々だから心配だったんだ! ありがとう!

エリシア:
良かったね…一人でもファッションとして見てくれる理解者がいて

向日葵:
(まさかお嬢はアレが…どんなものか思いもしませんよね。 お嬢様が汚染されないように私が御守りしないと……。 コレが夢結とペアでトルコ反政府武装勢力を震え上がらせた全身武器庫のキリングマシン…緋色の弾丸…スカーレットバレットの花恋)

アリエル:
でわ改めて! 第一回 EmpireClub EHDEN メイド長会議を再開いたしますわ!

梨音:
あのっ! EHDENはルゥナお姉ちゃんのクラブで、梨音達は関係ないというか…あのもしロゴと名前の件だったら、ロゴのデザインは向日葵なので名前は梨音がふざけて付けただけだし…その…標章登録などもしておりませんのでご自由にお使い下さい! でわ! 何もなければ梨音は…

花恋:
花恋だってアリエルさんに詫びを入れる為に来ただけであってなんでルゥナのクラブのメイド長会議に参加する必要があるのさ

ルゥナ:
花恋…このルゥナが巻き込まれているのに、Forest所属の花恋が巻き込まれてないわけないでしょ? 

花恋:
グギギィ‥否定できない自分がいる…

ルゥナ:
梨音ちゃん、あのチャットルームのロゴにつかった向日葵ちゃんの「エンパイアクラブ風ロゴデザイン」というのが、そもそも梨音ちゃんが共有オーナーをするクラブのロゴとして向日葵が作ったものだったとしたら? そしてEHDENって名前を付けるときに向日葵ちゃんは「どんなクラブ名にしましょうか?」と言いながら梨音ちゃんと相談してきめてない? だから名前もエデンではなくエーデンで実際に色々な逸話や願いや思い入れがあのクラブ名にはある。

よって向日葵ちゃんは「コノタクラミ」に最初から噛んでいる。

梨音:
向日葵…ウソだよね? そんな事ないよね?

向日葵:
ゴメンナサイお嬢さま…

梨音:
!!!!!

ルゥナ:
そしてこの企みの中心にいるのは、大嵐を起こす大気の大天使、その白いヒラヒラしたメイド服をきている堕天使様じゃないかしら? ちなみにフランソアさんにアリエルという名前の語源を教えてもらったんだけどね。 なんか天使といっても色々いて、その中でアリエルという天使はけっこう禍々しいわよ。 これはルゥナの予想だけどエリシア経由ですみれもかなりこの「大嵐」に巻き込まれていると見ていいわね。

アリエル:
エリシアとわたくしが姉妹だということはすみれさんは昨日「初めて」知りましたわ♪ ちなみにわたくしとすみれさんは一緒に育ったのでルゥナさん達よりも長いお付き合いの妹分になります♪

花恋:
昨日って…そしてアリエルさんの妹分‥‥花恋達より長い…

梨音:
こ…これがエンパイアクラブの世界…


梨音:
いつの日かと おそれていた
いつの日かと 夢みていた
心めざめ つばさひろげて
旅立つ日 エーデン

おのれつなぐ 鎖断ち切り
心しばる 闇を切り裂く
光のクラブ エーデン

めざせ はるかな地平

さらば やさしき日々よ
もう~ もどれない
もう~ かえれない
エンパイアクラブ~エーデン…チ~ン♪

向日葵:
なんですかそれ?

梨音:
太陽の牙ダグラム「さらばやさしき日々よ」

向日葵:
お嬢さまの事ですからアニメの主題歌ですか?

梨音:
そう…梨音がココロの底から愛する作品だよ

向日葵:
そうなんですか…

エリシア:
梨音ちゃんがよりによってダグラムを愛してるとは…すみれと「ココロの友」になれるな。

さらばやさしき日々よ

フランソア:
なんで逃亡を許したの!

紅葉:
里緒菜のコーヒーを飲んでエンゼルフレンチでも食べて落ち着きなさいませ。

ランソア:
紅葉はフランソアにドーナッツ食べさせて里緒菜のウィンナーコーヒー飲ませれば怒りが収まると思ってる!

紅葉:
実際収まりますでしょ?

フランソア:
大体オカシイと思った! レセプション終わってもご主人様がいないし! 詩織さんも挨拶に来ないし! まあさすがに疲れてたから寝たけど!

里緒菜:
途中、レセプションの最中でさえ船こいでましたものね。 後、一応言っときますが「ご主人様」は今はフランソアさんなんで…

フランソア:
ふぅぅぅうぅうう!(威嚇)

萌香:
最後のメイド長命令だと…詩織さんから言われまして‥‥離陸許可を…

里緒菜:
たしかにレセプションが終わるまでは詩織お姉様がメイド長ですよね。

フランソア:
とりあえずB52戦略爆撃機(注1)を乗務員ごとあるだけ買って!ケープタウンに戦略爆撃してご主人様ごと灰にする!

悠里:
そんな必要ありませんわ!トリオンファン級(注2)原子力潜水艦(SSBN)からM51 (ミサイル)を叩き込みます! TN 75熱核反応弾頭16発! MIRV弾頭飽和戦略核攻撃であんな小さい国など地図から消滅させますわ!

