えんぱいな日々(本編) 第五百七十二話 流星 中編 その9

 
くま太:
ピガっ(小声)(ひっぱってる)

すみれ:
くま太、何? えっあっちを見ろ?

すみれ:
凛空様?
(あれ、おいでおいでしてるのかな?)

すみれ:
お邪魔します。あの電脳通信で呼べばよろしかったのに

凛空:
う~ん、今日は直接声かけたかったの

すみれ:
あの、お兄ちゃん達カラオケ行ってますけど、ここに居て良いんですか?

凛空:
うん今夜はいいの。お兄ちゃんやみんなには許可もらってる

すみれ:
それで御用はなんでしょうか?

すみれ:
そこでちょっと待ってる。

すみれ:
立ってればよろしいですか。はい

ごそごそ!

すみれ:
(えぇ…なんか凛空様が不自然な緊張感がある…なに…? なんかとても不安、なにかやらされるのかな? でも今夜大晦日だし…)

凛空:
はいっ! 凛空の専属メイドになって、そしてGreenWood'sのメイドになって一年間ありがとう! これは凛空の気持ちです受け取って下さい。

すみれ:
えっ…えっ…凛空様…

すみれ:
うぇえええええん! ひっぐっ! わぁ~~ん!

凛空:
えっ? すみれ? えっええ、そんなイヤだった? そうだよね今更ご主人様顔するとか、真理愛も小梅ちゃんもいるし。

すみれ:
ちがう…ちがうんです…その…すみれ…凛空様の専属メイドなのに、ずっと部隊の事ばっかりで…凛空様の補佐もできなくて…真理愛や小梅ばっかり構って…すみれはいつも凛空様の専属メイド失格だってずっと思ってて…すみれにはそれを貰う資格なんかありません…

すみれ:
うぇえええええん! ひっぐっ! わぁ~~ん!

凛空:
すみれ、落ち着こう? ねっ? すみれがどんな気持ちでロンゴミリアドの隊長をやっているのか凛空は知ってるから、すみれが本当は普通のメイドとして凛空のお仕事だけやって、夜は一緒にご飯たべたり、休日は凛空やお兄ちゃんとお出かけしたりしたいの知ってるから…でもうちのクラブだけじゃなくて、みんなのクラブや沢山のメイド達のためにがんばってるの知ってるから…ねっ? そういうすみれを専属メイドにしてるのは凛空は誇りだから! だから泣かないで‥

すみれ:
ぐすぅ…ひぐっ…それ本当ですか?

凛空:
凛空のこと信じられない?

すみれ:
凛空様はご主人様なので信じるも信じないもないです。

凛空:
うぅ…そうじゃないだいけど…まあとにかく。 いつも感謝してるから。

すみれ:
こんなすみれの事を? 本当は専属メイドは凛空様だけのことを考えて、仕えないといけないのに…すみれはわがままで…

凛空:
それがいいの。 だって凛空だってわがままだし。

凛空:
そのわがままなご主人様として、はい! 受け取る!

すみれ:
あはっ…はい。ありがとうございます。 今、開けていいですか?

凛空:
是非今、開けてほしい!

すみれ:
……凛空様…これは何ですか? 指輪? それも、ものすごくお高そうな…紫色の宝石? 何んですか? すみれ宝石など詳しくないので、周りはダイヤですよね? これ?‥‥

凛空:
真ん中のはヴァイオレットダイヤモンドと回りは普通のダイヤモンド。 当然天然。 リングの部分はプラチナ。

すみれ:
この真ん中の大きいのもダイヤモンド…ヴァイオレットダイヤモンド…えっ‥検索…ひぃぎぃぃぃい! 高い…この大きさだと‥ひぃいぃぎ…あの…これって…なんですみれに?

凛空:
すみれ…凛空と結婚してくれ!

すみれ:
はっ?

‥‥‥‥はぁああああ?!

その10へつづく