えんぱいな日々(本編) 第五百八十話 Singularity その5
祥子:
もう五分くらいでお屋敷に到着しますが大丈夫ですか?
穏海:
はいそのままお屋敷に付けて下さいませ。
真理愛:
祥子メイド秘書ご心配おかけしてスイマセン。
凛空:
だからすみれの事をお兄ちゃんも凛空も捨てたりはしないけど、すみれはもう小梅や優萌やフロリーのご主人様、だからと言ってGreenWoodsが実家なのは変わらないからね?
すみれ:
はい。そうですね…すみれのメイド達。それに今回沢山のバイオメイドを救う事ができましたし、これからも保護するメイドもいると思いますし‥‥
凛空:
そう、そういう子達の居場所であるクラブを探すにしても、タダのメイドよりはエンパイアクラブのオーナーとしての方が力があるし、その立場はすみれは必要だと思うの。
すみれ:
凛空様の言う通りです。その為のご主人様としての立場のすみれ…。
真理愛:
さすが凛空お姉さんだ…どうにかなりそう
穏海:
まあ、すみれさんも頭ではわかってはいると思うですが感情はどうにもなりませんから…ああやってあやしてさとして受け入れてもらうしかありませんし。 そういえばマリはわたくしの専属メイドを解除するに抵抗しませんでしたわね
真理愛:
別にマリがなりたかったのはお姉さまの愛人であってメイドではないですから。 それにララをマリのメイドにしなければなりませんでしたから…それで話は変わりますが。
真理愛:
綾子は小梅のシスターなのでわかるのですが、シンディーとフレアデリカもうちのクラブに?
穏海:
絶対にこのままだとお兄様は手を付けます! よってすみれさんが大丈夫になったらすぐに面接をしてこちらへの配属に。
真理愛:
マリとしては…すみれもかなり心配ですよ? すでに剛史お兄ちゃんと凛空お姉さんとマリ以外に小梅にニケに優萌だし…
穏海:
お兄様にこれ以上の妾が増えるよりは、まだすみれさんの方が余裕あるでしょ? それに間違えても子供は生まれませんし。
真理愛:
ちょっとお姉さま、自分達が良ければいいんですか!
祥子:
到着しますよ~
真理愛:
はいわかりました。 すみれ、もう着くって、ほら涙を拭いて
凛空:
すみれハンカチで拭いてあげるからね、あーこんなに瞼が腫れちゃって…お屋敷についたら冷やすからね
すみれ:
スイマセン凛空さま…お手数おかけします。
祥子:
(僅か部隊創設から半年であれだけの輝かしい武勲を立て三階級の特進を果たしたエリート中のエリート部隊の隊長と副隊長がエンパイアクラブ評議会直々の指名でクラブを新設しオーナーとして就任。 どんな怖い方々と思って緊張していたけど‥想像とまるで違うんだけど‥礼儀正しいし…可愛いし…)
祥子:
どうぞ。
凛空:
ほらご主人様のすみれからだよ。
すみれ:
はい! ふわぁ~♪ メイド秘書さんにドアを開けて頂けるとか光栄です! やっぱりカッコイイです! 憧れちゃいます! ありがとうございます!
祥子:
ど…どういたし…まして…(えぇ…)
すみれ:
これが…すみれのお屋敷…
真理愛:
ドアメイドお疲れ様です!
祥子:
あっ…いえ‥その…どういたしまして
穏海:
まあマリ達のメイド秘書だけど、その挨拶ならまあ?
祥子:
か…可愛い…
穏海:
祥子さんもこういうの好みなんですね…
すみれ:
エントランスから海が見える…軍港?あれって…
真理愛:
あれは新しくできたミリタリアの白急下田泊地の桟橋だね。 あれ航空母艦が入港してる
すみれ:
うしろにイージス艦も二隻随伴してる
凛空:
お姉ちゃんありがとう! 凛空嬉しい!
祥子:
わたし凛空先輩より一つ年下で…萌香と同期ですから、白森女学園時代の凛空先輩の後輩です‥
穏海:
こんなうちのメイド長で申しわけございません
その6へつづく