紅葉:
たしかに昨日の会議でメイドの人権を認めない国とは戦争も辞さないと決議はしましたが…今回の標的である瑠莉さんはそのメイド人権確立派の中心人物ですわよ。大義名分が立ちませんわよ。

里緒菜:
それ以前に無関係な一般市民を巻き込むのは止めて下さい!

萌香:
(本当にこの二人なら出来るから怖いわ~)


注1:ボーイング B-52 ストラトフォートレス
(Boeing B-52 Stratofortress )は、ボーイング社が開発した、アメリカ空軍の戦略爆撃機。愛称のストラトフォートレス(stratofortress)は「成層圏の要塞」を意味する。

注2:ル・トリオンファン級原子力潜水艦
(Le Triomphant class submarine、Les sous-marins du type Le Triomphant)はフランス海軍が現在保有する戦略ミサイル原子力潜水艦。

フランソア:
一晩あけて各国の世論の状況は? 

悠里:
概ね予想どおり。西側各国と中東、アフリカ諸国の世論は賛成に傾いています。 当然反対賛成両方はありますので国の方針としては議会での討論を待たなくてはならないのですぐには動きはありませんわ。 あと一部それで儲けている違法な民間軍事会社などは無反応

紅葉:
それが自由民主主義の正しい姿ですわね。

悠里:
問題は南アメリカと中央アジアですわ。 中央アジアの武装勢力は現在大量のバイオメイドを戦線に投入しておりますし、南アメリカも各派閥の紛争の戦力の主体は戦闘バイオメイドです。 軍事政権がほとんどなので、即時に反対を表明。 今回の議長を含む評議会メンバーも南アメリカの軍事政権をたよって亡命したようですわ。

フランソア:
まずは中央アジアと南アメリカ諸国を抜いた世界で議論をしてもらって大義名分を確立する。それを待つのでこちらからは動けないと。

紅葉:
その間はアヴァロンも動けなくなりましたからね。

フランソア:
あむまむ(フレンチクルーラーをぱくついてる) 
もしアヴァロンが下手に動くと折角メイド人権確立に纏め上がったオーナー連合がそれを撤回する可能性がある。 囲碁でいう「コウにもちこむ」()ってやつでしょ。ご主人様に囲碁を勉強させられたから知ってる。

紅葉:
瑠莉さんらしい手ですわよね。

注:コウにもちこむ
コウ(こう、劫)は囲碁のルールの1つで、お互いが交互に相手の石を取り、無限に続きうる形。無限反復は禁止されている。「劫」という語は本来仏教における非常に長い時間を指す

フランソア:
メイド秘書、メイド長、本日のフランソアの予定は?

萌香:
はい、只今紅森庵で行われている新Empire Club EHDENのメイド長会議がおわりましたら一度白山市のクラブの方でのご挨拶とご案内をしたいと、先方のマリエットメイド秘書より依頼がされております。そのあと梨音さんのリハビリを国立人工生命科学研究所で少しだけお願いいたします。

フランソア:
当然行く。まあカラダの動かし方だけだけどね。気を付けないといけないことも多いし

里緒菜:
その前に昨日うちのクラブに入った、メイド長付き補佐メイドの水菜とご主人様付きメイド補佐候補のイリーシャの面接をお願いしたいです。

フランソア:
あ…それは申しわけなかった。 昨日はできなかったからね最優先する。

里緒菜:
ありがとうございます。

悠里:
随分とご主人様らしいじゃありませんか、朝方からプールに叩き込まれた姫とは思えませんわね♪

フランソア:
あのさ! アレやめてぇ! 理沙に命令してプールに叩き込ませるとかどうなわけ?!
風邪引いたらどうするの!

悠里:
ちゃんとお時間に起きればよろしいのですわよ♪

紅葉:
くすすっ!

里緒菜:(小声)
なんやらかんやら言ってエンゼルフレンチ3つとウィンナーコーヒー飲み終わる頃には機嫌治るところがすごいよね…さすが紅葉。

萌香:
わたし梨音ちゃん達のこと見てくるから。 水菜達のことよろしくね

里緒菜:
はいわかりました。
 
SE:
ちゅんちゅん♪

水菜:
やわらかい…暖かい…甘い匂い…チョコレート?…マシュマロ?
…綿菓子…? うぅ…

里緒菜:
!! 水菜、どうしたの? なんで泣いてるの? 

水菜:
えっ水菜が泣いてる? あれ…涙がでてる…涙が胸に垂れてそれで起こしちゃったんですね…スイマセン

水菜:
お姉さまの胸の中で目覚めて、その安心というかなんか色々沢山幸せで満たされすぎちゃって? ココロの限界を超えて‥それで自然に涙が出たみたいで、驚かしてすいません。

里緒菜:
良かった…里緒菜との夜伽がイヤで悲しくて泣いてたのかと思って…

水菜:
何いってるんですか? 昨日はお姉さまはお疲れなの解っているのにワガママいって最初の夜だからって無理に言って抱いてもらったのは水菜の方だと思うのですが…?

水菜:
こうやって目を覚ましたら好きな人が目の前にいるのって幸せです…

里緒菜:
うぐっ! キラキラした目で見つめながらそんな事を言わないで…里緒菜また気絶しちゃう…

水菜:
ダメですよ~♪ ちゃんとメイド長のお仕事して下さらないとメイドのみんなが困ちゃうので。 えっと、でもお仕事おわって夜になったら…水菜いっぱいご奉仕しますので…それまでがんばりましょう?

