えんぱいな日々(本編) 第五百八十話 Singularity その13
蘭子:
すみれ様のお屋敷にはこんな所があるんですねプライベートビーチか贅沢!
エミリー:
警備担当の兵に教えてもらったんだ。座ろうか。
エミリー:
昼間は本当にスマナかった。蘭をアタシは本気で終了処分しようとしてた。申し訳ない。
蘭子:
それは良いっていったじゃないですか? エミリーさんと夢結さんが蘭を殺そうとするのは当然だと思います。だって暴走状態になったまろんさんや優萌は無差別に回りの者を殺そうとする。 そうなったらまろんさんと優萌より強いメイドだけしか対処できないし。 よって保全機関としてはタイミングをみてまろんさんや優萌も今でも処分しようとしている。 そんな中、夢結さんとエミリーさんは守護騎士として最強のバイオメイドである姫を守る守護騎士をしている。 それは敵である保全機関から、姫を守る為。
エミリー:
うっ…そうだ詳しいな。
蘭子:
わたしはもうバレているとおもうので言いますが、保全機関内では二重スパイに近い存在で、直属の上司は永遠室長。その上は瑠莉大将閣下の保全機関改革派の工作員です。 永遠室長が説明をエミリーさんと夢結さんに直接する予定だったんですが、帰国が本日だったので…。 まあその説明の前に蘭がドジっただけなので。
エミリー:
あれはちょっとな。妹に…
蘭子:
だって悩んでたみたいだけし。 まあフロリーも特殊なバイオメイドですから。怖がるのはわかるんですけどうちの周りが受け入れないなんてことないでしょ?
エミリー:
あるいみ化け物の巣窟だからな。 それで蘭の任務は暴走がおきても報告は永遠室長やフランソアオーナーやエスエル議長にしてまろんや優萌を保護してしてもらい人工生命科学研究所で処置をし、保全機関に暴走の事実を隠蔽することか。
蘭子:
はいそうです。 まあ敵とか味方とかそんなものは関係ない世界ですから。ようは目的がどうなのか? それが同じ方向なのか? それだけですよね? 今のところ蘭とエミリーさんや夢結さんは同じ目的をもっている。
エミリー:
そうだな。
蘭子:
敵や味方…そんなのは状態によってかわるし。 敵の方が信じられて味方の方信じられない事の方が多いし。
エミリー:
蘭、オマエかなり死線をくぐってるな
蘭子:
まあ親に売られてハイパーアクセラレーターチップなんか施術されて生き残ったメイドですから、まともな世界は見て来てませんね。 瑠莉閣下に拾われるまではですが。
エミリー:
それはそうか…この手でコロシてやったメイド達と同じだな。
蘭子:
生きるという地獄の苦しみからメイドを救う白髪の死神。 エミリー・バートン。 私の仲間にもエミリーさんに救われたヤツもいますよ。 だから噂は聞いてましたけど。 会ったのはこないが初めてです。
エミリー:
そうか…
蘭子:
エミリーさんがまろんさんの守護騎士をしているのは暴走の兆候があったらその手で殺すためですね?
エミリー:
うっ‥‥
蘭子:
そんなの蘭は許しませんよ? まろんさんは十分今まで地獄をみて、それでも今は普通に生活して、そしてエミリーさんや夢結さんの為、ご主人さま達の為、トモダチの為、それ以上にまだ救われてないメイドの為に戦ってます。 そんなまろんさんを蘭はエミリーさんに殺させません。
蘭子:
まあ~、色々理由をつけて、蘭に引き金を引けない死神じゃ~まろんさんを殺せないだろうけどね♪ 死神引退ですね!
エミリー:
いや殺す寸前だったから!
蘭子:
でわなぜお二人とも銃のセーフティーをかけたままだったんですか? スライドでチャンバーまで送ったあとセーフティー掛け直してましたよね? せーフティーかけたままじゃトリガー引けませんよ? ご主人様が来てくれて撃つなと言ってくれるのを待ってたんでしょ?お二人とも。
エミリー:
お前! そこまで見てたのか?
蘭子:
一応これでも執行官候補生なので。
エミリー:
じゃあ、あの告白も嘘か?
子:
あれは嘘じゃないです。 影ながら監視して御守りする為というのも本当なように、一目惚れなのは本当ですよ。 ハニートラップならいまのだって言わないでしょ?
エミリー:
そんな事言っても信じられるかぁ!
蘭子:
それは信じられないでしょ? 蘭はこれでも女です! 女は自分自身だって騙します。 信じてもらえるとか思ってませんから♪
エミリー:
うっ! この悪魔め…
蘭子:
死神()かっこ現在保留中♪と悪魔の組み合わせ、結構お似合いかもですね~♪
エミリー:
ぐぅぅ‥‥!
蘭子:
それで色々はぐらかしてますけど、姫様とかご主人様の許可はでたんですか? あと蘭の事、女の子として付き合っても良いとか思ってます?
エミリー:
うっ…
蘭子:
それ以前にドロシーさんから聞いたんですがまろんさん、だいぶ安定したみたいじゃないですか? 夢結さんだけでも最近は大丈夫なら、どうです? まろんさんの守護騎士しながら蘭で遊んでみるとか? どうです? 蘭は遊びでも良いんですよ?
蘭子:
ちょっ!!ううぅうううう!!!!!!!!!!!
エミリー:
‥‥‥
エミリー:
あまりアタシを怒らせるな。アタシは蘭で遊ぶほど暇じゃないんだ。
蘭子:
はいぃ…スイマセン…。
エミリー:
姫の守護騎士としての立場は継続するが、情人(イロ)としての立場は夢結のみにしてもらった。もう先ほど蘭が言ったとおり、まろんも最初より安定しているし夢結だけで夜は満足できているしな。 だから、蘭。
蘭子:
はいぃ!
エミリー:
この白髪の死神と地獄の底まで付き合ってもらういいな?
蘭子:
はい喜んで…お付き合いさせていただきます!
エミリー:
今夜からアタシの宿舎を別けてもらったからそこが蘭の宿舎だ。わかったな?
蘭子:
はいわかりました。
エミリー:
でわご主人様達の所へもどるぞ。
蘭子:
はいぃ!
すみれ:
こんなの見られてたとか知ったら…確実にすみれ達、始末される…静かに気づかれたらその瞬間、人生終了だよ
くま太:
ピガ…
優萌:
はいぃ…全力で気配を消します…
その14へつづく