えんぱいな日々(本編) 第五百八十話 Singularity
すみれ:
花路すみれ特務中尉。
真理愛:
並びに 上原真理愛少尉 出頭いたしました。
栗田源三(以後源三):
すみれ特務中尉並びに真理愛少尉、出頭ご苦労。
すみれ:
ロンゴミリアドに新たな任務でありますか?
源三:
任務…ではあるな。 まあすみれちゃんと真理愛くんとオジサンと仲だ楽にしてくれ。
やりづらくて困る。
瑠莉:
す~み~れ~。 良くもフランソア達と組んで私を民間人への攻撃露見対処のスケープゴートにしてくれたわね!
すみれ:
あの‥スイマセンスイマセンスイマセン!
悠美:
あの可愛かったすみれちゃんが…萌香と悠里とフランソアさんがイケナイのね…シクシク‥
真理愛:
悠美司令、シクシクって‥言葉で言うのは…
瑠莉:
まああれだけの兵器の密輸を取り締まれなかった政府や民間地域への大規模攻撃による民間人の被害を未然に防いだということで、政府も戦略自衛軍も抗議から打って変わってミリタリアとエンパイアクラブに感謝表明をする状態したからいいけどぉ! 紅葉さんも手伝ってくれたしぃ楽勝だったわ!
真理愛:
さすが瑠莉閣下です。
源三:
それでな、本日呼んだのは外でもない遅れに遅れていたすみれちゃんと真理愛くんの進級などの件なんだ。
すみれ:
えっ進級?(注)
真理愛:
(やっぱりね…)
注:進級=昇任の事。日本語を旧日本軍式に治しました。
オジサンが中々日本に来れなくてすまなかった! すみれちゃん達の部隊はオジサン直轄なので悠美准将や瑠莉大将に進級の代わりをやってもらうわけにもいかなかったんだ。
それで今回はまとめてするから。 今後の進級の時ははさすがに元帥府でやるからケープタウンまで来てもらうことになるから楽しみにしている。
すみれ:
はあ…それ以前に元帥閣下のオジサン、進級って昇進のことですよね? それに値するような事、すみれ達しましたっけ? 何かの間違いでわ? オジサンからの任務を普通にこなしてただけで…逆にすみれとしては去年の任務で救えなかったバイオメイドもいるし、怒られる事はあると思うんですが。
真理愛:
(言葉遣いを諫める気力も失せたわ‥‥)
源三:
まず、エンパイアクラブ要人である手塚フード社長並びに山科総裁ご夫妻の旧議会派の工作部隊からの困難な救出作戦の任務を達成するばかりか被害にあった庇護対象だけでなく、突入部隊の犠牲を出さず、さらには旧議会派に強制使役させれていた複数のバイオメイドの保護回収に成功するという指揮まことに見事であった。
すみれ:
はいお役に立てたのなら幸いです。手塚社長をお救いした時には相手側のバイオメイドの多くは仕掛けられていた脳自壊プログラムで救えなくて申し訳ございませんでした。
源三:
その時に回収したバイオメイドの一体が装備していた装置を解析することによりブラックハウンド所属のバイオメイドの保護回収方法の確立ができたのだ。キミ達は良くやった。
真理愛:
ありがとうございます。
源三:
この任務の功績により、すみれ特務中尉は特務大尉に進級。 真理愛少尉は特務中尉に特進となっていた。 その作戦に参加した君たちの部下たちも一階級の進級となっている。
すみれ:
すみれはともかく、部下達の進級ありがとうございます。
源三:
次に先年末に行われた旧議会派の資金源と補給線を多角的に殲滅することを目的としたテスモポリア・サイ作戦において真理愛特務中尉が指揮する東京湾洋上プラットフォームポセンドンの目強制接収部隊と、すみれ特務大尉が率いた電脳特殊戦部隊の連携。 非常に難しい任務を良く達成してくれた。そればかりかこの作戦においても味方部隊の犠牲を出さないばかりか、旧議会派に強制使役させれていた多数のバイオメイドの保護回収に成功するという素晴らしい働き見事である。
すみれ:
あれは総合指揮は梨音ちゃんでしたし、悠里本部長が作戦立案を…たしかに部隊の実際の指揮はすみれがお手つだいというか、主火力でしたが…評価されるなら梨音ちゃんや悠里さんの方だと
真理愛:
指揮タイミングを機動部隊の電脳空間からの誘導とマリと連携する部分はすみれがやってたじゃない…さらにバイオメイドの処置の指揮とか
すみれ:
それはそうだけど…
源三:
この功績により、すみれ特務大尉は特務少佐に進級。真理愛特務中尉は特務大尉に進級となっていた。 その作戦に参加した君たちの部下たちも一階級の進級となっている。
すみれ:
ありがとうございます?
真理愛:
大責に身が震える思いです。
源三:
さらに! 先日行われたエンパイアクラブオーナー総会の参加者をこの白山市の多くの民間人もろとも武力により攻撃し殲滅を企んでいた国際組織犯罪指名手配犯リマン・マルリエーンが率いる旧評議会派部隊への先制打撃殲滅並びにバイオメイド大規模保護回収作戦。 このロンゴミリアドでなければ不可能な特殊任務を見事完遂し会議に出席する為に集結した多くのエンパイアクラブオーナーの要人達と日本国の多くの民間人の危機を回避し、敵攻撃部隊の指揮官であった国際手配犯リマンマルリエーンの死亡の確認。 旧評議会派に雇われた傭兵を多数捕虜にしての重用な情報の収集。 そして旧評議会派に不当に使役されていたバイオメイドの回収数はエンパイアクラブアポリロイドバイオメイド保全機関結成以来、一作戦での保護数としては最大の212体。 さらにはこれだけの作戦の実施に際し自軍の損害は人的・物的ものは皆無という素晴らしいものである。
この件に対し、国際刑事機構、各国情報部、日本国政府、戦略自衛軍、特別警察機構ADPOLICE本部より感謝状が届いている。
すみれ:
はぁ…それはお役にたてたなら嬉しいです。
源三:
この功績により、すみれ特務少佐は特務中佐に進級。真理愛特務大尉は特務少佐に進級となる! 作戦に参加した君たちの部下たちも一階級の進級とする。
真理愛:
ありがとうございます…。
エステル:
すみれ特務中佐、真理愛特務少佐、昨日行われたエンパイアクラブオーナー総会にて評議会議長となりましたエステル・ヌヴェールです。エンパイアクラブオーナーを代表してわたくし達と多くの民間人を救って下さったことに感謝いたしますわ。
すみれ:
いやエステル総裁、議長の方がいいのかな? 一緒に最深部まで先方隊として…
エステル:
なんのことでございますか? すみれさん♪
すみれ:
いえなんでもありません!
エステル:
この感謝の証としてエンパイアクラブオーナー評議会はすみれ特務中佐と真理愛特務少佐に「エンパイアクラブオーナー評議会名誉黄金勲章」をお与えすることを議会の全会一致で可決いたしました。
すみれ:
あの勲章は辞…
源三:
特務中佐、エンパイアクラブミリタリアはエンパイアクラブオーナーの為の軍隊だ。そのオーナーの代表議会である評議会の命令だ拒否はできんぞ。
すみれ:
謹んでお受けいたします…
真理愛:
謹んでお受けいたします。
エステル:
すみれさん、これからもエンパイアクラブのオーナー達やメイド達だけではなく多くの人々を守って下さいませ。
そして多くの不遇なメイド達を救って下さい。
わたくしができることは全力でお力になりますわ!
戦友として握手してくださいませ。
すみれ:
はいっ! エステル評議会議長! これからも、このすみれ、全力を尽くさせていただきます!
エステル:
それでわ、はいっ♪ これが、今回の功績によりエンパイアクラブオーナー評議会から贈呈される、「エンパイアクラブ オーナーマスターカード」になりますわ。 お屋敷の電子権利書にもなっておりますので大事にして下さいませねぇ♪
同じオーナー同士としてこれからもよろしくお願いしますわ、すみれオーナー♪
すみれ:
えっ? エンパイアクラブ オーナーマスターカード? お屋敷の電子権利書?
すみれ:
何でこんなことに…
真理愛:
マリや仲間が地の果てまで一緒に行ってあげるから…
祥子:
ご主人様大丈夫ですか?
すみれ:
ご主人様…凛空様…どうしよう‥なんでこんな事に…
真理愛:
祥子メイド秘書、少々お待ち下さい
凛空:
すみれ…?
すみれ:
ひぃぎぃっ! 凛空様…ご主人様…
穏海:
予想通り真っ青になってますわね
ニケ:
ですね…
すみれ:
凛空さまぁ~(号泣)! すみれに新しいお屋敷が与えられてクラブのオーナーをしろって…これってすみれは凛空様とお兄ちゃんに捨てられたって事ですか? それにそもそもすみれは凛空様の専属メイドでオーナーなんかできないのに‥オカシイですよ‥
凛空:
いやあのね‥すみれ落ち着いて…ねえ?