里緒菜:
はいっ…里緒菜頑張らせていただきます…
(お姉さまの置き土産が強力すぎる…里緒菜が水菜に飼い慣らされるの時間の問題というより…すでに飼いなされている…)

水菜:
朝食は、昨日のレセプションであまったパンを貰ってあるんです! かなり高級なパンなので美味しいと思います! あとは目玉焼きとベーコンとこれも昨日頂いたポタージュスープがいい感じになっていると思うのでそれでいいですかね?

里緒菜:
はい!よろしくお願いいたします、コーヒーは淹れされて頂きます!

水菜:
はいお願いします!お姉さまのコーヒーは水菜が淹れるよりずっと美味しいので!

水菜:
シャワーさっと浴びてすぐに朝食作りますので、お姉さまはまだ時間はあるのでゆっくりでかまいませんからねぇ♪

里緒菜:
はいよろしくお願いします…

水菜:
くすすっ水菜は里緒菜お姉さまの補佐メイドというかシスターなので敬語なしでお願いしますぅ!

里緒菜:
はい…うっ!

鈴奈:
くすすぅ♪ かわいいです!

里緒菜:
!? うっ…。。。。

里緒菜:
なにこの標的を里緒菜だけに徹底的に絞った対里緒菜専用決戦兵器みたいな女の子…お姉さま容赦なさすぎです。

里穂:
あれ?なんでうさ子が小梅じゃなくて水菜の頭の上に乗ってるの?

水菜:
それはうさ子は水菜用のサポートエージェントAIドローンだからです。

ロッテ:
うそっ! だってうさ子がいないと小梅って…

小梅:
はい!ロッテお姉ちゃんが言おうとしている事はわかります!
うさ子が付属していない小梅など無価値です! うさ子に小梅が付属してるようなモノなので! うさ子がいなければ小梅はおこづかいさえうさ子に管理されているので何も買えなくなります! 小梅自体は掃除洗濯料理などはそもそもできませんし、うさ子こそが存在価値の全てです! しかしうさ子は水菜からの借り物なのです!

イリーシャ:
小梅、それ全然、自慢できないからな? 解ってるか?


水菜:
先生のお屋敷にいるときから小梅から目を離すと被害が発生するので…片づけたりするのは水菜の役目に自動的になるので…だから先手を打ってつねにうさ子をつけさせて…

小梅:
これぞ小梅の戦略の勝利!

水菜:
うさ子、小梅の事を蹴っていいから、マスターとして許可する

うさ子
ぴょおおおん!

小梅:
うさ子が蹴った!! それも飛び蹴り! ウサギだけに!

イリーシャ:
しかし先行して小梅が日本に行くことになったのでできるだけ周囲の方に小梅がご迷惑をおかけしない為にもうさ子も同伴させたんです。

ロッテ:
ようはお目付け役…

イリーシャ:
先ほどロッテさんよりこちらのAURORAの回線への接続を許可していただいたのでうさ子から話を聞きましたが、「そんな小梅」が剛史先生のクラブのGreenWood'sの一歳上の先輩達のお付きのメイドになって

水菜:
その先輩というのが、水菜達と一歳しか違わないのに、特務中尉と少尉で、さらにこのForest駐屯地に本拠地を置く士官、それも若手の中のエリート中のエリートだけで構成された元帥府直轄特務特別機動部隊の隊長と副隊長とかミリタリアメイドのまさにエースオブエースのメイド達…。そんな所に…顔面蒼白になりました…

里緒菜:
二人ともエンパイアクラブミリタリアの軍籍があるんだよね…下士官なんだよね二人とも階級は曹長だっけ?

イリーシャ:
はい。 小梅がどんな失礼を働いているのか想像しただけで…全身の震えが止まりません。 まずは今晩は遅いので小梅が住まわせていただいている隊舎の寮にいらっしゃるという副隊長の上原真理愛少尉に土下座を…明日、ご主人様との面接後、改めて水菜とこの小梅を三人で隊長執務室へ…首を差し出しいに行く所存です!

小梅:
うさ子! 髪ひっぱらないで! いままで我慢したからってそれは無いでしょ!

イリーシャ:
あの…死に装束を3つ用意いしていただきたいのですがありますでしょうか?

里緒菜:
無くは無いんだけど、さっきエリシアからも花恋のサイズで注文されたけどなんなのよウチは…えぇぇ…

ロッテ:
すみれと真理愛や部隊の先輩達には小梅はとても可愛いがられているからGreenWood'sの先輩メイド達にもそうだし

里穂:
だから大丈夫だと思うよ?

イリーシャ:
とりあえず水菜の荷物を里緒菜さんのお部屋で解いたらイリーシャは本日は小梅の部屋に泊まるので。

里穂:
だったら明日、寮で朝食は食べさせてもらえるだろうから、その後の時間に迎えにいくね

イリーシャ:
お願します。

小梅:
うさ子~髪が抜ける~ハゲになっちゃう~! やめてぇぇ!


水菜:
これがお部屋…

小梅:
やはりForestは全てがオカシイ

うさ子
ぴょん…

イリーシャ;
これを部屋と主張するのは詐欺です!

ロッテ:
いや詐欺じゃない上を見てみよう!天井があり壁もある!ちなみにガラス部分は自動洗浄だから!

