えんぱいな日々(本編) 第五百七十二話 流星 中編 その13

 
フランソア:
詩織さんの着物姿って初めてみたかも、いつもお正月は巫女服だし。

詩織:
そうね着物を着たのって実は久々

里穂:
でへ~♪ 詩織さん♪

フランソア:
それでこの里穂はなんなの?

詩織:
実は帰って来てから、長野のスキー場への送迎の仕事に出た以外はずっとくっついてるの…困っているんだけど。 あの里穂そろそろ里緒菜の所よ?

里穂:
イヤです離れません。

フランソア:
色々マズイと思うよ里穂副メイド長、年明けの業務に支障が…

里穂:
その時は水菜をつかってなだめますから。問題ないです。

フランソア:
対里緒菜用決戦兵器だよねたしかに。 詩織さんこういう状態なんですけど。

詩織:
里緒菜と水菜のことは皆様に任せますので‥‥今年の終わりまでは。

瑠莉:
もう少しで欧州と米国のクラブはこちらの支配下にはいるから…通常な総会を開ける…それまで…臨時の体制でどうにか…

萌香:
具体的な期間の目安は…

鈴奈:
もう! 萌香も元ご主人様も一昨日から年越してまでずっと仕事の話を、麻衣これは酷いと思わない?

麻衣:
まあお姉さまの病気みたいなものなんで…麻衣は諦めてます。

フランソア:
萌香メイド秘書! 大晦日と正月三が日は仕事は挨拶と今年の祈願以外は絶対禁止と命じてるよね? 鈴佳さんと麻衣と麗奈は萌香メイド秘書為に社員旅行を取りやめて残っているだからね。それなのに。正月からオーナー命令無視とか。

萌香:
はいすいません。

フランソア:
それを元オーナーのご主人様が窘(たしな)めるではなくほう助するとはどういう事なの?

瑠莉:
はい、大変申し訳ございませんフランソアオーナー様。

鈴佳:
フランソアオーナーではなくてご主人様だから。 そこ何気に今だに「ご主人様代行」にすり替えようとしないように。メイド達が困る。

フランソア:
うっ! 鈴奈さんチェック厳しすぎ。ご主人様がいる時くらい、良いと思う。

鈴奈:
ダメ! そういうのは責任回避につながる

瑠莉:
フランソアさんも苦労してるんだね。

フランソア:
誰のせいで‥‥

瑠莉:
はい、スイマセン…

麻衣:
ほら皆さん、この階段上って次の鳥居を潜ったら境内ですので言い争いは止めましょう!

愛理:
あっご主人様達と閣下、そして詩織さん! あけましておめでとうございます!

他:
あけましておめでとうございます!

詩織:
寒い中大変ね、毎年ありがとうね。

愛理:
まあ里緒菜の親友ですから! それに毎年なので慣れました!

里穂:
人はどうにか落ち着いたみたいですね、先ほどまでいっぱいだったので時間ずらしてきました!

愛理:
やっと落ち着いたよ

フランソア:
でわお参りしてくる。

愛理:
はいクラブの祈願お願いたします。

水菜:
あっ! 詩織さん、里穂お姉さま! ご主人様、閣下、あけましてございます。

他:
あけましておめでとう。

里穂:
寒い中大変ね。 明日からは私がかわるから今夜だけがんばってね

水菜:
はい! すいませんなんかみんなとスキー行くとか

里穂:
他のクラブのメイドとの交流や友人も仕事と普段の生活には大事よ? 水菜の生活が充実してないと里緒菜お姉さまが悲しむわよ? 

水菜:
はい、わかりました!

瑠莉:
祈祷の受付は?

水菜:
はい! そちらの受け所でお受けたまっております!

フランソア:
でわ行きましょう、瑠莉閣下。 クラブの祈願のお願い頼んで来る!

水菜:
はいっ! お願いいたします。

フランソア:
あの~祈祷のお願いを…

希美:
おぉ~! 人がちょうど収まったときに金ずる来た~!

澄:
あけましておめでとうございます。

希美:
あけおめことよろです! フランソアオーナー、瑠莉元オーナー!

フランソア:
うんあけおめことよろ

瑠莉:
うん今年もよろしくね。 それでさ、あの関係者割引きとかない?

希美:
関係者割引…お二人とも「持って」ますよね? それなのに白杜の大樹様に対してケチると? ほう…まあいいですけど。 金額によって降りかかるのが別のものになるかもしれませんね。

フランソア:
それって祟りとか? いつからそんな神様になったの? うちの森の神様!

瑠莉:
あの…海外から送金しないと…日本円はあまり持ち合わせが。

希美:
元ご主人様…白杜神社の口座知ってますよね? ドルでも受けつけますよ。

フランソア:
海外から送金させるつもり! さすが GreenWood's の副メイド秘書! 怖い…

澄:
いや! 希美、そんな悪徳宗教じゃないんだから! こういうときはね! お気持ちでよろしいんで。 あくまで 「その気持ちがどうなのか」を大樹様は見てるだけなので‥‥

瑠莉:
‥‥‥‥払います。 祟られたくないので。 あの新しい神楽舞台を櫻糀家とフィッツジェルド家で大樹祭までに作れるように寄贈しますので。 ねえフランソアいいよね?

フランソア:
はい! あのできればお金はフランソアの個人が出すけど、寄付名義はクラブで…じゃないと敷地にあるわけだし怖いし。

瑠莉:
あの寄付の支払いは小切手でよろしいでしょうか?

希美:
はい! 毎度あり!

瑠莉:
まさかこんなところで小切手を切らされるとは…あとで為替口座だから‥どうにか

フランソア:
無神論者のフランソアでも、ここの森には何かをいつも感じてるし大樹様には近寄りたくないのはずっと感じてるし…怖いし…仕方ない‥それにしてもGreenWood's 恐るべし

希美:
さすがです澄先輩!

澄:
いや…こういう風になる予定じゃ無かったんだけど…


その14へつづく