穏海:
そう考えますか…
ニケ:
すみれ様らしいですね
ララ:
あれだけ頭脳明晰なすみれ様が今まで気づいて無いってことですの?
優萌:
えっ?
綾子:
どういうことですか小梅お姉さま?
小梅:
あぁ…二人ともちょっと静かにしてようね。 後でちゃんと説明するから
凛空:
すみれ、落ち着いて凛空の言う事を聞いてね。 まず凛空との専属メイド契約というかマスターリンクは…すみれが覚醒したとき、例のDrフィッツジェラルドを襲った時のトラップを解除したときに、すみれのアルティメイドシステムが完全に復活した事で抹消されているの。(注)
すみれ:
えっ?
凛空:
すみれの契約の部分をみて、すでにハイパーメイドチップのオーナーはすみれになってるはず。
すみれ:
あっ…だったらすみれはもう凛空様の専属メイドでは無い? もう…半年も前から…えっ…
すみれ:
いやぁあああっ!
凛空:
すみれ! うちの子ってのは変わって無いし、今は花路家をついでくれて‥
すみれ:
凛空様もういちどマスター認証をお願いします!
凛空:
凛空より上位であるアルティメイドに凛空はマスター認証できないし!
すみれ:
イヤです! 凛空様のメイドでないすみれなんかすみれ自身が許せませません! すみれは死にます! 死なせて下さい!
凛空:
そんなのダメ! すみれには今はすみれのメイドがいるでしょ! 部隊の隊員もいるし、パートナーの真理愛のいる! すみれ一人の命じゃないの!
すみれ:
すみれもう生きてられません! 死なせて下さい!
真理愛:
凛空お姉さん! ここは他のクラブのエントランス前です、とりあえずクルマにすみれを乗せてから!
真理愛:
祥子メイド秘書、マリとすみれ、凛空お姉さん、穏海お姉さまを乗せて新しいお屋敷まで先導を。
祥子:
畏まりました。
真理愛:
ララは今前の人工生命科学研究所で手伝いに入ってるフロリーに連絡をいれたから、すぐに出て来ると思うのでそれを拾って、小梅達を乗せてから祥子メイド秘書が向かう座標へ後からクルマで追ってきて。
ララ:
了解しましたお姉さま。
凛空:
ねえ今年の最初の最初に言ったよね? 凛空もお兄ちゃんも絶対に何があっても、すみれの味方だから。
すみれ、まずは説明の前にクルマ乗ろう?胸に抱っこしてあげるから…
すみれ:
うぐぅ…うぇ~ん…(号泣)
小桃:
小桃達もこの子達も造られた人間だと言うんですか?
クレア:
騙しててゴメン。ロンゴミリアドに志願しなければ明かさなかったんだけど。
梨花:
バイオメイドってこんなに存在が受け入れられて無いんですか? 良二オーナーや、お嬢様達とか普通に会話の中で最初から出てたし…えぇ…
エミリー:
良二オーナーやうちのお嬢様モドキの二人、歩く武装要塞とか言う私のご主人様や、歩く大量破壊兵器のルゥナオーナー達がオカシイの。 戦場の兵士や企業でもトップのごく一部にしかバイオメイドの存在は認知されてない。ようはうちの周りがオカシイだけ。一般人は存在自体も知らない。
梨花:
そうなんですね…。余りに普通に受け入れられているので疑問にも思ってませんでした。環境って怖いですね。
緑梨:
人造人間! カッコイイ! まあ得意技は在庫管理な緑梨だけど。
未来:
製造って量産ってことでしょ? それならなんで性能に差がこんなにあるのさ、優萌の戦闘能力とか反則だよ
穏空:
それは機械にもアタリとかハズレ?とかあるし、そういうのじゃない?
もくしはそもそも設計が違うとか
未来:
不公平だ。
美空:
気になるのそこなの? まあいいけど。
蘭子:
小桃、何取り乱しでしているの? 蘭は親に売られてハイパーオーバーアクセラレータープロセッサを違法に施術されたハイパーメイドだけど。 今は小桃も私も、このすみれ隊長に保護されたブラックハウンド?の子達だって治療を受けて治ったら同じメイドじゃない?
ヒトはどう生まれた? ではなくてどう生きるか? 違う?
他:
おぉーー。
小桃:
そ‥そうだね! 蘭の言う通り! 取り乱してスイマセンでしたクレア先生!
エミリー:
蘭‥‥
レスフィーナ:
蘭さん! でわバイオメイドは人と同じで良いと思いますが、この私、レスフィーナとここにいるスザンヌさんは違うのです。 身体はバイオメイドと同じではありますが、意識を構成する大部分はスプロール、地球と月の間と月の裏側にある人工衛星群の事ですが、その中にある電脳世界に本体があります! ここにはごく一部しかなくつねに通信をして意識情報を共有化して存在しています。
スザンヌ:
スーの本体はスプロールの中にあるアースガルズGRIDにいるんだよ! ここのスーはその物質世界で動く為のカラダなの!
レスフィーナ:
これはもうすでにヒトではないと思うのですが!
クレア:
蘭が纏めかけたのに…レスフィーナちゃんは
エミリー:
普通のヒトじゃイヤなのか?
梨花:
こないだお嬢様と読んでいた女性ファッション雑誌の特集の「女の子は普通じゃダメ」の記事が影響しているのかと…お嬢様と読みながら意気投合してましたから
エミリー:
いやあのお嬢様モドキはどこをどう抽出しても普通の部分が存在しないので別問題だと思うけど
蘭子:
そのスプロールだか電脳世界の事は知りませんが、物質世界? この世界の事ですよねではレスフィーナさんはテミスさんの侍女、まあメイドさんで、スーはルゥナ様のメイドさん。
二人ともオリュンポス大使館から名前が変わったスプロール大使館の職員さんでこれは庶務メイドですよね? それにレスフィーナさんはテミスさんのパートナーでお付き合いしてるんでしょ?
蘭達と同じようにご飯を食べ、寝て、お仕事して、恋をして。
これを同じ「ヒト」と言えないってオカシイと思います。
美空:
たしかにそうだね。
未来:
テミスさんとレスフィーナさんって同性のパートナーなの?
穏空:
さすが蘭、情報収集速!
レスフィーナ:
はわわぁ……っ! ひぃい…(真っ赤)
スザンヌ:
うんスーご飯大好き! 特にぱーこーラーメンが大好き!
蘭子:
万〇の排骨麺とは味は違うかもだけどフードコートの中華料理店のメニューにあったから食べにいってみる? 言われて蘭も食べたくなった。
スザンズ:
うん! 蘭連れてってくれるの!?
美空:
おう今日のお昼に中華みんなで行ってみる?
小桃:
賛成!
スザンヌ:
やったぁ! みんなと中華!
クレア:
蘭の圧倒的な勝利。
梨花:
おいおいエミリーさんよ、お宅の所の新人メイド、すごいな。
エミリー:
おいそれアタシのマネか?
蘭子:
だから~そんな顔して心配しないで!
BF000001 バートン社製F型試作バイオメイド壱号「フロリー」。
そして貴女のパートナーの橋本研究所製試作型アドバンスドアーマードバイオメイド、シリアルナンバー11252号の橋本優萌もこの仲間なら普通に受け入れてくれるって
フロリー:
なんで私の型番を知ってるの? あとシリアルナンバー11252号?それって優萌の? 優萌本人も知らないのに…。 あとアドバンスドアーマードバイオメイドってなに?
エミリー:
!!
エミリー:
蘭、アタシの指の下には蘭のニューロネットワークの伝達回路のメインラインが走っていてそこに触れている。それだけメイドについて色々詳しいなら意味は解るな?
蘭:
はいぃぃぃ! ヤバ…まずったぁ…! この蘭が完全に取られた!
フロリー:
エミリーお姉ちゃん!
小桃:
エミリーさんの動きが見えなかった…えっ? エミリーさんてアサルト系のメイドではなくて衛生メイドだよね?
エミリー:
クレア姉さん、蘭を借ります。
クレア:
ちゃんと返してね。 終了処分とかしないように。
エミリー:
努力はします。まあ蘭次第ですがね。 さあ蘭いくよ。
蘭:
じゃあ、ちょっと蘭、エミリーさんと出かけてきます…帰れるかはワカラナイけど。
梨花:
なんかこの光景にデジャブーを感じる
フロリー:
ねえクレアお姉ちゃん! 蘭はどうなるの! 終了処分って何の事!
クレア:
あのさレスフィーナちゃんと梨花で、この研究所でほら科学館とかジムとかプールとかあと大使館とか見学をお願いできるかな? クレアちょっと出かけてくるから…
レスフィーナ:
丸投げですか…AURORAの電脳通信開けといてくださいね。
フロリー:
真理愛様、えっすみれ様が? すぐに前のタワーの下? クルマですか?