里穂:
屋上もあるし行ってみようか

イリーシャ:
今屋上っていいましたよね? お部屋には屋上はありませんし! 部屋の中に木が植わってませんから!

水菜:
これ、水菜がこなくても、詩織さんとお二人で住む為のお屋敷…お部屋? ですよね‥‥? ええぇ…

里緒菜:
なんか改装したらこうされちゃって‥

小梅:
やっぱりForestはオカシイ…

水菜:
本格的な室内庭園にライブスペース、クラブのサロンなみのバーコーナーにソファーとテーブル…上からみるとプールの大きさがわかる‥大きい…そしてこの大きさのガラス…これ強化防弾ガラスだよね、それも二重化三重化? じゃないともたないよね…いくらするんだろう…

ロッテ:
ちなみに植木などは全部化学土壌をつかっていて散水などもうちのメイングランドAIのプロセルピナが管理してるから手入れはいれらないよ。 枝落としとかもドローンでやるので。 掃除も外部はドローンです。 プールも基本的なドローンがするけど。

水菜:
水菜は室内だけの担当ってことですね…まあ室内もとても広かったですけど。

イリーシャ:
総フローリング張りの屋上とか…

ロッテ:
あくまで2階部分だからね

里穂:
ほらうさ子は気に入ってるみたいよ? あははは……

小梅:
やっぱり根本的にForestは全部オカシイ…

水菜:
あの里緒菜お姉さま、本当にこれお一人で住むおつもりだったんですか? 

里緒菜:
…はい…というか本当はどうしようかととても悩んでた…。
一人だと怖いので…寂しいの苦手なので。 だからメイド長執務室のソファーで寝ようかと本気で思ってました。なので水菜さんが一緒に住んでいただけるのはとても助かります。

小梅:
こんだけ広いお屋敷だと一人だと怖いかも…

里緒菜:
小梅ちゃん、いちおう部屋だから、お屋敷じゃないから‥

小梅:
まだそこにこだわりますか…

イリーシャ:
ということで…水菜…がんばれ。

小梅:
うんまあ水菜ならどうにかなる! 小梅は信じてる!

水菜:
えっ? 二人とも水菜を見捨てるの? 三人の友情ってその程度の絆なの?

イリーシャ:
だって当分の間はイリーシャは小梅の部屋に居候だし。

小梅:
小梅は明日からは先輩達の小侍従のお仕事あるし。

水菜:
うさ子は残ってくれるよね?

うさ子:
ぴょん!

水菜:
何そのロンゴミリアド・ドローン小隊作戦隊長? その仕事が忙しいから無理ってなに?

ロッテ:
あーうちの部隊って学習型エージェントAIドローンが多いんだ、それでチームというか小隊ができてて、小隊長はすみれちゃんのくま太、小隊副隊長がアリエルのにゃん太、そして小隊作戦隊長、まあ作戦参謀だねがこのうさ子、情報長が花恋のぴよ吉、そこにロッテのちゅんぴ1号から4号とか、多脚戦車のAI達やレイラの偵察ドローン部隊とかも所属してて規模がかなり大きい小隊なんだ。 外部支援部隊でヴェルさんのキュロちゃんや番兵くんRX、スポットくんなどもいるし。

水菜:
…そんなことマスターの水菜に全然教えてくれてなかった…

うさ子:
ぴょん!

水菜:
軍事機密って‥‥

里穂:
ということでお姉さまとお屋敷…じゃなかったお部屋よろしくね♪ でわ二人は隊舎の方へ送っていくから

水菜:
今、里穂お姉さま、お屋敷っていいましたよね!

イリーシャ:
はいお願いいたします!

里緒菜:
あのさ、時代は機械化だよ! 全自動食器洗濯乾燥機と全自動洗濯乾燥機はあるから、あとはお掃除ロボットとか買うから! あと自動調理器だっけ? もそろえるから! メイド長になってお給料あがったし!

水菜:
それって家事技能しかない水菜のメイドとして存在意義ないですよね…

里緒菜:
ひぃぃ! いやそんなことないから! 水菜は里緒菜と一緒に居てくれるだけでいいから!

水菜:
…だったら首輪と鎖でもつけて、地下室にでも放りこんで、餌だけくれれば、時々気が向いたらシバクとか…それで‥

里緒菜:
それはとても魅力的な提案…じゃなかった! そういうでなくてですね!

水菜:
水菜は里緒菜お姉さまにもう一度会う為にメイドになったんです。 家事をがんばって練習してメイド学校へ先生に行かせてもらって。 それでやっとメイドになれて、Forestに来れて…里緒菜さんにもう一度会えたので…だから水菜の目的はもう達したんです。 

なんかそれで今とっても満足しちゃってて…後の事とか全然想像を今までしてこなかったんで…それでこのお部屋みたら…すごいばーと頭の中が混乱しちゃって…。

急に燃え尽きちゃった的なというか戸惑ってるっていうか…

里緒菜:
何それ?
 
里緒菜:
水菜の正規メイド昇格とForest配属、ついでに里緒菜のメイド長昇格に! 乾杯!

水菜:
乾杯です…

水菜:
うわ…美味しい、甘くはないけど飲みやすい? 風味が強いなんだろう? シャンパンだけど明らかにちがう。

里緒菜:
これがドンペリというやつだよ! まあお姉さまのだけど、それもプレステージ キュヴェ
! お祝いの時は飲んで良いといわれているから!

