えんぱいな日々(本編) 第五百六十七話 Lion 後半 その7
梨音:
美亜さんと乃愛さんのお料理とても美味しかったですね! メイドのみんな、今日はお疲れ様でした。店長よりお礼を申し上げます! ちょっとの間だけオーナーの梨音に戻ります。
梨音:
まずは、私達のクラブに来てくれて、本当にありがとうございます。オーナーが三人で共同運営するクラブとか今まで無い形態なので戸惑っているメイドも多いと思います。
でも梨音一人では…絶対エンパイアクラブなんかできないので、ルゥナお姉ちゃん、花恋お姉ちゃんと一緒になら頑張っていけると思います。 頼りないけどこんな店長を助けて下さい。
梨音:
ここに今いるメイド達の多くは、そしてここにいるオーナー三人もとても辛い経験をして今、どうにかここにいると思います。 梨音もとても小さい頃、死んでもおかしくない病気を生まれながら持ってて、痛くて辛くて、なんで生まれてきたんだろうってずっと毎日思ってました。 生まれてこなければよかった。 そんな時にフランソアお姉ちゃんに会いました。
梨音:
それまでずっと病院でしかそれも、カラダの関係で隔離病棟の育った、梨音にできた初めてのトモダチでした。身体が弱くほとんど動かせないので本ばっかり読むしかなかった梨音と同じ趣味をもつフランソアお姉ちゃんは梨音よりも沢山本を知ってて、なんでも教えてくれて、本だけじゃなくてお歌とか、チェスとか、身体を動かさなくても遊べる遊びを教えてくれたり…なによりも身体の力の一部、イノチの一部をくれました。
梨音:
わたしももう辛くて死にたかったので‥命を分けてくれるというフランソアお姉ちゃんに初めて食って掛かりました。 そしたら、フランソアお姉ちゃんは一つの歌を歌ってくれました。 「私達は何かをするために」生まれてきた子供です。 それはここにいるみんな、同じです。 その何かって「光」です。 世界を照らす光。未来を照らす光。 それを私達は担っていると…フランソアお姉ちゃんは梨音に言って聞かせ、歌って聞かせました。
その歌を、私達のメイドになった皆様に心を込めて歌います。
ローズマリー・バトラーの歌で「Children of the light ~光の天使~」聴いて下さい。