えんぱいな日々(本編) 第五百七十九話 more 前編 その12

 
SE:
ガシャンッ!

SE:
ガチャン!

優萌:
うわぁああっ!

SE:
ズュキャン!

SE:
シュタッ! ドカーンッ!

すみれ:
あの子、泣いてるの? 感情が残っている? それにレールガン、これを発射するほどの演算を薬の影響下では無理。もしかしたら…試してみる価値はある!

SE:
ガシンッ!

優萌:
ハヤク…シナセテ…オネガイ…

すみれ:
死なせない! 貴女も貴女の仲間も!

すみれ:
バイオレット! フィジカルバーストモードドライブ! 強制ダイブイン!

VIORET:
Physical Burst Mode Drive Edition. AURORA Neuro Operation Sytem Intervention Dive In!

優萌:
アッ!

優萌:
タスケテ…

すみれ:
やっぱりパワーユニット内に外部制御プログラムが仕掛けられている! これならこれを解除すれば。 ストライクブレイカーで一気に破壊するわよ!

VIORET(すみれの杖でインテリジェントデバイス):
ヤツラがそれを想定していないはずが無い。マスターに仕掛けられていたものと同等なモノが仕掛けられていると思った方が良い。プログラムをそのまま破壊したら、マスター解除トラップが発動して脳が破壊されあの子は数分で死ぬぞ。

すみれ:
それじゃ瑠莉閣下とかヴェルさんがやるようにプログラムを解除と同時に仮マスターとかつくらないといけないってわけ? あんなのすみれじゃ権限ないよ! それに今戦闘中よ! 呼んで来る時間がない! 何か方法はないの? すみれのインテリジェントデバイスなんだから知恵出しなさいよ!

VIORET:
一つ方法はある。

すみれ:
言って!

VIORET:
マスターは仮マスター登録などという便利なものを付加することはできないが本マスター登録なら可能だ。制御プログラムを破壊した同時にあのメイドのマスターを破壊し、すみれの本マスター登録でOverride(オーバーライド)再構築する。

すみれ:
えっ? それって…そんな事したら…

VIORET:
彼女はすみれを権限移譲不可能なマスターとして認識し、それ以外の人間を一生マスターとしてご主人様として認識しなくなる。

しかしそれ以外、今彼女を救う方法はない。

すみれ:
何も知らない彼女の一生を背負うってこと? すみれがご主人様として…

その13へつづく