水菜:
ドン・ペリオン、それは水菜でも知ってます。お高いですよね

里緒菜:
めちゃくちゃ高い! 詩織お姉さまの蔵酒だけどね。 お姉さまも里緒奈もお酒余り普段は飲まないし、さすがにドンペリを料理酒には使えない。今日はお祝いだし開けていいでしょう、そういう時は開けてって言われているから。

水菜:
ありがとうございます、というかメイド長就任おめでとうございます。 言い忘れてました。

里緒菜:
ありがとう♪

里緒菜:
お酒も入った事だし、さっき里緒菜にもう一度会う為にメイドになったっていったけど、昼間面接の時は「メイドになったのは誰かに仕えてお役に立ちたいからです」で言ってたじゃない? どっちが本当?

水菜:
いえ嘘はいってません「誰か」というのが最初から「里緒菜お姉さま」なだけです。

里緒菜:
えっ? どういうこと?

水菜:
今から4年少し前にインド洋の基地から詩織さんが救出したメイドを沢山運んだの覚えてます?

里緒菜:
うん覚えてる、もう機密解除されているからいいけど、クロトの子の秘密基地の掃討と囚われているメイドの救出作戦の時だね、里緒菜も愛理と一緒に救助したメイドをイージス艦Forestとクリスマス島のオーストラリア軍の輸送部隊に届ける為に参加していた。

水菜:
そうそれです。

水菜:
詩織さんが地下牢獄から救出したメイドの中に拷問で傷だらけで死にかけたメイドがいたんです。

里緒菜:
うん、けっこう多かったね緊急性が高い重症なメイドはヴェルちゃんの判断で里緒菜と愛理がクリスマス島まで運んで、そこからは日本へ輸送機でまさにピストン輸送だった。

水菜:
その時に詩織さんに毛布にくるまれた小さい女の子を里緒菜お姉さまが抱えて飛行機に運んだの覚えてませんか?

里緒菜:
あの時、本当にピストン輸送でなんども往復してたから…ゴメン

水菜:
あ‥すいません水菜が飲んじゃいました

里緒菜:
えっ一本飲んだの? それはいいけど‥水菜大丈夫?

水菜:
水菜はアサルトハイパーメイドなのでドラックスタビライザーですぐにアルコールは分解できます。 先生もいるからチップは安定してるし

里緒菜:
そうなら問題ないのかな?  それで里緒菜が抱えた中に水菜がいたと?

水菜:
そうです。その時水菜は度重なる慮辱でカラダはもう汚れ切ってて精神もボロボロで死にたいとしか思って無くて、なんで助けるんだろうって思ってて、飛行機に運ばれた時になんで死なせてくれないんだって泣いて。

里緒菜:
あっ…それは覚えてる。 赤い目だけどもっと髪が白くて痩せてて小さい女の子で…

水菜:
あの時はチップが完全に壊れてしまってたので、本来はこの色が正しいらしいです。
その時に里緒菜お姉さまが言った言葉が、「貴女は自分の命をイラナイかもだけど、他の誰かは貴女の命を必要とするから生きて」って…

水菜:
でもその時はその「誰か」が思いつかなくて、「そんな人いません」って言ったら里緒菜お姉さまが「だったら里緒菜の為に生きて!」って怒って…

里緒菜:
あ…言ったね…たしかに…

水菜:
水菜はカラダが回復したあと、フランスの先生の所で引き取られることになって、そこに詩織さんが数か月に一回きてくれて…保全機関の会合があるからってそのついでだと言ってました。 日本に詩織さんの代わりに残っている里緒菜お姉様のことはいつも教えてくれて、
今はどんな料理に凝っているとか、ケーキはこれとか、ファッションでこれが今は好きで着てるとか、最新のお姉さまのブレンドのコーヒー豆もお土産で頂いてたし、あとお姉さまが今はどんな年下の子と付き合ってるとか、音楽は何を聞いてるとかアニメは何が好きかとか、ドラマは今は何が好きで男優はこれがお気に入りとか、あと里緒菜お姉様をスマホで撮った最新の写真も沢山くれたし、仕事は今は何してるとか…

里緒菜:
えっ? ちょっとお姉さまが何だって?
 
水菜:
卵とベーコンはあるから…

里緒菜:(AURORAで里緒菜のみ見えてます)
(すいません悠里さん夜遅く…)

悠里:
(遅くなんてありませんわよ)

水菜:
ここがブレッドケースなのか、温度湿度も設定できる業務用、下が米櫃と…ほうほう

里緒菜:
(いやいやいや十分遅いでしょ? それに本日はレセプションがあって疲れていますでしょうし…)

悠里:
(夜の方が仕事がしやすいのです。邪魔が入りませんし、利佳子は今夜もホテル部で徹夜ですからメンドウを見る必要もありませんし、仕事に集中できますわ)

里緒菜:
(あーお偉い方沢山泊まっていますものねホテルに。でも無理しないでお部屋に戻って下さいね、またブースの作業机の下で寝るとか陽菜乃に怒られますよ‥‥)

悠里:
(あそこは落ち着くのです! いいじゃありませんの何処でわたくしが寝ても)

里緒菜:
(それであのですね個人的に悠里さんに調べてもらい事があって…本日入ったメイドの橋本水…)

悠里:
(里緒菜が欲しいのはこれでございましょう?)

