えんぱいな日々(本編) 第五百八十話 Singularity その2

 
祥子:
ご主人様大丈夫ですか?

すみれ:
ご主人様…凛空様…どうしよう‥なんでこんな事に…

真理愛:
祥子メイド秘書、少々お待ち下さい

凛空:
すみれ…?

すみれ:
ひぃぎぃっ! 凛空様…ご主人様…

穏海:
予想通り真っ青になってますわね

ニケ:
ですね…

すみれ:
凛空さまぁ~(号泣)! すみれに新しいお屋敷が与えられてクラブのオーナーをしろって…これってすみれは凛空様とお兄ちゃんに捨てられたって事ですか? それにそもそもすみれは凛空様の専属メイドでオーナーなんかできないのに‥オカシイですよ‥

凛空:
いやあのね‥すみれ落ち着いて…ねえ?

穏海:
そう考えますか…

ニケ:
すみれ様らしいですね

ララ:
あれだけ頭脳明晰なすみれ様が今まで気づいて無いってことですの?

優萌:
えっ?

綾子:
どういうことですか小梅お姉さま?

小梅:
あぁ…二人ともちょっと静かにしてようね。 後でちゃんと説明するから

凛空:
すみれ、落ち着いて凛空の言う事を聞いてね。 まず凛空との専属メイド契約というかマスターリンクは…すみれが覚醒したとき、例のDrフィッツジェラルドを襲った時のトラップを解除したときに、すみれのアルティメイドシステムが完全に復活した事で抹消されているの。(注)

すみれ:
えっ?

凛空:
すみれの契約の部分をみて、すでにハイパーメイドチップのオーナーはすみれになってるはず。

すみれ:
あっ…だったらすみれはもう凛空様の専属メイドでは無い? もう…半年も前から…えっ…


注:えんぱいな日々(本編) 第五百六十ニ、三話 禁断のパンセ を参照


すみれ:
いやぁあああっ!

凛空:
すみれ! うちの子ってのは変わって無いし、今は花路家をついでくれて‥

すみれ:
凛空様もういちどマスター認証をお願いします!

凛空:
凛空より上位であるアルティメイドに凛空はマスター認証できないし!

すみれ:
イヤです! 凛空様のメイドでないすみれなんかすみれ自身が許せませません! すみれは死にます! 死なせて下さい!

凛空:
そんなのダメ! すみれには今はすみれのメイドがいるでしょ! 部隊の隊員もいるし、パートナーの真理愛のいる! すみれ一人の命じゃないの! 

すみれ:
すみれもう生きてられません! 死なせて下さい!

真理愛:
凛空お姉さん! ここは他のクラブのエントランス前です、とりあえずクルマにすみれを乗せてから!

真理愛:
祥子メイド秘書、マリとすみれ、凛空お姉さん、穏海お姉さまを乗せて新しいお屋敷まで先導を。 

祥子:
畏まりました。

真理愛:
ララは今前の人工生命科学研究所で手伝いに入ってるフロリーに連絡をいれたから、すぐに出て来ると思うのでそれを拾って、小梅達を乗せてから祥子メイド秘書が向かう座標へ後からクルマで追ってきて。

ララ:
了解しましたお姉さま。

凛空:
ねえ今年の最初の最初に言ったよね? 凛空もお兄ちゃんも絶対に何があっても、すみれの味方だから。
すみれ、まずは説明の前にクルマ乗ろう?胸に抱っこしてあげるから…

すみれ:
うぐぅ…うぇ~ん…(号泣)


その3へつづく