えんぱいな日々(本編) 第五百七十話 BLAZE UP 後編 その16

 
ニケ:
スプロール活動監視機構?の職員?

レスフィーナ:
はいそうです!

クレア:
と言っても何の事かわからないよね!

ニケ:
スプロールって星界のことだよね? それを管理する? いや違うか管理じゃなくて監視? 地上から派遣された職員? だったってこと? その地上側の大使館がホーライ()神殿でそこにいたと。

レスフィーナ:
いえ‥スプロールは地球の月と間や月の後ろにある人工衛星群で、星界、オリュンポスはあくまでスプロールのメインフレーム(注2)の機能の一つですので、スプロールはものすごく大きくいものなんです。 よってホーライ神殿はあくまでオリュンポスGRIDの監視事務所でしかないです。あと地上からではないです。スプロールのcoresauce(コアソース)からの派遣になります。

ニケ:
ニケ達がいた星界=オリュンポスってほんの一部なの?…あんな沢山世界があるのに?ニケが行ったことがあるのは乙女宮とホーライ宮のほんの一部とオリュンポス神殿だけだし、まだあんな広さの世界が十個以上あるわけでしょ? なのに? …えぇ…

コーヒーを一口のむニケ



注:ホーラー(Ὥρα, Hōrā)
ホーラーとは、ギリシア神話に登場する時間の女神で、季節と秩序を司る。
なお、ホーラーは単数形で、複数形ではホーライ(Ὧραι, Hōrai)という。いずれも時間の意味。また、季節女神とも意訳される。

ゼウスとテミスの三人の娘で、運命の三女神モイライの姉妹とされる。古くは気象的性格を持つ女神たちで、雨を降らせることで花を開花させ、果実を実らせたので、春と夏の季節を象徴した。やがてホーラーたちは季節の規則正しい巡りと自然の秩序を司る女神と見なされるようになったが、季節そのものと混同された。
ホメーロスにおいては天界と地上を結ぶ雲の門の番人であり、ヘーラーの戦車から馬を外したりと、神々がオリュンポスから戦車に乗って外出する際、天界の門の雲を掻き分ける。
アプロディーテーがキュプロス島に上陸するとホーラーたちが彼女を着飾らせ、オリュンポス山に連れて行った。ゼウスが人間を破滅させるため、パンドーラーを地上へ送った時、ホーラーたちは彼女の頭を花飾りのついた冠で縁どりした。
神々の宴会でホーラーたちはカリスたちの仲間になって踊る。ホーラーたちは生まれたばかりのヘルメースの保護者であり、ディオニューソスがゼウスの太股から生れた時、彼を引きうけた。また、ヘーラーを養育したのは彼女たちであった。
ヘーラーあるいはアプロディーテーの侍女であり、ディオニューソス、ペルセポネー、デーメーテール、アポローンなどにも従う。それゆえ彼女達は、花あるいは植物を手にした優雅な三人の美しい乙女の姿で表される。

ホーラーたちはアテーナイ、アルゴリス、オリュムピア、そして特にコリントスで敬われた

注2:
メインフレーム(英: mainframe)
メインフレームは、主に企業など巨大な組織の基幹情報システムなどに使用される大型コンピュータを指す用語。汎用コンピュータ、汎用機、大型汎用コンピュータ、ホストコンピュータ、大型汎用機 などとも称される。 
えんぱいあな日々のこの場合は「基幹情報システム」を担う人工衛星群とその上で走るシステムの事を示している。

具体的には、生産管理システムや在庫管理システム、人事システム、経済会計システム、地球住民情報関連システム、税務関連システム、地球の運営に必要不可欠な部分をまとめて管理するためのもので、基盤となるシステムです。

ニケ:
!!!!!!!!!!! なにこのコーヒー! これが本物のコーヒー! なんという絶妙な味…なんと表現していいか言葉がない! 美味しいのはわかる‥でもそれ以上がわかない! あと舌にふれた瞬間に頭の上で「ズカーン!」と衝撃がぁ!

レスフィーナ:
ふふふっ! それが我らが優樹子ママが独自にブレンドしたポムグラネイト特製ブレンドコーヒーの味です! その豆をちゃんと淹れるようにこのレスフィーナ修行しました!