SE:
びゅんとウィンドウが開く

里緒菜:
(!! あの里緒菜が最後までセリフ言う前に送りつけるとか! ってなんですかこの21753個のファイルとか! ええぇ)

悠里:
(連絡が遅いですわよ。 といっても仕方ありませんが。 それは詩織さん、優香前保安本部長、そしてわたくし、ドクターフィッツジェラルド、ヴェル、そして瑠莉元ご主人様が調べた、橋本水菜の解る限りの今までの人生の全てですわ。 当然この中には厚木でいっかい輸送機からネズミーランドへ行く為に車ごと降りた後の事は記録されてませんが、その直前まではドクターが報告を書いております。)

里緒菜:
(それって行動を含めて本当に全てって事ですね…)

悠里:
(数点ご注意がございます。 この中には彼女自身が到底知りえない情報も多数含まれています。よって、この情報内のことを彼女に伝えないこと。 つぎにこの内容に記載されている執筆者、先ほどの人たちですね以外には「知っている」ということさえ伝えない事。)

里緒菜:
(さっきのメンバーってようは最重要機密扱い、いや萌香さんやフランソアさん紅葉さえ入ってない…ってことは…その上? の機密レベルってことですか!)

悠里:
(その解釈で間違いありませんわ)

悠里:
(リアルスペース時間で読むのに数か月はかかる内容なので、最初のファイルの中に詩織さんが里緒菜にわかるように出来るだけ簡単にまとめたファイルがございます。そこだけ閲覧した後は、ゆっくり時間をかけて読み進めて水菜さんの事を理解していってください。)

里緒菜:
(はい…二万個を超えるファイル数それもこれ一つ一つが莫大な情報量みたいだし助かります)

悠里:
(最後にこれはわたくしからのお願いになりますが、里緒菜、水菜さんをこれからよろしくお願いしますわ。)

里緒菜:
(はい…)

悠里:
(でわわたくしは仕事にもどりますわ~♪ あ~忙しいですわ~前があの保安本部長だったので)

里緒菜:
(どうもありがとうございました。)

水菜:
AURORAでお仕事中ですか?

里緒菜:
うんゴメン、ちょっと明日の朝までに必要な書類のチェック忘れてて!

水菜:
だったらお仕事している間にお風呂とランドリールームとクローゼットルーム見てきていいですか? ついでにお風呂のお掃除とお湯溜めてきます!

里緒菜:
うん! ランドリールームにメイド服のドライクリーニングマシンもあるから! 

水菜:
わかりましたお姉さま♪ 行ってきます♪

里緒菜:
うんっ!

SE:
ガチャン♪(キッチンのドアが閉まる音)

里緒菜:
(エンパイアクラブミリタリア最重要軍事機密指定番号78145号 閲覧解除コードがゴーストパターンキー? 解除…できた。)

里緒菜:
(最初のファイルはこれだよねA00000001だから 中はっと、数個の文章ファイルに映像ファイル、里緒菜へ? 製作者はお姉さまだ… 悠里さんが言ってたのはこれの事かな?)

朋絵:
でへへ♪小梅は小梅で抱き心地いいよね!もふもふ~♪すりすり~!

小梅:
朋絵お姉ちゃんヤメテぇぇぇ苦しいい~! 鈴奈せんぱーーーい 助けてぇくださぁい~!

鈴奈:
小梅、すみれ禁断症状になった朋絵を我々はもう押さえられないんだ。 だからといってすみれの病室に朋絵をつれていきすみれをモフらせるとヴェルさんの迷惑になる。 もう小梅を朋絵に与えるしか我々には道は残っていない…犠牲になってくれ小梅…不甲斐ない先輩でスマン…

小梅:
鈴奈センパイィィぃ酷すぎます!

真理愛:
てな感じでみんなからとても可愛がられているから大丈夫よ

イリーシャ:
は…はぁ‥

SE:
ガンっ! 頭を雀卓にブツケルしずる

しずる:
どうか、あと一局だけ…お願いできないでしょうか‥‥

ルフィナ:
止めようよしずる…

しずる:
くま太さんにはともかく、うさ子さんだけには負けたくないんです‥‥しずるにも意地というのが‥‥

うさ子:
ぴょん!

ドロシー:
無理だと思う。 

真理愛:
まあうさ子の方は先輩を別の意味で「可愛がってる」けどね

イリーシャ:
…‥はぁ…

小梅
ちんじゃうぅ…

朋絵:
すりすりぃ~うへへへ♪ 小梅も良い匂いぃ~!
 
