えんぱいな日々(本編) 第五百七十四話 stone cold 前編 その3

 
水菜:
瑠美奈の胸…幸せ…♪

瑠美奈:
あの…水菜…ちょっといい?

水菜:
なに?

瑠美奈:
あのさ…水菜は里緒菜さんの…シスターで…そのシスターが他人の胸に抱かれてたら里緒菜さんとしては…余り良い感情を抱かないじゃないかな?

里緒菜:
そんな事ないよ、逆だと思うけど。そう言ってるし。

瑠美奈:
ちょっと水菜! 里緒菜さん、昨晩、水菜が瑠美奈と一緒のベッドで寝たの知ってるの? というよりこのままだと旅行中一緒に寝るの。

水菜:
うん里緒菜お姉さまにも里穂お姉さまにも今朝連絡したときに昨晩の報告はしたよ。。そしたらもうちょっとだガンバレ、落ち込むな、これは押しが足りなかったんだとか…色々言われましたけど?

瑠美奈:
水菜! そこに座って!

水菜:
なに…電気までつけて…

瑠美奈:
それってメイド長と副メイド長が自分のシスターがもうNTR寸前だって理解してるってこと?

水菜:
NTR? ネトラレのこと? う~ん水菜が盗られる? それは思って無いと思うし無理だと思うよ。 だって水菜は里緒菜お姉さまのモノで里穂お姉さまのモノでもあるからこれは変わらないから。

瑠美奈:
だから! 瑠美奈がもしよ? 水菜が寝ている間に‥‥ごりょ…あの

水菜:
襲ってエッチしたらってこと?

瑠美奈:
そう!

水菜:
襲ってくれるの?

瑠美奈:
だから! 仮の話よ! そういう可能性だってあるでしょ? 里緒菜さんや里穂さんからみてみたら!

水菜:
だから襲ってくれるならそれは喜ぶとは思うけど…

瑠美奈:
なんで! 

水菜:
あのさ…瑠美奈…水菜の事…もすご~~く馬鹿だと思ってる?

瑠美奈:
何の話よいきなり!

水菜:
何もその気がなくて瑠美奈のベッドに昨日はいったとか? あとそのことについて事前にお姉さま達に相談して、許可もらってないとか? そんな不義な女だと水菜のことを瑠美奈思ってる?

瑠美奈:
えっ…あの…ぜんぜん話がかみ合ってないだけど…ちょっと整理させて?

水菜:
うん。

瑠美奈:
昨晩、水菜が私のベッドに入ってきたのは…まさかとおもうけど…エッチできると期待して入ってきた?

水菜:
はいそうです。 当然です。 水菜も瑠美奈もビアンです。 ヘテロではありません。

瑠美奈:
そうだけど。 さらにいうとそういう行為におよんだのを、里緒菜メイド長も里穂副メイド長も知っている。

水菜:
知ってるというか事前に打ち合わせが済んで実行してます。 でないとシスターですので不義になるので…

瑠美奈:
……ごめん。 それだと水菜が瑠美奈のこと好きで、夜這いをしたという事になるのですが、それもシスターである里緒菜さんと里穂さんの許可のもと。

水菜:
その理解であってます。

水菜:
だってさ、あんだけ勇気だして夜這いしたのに、瑠美奈から「襲うな」っていわれて…抱っこして寝てくれたけど…結果的には失敗で…お姉さま達からもなぐさめられたけど‥正直一日、頭なかぐちゃぐちゃで落ち込んでました。 でもさっき水菜の方から襲わなけばまだチャンスはある…ということで首皮一枚で繋がってる感じで…このまま何もなく戻ったらここまでしてくれたお姉さま達にどんな顔をしたらいいのか…そっちのプレッシャーもすごくて‥

瑠美奈:
あの水菜さん? 

水菜:
解った! ストレートに聞きますね。 瑠美奈は水菜の事、好きじゃないの? これは恋愛的な意味で同性愛的な意味で。 さあ答えて。 水菜の感覚が間違えてるなら謝る。

瑠美奈:
あ…あの‥水菜は里緒菜さんのシスターで里穂さんのシスターでもあるし…お相手はいるわけで。

水菜:
だから水菜は里緒菜「様」のモノだし、里穂さんを「お姉さま」と呼ぶけど。それと恋愛は別で許可をもらっているし、水菜は瑠美奈が好きです。 それをお姉さま達はとても喜んでくれて応援してくれてます。 それで瑠美奈が水菜のことをとても気つかってくれてはっきりいうと露骨に恋してるのは周りのメイドからもいわれてるし鈍い水菜でも感じる。 それが間違えてるなら…

瑠美奈:
許可がでてる? お付き合いする…水菜は瑠美奈と付き合ってもよいと? 当然、里緒菜さんや里穂さんとの関係は続けたままで。 ようは水菜を独占しようとしなければ。

水菜:
そうです。たとえば、里緒菜お姉さまだって詩織さんとは別れないし、里穂さんとも別れないでしょ? 里穂お姉さまだって、詩織さんと里緒菜お姉さまとロッテお姉様と付き合ってるし。

瑠美奈:
あっ…そ…そうだね…

瑠美奈:
もしかしてこの部屋わりって…

水菜:
里緒菜お姉さまと里穂お姉さまと美奈部長が用意した。ダブルベッドだと露骨すぎるからツインにするって。

瑠美奈:
美奈部長まで…知ってるんですか

水菜:
あのね、水菜に優しくしてるのは、小梅とイリーシャと先生とお姉さま達以外だと瑠美奈が初めてだったの。ごめんスリエルはいるけど‥‥スリエルはちょっとちがったしひな子がいるというか…あれがスリエルの優しさだから、水菜は相棒だって最初から言われてる。

瑠美奈:
それはなんとなくわかる、別格だよね。恋とかそういうのじゃまったくない関係。

水菜:
そう。 それで瑠美奈はどうなの? 水菜の事‥‥好きなの? もし違うなら水菜はきっぱり諦めるから。 答えて。


その4へつづく