クレア:
本当に優樹子ママのコーヒーって美味しいよね~クレアも他のコーヒーだと里緒菜さんのブレンドと美奈部長のブレンドしか飲めなくなった。 まさに人をダメにするコーヒー

ニケ:
優樹子ママって…ペルセポネ様の地上でのお名前。 あるいみ冥界の女王、冥王(代行)がお創りになったコーヒー…。 

レスフィーナ:
ポムグラネイトとはザクロの事ですよ? 女神ニケ様

ニケ:
ザクロ…少女のペルセポネが冥府の王に地下界へ連れ去られたときに,そこでザクロを食べたためにデメテルがいる天界へ「復帰不能」になったという冥府の食べ物…

レスフィーナ:
ふふふっ! これでもうニケ様もこの冥府より復帰は不能です!

クレア:
その神話知ってるけど、その名前をもってる管理電脳神のデメテルさんは毎日ポムグラネイトを執務室代わりに仕事してコーヒーがぶ飲みしてない?

レスフィーナ:
そうですね地上に降りてから執務室があそこになってますし。

ニケ:
たしかにこのコーヒーなら…デーメーテール様がぶ飲みしそう。 わたし一気飲みをしちゃったし。

ニケ:
デーメーテール様はもう執務ってことはお仕事されているですか? テミスは?

レスフィーナ:
テミスは学園に行ってます。 今日は補講があるそうで、それでも夜には来ます

ニケ:
学園? ってなに? あとニケはどれくらい寝てんですか? みんなはもう地上で生活を?

クレア:
実はデメテルさんとテミスちゃんは身体すでにあったの。テミスちゃんは知らなかってけどね。ただニケちゃんだけは新規に身体を生成したのでそれで目覚めるのに時間がかかちゃたの。 あの日から今日で14日目ね。

レスフィーナ:
それでわたしは両方で生活を普段からしているというか、地上と星界では時間の流れがまったく違うので…

クレア:
それについてはもう一人の専門家をよんでるから…下の駐車場にはついてるから、レスフィーナちゃん、そろそろここにつくからまつ!

ニケ:
専門家?

SE:
コンコン! ガチャ!

クレア:
どうぞ~!

SE:
ガチャ!

すみれ:
すいませんポムグラネイトにくま太を連れに行ってったんでけっこう時間かかちゃいました!

くま太:
ピガァぁああ!

ニケ:
くま太さん!!!!!!

くま太:
ピガァぁあああぁあああ!

ニケ:
ピガって? えっとコユニだけじゃなくてくま太さんもコトバが…あとアナタは?

すみれ:
くま太髪ひっぱるな! わかってるから! ニケと話せないじゃないか! だからすぐやるからちょっとまって! さっさとヤレ、このグズすみれって何! そうやってくま太が邪魔しているんじゃない!

クレア:
いつも思うけど、喧嘩するほど仲がいいっていうけどこの一人と一匹は違うとクレアは思うんだよね。

レスフィーナ:
でもお互いを信頼してないとここまではできないので…その意味では。

ニケ:
あのすみれさん…ってもしかして…

すみれ:
自己紹介の前に、この浮気者のケダモノエロくまがウルサイからまずはこのペンダントと髪飾りをつけて、まずはAURORAとの融合しちゃうから

くま太:
ピガァ!

クレア:
ケダモノ…

レスフィーナ:
浮気‥

ニケ:
はぁいっ! ただいまぁ!

くま太:
ピガァ!

すみれ:
だから今やってるでしょ! このノロマって何?

ニケ:
はい装着しました! くま太さん! あの…これ以上は‥‥穏便な言動をニケの為にも…お願いいたします!

くま太:
ピガァ!

すみれ:
うっさいな! くま太! 今インストールするから! はいドライブ!

ものすごい勢いでARウィンドウが開いていく。

ニケ:
えっ! 何か頭に入って‥‥えっなにこれ!

すみれ:
ふぅ~ Hello World  地上のAURORAネットへようこそニケ。

くま太:
ご苦労すみれ! 

コユニ:
ニケ様! やっとお話が!

ニケ:
くま太さんの声が、コユニ? 

すみれ:
何がご苦労よ…このエロくま…

クレア:
すみれちゃん、気持ちはわかるからねっ落ち着こう!

レスフィーナ:
コーヒー淹れますのですみれ先輩

すみれ:
うん、ブラックでお願い

その17へつづく