クレア:
フロリー、すぐにすみれちゃん達の所へ行ってあげてこっちはどうにかするし、蘭のことはちゃんと後から連絡するから
レスフィーナ:
ほら行って。
梨花:
みんな、ちょっとバタついたけど、蘭のことはクレア先生に任して、フロリーもご主人様の用事で外れる事になった。まあ新人とはいえご主人様優先だしね。
それでみんなは次はアポリロイドの構造やそれに使われる科学技術が解りやすく展示されている研究所内の科学館へ移動するよ。
イリーシャ:
やっと日本にお戻りになられたのに最初のコーヒーが私のコーヒーなんてスイマセン
永遠:
何言ってるのとても嬉しいわよ♪
フランソア:
どうかな?
永遠:
はぁ~美味しいわよ。 イリーシャちゃん腕上げたわね!
イリーシャ:
恐縮です。 里緒奈メイド長の豆があってこその味なので!
イリーシャ:
理沙について修行してるの、マモンが味見役! だから厳しいの! 里緒菜の豆は難しいらしいから淹れるの
永遠:
なるほどDrフィッツジェラルドの舌ならそれは厳しいわね(笑) しかしForestに戻って来るとほっとするわ♪
フランソア:
本当に無理難題な任務とても申し訳ない。 心より謝罪と感謝いたします。
永遠:
本当にそうよね(笑)、まあご主人様が悪いわけじゃないけどぉ♪
フランソア:
うっ…
永遠:
あの瑠莉閣下と今回は紅葉さんまで! 人を何だと思ってるのか♪
フランソア:
うっ…スイマセン。
永遠:
まあルフィナの部隊やそこの可愛いイリーシャちゃんの為、そしてすみれオーナー様の為じゃなければ途中で投げ出して逃げてたけどね♪ くすす♪(笑)
フランソア:
あの‥永遠さん。 日本に帰ってきてすぐで悪いんだけど‥お願いが…
永遠:
あっ…聞きたくない。
フランソア:
えっ! 永遠さんフランソアがオーナーになってから厳しくない?
永遠:
だってご主人様だし。
フランソア:
えぇ…お願いの内容くらい聞いてくれたって…
永遠:
だって Τάρταρος(タルタロス)本格攻略の為に下層部の構造を建築時の資料から集めろとか無理でしょ?
あのるーちゃん(注:ルシフェルの愛称)や梨々衣ちゃんだって知らないのよ? それを外部の私がどうやって探すのさ。
フランソア:
!! なんで何も言う前に…
永遠:
フランソアちゃんとイリーシャちゃん達が考えてる事くらい予想できてないと特別情報分析官なんてやってられないからね。 あっフランソアご主人様だった。
フランソア:
流石です。
永遠:
まあロンゴミリアドが攻略作戦を実施するしかなだろうから、それは無理だろうがなんだろうが、お姉さんはやるしかないだろうね。 でも保障はできないわよご主人様?
フランソア:
はい、調査で電脳関係が必要な場合はヴェルやすみれ達だけじゃなく民間協力で凛空さんにも頼んでいただいてかまいませんのでどうかお願いします。
永遠:
解ったできるだけはやってみるわ。でも一つ聞いておきたいことがあるわ。
永遠:
Μειλινοη(メリノエ)とCaliburnus(カリブルヌス)を接収するということは、そこにウーラノスとセレーネだけでなくイーリスも投入することが必要になるだろうけど、それはテミスとイリーシャも最前線に立つことになるんだけど? いいの?
イリーシャ:
はい。 テミスに全部を話して協力してもらえることを確約させました。 わたしも覚悟を決めています。
永遠:
わかったわ。
永遠:
しかしクルマも運転できない、このご主人様があのイーリスを操縦するってのが今だに信じられないのよね。
フランソア:
フランソアでも自転車は乗れますし!
イリーシャ:
たしかに感覚は自転車に近いのかもしれません。
永遠:
えっ! エミリーちゃんに潜入がバレた? このままだと終了処分される? 今すぐ来てくれ?
フランソア:
永遠さ~ん、今回はどんな悪い事をしたの?
イリーシャ:
悪いことは前提なんですね。 とりあえず水菜と真奈に言って永遠さんをお送りするVTOLを準備させてよろしいですかご主人様
フランソア:
お願い。
祥子:
もう五分くらいでお屋敷に到着しますが大丈夫ですか?
穏海:
はいそのままお屋敷に付けて下さいませ。
真理愛:
祥子メイド秘書ご心配おかけしてスイマセン。
凛空:
だからすみれの事をお兄ちゃんも凛空も捨てたりはしないけど、すみれはもう小梅や優萌やフロリーのご主人様、だからと言ってGreenWoodsが実家なのは変わらないからね?
すみれ:
はい。そうですね…すみれのメイド達。それに今回沢山のバイオメイドを救う事ができましたし、これからも保護するメイドもいると思いますし‥‥
凛空:
そう、そういう子達の居場所であるクラブを探すにしても、タダのメイドよりはエンパイアクラブのオーナーとしての方が力があるし、その立場はすみれは必要だと思うの。
すみれ:
凛空様の言う通りです。その為のご主人様としての立場のすみれ…。
真理愛:
さすが凛空お姉さんだ…どうにかなりそう
穏海:
まあ、すみれさんも頭ではわかってはいると思うですが感情はどうにもなりませんから…ああやってあやしてさとして受け入れてもらうしかありませんし。 そういえばマリはわたくしの専属メイドを解除するに抵抗しませんでしたわね
真理愛:
別にマリがなりたかったのはお姉さまの愛人であってメイドではないですから。 それにララをマリのメイドにしなければなりませんでしたから…それで話は変わりますが。
真理愛:
綾子は小梅のシスターなのでわかるのですが、シンディーとフレアデリカもうちのクラブに?
穏海:
絶対にこのままだとお兄様は手を付けます! よってすみれさんが大丈夫になったらすぐに面接をしてこちらへの配属に。
真理愛:
マリとしては…すみれもかなり心配ですよ? すでに剛史お兄ちゃんと凛空お姉さんとマリ以外に小梅にニケに優萌だし…
穏海:
お兄様にこれ以上の妾が増えるよりは、まだすみれさんの方が余裕あるでしょ? それに間違えても子供は生まれませんし。
真理愛:
ちょっとお姉さま、自分達が良ければいいんですか!
祥子:
到着しますよ~
真理愛:
はいわかりました。 すみれ、もう着くって、ほら涙を拭いて
凛空:
すみれハンカチで拭いてあげるからね、あーこんなに瞼が腫れちゃって…お屋敷についたら冷やすからね
すみれ:
スイマセン凛空さま…お手数おかけします。
祥子:
(僅か部隊創設から半年であれだけの輝かしい武勲を立て三階級の特進を果たしたエリート中のエリート部隊の隊長と副隊長がエンパイアクラブ評議会直々の指名でクラブを新設しオーナーとして就任。 どんな怖い方々と思って緊張していたけど‥想像とまるで違うんだけど‥礼儀正しいし…可愛いし…)
祥子:
どうぞ。
凛空:
ほらご主人様のすみれからだよ。
すみれ:
はい! ふわぁ~♪ メイド秘書さんにドアを開けて頂けるとか光栄です! やっぱりカッコイイです! 憧れちゃいます! ありがとうございます!
祥子:
ど…どういたし…まして…(えぇ…)
すみれ:
これが…すみれのお屋敷…
真理愛:
ドアメイドお疲れ様です!
祥子:
あっ…いえ‥その…どういたしまして
穏海:
まあマリ達のメイド秘書だけど、その挨拶ならまあ?
祥子:
か…可愛い…
穏海:
祥子さんもこういうの好みなんですね…
すみれ:
エントランスから海が見える…軍港?あれって…
真理愛:
あれは新しくできたミリタリアの白急下田泊地の桟橋だね。 あれ航空母艦が入港してる
すみれ:
うしろにイージス艦も二隻随伴してる
凛空:
お姉ちゃんありがとう! 凛空嬉しい!
祥子:
わたし凛空先輩より一つ年下で…萌香と同期ですから、白森女学園時代の凛空先輩の後輩です‥
穏海:
こんなうちのメイド長で申しわけございません。
蘭子:
エミリーさん、夢結さん、蘭の話を聞いて下さい! お願いします!
エミリー:
夢結さんよ、終了処分用の銃変えたんだな
夢結:
こないだの作戦の時に死んだ傭兵から貰っといた弾もけっこうあったし。そっちも前と違うね
エミリー:
アタシも同じで処分した傭兵から貰っといた。銃もセットで置いとけば殺(ヤ)ったのはうちに恨みをもつ傭兵団の残党って事で報告できるし。
夢結:
そうだね…。後処分が楽なのは大事。
蘭子:
身分を偽って移籍したのは謝りますから、少しは蘭の話を聞いて下さいよ!
