えんぱいな日々(本編) 第五百六十七話 Lion 後半 その16
梨音:
まだだ!まだ終わらんよ!リナの自律型部分が残っていればチャンスはある!
マリエット:
梨音ちゃん、それフラグ
SE:
ガシャン!(ドアが開きくま太がのったコンバットアーマーがピンクのクマをもって入ってくる)
リナ:
ピガァアァァ!
梨音:
リナ!
リナ:
ピガァ…
梨音:
生身の人間に対してコンバットアーマーを使うなんて! 地球連邦軍はそれでも同じ人間なの!
マリエット:
生身の人間? ぬいぐるみ? ドローン?
すみれ:
ふっこれだからデロイア独立派ゲリラは…お嬢ちゃん戦争に勝つ為に軍人はいるんだよ。手段? そんな事にこだわっているから独立ゲリラは素人の集まりだと言うのだ! さあこのクマの命が欲しければ諦めてわが軍へ投降しろ、この素人娘!
リナ!
ピガァ…
梨音:
わかった…投降しますから、リナを離して。
すみれ:
くま太曹長、離してやれ。
くま太:
ピガっ!
すみれ:
曹長任務ご苦労。よくやった。
くま太:
ピガっ。
リナ:
ピガァ…。
梨音:
ゴメンって…逃げたくなかったって…梨音が捕まるなら最後まで一緒に居たかったと…
リナは悪くないわ…悪いのはあの地球連邦軍の悪魔達よ。でも! デロイア独立の灯は私達がここで死んでも決して消えることは無いわ…
リナ:
ピガぁ…。
すみれ:
再会は楽しんだかい? そろそろお話をはじめようか?
悠里:
デロイア独立とかゲリラとか地球連邦軍とか…なんなんですの?
紅葉:
わたくしもわかりませんわ。
すみれ:
こ…これは…
悠里:
エンパイアクラブもミリタリアもインターポールも梨音さんが信じず一人でメイド解放に動くわけですわね。
紅葉:
なるほど…パパが慌てて元帥府を作って特殊作戦群だけ分割独立させた理由はこれですか
里緒菜:
あの…里緒菜に渡されたファイルにない部分を読むと…これ特殊作戦群以外は全部最終的には敵に回るってことですか?
萌香:
里緒菜の解釈であってるわよ。 いったんはメイドの権利を認めるようなそぶりを見せて最終的には否決、抵抗勢力を集めた所を一網打尽にするそういう計画。 最初からメイドの権利を認めるつもりは無いってこと。
フランソア:
ダイブ能力もAURORAが使えることも内緒にして、隠れて梨音がネットからメイドを解放してから、野良にしてその居場所を保全機関に通報保護だけさせてた意味はわかった。保全機関やメイドに友好的なネットウィーザードをお助けマンみたいに現れて手伝ったり。 それは最初からエンパイアクラブに保護を頼むと危険性が高いメイドは事前に処理されてしまう可能性が高いからだね。 でもなんでフランソア達に相談してくれなかったの? フランソア達も信じられないわけ?
梨音:
誰を信じろというんですか? 梨音は梨音自身だって信じられないのに…。
梨音:
この身体だってフランソアお姉ちゃんに会ってた梨音ではない。 本当の梨音はずっと前に死んでいる。まあそもそも、魂とか命とか梨音には良くわからないですけど。自分は本当に自分なのか? 信じられない気持ちってのは消せない。
フランソア:
知ってたんだ。
梨音:
ネットダイブの能力があるって解って、まず自分は何なのか? なんで考えるだけで電子機器かうごかせたりするのか? 不思議だったからそこから調べたので。
フランソア:
フランソアから言うと、その「自分は本当に自分なのか?」という問いに答えられる人間はいないってこと。
フランソア:
それで、エステルエンパイアクラブオーナー暫定評議会議長、梨音の処遇は? 普通にやると懲役352年なんだけど。
エステル:
捕まえるということは、この資料を証拠品として公開しなければいけませんね。
フランソア:
そうだね。マズイネ~(棒読み)
エステル:
よってこんなものはなかった。 伝説の野良ネットワークウィーザード、謎のメイドの解放者、ホワイトノイズはもともと、栗田元帥と瑠莉大将直轄の秘密工作員でしたの! 特殊任務であのような事をしていた!
フランソア:
おぉ~そうだったのかぁ~(棒)
梨音:
えっ?
フランソア:
そういうことでよろしいですかね? 悠美特殊作戦群極東方面軍司令長官。
悠美:
正式にホワイトノイズの秘密工作員としての任務を解除、特務特別機動部隊ロンゴミリアドの隊員としてすみれ特務中尉の下に配属にすでになっていると記録があります! はい。
萌香:
みんな今の資料は見なかったいいね?
里緒菜:
わかりました。
梨音:
えっ! 懲役352年の罪ですよ? それを不問にする? そんな…
マリエット:
大人の事情ってやつです。 だけど…すみれちゃんお願いします♪
すみれ:
ねえ梨音…巫女姫・異種触手・生贄苗床と言う言葉と感度3000倍って単語知ってる?
梨音:
はい…知っております。でもそれ、それ違うブランドで、で〇の巣製作所さんとLil〇thさんで怒られちゃうところですが‥‥
すみれ:
今後、無断でハッキングなんかしたら、サイバースペースで感度三千倍で触手苗床地獄攻め、それも意識が失えないように脳に信号を与えて続けて、ひたすら快感で前頭葉が破壊されるまで味合わせるよわかった?
梨音:
ひぃぃぃい! はいぃっ! もう絶対にいたしません!
フランソア:
良くわからないけど、これにて閉廷、解散! 梨音、そろそろリハビリの時間だから行こう
梨音:
はいわかりましたフランソアお姉ちゃん! 皆さま失礼いたします!
その17へつづく