えんぱいな日々(本編) 第五百六十八話 BLAZE UP 前半 その11

 
小梅:
話を聞くから移動するって着いてきましたけど…このお部屋は?

真理愛:
VIPプレイルームだけど?

小梅:
あのぉっ! それは! 小梅は先輩達に告白して、シスターにしていただきたいと思ってますし! その暁には処女を捧げて可愛がっていただきたいというか、是非していただきたいと思ってますが! 最初はその出血とかありますし! 色々処女には準備が必要でしてとくに明日は学園の登校日ですから、下着とかもそれようのを用意しとかないと、血でよごれて…

真理愛:
あの…小梅落ち着いて? 何いってるの? すみれどう?

すみれ:
大丈夫、さすがにここまでカメラや盗聴器などはしかけられてない。 安全よ。

小梅:
カメラ? 盗聴?

すみれ:
このクラブというよりビル全体や周囲の施設。国際会議場や国際展示場や人工科学研究所やショッピングモールや博物館や…まあ白山市の街中といっていい。そこら中にネットワークカメラやネットワークマイクがあるの。 オーナーの梨音がすみれみたいなものなんで、つねに梨音の目であり耳になるんだけど…真面目な話をするなら、他人に聞かれたらイヤでしょ?

このVIPルームはサイトが完成するまではすみれが鍵を借りていていつでも使えるの。資料撮影などにも使うからね。梨音もさすがにプレイルームの中まではマイクやカメラは仕込まないみたいね。会員への信用問題にもなるし

小梅:
盗撮カメラ? 盗聴器? 町中に? そうなんですか…はぁ…そういえば梨音ってすみれ先輩なみの電脳ウィーザードなんですよね? 梨音から説明受けました。本人は「ネットライナー」っていってましたけど。同じですよね?

すみれ:
電脳ウィーザードの分類名というか異名だから、同じと思っていいよ

真理愛:
それで小梅、いろいろぶっちゃけちゃってるけど‥ちょっと可愛そうだから、ソファーにでも座って一回落ち着いてから「やり直し」ってことでいいかな?

小梅:
先輩達…お願いです…小梅の事…ここでコロシテ下さい…生涯初めて人に好きになり、お付き合いしたいと思って‥その二人同時とかいうので色々悩んでたんです…でも気持ち押さえられなくて…そんな気持ちだったのに…もう全部台無しにしてしまいました…全て失いました…小梅…もう生きてられません…

すみれ:
あ~すみれ集中してから何も聞いてないよ! うん!

小梅:
すみれ先輩のそういう優しさは傷に塩酸ぶちまけてるだけです

すみれ:
……うっ

すみれ:
まあほら!まずは 夕食食べてないし! みんなは二次会いってるけど! 今夜は賄いないし! ご飯注文しよう! 角のファミレスだけどね。さすがに24時間美亜さん達に対応させるわけにいかないし。このタブレッドで注文すると決済されてデリバリBOXへいれてくれて、なんと自動でこのルームで配達されるのです! 無駄にハイテク!

小梅:
すみれ先輩ってそういうの好きですよね。

すみれ:
ちなみ食事代は今回のサイトの作成費の中で出るので何食べてもいいよ。 まあファミレスだからたぶん冷凍食品だけど!

小梅:
真理愛先輩何食べます?

真理愛:
こうなったらいいモノ食べよう! ステーキセット!

すみれ:
すみれうな重!

小梅:
小梅はハンバーグエビフライオムライスセット!

すみれ:
飲み物は冷蔵庫にあるし。おしこれで! ぽちっとな!

〇夕食後

小梅:
これうちのお兄ちゃんが好きなアニメの主題歌ですよね! こないだすみれ先輩が観てた!

すみれ:
そうガ〇ガイガー! さあ小梅も洗脳されるのだ!

小梅:
あはははっ!

小梅:
なんとう…歌詞!!

真理愛:
我がロンゴリアドの部隊テーマソングだ!

小梅:
涙で渡る血の大河…夢みて走る 死の荒野…

たしかにサイボーグ戦士‥‥

地獄の死者‥‥ひぃぃい!

戦い忘れたヒトのため…

真理愛:
こんどForestの舞台借りて部隊みんなで歌うから!

小梅:
それ小梅も?

真理愛:
当然! すみれの隊長命令だから

小梅:
実は小梅、さっき先輩達の歌を聴いてこの曲が歌いたくて仕方ありませんでした!
小梅行きます!

真理愛:
行け~!

すみれ・真理愛 コーラス
sister’s noise… I find it out…

すみれ・真理愛 コーラス
sorrow of your heart… I shoot it down…

 
sister’s nois


ガバッ!

真理愛:
小梅?

小梅:
先輩…いや…お姉さま達。 小梅に…チカラを下さい。

すみれ:
チカラ?

小梅:
はい…たぶん大きな波が…洪水のように…小梅達に打ち寄せて全てを飲み込もうとします。 その時、お姉さま達は当然、小梅の妹の水菜もイリーシャもまろんもスリエルも梨花も…多分戦う事になります。 その時にあの子達を守れるように…小梅もあの戦場に戻りたいです。 でも…正直いって今だって怖いです…でもお姉さま達と一緒なら…

小梅:
今回の特訓で良くわかりました。小梅は水菜やイリーシャみたいに器用ではないです。
「お手伝い」としてのメイドの真似事はどんなに頑張っても無理です! お姉さま達も聖理愛先輩も美味しいって食べてくれたケーキだって、聖理愛先輩やまり先輩が見本で作ってくれたケーキの方が何倍も美味しいです。

小梅は「お手伝いの為」メイドではなくて「戦う為」のメイドです!

だから、お姉さま達や妹達を守って戦いたいです。

すみれ:
…………知ってたんだ。

真理愛:
どういうこと?

小梅:
小梅は…先生を暗殺しようして詩織さんとエステル様に敗北し暗殺に失敗する前は、ヴィクトリア女史の暗殺部隊ブラックハウンドのアサシンメイドだったんです。

真理愛:
アサシンメイド?

その11へつづく