夢結:
オマエ馬鹿か? 潜入した工作員の話を聞いたって信じれるわけないし。 終了処分以外の選択肢はない。 時間の無駄。 それに橋本研究所製のアドバンスド・アーマード・バイオメイドの秘密を知ってる段階でまろんの為に生かして置くわけにはいかない。
エミリー:
蘭の事、けっこう可愛い後輩だと思ってたんだが残念だ。 まろんの秘密を知っている以上…悪いがここで死んでくれ。
SE:
ガチャ(スライドを引いて装弾する)
蘭子:
だから! そのまろんさんを影ながら監視して御守りする為に蘭は!
駄目だ聴く耳もってない!
蘭の人生の終点はここか…なら! もう言っちゃいます!
蘭はエミリーさんの事が大好きです!一目惚れでした!
そしてその後もとてもカッコ良くて!完全に恋してます!!!
大好きなエミリーさんに殺されるなら!
本望です! おしっ!
これで蘭は思い残す事は無いです!
蘭は蘭なりに精一杯生きました!
さあ撃って下さい!
夢結:
前半の戯言は兎も角、後半のは真実ぽいな。死を覚悟しての告白だし。 遺言だと思ってエミリーが撃ってやれ。できれば楽に死ねるように眉間とかに。この距離なら外さないだろ?
エミリー:
夢結さんよ、それは気の使い方がオカシイぞ? アタシは殺(ヤ)りづらいくて‥‥まあまろんの為に撃つけどさ…ボディー処分(遺体処分)の方の手配は夢愛に任せたぞ。
‥‥さすがに頼む。
短い間だったけど蘭、アタシも蘭の事、後輩として好きだったよ。
女の子としても好きになりかけてた…。 サヨナラ…蘭…
SE:
ごがぁあああああああああああ!
永遠:
エミリー!夢結! 待ってぇ!
SE:
ごがぁあああああああああああ!
真奈:
左翼通った!
水菜:
このまま抜けるよ!
SE:
シュタっ!
永遠:
エミリー監察官補、夢結執行官補! 銃を下ろしなさい!
深里蘭子執行官候補生はエンパイアクラブ・アポリロイド・バイオメイド保全機関の命にて特殊バイオメイド保護任務を実行中です!
彼女の身分はこの私、EmpireClubForest 情報分析室 室長 河合永遠が保証するわ!
これが任務従事命令書よ確認して!
蘭子:
永遠室長!!!!!!!!!!!
夢結:
保全機関の極東本部の命令で…なになに…アドバンスドアーマードバイオメイドのまろんと優萌の監視か それで…
エミリー:
…暴走発生時は保全機関本部へ即時に報告しその後は到着した対処部隊の指揮官の命令に従う…
さらにこれ…周囲に気づかせずに任務を実施?
夢結:
また無茶な命令を極東本部は出すね、フランソアオーナーじゃないけど抜本的な組織の立て直しが必要だ。
花恋:
夢結、エミリー! 撃つな! ご主人様命令!
蘭! まだ生きてるか?
クレア:
蘭まだ無事だ!良かった!
エリシア:
はぁう…はぁう…死にそうなのはエリシアだよ…ナニこの階段…
エミリー:
誤解とはいえ銃を向けたこと謝罪する。 スマン。
夢結:
ごめんね。まろんの警護の為とはいえ悪かった。許してくれ。
永遠:
水菜、真奈、どうにかなったわよ。ありがとう。帰り? すみれちゃんの所にも顔だしたいし。 クルマはマリエットに言ってに出してもらうわ。 先輩の特権として。
蘭子:
た…助かった…蘭‥まだ生きてる…生きてるよ…
エミリー:
それで告白の件なんだが…夜まで返事は待ってくれ。 まろんと夢結と相談しないとならないし、ご主人様ともね。
夢結:
たぶん姫のことだから大丈夫だとは思うけどね、念の為に、後まだ加倉家の恋愛に関して決め事がなくてね、ねえお姉さまじゃなかった。ご主人様
花恋:
決めてなかったね、たしかに。蘭がエミリーに告白か。そうか~。
エリシア:
これは会議をちゃんとしなければなりませんな! ご主人様。
永遠:
私も聞かせてもらおうかしら蘭。
クレア:
だね、さっき言ってたお昼の中華料理でもみんなで食べながらお聞きしましょうか?
永遠:
私も一緒に食べる!
蘭子:
ひぃぃぃぃぃぃい(真っ赤)
小梅:
でわご主人様!
祥子:
お入りになって下さいませ。
すみれ:
おじゃましま~す…
カチューシャ・美夏・瑠奈・フローラ:
お帰りなさいませご主人様♪
すみれ:
ひぃぎぃ!!!!!
SE:
パンパンパンッ!(クラッカーの音)
由奈・レイラ・めぐ・しずる・ドロシー
すみれ隊長! 特務中佐進級!
みんな:
おめでとう(ですわぁ)~!
すみれ:
ひぃぎゃああああああああああ!
すみれ:
なんでみんないるの?
由奈:
何でと申しましても
レイラ:
ここがロンゴミリアドの新本拠地だからだ
めぐ:
ロンゴミリアドが規模拡張するから分遣隊は今のForestのままなんだけど本部は今回新設された白急下田泊地に移るから。だったらすみれのクラブのお屋敷に本隊の方の司令部と隊舎と寮を移した方がいいでしょ? って聞いてないの?
すみれ:
聞いてないよ‥‥
ドロシー:
ということですみれ、よろしくお願いしまーす♪
しずる:
よろしく!
すみれ:
それで瑠奈さん達は?
しずる:
ここにいらしゃるのが、すみれの新クラブとお屋敷の料理長と副料理長。
カチューシャ:
はい料理長です♪
美夏:
副料理長です!
ドロシー:
こちらが総務部長と副総務部長と報道担当です
瑠奈:
はい総務部長です!
フローラ:
はい! 副総務部長兼、報道担当になります!
すみれ:
えぇ‥‥カチューシャさんと美夏と瑠奈さんとフローラとメイド服かわってるし…
すみれ:
寮と司令室執務室や会議室は良いんだけど訓練場とか格納庫は?
由奈:
お屋敷の裏がもう白急下田新駐屯地の敷地なのですわ
レイラ:
よってそちらに各種訓練場と格納庫とヘリパッドはある。
めぐ:
屋内格闘訓練場と射撃訓練場はこのお屋敷の地下にあるから。一応このお屋敷の敷地もミリタリアの扱い。Forestと一緒だね。
すみれ:
そうなんだ。
ドロシー:
花恋や郁恵達や水菜ちゃん達も夜には来るから!
しずる:
夕方まで仕事で夜はあっちのクラブは休みもらったって♪
カチューシャ:
隊長さん、じゃなかったご主人様! 今夜はみんなの進級祝もろもろで、予算がでてますのでお料理は豪華ですよ! パーティーです!
美夏:
料理の仕込みはばっちりです! 楽しみにして下さい。
瑠奈:
まあ執務室でお屋敷の事とか色々説明する前にご主人様と真理愛様のお召し替えをフローラお願い
フローラ:
はい! ご主人様、真理愛様、こちらへ。
すみれ:
お召し替え? メイド服じゃダメ?
由奈:
ダメですわ~♪
レイラ:
許すわけないだろう
めぐ:
孫にも衣装なるか? それとも?
ドロシー:
ちなみに、私としずるが選びました!
しずる:
しずるの趣味全開で!
すみれ:
えっ…しずるの趣味の私服…あの! 梨音ちゃんの所とかメイド服でご主人様だし! それでいこうよ!
他:
ダメっ!
すみれ:
なんでこんなことに…
フローラ:
皆様お待たせしました!
真理愛:
どうかしら?
すみれ:
ナニコレぇ無理ムリ!
しずる:
おっしゃ! 完璧!
めぐ:
おぉ~久々のお嬢様モードの真理愛だ! そして、えぇすみれ! か…可愛い!
しずる:
すみれには似合うと思ったんだよ! しかしここまで似合うとは!
真理愛は大体予想通り!
ニケ:
すみれ様も真理愛様も綺麗です!
小梅:
とりあえずみんなまってるんで速写! おし部隊の総合ライムルーム送信!
ララ:
はぁわぁぁ! マリアお姉さまお綺麗です! すみれ様も可憐でしゅ! じゅる!
小梅:
ララ、気持ちは解るけどぉ涎は拭こうね!
祥子:
はぁわぁっ! 二人ともか…可愛いィぃ! 食べたい…いや絶対食べる!
紅葉:
えっ? 食べる?
瑠奈:
祥子センパイ! 食べるのはマズイですよ、一応、祥子センパイは今ここのメイド秘書で、二人はご主人様とサブオーナーなので! わかってますか?
