えんぱいな日々(本編) 第五百六十六話 Lion 前半 その5

 
まろん:
わからないのでその全部のせ?で

しずる:
…畏まりました姫さま…

SE:
ピッ!(しずるの決裁音)

夢結・ドロシー:
よっしゃ!

まろん:
しずるお姉ちゃん、ありがとう!

しずる:
どういたしまして姫さま…。 でもしずるのお小遣いがもう‥

夢結:
しずる姐、ごっちゃんです! あとはドロシー姉さんよろしく頼みます!

ドロシー:
ちゃんとしずるはドロシーが「飼う」から心配しないで! しずる~チョコバナナといちごホイップで半分こしよう♪、私が出すから!

しずる:
それでよろしくお願いします。
(これ本気でしずるを飼う気だ…夢結めドロシーを使ってしずるを縛りにきたか)

ドロシー:
はいっ!

SE:
ピッ!(ドロシーがスキャナをつかって電子機器を操作、代金を支払う音)

クレープ屋のお姉さん:
はいデラックス全部のせクレープ、いちごホイップ、チョコバナナございますわね♪

まろん:
はい、お姉さん、お願い、します!

お姉さん:
只今すぐ作りますわ

小梅:
これでしずるお姉ちゃんの自由は完全に無くなったね

うさ子:
ぴょん!

イリーシャ:
夢結、いやエミリーも共謀しての策かな。 どちらしてもかなりのやり手だ。まろんの安全な立場を確保する為には手段を問わないと…

美見:
水菜は小梅と先生のお屋敷で一緒だったんだよね?

水菜:
はい、そうです美見は美里の双子の妹で剛史先生のクラブのグリーンウッドで研修中で小梅とトモダチと…

小梅:
それでこのみるくも入れて、学園のC組では成績は下から、ドベ、二位、三位でクラスの三バカトリオです! あと一緒につるんで遊んでることが多いし仲良し

みるく:
みるくも美見も小梅も体育とかも苦手だし

美見:
実習系の成績も惨憺たるモノだし。

小梅:
本当によかったよ、水菜とイリーシャがいないと勉強を依存できる相手がいなかったから悲惨だったんだったよ。 よって三人まとめて宿題とかテスト対策とかお願いします

美見・みるく:
お願しまーす

水菜:
水菜もイリーシャも転入試験A組だったんで‥‥カリキュラムの進度が違うし…

小梅:
水菜とイリーシャならどうにかなる!

水菜:
何ズルしようとしてるのかな? うさ子、マスターとして制裁を許可する

うさ子:
ぴょん!

小梅:
痛い~うさ子!髪引っ張らないで!

イリーシャ:
まさに西遊記の緊箍児(きんこじ)うさ子、問題児の孫悟空小梅を抑える三蔵法師水菜の定心真言(じょうしんしんごん)…マスターの制裁許可命令

水菜:
まあ里緒菜お姉さまも合同でテスト勉強会とはしてたそうなのでテストの時期になったらForestの図書室でみんなでやりましょう。でも日々の宿題とかは自分でやらないと勉強にならないので。

美見:
うん…そうだね…

みるく:
そういえば、水菜とイリーシャは小梅と同じってことはフランスのメイド学校を卒業してForestに来たんですよね? メイド学校での成績は?


解説:葛城みるく
葛城みるくは現在はEmpire Club Forestのカフェテリアで研修を受けてます

イリーシャ:
イリーシャが次席で水菜が首席。二人ともオーナー補佐メイドの為の特別カリキュラムを受けてたので小梅より後に卒業になったんだ

美見:
えっ! 主席と次席?

みるく:
あのイギリスと並んで最難関のエンパイアクラブ・フランス欧州本部のメイド学校で? だから研修無しでメイド秘書課の補佐メイドに配属になったんだ納得です。

小梅:
小梅なんかドベでどうにか卒業したのに、この二人はとんでもなく優秀なの! だから小梅はこの二人にずっと今まで依存して生きてきたの!

美見:
なるほど…自分で何もしなくても二人が全てやってくれてたから‥小梅みたいな存在が生成されたと‥美見もお姉ちゃんが優秀だから依存してるしわかる。

みるく:
………わたしもある意味、同じだし。

みるく:
メイド学校の主席と次席といえば、すみれさんと真理愛さんもそうじゃない? そのお付のメイドしてるのに、あの二人には小梅は依存しないというか、結構がんばってるよね?

小梅:
うん…どうにかお役に立ちたいんだけど、メイドとして圧倒的に技能がなくてとても悩んでます。 お二人共すごくカッコよくて…強くて仕事できて頭よくて可愛くて綺麗で優しくて気さくで楽しくて先輩達みんなから愛されてて信頼されてて、上の先輩からも可愛がられてて…うぅ‥

美見:
あぁ~なるほど…憧れてると? お二人の事、好きなんだね。

小梅:
うっ…はい…はぁ~(溜息)

イリーシャ:
しかし…あのお二人はちょっと特殊というかスゴすぎるぞ? あらゆる意味で…

小梅:
わかってる。 うっ‥憧れるなんてとても失礼だと思うくらいすごい先輩だから、だからこそ普段の周りのお世話とお手伝いとかくらいは…でも今の小梅じゃ何も力になれなくて。

水菜:
そういうメイドの技能を上げたいってお願いだったら水菜、力になるよ。 お二人だってちゃんと小梅が出来たらその気持ちは通じるとは思う。 それが誠心誠意お仕えするって事だから。

うさ子:
ぴょん。

小梅:
うん…水菜もうさ子も力を小梅に貸して

みるく:
ねえそういえばまろんも学園に来るんだよね? 文房具とか買ってたし。
でも勉強大丈夫なのかな?

美見:
一般生活の知識もああでしょう? それはみんなで少しづつ教えていけばどうにかなるけど‥

小梅:
これは三バカが四バカに!

水菜:
あのね小梅、勉強も出来るようにならないとすみれさんと真理愛さんの力になれないんだからね? 学業はあらゆる物事の基礎なのよ?

小梅:
…はい。

夢結:
うちの姫さまですが勉強については問題は無いかと、先ほど受けてきた転入試験の結果は、A組で、あと内部情報だけど、転入試験の成績は一位が水菜、二位うちの姫、三位がイリーシャ、四位エミリー、五位がアタシ。 水菜と姫の差は感想文の評点。後は二人ともマークシート部分は満点だったそうです。

小梅・美見・みるく
えっ‥‥

イリーシャ:
うっ…万年二位がくずれたか…

まろん:
試験勉強と転入試験、楽しかった! 

夢結:
一夜漬けだけどね。

小梅・美見・みるく
えっ‥‥うそ‥‥

水菜:
勉強楽しいか、A組ならクラスメイトだね。 よろしくねまろん

まろん:
よろしく水菜、そしてみんな学園でもトモダチよろしくお願いします

他:
よろしく

その6へつづく