えんぱいな日々(本編) 第五百六十六話 Lion 前半 その14

 
萌奈・シャロン:
ある晴れた昼下がり市場へ続く道、荷馬車がゴトゴトひな子を乗せて行く!

ひな子:
ひぃ!

萌奈・シャロン:
かわいい、ひな子売られていくよ~♪
悲しいそうな瞳で見ているよ

どなどなどーなどーな♪
ひな子を乗せて~♪

どなどなどーなどーな♪
荷馬車は揺れる~♪

テレーサ:
くすすす♪

ひな子:
ひぃぃぃい!

麗奈:
あぁ~荷馬車の御者(ぎょしゃ)よりお伝えします! そろそろ市場が見えてくるよ外の大きいビル! 出荷の時間だよ~♪ にひひぃ♪

ひな子:
ひぃぃ!

麗奈以外の全員:
うそっ! これ?

麗奈:
ライトタワーが右側だねがキミ達が配属されたエンパイアクラブ・エーデンです!

麗奈以外の全員:
……………(唖然)

シャロン:
屋上が見えませんわ…

ひな子:
ひぃぃ!

麗奈:
まあ80階建てのツインタワービルだからね、高いよ~。

萌奈:
お屋敷とは何? これがエンパイアクラブ・エーデン? 
えぇ…想像してのとまったく違うんですが…

麗奈:
となりの大きいのがこれもクラブの施設の一つになるけど白山白急ホテル!

テレーサ:
はぁ…

SE:
ガチャ! ガチャ!

まろん:
ようこそ、えんぱいあくらぶ、えーでん、へ、へいくらぶわ、みんなを、かんげい、いたし、ます! みんな…まってたぁ!

萌奈:
まろん! すごい!

テレーサ:
まろんがお出迎えとか…私涙が…

ひな子:
すごい‥すごすぎる、エミリー、どんな魔法使ったの?

エミリー:
魔法をかけたのはお姉ちゃんや先輩たちだよ…でもこれからはみんなで魔法をかけるお手伝いしよう。

シャロン:
美見、ありがとう、またよろしくね。

美見:
うん! シャロンよくきたね

小梅:
みんな!良く来た!

エミリー:
小梅、アンタは正式な配属はGreenWoodsでしょナニシレっと混ざってるのよ

小梅:
細かいことは気にしてはいけない!

麗奈:
エミリー、車いれたらオーナー執務室いくから、先に案内して行ってて

エミリー:
了解です麗奈さん。 ほらみんないくわよ!

SE:
コンコン♪

梨音:
どっ…どっ…どうぞっ!

向日葵:
(完全にお嬢様、上がり切ってますね)

萌奈達:
失礼いたします!

SE:
がちゃ♪

萌奈:
あれ?梨音?

シャロン:
梨音さん退院なされたんですか?

テレーサ:
手術終わったばかりなんじゃない? 動いて大丈夫なの?  みんなとは来週お見舞いに行こうと相談してたのよ。 退院したなら経過よかったんだね。私達が来るから会いに来てくれただろうけど、とても嬉しいんだけどでもあまり無理はしないでね。 

ひな子:
それでご主人様…いやまだオーナーさんかなは? 幸喜お兄さんかな? ひな達クラブの配属面接にきたんだけど…。

梨音:
あははっ…そうだよね…梨音がご主人様なんて…無理だよね…あはは…

SE:
ぽんっ! (すすっと向日葵がよって肩を叩く。)

マリエット:
あははっ! もうダメ! 息がデキナイっ! 良二くん達、梨音ちゃんがご主人様になるって伝えてなかったんだ! あはははっ!

シャロン:
えっ…

ひな子:
本当?

萌奈:
う~ん梨音が萌奈達のご主人様…いやそれはないでしょ…

テレーサ:
それで向日葵、梨音、そこのとても可愛い女の子は

萌奈:
萌奈もすっごい可愛い子だなって気になってた。 教えて!

向日葵:
マリエットさん彼女達に自己紹介を…お願いします…

マリエット:
向日葵お姉ちゃん、うんっ! 
ちゃろ~♪ メイド秘書のマリエット・ルシャンドルだよ♪ お姉ちゃん達、よろしくねぇ~♪

向日葵:
…………(マリエットお姉さん完全に遊ぶ気だ…)

萌奈:
はっ? それは無いわ。

テレーサ:
100歩譲って梨音がオーナーになることは幸喜お兄さんに何か不幸な事があってあると思うけど、メイド秘書はエンパイアクラブ本部の資格と任命がいるので

シャロン:
絶対にありまえませんわ。

ひな子:
いくらなんでもひなも怒るよ! こっちは人生懸かっているんだからね! 命令されたらひなの純血だって捧げないといけないんだよ! ご主人様って!

梨音:
こっちは昨日から人生を四回くらいひっくり返されてフランソアお姉ちゃんが言った「エンパイアクラブの世界」ってモノにコテンパンに打ちのめされてのたうち回っているのに!

天と地のはざまには 奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる!
 
フランソアお姉ちゃん的には シェイクピアのハムレット! 
梨音的にはヘルシング!

よろしい! 結構だ!!! ならば戦争(クリーク)だ!

向日葵:
はいお嬢さま! 地獄の底まででも!この向日葵!お供いたします!

マリエット:
くすすっ♪

その15へつづく