祥子:
はわぁ~♪
瑠奈:
聴こえてないよ…
紅葉:
祥子先輩、学園時代から御変わりになっておりませんのね…
フローラ:
ほらニケ!
真理愛:
カチューシャさんに許可貰えたんだ。
すみれ:
そのメイド服! それってカチューシャさんと美夏と同じ!
ニケ:
はいっ! お屋敷に居る間はカチューシャ料理長と美夏にお料理を教えてもらいながらお手伝いできる事になりました! シェフメイド見習いです。夢に一歩近づきました!
すみれ:
ニケの料理をすみれも食べられるんだ! 楽しみ!
真理愛:
ニケなら絶対に立派なシェフメイドになれるよがんばれ!
フローラ:
でわフローラとニケはキッチンにお手伝いに行ってきます! 行こうニケ!
ニケ:
はい、行ってまいります!
すみれ:
よろしくお願いします! 二人ともがんばってね!
瑠奈:
祥子センパーイそろそろ戻って来てください‥メイド秘書メイド秘書ですよ(小声)
紅葉:
戻って来ませんわね…(小声)
紅葉:
このお屋敷並びにこの新エンパイアクラブの財産管理を承っております栗田紅葉です。
花路すみれご当主、上原真理愛ご当主、御進級並びに新お屋敷入館おめでとうございますわ。 両家と新クラブの今後のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
すみれ:
えっと…紅葉さんが管理を…ありがとうございます!
真理愛:
紅葉様、ご丁寧な挨拶痛み入ります。
紅葉:
本日はご挨拶とエンパイアクラブオーナー連合より管理をお預かりしていたお屋敷と新クラブのご説明に参りました。
真理愛:
新当主であり至らぬ点も多数ありまのすのでご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いいたします。
すみれ:
お願いします!
祥子:
あっ…わたし…
瑠奈:
おっセンパイが戻ってきた(小声)
小梅:
真理愛お姉さまが…紅葉お嬢様とそん色ない受け答えを…
ララ:
小梅、何言っておりますの? 上原家といえばスペインでは大戦勃発までは栗田家と同等の名家ですわよ? その子女なのですからあれくらいは出来て当然ですわ。 それよりもちゃんと撮影しておりますの? わたくしも頂きたいのですから撮影はちゃんとして下さいませ!
小梅:
解ってますよ!
紅葉:
このお屋敷とクラブ、というよりエンパイアクラブミリタリアの新駐屯地である白急下田泊地がすみれオーナーに託された経緯や目的などのご説明の前に、まずはオーナーとしてクラブオーナーチェアに一度、御座りになられたらいかがですか?
すみれ:
クラブオーナーチェア…
真理愛:
ほらすみれ、座って。 それがオーナーの最初の仕事よ。
すみれ:
………
すみれ:
これがクラブオーナー以外座る事が許されない、クラブのご主人様の証エンパイアクラブオーナーチェアこれに座るということは…ゴクっ!
SE:
コンコン♪
すみれ:
どっどうぞぉ!
フロリー:
失礼いたします! 皆様、お飲み物をお持ちいたしました。
優萌:
はぁわぁ~ご主人様♪ ステキですぅ!
綾子:
お姉さまが送ってくれた写真もステキでしたが、生で見ると
お二人とももっとお綺麗です!
くま太:
ぴがっ!
優萌:
はい、くま太さん下ろせと。 畏まりました。
しずる:
綾子ありがとう!
めぐ:
お~良い香りだね。これ里緒菜さんの豆?
ララ:
まあ良い香りです、ポムグラネイトのブレンドとはまた違った優しい香りです♪
綾子:
はい!里緒奈さんからの皆様の進級祝で焙煎したてだと、優香閣下が先ほど部隊本部に行かれる前にこちらに寄られて置いていかれました。
めぐ:
こんな豆を小梅が淹れたとしたら…想像しただけでぞっとする。 綾子達が部隊に来てくれて本当に良かったよ!
小梅:
めぐセンパイ…それは里緒菜さんの豆を小梅が淹れたら100g500円くらいの超安い豆と同じになっちゃうと思うので…考えるだけでも卒倒しそうですが…そういう言い方ないじゃないですか!
しずる:
まあコーヒーや紅茶で死人が出なくなっただけでも小梅は成長したと思うよ
小梅:
ぐぎぎ…それは過去小梅のコーヒーを無理して飲みほしたお兄ちゃんが数回死にかかったのは事実ですが…
綾子:
お姉様の分まで私が給仕はしますので(苦笑)
優萌:
ご主人様、どうぞ。 あの…とてもお綺麗で似合ってますよ。 そのお召し物を着たご主人様のお姿、優萌は大好きです‥。
すみれ:
ありがとう、優萌。
くま太:
ピガっ!
すみれ:
くま太‥‥えっ? 会議が始めれないじゃないか? すみれ、さっさと座れ? オーナーとしての自覚はあるのか? このノロマ? いや…それ以前にその椅子なに?
くま太:
ピガぁ~!
すみれ:
真のオーナーチェア? えぇ…これくま太用? わざわざ作ったの?
真理愛:
ねえくま太、ここ三日間、まったくマリの所に寄り付きもしないんだけど! どうなってるわけ?
優萌:
真理愛様、どうぞ。 あの優萌のふわちゃんが今、ForestでエージェントAIドローン化の作業中なので…優萌が可哀そうだと一緒に居てくれているんです。 あと色々指導をしてくださってますし。
真理愛:
でもララがいる時はララに抱かれているよね? どういうこと?
くま太:
ピガ。
すみれ:
優萌とララはオレの新しい妾だ? オノレというクマは‥‥
紅葉:
くすすっ♪ 何時見てもくま太さんとあのお二人の会話は楽しいですわ♪
フロリー:
ふわちゃん、ヴェルさんが製作されていると言ってましたけどどんな子になるのかとても不安だ…
瑠奈:
まさにうちのボス三人? 二人と一匹?(笑)
祥子:
あははっ♪ お屋敷やこの駐屯地のロンゴミリアド関係の施設の準備にはくま太さんとぴよ吉さんには本当にお世話になりました。 部隊のみんなの関係とか好みとか全部事前に教えてもらえたし。
瑠美:
ロンゴミリアドの真の総務部長がくま太で副部長がぴよ吉だから!
フロリー:
紅葉様、でわフロリー達は下がらせていただいて、ドロシーお姉ちゃんのお手伝いで地下のメディカルセンターに行きますので。御用がありましたら、ドロシーお姉ちゃんの方のAURORAへ、フロリー達のは使えなくなってしまうので。。
紅葉:
わかりましたわ。 三人も頑張ってくださいませ。
梨音:
Drが兵器全般にそこまでお詳しいとは
Dr:
淑女の嗜みですわよ?
梨音:
まあ、そうですね
向日葵・久遠:
えぇ~…淑女の嗜み?
Dr:
久遠なにか?
梨音:
向日葵も言いたい事あるの?
久遠・向日葵:
いえ何も…。
里穂:
皆様! 只今より着艦いたします! 衝撃にお備え下さいませ!
ロッテ:
これが…エンパイアクラブミリタリアの新空母…
優香:
やっと船主と注文主が到着したわ。はぁ~ここまで長かったわ。やっと肩の荷が下せる
優香:
買って来たわよ。お使いこれでいいんでしょ? ちゃんと届けたわよ。
Dr:
ありがとうございます優香。感謝いたしますわ!
優香:
チェスの負けで空母を買いに行かされるとか。 それもフランスからケープタウンに回航させて艤装換装させて、どんな罰ゲームのパシシよ、外道すぎる(注) さらに日本まで届けろとか、パシリに半年かかったし。
注:以下の話でDrフィッツジェラルドと優香がチェスで勝負するシーンの事
Dr:
それはわたくしは今、日本の娘の所の居候の身ですから。 まあ大変でしたわね♪
優香:
このアマ~…
久遠:
お姉さま、言葉使い!言葉使い。お淑やかなお姉さんらしくだよ! 今日はお客様もいるんだから。
注:優香の性格は一応「色気のあるおしとやかなお姉さん」です…まあ原型はないですがぁ
梨音:
ミサイルイージス艦二隻に航空母艦まで。正規軍はカネがあるよね…それもさ人の家の玄関先の白急下田に新軍港作って配備するとかどんなイヤミ? まあ見学させてくれるっていうから来たけど。 興味はあるし。
向日葵:
お嬢様、言葉遣いを本日はお嬢様モードでお願いします。
梨音:
もういいじゃん、向日葵に全部バレたんだし、梨音も花恋お姉ちゃんと同じで素の梨音で行くことにしたの。
向日葵:
イヤそれは色々問題が発生するかと…花恋様は猫かぶりの切り替えが素早いですがお嬢様はその点が苦手じゃないですか?
梨音:
たしかに花恋お姉ちゃんの猫被りは見事。さらに本人自覚ないし。
梨音:
優香准将閣下、本日はお招きいただきありがとうございます。空母乗るなんて初めてなのでとても嬉しいです!
