えんぱいな日々(本編) 第五百七十話 BLAZE UP 後編 その8
ミケーラ:
何でこんな事に…
テミス:
お兄ちゃんの言う通りあの師匠の無茶ぶりに「何で」とか考えるだけ無駄。
くま太:
ミケーラ、そろそろ日が落ちます。近くに湧き水の反応もあるのでこの辺で今日は泊まったらどうだ?
ミケーラ:
そうですね! こ…ここをキャンプ地とする! だったですよね?
テミス:
キャンプキャンプ!
ミケーラ:
我、大地の女神の力により…命じる! 宿泊拠点展開、ドライブ!
テミス:
おぉ~! あっというまに立派な野営地が! さすが豊穣の女神の神官(かっこ)「試験中」どの!
にゃん太:
たしかに立派だな。
くま太:
これで突然の雨でも我らは濡れずにすむ。雨はいいんだが泥は勘弁だからな。
ミケーラ:
ほとんどこのお借りしたガイアの杖の機能です。
テミス:
今夜の料理はなに?
ミケーラ:
今夜は「ばーべきゅー」です! 地上の料理方法で、お肉や野菜を焼いてタレ?お好みのソースをつけて食べる。 お外にこうやって遊びにいったときに食べることが多い料理法だそうです。 ソースとかも再現しました!
テミス:
お~ワイルド! 焼きながら食べるんだ楽しそう! がんばってソースを再現したんだ!すごい!
にゃん太:
ミケーラどのお酒はあるのか?
ミケーラ:
発泡酒というよりビールを再現してあります!
にゃん太:
おお~久々だ
くま太:
まあ秘密任務に苦労した分、ミケーラどのがにゃん太のご褒美としてがんばって味を再現したんだ、感謝しろよ?
にゃん太:
ミケーラ殿、かたじけない!
ミケーラ:
ヘーラー様の所に斥候で忍びこんでたとは大変でしたね。 ちょっとでも労いたかったので努力しました!
テミス:
別にさお兄ちゃんの侍女だから好きにしてもらっていいんだけど、できればいちゃつくのはテントの中に入ってからにしてくれない? あと声はテミスの安眠妨害にならない程度に注意してね。 嬌声を上げるなとは言わないから!
ミケーラ:
ひぃいぃぃ! 料理してきまーす!
テミス:
ねえ、神官にならないと駐在員の資格が無いから前倒しで資格試験になったけど、お兄ちゃんが付き合ってくれるんはありがたいんだけど、本来はお兄ちゃんって治癒師だよね? なんで盾もちなの? 戦士じゃないよね? 地上でも。 相手は馬とはいえ神獣だよ? オレに考えがある? まあ兄弟子でもある事がわかったから信じますけど・・・。危なくなったらテミスを囮にしてミケーラを‥‥女の子を護るが男の務めだそんなことはできないって…兄弟子を信じろって‥信じますけど。
くま太:
テミスが心配するのも解るがこの剛史殿は戦士ではないがこれでも多くの実戦、まさに地獄のただ中で多くのメイドの命を救ってきた強者だ。 剛史殿の言うように心配なのは経験不足のテミスの方だ。
テミス:
それは…テミスは訓練だけで実戦の経験はありませんが。 わかりました戦いでは指示に従います。
にゃん太:
ミケーラ、酒を先に…
ミケーラ:
ダメです。食事まで待って下さい!
ミケーラ:
そうですね、お兄ちゃんよりもミケーラをどう守るか…それを最優先に…そしてミケーラにラストヒットは与えることがこのクエストの成功条件ですから。
くま太:
オレとにゃん太もサポートは最大限するが最後はチームワークだ。
その9へつづく