えんぱいな日々(本編) 第五百七十六話 The Day Takeoff 前編 その18
瑠美奈:(小声)
ただいま…
水菜:
?! 明かりがついてる、イヤな予感がする!
瑠美奈:
きゃあああああ!
水菜:
どうしたの瑠美奈!
お姉さま! 何やってるんですかぁ!
瑠美奈:
里緒菜お姉さま…どうしよう…
水菜:
瑠美奈触るな! 揺らすとまずい。 横になるといっきに脳に血液が上がる可能性がある。
瑠美奈:
はいっ!
水菜:
うさ子、メディカルデータをできるだけスキャン開始!
うさ子:
ぴょん!
水菜:
料理用においといた一升瓶とジン一本とワイン一本が空、今ウィスキー この量はマズイ。 ドロシー姐は現地だから!
瑠美奈:
どうしよう…水菜…なんで…
水菜:
少し静かに。落ち着いて。 水菜が今対応するから。水菜に任して!
瑠美奈:
うん…
水菜:
ヴェルさん、深夜スイマセン。メイド長が緊急事態です。 大量のアルコールを摂取してしまっていて、このままだと中毒症状の可能性がすいません。 はい。つぎにメイド秘書と副メイド長にもまわしますので、はいメイド長宿舎の方へお願いします。はい触ってません。意識はありますが酩酊状態です。今うさ子からのそちらへ、メディカルスキャンのリアルタイムモリタニングデータを回します。
萌香メイド秘書、深夜遅くすいません。 そうですメイド長が緊急事態です。はいヴェルさんがルーム開いたのでそこで。
里穂お姉さま、はい緊急ルームコールきてますね。 状況はそこにはい。 地下のメディカルセンターに直接向かうと了解です。
里穂:
瑠美奈、お姉さまは大丈夫だから、すぐにヴェルさんが処置に入ってくれたし
水菜:
酩酊状態だったとはいえ意識はあったし。
SE:
うぃ~ん(ドアがあく)
水菜・瑠美奈:
ヴェルさん!
ヴェル:
里緒菜お姉ちゃんは命に別状はない。今ポッドでアルコールを抜いてるから。
里穂:
良かった…
ヴェル:
良くは決してないだけど。まあ症状的には回復する。今回はね。 それで説明と、あとそこの後ろにいる萌香お姉ちゃんと悠里には説教があるから。 入って!
悠里:
やっぱりわたくし達は説教ですのね
萌香:
デスヨネ…
水菜:
あのお姉様はいつくらいまでこのような状態で処置を、一般の病棟とかにうつるのは?
ヴェル:
ポッドで朝まで寝させば完全に血中アルコールは抜ける。問題は疲労とストレスなどが心配だから…それしだい?
里穂:
そうですか…
瑠美奈:
疲労とストレス…
ヴェル:
ねえ悠里、萌香お姉ちゃん。質問があるんだけどいいかな?
萌香:
はい…
ヴェル:
里緒菜お姉ちゃんがメイド長になってから休日だったのっていつ?
萌香:
うっ‥‥
悠里:
さあぁ?
里穂:
年末年始は巫女のお勤めでその後、一月は大樹祭で…里穂はミリタリアの訓練があるからシフト組まれて強制的に休ませられるのですが…お姉さまはたぶんメイド長になってからちゃんとした休みは一日も…
ヴェル:
それは疲弊するよね。里緒菜お姉ちゃんはたぶん、ちゃんとしたところで飲むと仕事に差し障るし、キッチンの料理酒ならとちょとづつ飲んでストレスを解消して眠っていたんだと思う。 今日はでも水菜も瑠美奈もいなくて、里穂の所から帰って寂しくてちょっとだけ…と飲んだら寂しさと仕事のストレスでタガが外れて。
萌香:
うっ‥‥
ヴェル:
先輩がこれじゃね。 ねえメイド長がキッチンドランカーでアルコール依存症とかになってうちのクラブ潰す気? お姉ちゃん達
悠里・萌香:
すいません…
ヴェル:
とりあえず里緒菜お姉ちゃんは明日いっぱい、このポッドで強制的に眠らせるから。ドクターストップ一日。 里穂一日はメイド長代行できる?
里穂:
はい明日は午後からレセプションなので里緒菜お姉さまの代わりに里穂が出ますしクラブの方はご主人様もレセプションに参加されるので休業なのでどうにかなるとおもいます。
ヴェル:
それでお願い。 明日中に萌香お姉ちゃんと悠里で里緒菜お姉ちゃんの負担を減らすクラブの業務改善計画をヴェルに出して。 それが里緒菜お姉ちゃんの許容範囲になってないかぎりForestメイド管理ドクターの権限で里緒菜お姉ちゃんのメイド長業務停止! わかった?
萌香:
了解いたしました。
悠里:
明日中に各部署と協議の上作成いたしますわ。
ヴェル:
水菜、瑠美奈、里穂、心配だろうけどヴェルがここに残るから里緒菜お姉ちゃんはまかして。明日というか今日があるから、水菜と瑠美奈はお昼から現地へ彩香に送っていかせるし、隊への調整はつけるから。少しでも今から寝ること
水菜:
わかりました。お姉さまをお願いいたします。 行こう瑠美奈
瑠美奈:
ヴェルさんお願いします。
ヴェル:
うん任せて。 あとの三人ももどってここに居ても何もできないから
里穂:
わかりました。
ヴェル:
萌香お姉ちゃん、悠里、里緒菜お姉ちゃんは二人と違って仕事を栄養にして生きてるわけじゃないんだよ。 理解してねヴェルのお願い。
萌香・悠里:
はい…
の19へつづく