優香:
梨音さん、お忙しい中来てくれて嬉しいです。それでまずはこれね。
優香:
特殊航空母艦EHDENへようこそ、梨音オーナー様。 弊艦隊はオーナー様を歓迎いたします♪
梨音:
特殊航空母艦…
向日葵:
EHDEN…
ど~ん♪
すみれ:
その特殊空母を保有する艦隊の母港がクラブならすみれがオーナーであるのは理解しました。
真理愛:
すみれは驚かないの?
紅葉:
いま丁度、梨音さんにこのアーマーメイド用特殊航空母艦EHDENがロンゴミリアド艦隊司令の優香准将より引き渡されておりますわ。この小艦隊はイージス艦Forest、イージス艦Coral、特殊強襲揚陸艦WhityGarden、特殊攻撃型潜水艦GreenWoodsと艦載機群で構成されております。母港に帰港中は艦載機群はForest駐屯地に駐機します。
しずる:
これに戦闘機などの他に、見せてもらったすみれや花恋のアーマーメイド?が載るの?
めぐ:
前方の航空甲板中央のエレベーターハッチはアーマーメイド用か。
小梅:
エンパイアクラブミリタリアって海軍あるの?
ララ:
小梅、あるというより海軍が主力ですわ。地上戦や航空戦ではオーバーメイドでないと戦力になりませんが軍艦での戦闘ならオーバーメイド能力がない多くのメイドでも戦闘が可能です。 それに世界中のエンパイアクラブのオーナーや会員様が所有する会社を結ぶ物流網は海路でございますので当然エンパイアクラブの艦船が護衛するわけですから一番規模が大きいのがエンパイアクラブミリタリア海軍となります。
小梅:
小梅知らなかった
ララ:
そもそもエンパイアクラブミリタリアの士官学校は海軍しかございませんので、わたくしも水兵訓練はうけておりますし。
小梅:
そういえば真理愛お姉さまとめぐセンパイも訓練艦にのってたって聞いた。
すみれ:
ロンゴミリアドは本来はアーマーメイドを運用する為の機動部隊。その機動力を確保するには特殊な空母を建造し運用する必要がある。さらにそれを独立し特殊作戦群で管理する為にはその艦隊はロンゴミリドと同じで栗田元帥閣下直下のクラブのみで構成する必要があり、その母港もその例外ではない。 戦略自衛軍に間借りしている現在の横須賀軍港ではダメなの。 でも…
真理愛:
ひぃっ…
すみれ:
ならピースが足りない…まさかもう一隻母艦が? それも…まさか…人員的には…あと管理企業がたしかに今ので優香さんなら自治体はもう調整されているだろうから…(ぶつぶつ)
真理愛:
なんかすみれがヤバイモードに…
くま太:
ピガ~
真理愛:
はいはい、少しを待ってあげろと
真理愛:
このモードになるとすみれはちょっと時間がかかると思うので、その間に祥子メイド秘書、マリから提案があるのですが…よろしいですか?
祥子:
はいなんでございますか真理愛様
真理愛:
この白急下田市の管理運営を行う企業や軍、この場合はエンパイアミリタリアの指揮の中心としてのクラブがこの新クラブであることは理解しました。その上でCEOはすみれ、COOをマリにして、CAOとCISOはエンパイアクラブから任命されている祥子メイド秘書というカタチでいきませんか?
祥子:
真理愛様がメイド長をなさるということですか? それはそう判断されるなら、理想ではありますがよろしいのですか?
真理愛:
部隊でも副隊長の立場というのはCOOと同じなので。
瑠奈:
(瑠莉閣下の予想通りの提案が来た…)
しずる:
あのCEOは聞いた事あるけど社長のことだっけ? COO?CAO?CISO? それとメイド長とメイド秘書がどう関わってるの? あと意味が全然わかりません、めぐ教えて
めぐ:
うっめぐもワカラナイ…
小梅:
あははっバカな小梅が解るわけないですよね!
ララ:
小梅はともかくとして、しずるさんもめぐさんも…あのですね。 まず用語としてCEOは chief executive officer 最高経営責任者。クラブの最高経営責任者でオーナーとなります。 COOは chief operating officer そのCEOが決めた目標を実現する業務執行の最高責任者。まあご主人様が決定したものを、メイド達を実際に動かし実現する最高責任者、だからメイド長。 CAOはChief Administrative Officerのことで、エンパイアクラブグループからクラブの管理を委託された最高管理責任者とCISO、hief Information Security Officer、最高情報セキュリティー責任者を兼ねたものがメイド秘書となります。 この三人が議決権もっていて、それにより運営されるのが一つのクラブと思って下さい。
他:
おおぉ~なるほど。
ララ:
でもこれってメイド学校でならいましたわよね?
しずる:
しずるメイド学校行ってないので!
めぐ・小梅:
習ったと思うけど忘れました!
ララ:
あのですね…(溜息)
すみれ:
‥‥直下のスタッフだけで3000人以上、関連企業が60社以上…これで「アレ」を取りに行けということね…なるほど…
真理愛:
あの、すみれさん? 相談があるのだけど…
すみれ:
メイド長は真理愛、副メイド長に小梅、副メイド秘書にララでお願い。
真理愛:
はい…それでクラブ名なんだけど…どうするの?
すみれ:
Caliburnus(カリブルヌス)
真理愛:
えっ?
すみれ:
Empire Club Caliburnus よ。向日葵さんにロゴをデザインの発注をお願い。
真理愛:
カリブルヌス? 了解した向日葵ちゃんにクラブロゴのデザインを発注ね。
向日葵:
Empire Club Caliburnus(カリブルヌス) のロゴですか? はい…わかりましたデザインしてみます。 はい…
優香:
さすがすみれちゃんこの艦隊の目的に気づいたわね。
Dr:
そうですわね。まだ取ってきてない、すみれさんの母艦名をクラブ名にしたのですから。
久遠:
うわ…サイテーだこの大人達‥‥
梨音:
すみれお姉ちゃん…武士だ…サムライだ‥覚悟決めたんだ…
向日葵:
あの…先ほど言われていた資料の方使う事になりました…
優香:
うん、フランソアちゃんと紅葉ちゃんが用意してるって。それで~梨音ちゃん。すみれちゃんは協力してくれるみたいよ?
梨音:
わかりましたよ。ポムグラネイト戦闘旅団の他、ホワイドラビット戦闘旅団、ブラウンベア特戦旅団、クラブビーバーリーフのメイド部隊、今回の作戦は協力させていたきます。
優香:
作戦が終わったら、その後は梨音ちゃんが自由にこの船は使ってくれて構わないから! まあもう梨音ちゃんが船主だし。 維持は英国海軍でしてくれるし!
久遠:
英国国民のカネを何だと…
梨音:
梨音もすみれお姉ちゃんも悪い大人にこき使われて…シクシク。
Dr:
さてそろそろわたくしは優樹子の手伝いに戻りますわ。
梨音:
梨音も戻る。
優香:
皆さん行きましょうか♪
久遠:
はいお姉さま…
すみれ:
はぁ~(大きなため息)
パパパパっと明かりがつく。
すみれ:
今回の室内射撃演習場は立体的なんだ。これなら実戦に近い形で演習できるね。
すみれ:
はぁ~(大きな溜息) この白急下田駐屯地とすみれのクラブカリブルヌスの目的は大型バイオメイド製造プラント、タルタロスの攻略と最強のアーマーメイド、メリノエの回収。 そして機動母艦カリブルヌスの起動と回収。 アヴァロンの目標と同じ。 そしてたぶん両勢力の総力戦になる。 今度こそ鈴音先輩達と…
すみれ:
問題はその先に…アヴァロンはカリブルヌスをつかってスプロールを統一しその力で全人類のアポロイド化を強制することだと元ご主人様の櫻糀総師はおしゃってたけど…この陣営は何を目指しているのか? すみれにはそれがまだわからない。 メイドと現生人類との共存ができるとはすみれは思えない。 権利を認めたとしても最終的には人類の能力の底上げをしないと共存はあり得ない‥‥
すみれ:
それはメイドの方の問題。圧倒的に能力が高いメイドが今、現生人類が創り出した社会に従っているのは、自分の主が他人にあるから…それに精神的に依存しているから。 それが自分の主が自分になったら、自分達の生きやすい社会に社会構造を作り替えるはず。 そうなったら現生人類は…生存できない。 そんな事にすみれは加担すべきなのか? すみれの主は……もう凛空様は命令してくれない…。 すみれはどうしたら良いんだろう…。
SE:
ぎぃー(ドアが開く音)
すみれ:
あっ優萌?
優萌:
あの…ご主人様。くま太さんがご主人様と優萌にお話しがあるので、すみれ様の所に運んでいけと。くま太さんの言われたとうりに来ました。こんな所に居たんですね
優萌:
もう、夕食のパーティー中、お手洗いに行くからといって、そのまま居なくなったので皆様探してましたよ?
