えんぱいな日々(本編) 第五百六十九話 BLAZE UP 中編 その4

 
わいわい♪ きゃきゃ♪

小梅:
聖理愛お姉ちゃん、なんでバレーボールで4人も保健室へ運ばれるんですか? これバレーボールですよね? 鈴奈先輩と朋絵先輩、ルフィア先輩、しずる先輩…大丈夫かな‥

聖理愛:
小梅、貴女も進級するころには馴れるわよ。

ドロシー:
しずる…宙(そら)の彼方から試合を見ていてね…

小梅:
ドロシー先輩、しずる先輩は死んでませんから! クレア先輩と夏帆先輩が大丈夫だと…

エミリー:
小梅、聖理愛先輩の事はお姉ちゃんになったのね

小梅:
はい、真理愛お姉さまのお姉ちゃんなので!

夢結:
うんで隊長さんよ作戦は?

梨音:
まず前回の三年の対戦と同じように司令塔を潰す。攻撃目標としてはプライマリーターゲット(最重要目標)がすみれ先輩、セカンダリーターゲット(第二目標)が真理愛先輩。 こちらは夢結とみるく、美里を中心に拾って、まろん、水菜、梨音の順で最大火力をもって殲滅する!

水菜:
聞いてると絶対にバレーの作戦ではないですね。

みるく:
水菜、そういう貴女も前の前の試合でしずる先輩を保健室送りにしてるからね!

美里:
お姉さま達スイマセン…「ヤ」らなければ「ヤ」られるんです…。

まろん:
うふっ! がんばる♪

郁恵:
あの一年達、前の試合でボールを3つも破裂させてるからね…ヤバイわ…

愛里栖:
あれでオーバードライブ無しってどんだけ…

花恋:
ヤなければヤられる…

さくら:
うんですみれ隊長さんよ作戦は?

すみれ:
すみれ!戦力外なので逃げます! だって確実にすみれを狙ってくるもん! イヤだよ!

真理愛:
アンタ! 敵前逃亡は銃殺! マジで今回は処刑するわよ! アンタが逃げたら次はマリが狙われるんだからね!

花恋:
すみれを狙ってくるなら、カウンタースナイプで行きましょう。

さくら:
ようはすみれを囮にして防御力の固いさくらか、花恋がレシーブ、真理愛につないで

郁恵:
郁恵と愛里栖の大火力砲撃で相手の司令塔の梨音を殲滅する

愛里栖:
それで行こう!

すみれ:
ちょっとまって、何そのすみれが囮って!もし受け損なったらあの大砲撃が…

花恋:
兵力数が拮抗し火力も拮抗している、ランチェスターの法則()からしても被害は避けられない。ならコチラの被害をできるだけ集中させるのは作戦の基礎よ。

すみれ:
被害を集中的に受ける側の事も考えてよ! 

注:ランチェスターの法則
ランチェスターの法則とは、英国人ランチェスターが第一次大戦における飛行機の損害状況を調べて得た法則です。 一言で言ってしまえば、「武器の性能が同じであれば、必ず兵力数の多い方が勝つ」ということになります。そして兵力や火力により損害率の計算数式があります。しかし現在戦では武器の性能の異常な向上の為この数式が成り立たなくなってきています。

夢結:
最初はあの順番なら…たぶんすみれ隊長を餌にして、花恋お姉さまとさくら先輩がレシーブしてくる作戦だと思う。 サーブは一発目はかならずコート内に入れてくると思うからまろんへトスを上げて。 花恋お姉さまが素の反応速度は一番高いから花恋お姉さまがカバーに入るから、姫、ボールが破裂しないギリギリですみれ先輩へ打ち込んでいい。

まろん:
まろんわかった!

美里:
そもそもバレーボールが破裂することがオカシイ。

梨音:
なるほど、先に機動力を削ぐ作戦でいくと。 それでいこう! さあみんな行くよ!

ドロシー:
救急救命活動中はプレイを止めるように!

エミリー:
救急救命が前提のバレーボールって…というか体育の時間だよねこれ?

聖理愛:
でわ! 学年合同体育、バレーボール決勝! 2年選抜Bチーム 対 

小梅:
1年選抜Aチーム ! 仕合開始!

真理愛:
いくよぉ~! せーのぉ!

SE:
ぽんっ♪

美里:
梨音!

SE:
ぽんっ♪

梨音:
任された!

梨音:
せい~のぉ! まろん! 狙いすみれ先輩!

SE:
ぽんっ♪

夢結:
姫ぶちかませ!

まろん:
わかった! いくよぉ!

まろん:
えいっ♪

SE:
バシィィィッィンン! ブゥン!

SE:
ぶうぉ~~~お!(空気が唸っている)

すみれ:
ひぃぃ! こんなのドライブ使わないでどうやって避けるの!

花恋:
間に合った! 狙い通り!

すみれ:
花恋!

花恋:
あうっ‥‥

すみれ:
えっ? ふげらっ!

SE:
ばすこ~ん!(二人とも吹き飛んでる)

さくら:
ひぃぃい!

SE:
ぴぃ~~♪

聖理愛:
得点一年チーム! 救急救命活動の為! 一時中断! ドロシーお願い。

ドロシー:
はい了解でーす!

エミリー:
アネキも馴れている。 これがココでの普通なのか…。

小梅:
すみれ様…花恋先輩…これが爆烈暴弄(ばれいぼうる)

その5へつづく