詩織:(動画)
(里緒菜メイド長就任おめでとう…録画でごめんね)

里緒菜:
これ録画日付が半年前…

詩織:
この映像を里緒菜が見る時には詩織はどんな形になるか今は解らないけど里緒菜の前から一度去っている事でしょう。えっとどうしても一年間くらい水菜の為に詩織は一緒に居ない方が良いからです。

この映像を見ているということは里緒菜がメイド長になり、水菜もメイド学校を無事に卒業して里緒菜の元へ配属されて里緒菜の「専属メイド」になっているはずです。

そして里緒菜はその水菜と周囲の異常性について気づいてヴェルか悠里さんに相談してこのこの資料群を貰ったのだと思います。

まず、水菜は里緒菜だけのメイドです。 ご主人様でない里緒菜に専属メイドがいるというのはオカシイ事なのですがそれを周囲は里緒菜の能力で普通は認識できません。

しかし里緒菜にとっては瑠莉さんもしくは、もうフランソアさんにオーナーが移っていればフランソアさんがご主人様なので、里緒菜がご主人様と言っている人を水菜は「ご主人様」と認識することはできますし水菜自身も疑問にも思わないのですが、マスター権限はあくまで里緒菜にあり、ご主人様命令などは里緒菜しか水菜には出す事ができません。 

そして水菜はどんな時でも「里緒菜の命令を最優先で実行します。」「マスター権限は里緒菜から普通のマスターの様に他に移管…譲ることはできません。」
水菜のとってのご主人様は生涯里緒菜一人です。

詩織:
水菜からは聞いていると思いますが、水菜は4年前に行われたクロトの子壊滅作戦の時に保護されたメイドであり、とっても特殊なメイドです。 遺伝子は詩織がもとになっているアルティメイド・ウリエルを製作する過程で作られた橋本研究所製のアドバンスドハイパーメイドの実験体の唯一の生存体です。

ただもとになった遺伝子は詩織のモノだけど大幅に変更されているのでクローンでも姉妹でもましてや子供でもありません。 これはさっき言ったウリエルという存在にも言えるるのですが。

その説明については別のファイルにアルティメイド・ウリエルの部分を読んでもらう事にします。

詩織:
今大事なのは、マスター権限を本来は得ることが無い里緒菜が水菜というメイドのマスターになっていること。それが発覚した場合は、これは重大なアポリロイド国際条約違反になり、里緒菜も水菜も双方メイドなので即時に破壊処分されます。…ようは処刑されます。
 
これはメイドには今は人権がないので。

つぎになぜそのような事態になったのかは水菜より聞き取りをした結果わかったのですが、水菜を救出し里緒菜と愛理が搬送するときに水菜は強く自殺を望んだそうなのですが、それを里緒菜はむりやり里緒菜のレアスキルであるブレインビルドで再構築し直し里緒菜の為に生きるように彼女の精神の根本部分を再設定したことが原因です。

詩織:
里緒菜が非常事態の救急救命行為とはいえ無意識に自分のレアスキルを使用し他人の…これはココロを自分の思うようにした罪は重いと詩織は思います。

彼女は「里緒菜の為に生きる」ことを「強制」されることでかろうじて「生きています」。
これは忘れないで下さい

私達は彼女のカラダとニューロチップなどの再生はDrフィッツジェラルドと瑠莉ご主人様の元できるかぎりのことはしましたが、上の根本の分である里緒菜の為に生存しているという条件を取り除くことはできませんでした。

詩織:
それに彼女はまさに何ももってなくて…身体は汚されつくされ、生きる気力もなくなっていた状態だったので「里緒菜にもう一度あって、お役に立ちたい」という「唯一の希望」にすがって生きることを決めました。 身体が回復し里緒菜がいるエンパイアクラブForestのメイドになる為に「全てをかけて」努力することが、「彼女の唯一の生きる活力」になりました

自分のシスターである里緒菜が行ったことなので、詩織は時々フランスのDrフィッツジェラルドの隠れ家に行き、彼女に里緒菜のことをできるだけ伝えました。

彼女は「里緒菜の為の女の子になりたい」と強い希望があったので、それにそえるようにいろいろ教えました。 それが良いことなのか悪いことなのか、そんなのは詩織にはわからいけど、それしか彼女の生きる意味の選択肢が存在しなかったのは事実です。

詩織:
最初は詩織とDrフィッツジェラルドしか話すこともできなかったので、アリエルが作ったうさ子といううごくぬいぐるみとトモダチになって少しづつ精神を回復していき、そのあと同じようにとても特殊な理由でDrフィッツジェラルドが保護した小梅さんとイリーシャとは話せるようになりました。 いまはメイド学校へ行けるほどどうにか回復しました。

詩織:
ご主人様である里緒菜に会う為に今、水菜はとても努力をしています。でも詩織達ができるのはここまでです。 これからは里緒菜を通して、水菜の「外的世界」は再構築されていくと思います。 その再構築に大事な最初の一年間は詩織は里緒菜と水菜から離れていようと思います。
 
水菜には里緒菜のことをご主人様ではなく「お姉さま」とよぶようにしつけてあります。 これは里穂も里緒奈のシスターなのでおなじく「お姉さま」とつけるようにしました。 
さらに里緒菜が「ご主人様」と呼ぶひとを同じように「ご主人様」と呼ぶようにしつけてあります。

詩織:
なるべく里緒菜が好きそうな年下の女の子になってると詩織は思います。 水菜もとても努力したから。

あとForestのことよろしくお願いします。 詩織がもどってくるまでは、水菜が恋人だから…よろしくね。

これで終わりです。

里緒菜:
何が簡単にだよ! 半分も意味わからないって! お姉様は里緒菜のこと過大評価しすぎです!
お姉さまは、どうせ里緒菜が心が痛むとか! 責任を感じるとか! 負担にしたくないとか! 勝手に考えて全部を里緒菜に隠れてやってて!