すみれ:
あっ……くま太はすみれの居場所わかるものね…。少し独りで考えたい事があるから隠れていたのに…。
蘭子:
すみれ様のお屋敷にはこんな所があるんですねプライベートビーチか贅沢!
エミリー:
警備担当の兵に教えてもらったんだ。座ろうか。
エミリー:
昼間は本当にスマナかった。蘭をアタシは本気で終了処分しようとしてた。申し訳ない。
蘭子:
それは良いっていったじゃないですか? エミリーさんと夢結さんが蘭を殺そうとするのは当然だと思います。だって暴走状態になったまろんさんや優萌は無差別に回りの者を殺そうとする。 そうなったらまろんさんと優萌より強いメイドだけしか対処できないし。 よって保全機関としてはタイミングをみてまろんさんや優萌も今でも処分しようとしている。 そんな中、夢結さんとエミリーさんは守護騎士として最強のバイオメイドである姫を守る守護騎士をしている。 それは敵である保全機関から、姫を守る為。
エミリー:
うっ…そうだ詳しいな。
蘭子:
わたしはもうバレているとおもうので言いますが、保全機関内では二重スパイに近い存在で、直属の上司は永遠室長。その上は瑠莉大将閣下の保全機関改革派の工作員です。 永遠室長が説明をエミリーさんと夢結さんに直接する予定だったんですが、帰国が本日だったので…。 まあその説明の前に蘭がドジっただけなので。
エミリー:
あれはちょっとな。妹に…
蘭子:
だって悩んでたみたいだけし。 まあフロリーも特殊なバイオメイドですから。怖がるのはわかるんですけどうちの周りが受け入れないなんてことないでしょ?
エミリー:
あるいみ化け物の巣窟だからな。 それで蘭の任務は暴走がおきても報告は永遠室長やフランソアオーナーやエスエル議長にしてまろんや優萌を保護してしてもらい人工生命科学研究所で処置をし、保全機関に暴走の事実を隠蔽することか。
蘭子:
はいそうです。 まあ敵とか味方とかそんなものは関係ない世界ですから。ようは目的がどうなのか? それが同じ方向なのか? それだけですよね? 今のところ蘭とエミリーさんや夢結さんは同じ目的をもっている。
エミリー:
そうだな。
蘭子:
敵や味方…そんなのは状態によってかわるし。 敵の方が信じられて味方の方信じられない事の方が多いし。
エミリー:
蘭、オマエかなり死線をくぐってるな
蘭子:
まあ親に売られてハイパーアクセラレーターチップなんか施術されて生き残ったメイドですから、まともな世界は見て来てませんね。 瑠莉閣下に拾われるまではですが。
エミリー:
それはそうか…この手でコロシてやったメイド達と同じだな。
蘭子:
生きるという地獄の苦しみからメイドを救う白髪の死神。 エミリー・バートン。 私の仲間にもエミリーさんに救われたヤツもいますよ。 だから噂は聞いてましたけど。 会ったのはこないが初めてです。
エミリー:
そうか…
蘭子:
エミリーさんがまろんさんの守護騎士をしているのは暴走の兆候があったらその手で殺すためですね?
エミリー:
うっ‥‥
蘭子:
そんなの蘭は許しませんよ? まろんさんは十分今まで地獄をみて、それでも今は普通に生活して、そしてエミリーさんや夢結さんの為、ご主人さま達の為、トモダチの為、それ以上にまだ救われてないメイドの為に戦ってます。 そんなまろんさんを蘭はエミリーさんに殺させません。
蘭子:
まあ~、色々理由をつけて、蘭に引き金を引けない死神じゃ~まろんさんを殺せないだろうけどね♪ 死神引退ですね!
エミリー:
いや殺す寸前だったから!
蘭子:
でわなぜお二人とも銃のセーフティーをかけたままだったんですか? スライドでチャンバーまで送ったあとセーフティー掛け直してましたよね? せーフティーかけたままじゃトリガー引けませんよ? ご主人様が来てくれて撃つなと言ってくれるのを待ってたんでしょ?お二人とも。
エミリー:
お前! そこまで見てたのか?
蘭子:
一応これでも執行官候補生なので。
エミリー:
じゃあ、あの告白も嘘か?
子:
あれは嘘じゃないです。 影ながら監視して御守りする為というのも本当なように、一目惚れなのは本当ですよ。 ハニートラップならいまのだって言わないでしょ?
エミリー:
そんな事言っても信じられるかぁ!
蘭子:
それは信じられないでしょ? 蘭はこれでも女です! 女は自分自身だって騙します。 信じてもらえるとか思ってませんから♪
エミリー:
うっ! この悪魔め…
蘭子:
死神()かっこ現在保留中♪と悪魔の組み合わせ、結構お似合いかもですね~♪
エミリー:
ぐぅぅ‥‥!
蘭子:
それで色々はぐらかしてますけど、姫様とかご主人様の許可はでたんですか? あと蘭の事、女の子として付き合っても良いとか思ってます?
エミリー:
うっ…
蘭子:
それ以前にドロシーさんから聞いたんですがまろんさん、だいぶ安定したみたいじゃないですか? 夢結さんだけでも最近は大丈夫なら、どうです? まろんさんの守護騎士しながら蘭で遊んでみるとか? 蘭は遊びでも良いんですよ?
蘭子:
ちょっ!!ううぅうううう!!!!!!!!!!!
エミリー:
‥‥‥
エミリー:
あまりアタシを怒らせるな。アタシは蘭で遊ぶほど暇じゃないんだ。
蘭子:
はいぃ…スイマセン…。
エミリー:
姫の守護騎士としての立場は継続するが、情人(イロ)としての立場は夢結のみにしてもらった。もう先ほど蘭が言ったとおり、まろんも最初より安定しているし夢結だけで夜は満足できているしな。 だから、蘭。
蘭子:
はいぃ!
エミリー:
この白髪の死神と地獄の底まで付き合ってもらういいな?
蘭子:
はい喜んで…お付き合いさせていただきます!
エミリー:
今夜からアタシの宿舎を別けてもらったからそこが蘭の宿舎だ。わかったな?
蘭子:
はいわかりました。
エミリー:
でわご主人様達の所へもどるぞ。
蘭子:
はいぃ!
すみれ:
こんなの見られてたとか知ったら…確実にすみれ達、始末される…静かに気づかれたらその瞬間、人生終了だよ
くま太:
ピガ…
優萌:
はいぃ…全力で気配を消します…
優萌:
エミリーさん格好良かったですね
すみれ:
全体的に昔のスパイ映画見たいだった
くま太:
ピガ~
優萌:
ここに下ろせと。畏まりました。どうぞ。
すみれ:
くま太、優萌はくま太のメイドじゃないんだけど、何でそのすみれより偉そうなの?
優萌:
あの、くま太さんのお世話するの優萌、大好きなので!
すみれ:
ここまで高圧的なのは見た事ないから、これはマズイ!
くま太:
ピガー!
すみれ:
なんだって? すみれのメイドなんだからオレのメイドだ? オレのメイドはオレのメイドだ? オノレというクマは! 海に投げ捨てようか!
優萌:
あはははっ! 本当にご主人様とくま太さんって兄妹みたいですね。 うらやましいです。
すみれ:
優萌! それは違う! すみれはこのくま太のマスター! ご主人様がこのすみれ! くま太は下僕! サポートAIだから! このすみれのペンダントの中にいるVIOLETと一緒だから!
くま太:
ピガァ~♪
すみれ:
はぁああああ? すみれのことをマスターと思ったことはない? 勘違いするな? 最初から対等な関係だ?
優萌:
あはははっ!
すみれ:
ちょっとそれは聞き捨てにならない! VIORET! ちょっと言ってあげて! 優萌にもAURORAで接続して説明してあげて!
VIORET:
マスター、本名ウーラノスメインバイオコンピュータユニット、通名くま太殿は、くま太殿が言うように独立した存在であり、我のようにマスターのサポートをするエージェントAIではない。
くま太:
そうだ。あくまですみれは親しい友であるが、すみれの下僕ではないぞ。 対等な関係だ。
優萌:
やはりそうなんですね
すみれ:
えっ? えぇ????
すみれ:
いやだってくま太はアーマーメイドウーラノスのバイオコンピュータユニットで…
くま太:
そしてお前、すみれはそのパイロット兼ナビゲーション担当であるだけだ。 よって協力する戦友であり親しい友であるが、それ以上ではない。 まあつねに繋がってはいるので、それをいうなら一心同体に近い存在ではあるな。
すみれ:
どこが一心同体なのよ! ほとんど一緒にもいないじゃない!
優萌:
だからですね、ご主人様にご奉仕したいように、くま太さんにも優萌ご奉仕したいんです!