絶対に! 許せないぃいぃぃ!! 

お姉さまのスマホ!! 切ってるぅぅうぅしぃ! そうかまだ南アフリカについてないか! 衛星携帯電話とかなら、そうだご主人様ならAURORAでよび出せるはず! 
って電脳通信着信拒否にしてるしぃぃぃ!

ヴェルちゃん…!!着信拒否! 悠里さんも! 優香お姉さんは‥とるわけないか…
ふぅぅうううう!(威嚇)

水菜:
あのお姉さま…お風呂が入りましたけど…どうされたんですか?

里緒菜:
ふぅぅ‥‥いやちょっと…ふぅ…落ち着いたら行くから先に入ってて

水菜:
あのメイドの服のドライクリーニングの取り扱い方が…

里緒菜:
‥‥わかった一分だけたったらいくから…

水菜:
はい…さきにランドリーコーナー行ってます

里緒菜:
最初は恥ずかしいから別に入るって言われたから許したけど
これ待ってる方は…精神力が…地獄だ…

SE:
がちゃん♪

水菜:
あの…大変…お待たせしました…

里緒菜:
!!!!

SE:
ばんっ♪(ベッドに後ろへ倒れこむ)

水菜:
えっ! お姉さまぁ!

里緒菜:
あれ…? 里緒菜どうしたんだっけ…?

水菜:
なんか水菜の事見たらそのままパタンってベッドに、気を失って。 たぶん疲労が限界になったんだと水菜思います。 今夜はレセプションとか色々あって、そんなお疲れなのにご無理言って最初の日だから夜伽をさせてもらおうなんて水菜がいけないです…ごめんなさい

里緒菜:
いや…その違う…

水菜:
違うって?

里緒菜:
水菜さんがとてもその…魅力的で疲れていたこともあるだろうけどいっきにショックをうけて気を失ったというか…すいません。 どれくらい寝てた?

水菜:
30分くらいです。 それと、謝って貰らわなくても良いというか…謝るのは水菜というか…

里緒菜:
って里緒菜なんで裸なの? 水菜さんも裸なんですか? もしかして…事後?

水菜:
いやまだしてませんが…さすがに水菜も…精神ぎりぎりだったんで‥そのバスローブは脱がせていただいて…お姉さまの裸を拝見はさせていただいたというか…

里緒菜:
いや別に観ていただいて構わないですが…そうですか…

水菜:
あのそれで気持ち悪いとか、すっごく眠いとかないですか?

里緒菜:
なんか仮眠した感じで頭すっきりしてるというか…

水菜:
たしかに健やかに寝てる感じだったのでヴェルさんに連絡しなかったんです。

水菜:
あの…それでですね…もしお姉さまが大丈夫なら…水菜もかなりギリギリなのでこのままだと襲いかかるので…軽くでいいので…その夜伽をさせていただければと…

里緒菜:
はい…とてもガマンしてたんですね…わかります…そうだよね…どのようにしたらよろしいですか?

水菜:
う~ん…う~ん…どれをしようかな…あれもしたいし…これも…

里緒菜:
水菜さん、今夜だけじゃないから…焦らないでも…そうだ、軽いのだったら抱き合ってお互いを指でとかじゃダメでしょうか?

水菜:
そうですね…毎日あるんですよね‥でわ初日はそれで・・・

里緒菜:
…(毎日する気なんだ…)

水菜:
ちゅううううぅぅ! お姉さまぁ~! 愛してます…ずっと会いたかったです…やっと…お会いできました!

里緒菜:
うっ!!! いきなり…! ちゅうぅ…わかったから‥うぅぅ!

水菜:
水菜…ダメかも…抑制が効かない…かも

里緒菜:
ちょっとまって!

里緒菜:
あぁぁんん! ダメ! 乳首とクリと中と同時とか無理ぃ! これじゃ里緒菜が水菜のこと…できない!

水菜:
はぁはぁ大丈夫です…水菜は自分でして…お姉さまがイクときに一緒にイきますから、お姉さまは‥イって下さい!

里緒菜:
ならもうイくよぉ!

水菜:
はいぃ!

里緒菜:
あぁぁあぁxxxxxxxxxx! 

 里緒菜:
あぁん!あぁぁぁ! あぁxxxxxxxxxxあん!

水菜:
イクっ!いくぅぅ! xxxxxxxxxxx! あんっ! あぁ…‥

水菜:
はぁ…はぁ…夢にずっと…みてた…里緒菜お姉さまの胸の中だ…

里緒菜:
うん…

水菜:
水菜…やっと…ここに来れたんだ…水菜の…約束の地…

里緒菜:
うん…水菜はがんばった…良く来たね…Forest…へ…

水菜:
はい‥お姉さま…

里緒菜:
もう…ずっと…里緒菜と一緒に居ていいからね…

水菜:
はい…だって…ここが水菜の目的地だから…水菜の…居場所だから…

里緒菜:
うん…

里緒菜:
明日からもその次もずっと‥一緒だから…今日は寝よう…

水菜:
はいお姉さま…おやすみなさいませ…

里緒菜:
おやすみ水菜…

えんぱいな日々(本編) 第五百六十五話 Bull's Eye エンディングテーマ曲
PROMISED LAND

えんぱいな日々(本編) 第五百六十五話 Bull's Eye 後半 END