くま太:
ふむ。それはすみれと優萌はマスターリンクしているので、それを通じて我にもそれを感じてるのだろう。
くま太:
なら問おう。優萌、すみれを手伝いたいのはご主人様だからだけか?
優萌:
ご主人様である事もありますがそれより、すみれ様には優萌を救って頂いた御恩がございますし、それ以上にすみれ様の事を大大大好きだからです。 これはすみれ様だけではなくVIORETさんにも優萌は救われました。 そしてくま太さんはすみれ様の代わりに新人メイドである私やフロリーや綾子の指導をしてくたり色々説明してくれたり、すみれ様を戦友として支えてるのが伝われるので、ご主人様と同じようにお仕えしたいです。 これはすみれ様のパートナーである真理愛様や小梅さんにも同じですが。
くま太:
そうか感謝する。御恩と奉公だな?
優萌:
はい。 すみれ様は優萌に優萌の未来を下さいました。 だから優萌はすみれ様の御恩に対しご奉仕いたします。
くま太:
そうだな。
くま太:
すみれ、たしかにお前には力があるが、すみれが救えるのはすみれの手が届く者達だけだぞ。 すみれが未来をくれてやれるのもお前が手が届く者達だけだ。そしてお前の手で守れる者もな。
すみれ:
‥‥
くま太:
そこにいるオマエのサポートエージェントAIであるVIORET、オマエのメイドであるバイオメイドの優萌、アーマーメイドウーラノス本体と言ってよい我くま太はそれぞれ、まったく違う存在だが、すみれを支えるという目的で一致している。 お前が造る未来は「誰がため」の未来だ? それを見失ってないか?
優萌:
優萌は優萌に未来をくれたご主人様のお力になる為にお傍に参りました。
VIORET:
私はマスターのサポートをする為に生まれ一緒にこれまで来た。これからもだ。
くま太:
オレはオレを動かせる戦友に力は貸すぞ。
すみれ:
みんな…
すみれ:
ありがとう。そうだねすみれはすみれが出来る事しかできない。だからその中でベストを尽くす。
優萌:
はい! ご主人様、お屋敷にもどりましょう。
すみれ:
うん。 帰ろうみんなの所へ。
ソフィー:
会議中何度デコンポーザをぶち込みそうになったか。
久遠:
ソフィー良くガマンした!
ソフィー:
あのフォクシーの雌狸! エステル議長と組んでアタシを保全機関極東本部長に指名しやがって!
ヴェル:
でも白山市に保全機関の新本部が移るわけだからForestから通えるしね? ソフィーお姉ちゃんもそんなに怒らない‥
彩香:
でもソフィー、極東本部長になったわけだし捜査で調査部と一緒に前線に立つのは今後は…
ソフィー:
アタシはアタシのやり方でやって良いと、それが本部長を引き受ける条件と言質を取った! あの雌狸に文句は言わせん!
久遠:
それにエステル様もフランソアと一緒に今後も戦闘では最前線の先頭に立つ。拒否はできない。
彩香:
評議会議長になっても今後もあのスタイルやっぱりお続けになるのか。 はぁ‥ジャンヌ准将閣下可哀そう
萌香:
みんな変わらないわね。
悠里:
話している内容はだいぶ変わりましたが。
変わったといえば、良く憲兵隊極東方面司令官の任をお受けいたしましたわね
萌香:
まあForestのメイド秘書と駐屯地司令官との兼任で良いという条件を飲んでくれたし。
悠里:
ますます軍閥化が進みますわね。 ちゃんと国際刑事機構としては監視しなけばなりませんわ! 不正が発見されたら極寒の収容所がまっておりますわよ!
萌香:
うっ…はい国際刑事機構極東事務局情報捜査主任の目がありますので変な事はしませんので…そちらも兼任でいいの?
悠里:
インターポールは警察ではありませんので捜査組織です。 どこにいてもかまわないのです。特にわたくしは電子の妖精ですから。
ヴェル:
ソフィーお姉ちゃん!灰を絶対にカーペットに落とさないで! すみれちゃん達が困るんだからね! 彩香見てて!
彩香:
はいヴェルさん
ソフィー:
あのなそんなドジはしないから
ヴェル:
タバコのことはソフィーお姉ちゃんのことヴェルは信じないもん!
萌香:
ここで開かれていた闇メイドオークションを摘発してから5年6カ月か(注)
悠里:
結局このクラブを再開させるまで5年半かかってしまいましたわね。その時の従業員、メイドなどは国内にいませんし。 オーナーに至ってはアフリカの収用所内です一生出て来れませんわ。
萌香:
ここをずっと紅葉さんが管理にしてたとは…知らなかった。
悠里:
立地としてはよい場所ですし。クラブとしてもお屋敷としても設備は豪華ですしね。地下施設や秘密出通路などのオプションも多数あります。今回はそれを訓練場や駐屯地への通路に活用したそうですわ。
萌香:
それ、制圧時にフランソアさんに疑われてたわね♪
悠里:
本当にあの姫は失礼です!思い出してしまいましたわ!
萌香:
あははっ(笑)
注:以下の出来事で登場するクラブの屋敷が現在の舞台になっているクラブのお屋敷
悠美:
みんな待たせて本当にゴメン! 会議が終わらなくて!
他:
お疲れ様です!
優香:
本当に…疲れたわ…。なんで政府の会議ってあんなに長いのよ。
萌香:
全員整列! 報告します。
悠美:
報告お願いします。
萌香:
案件「酒井美亜」「広域メイド誘拐事件」並びに「違法アクセラレーター演算チップ製造組織解明」について、酒井美亜を送り込んだ犯罪組織クロトの子は壊滅。それに提供されていた違法アクセラレーターチップの供給元を特定、その供給網を摘発。そしてクロトの子に協力していたエンパイアクラブ内のクラブオーナーの摘発と囚われていたメイドの救出が全て完了いたしました。
悠美:
報告ありがとうございます。特別捜査班、良くやってくれました。
優香:
捜査完了の報告を受け、EmpireClubForest調査部特別捜査班を解散いたします。これまでご苦労様でした。引き続き現在の任務の継続をお願いいたします。
萌香:
皆さん、ご苦労さまでした!
他:
ご苦労様でした!
萌香:
でわ解…さ
SE:
パンパンパンッ!(クラッカーの音)
萌香:
ひぃぎぃ!
悠里・久遠・彩香・ヴェル・ソフィー:
優香さん・悠美さん、少将進級、ならびに! 我らが萌香メイド秘書の准将進級
おめでとぉおございます(ですわぁ!!!)
萌香:
ひぎゃあああ! それ言わないでぇ!!!
悠美:
貴女たち! ここすみれさんのクラブよ!
優香:
ひぃぃ!
彩香:
大丈夫です終わったら本日は瑠美執務官がこのクラブにお泊りになってるので掃除するそうです!
悠美:
さあ皆様! 三人を連行いたしますわよ! 悠美さんの家にですが!
久遠:
美亜と乃愛がご馳走作って待ってる!
ヴェル:
今日はお姉ちゃん達をタップリイジリ倒すぞ!
ソフィー:
久遠! 彩香! 取り押さえるぞ!
彩香・久遠:
はい隊長!
萌香:
ちょっと取り押さえるとか連行って何よ!
悠美:
これは寝させてもらえなさそうにないわね…
優香:
二日酔いで本部へ初出勤とか…すみれちゃんにお姉さん怒られそう…
フロリー:
そうかエミリーお姉ちゃんとお付き合いできたんだ、宿舎も一緒なんだオメデトー♪ フロリー? 今夜はドロシーお姉ちゃんと一緒に寝るの!
ドロシー:
エミリーと蘭とお付き合いできたのね。本当に良かった。
フロリー
ニケさんは今日はお仕事で大使館へ戻るんだって大変だよね。 それでララさんと真理愛様と小梅さんと綾子と話し合って、今夜はご主人様には優萌と一緒に寝てもらう事になったの。お屋敷で初めての夜だし。やっぱり優萌はすみれ様だけのメイドだから。うん小梅さんは真理愛お姉さまと一緒でないと夜伽はしないんだって。
それでね蘭、エミリーお姉ちゃんの事よろしくお願いします。 うんちょっと、イヤかなりのシスコンでロリコンでカメリアコンプレックスなお姉ちゃんだけど…よろしくね♪
とにかく今夜はお熱い夜を! 蘭♪ おやすみ♪
しずる:
えっ? 一緒に寝る? フロリーと?
ドロシー:
そうよ今夜はうちの部屋に泊まるの!
しずる:
ベッド一つしかないよ? まあしずるが床で寝れば…
フロリー:
ダメですよ、フロリーとドロシーお姉ちゃんとしずるお姉ちゃんで川の字で寝るんです!
フロリーが真ん中で! フロリー、お姉ちゃん達と同じ宿舎になったらしてみたかったんです!
しずる:
えぇ…コンナカワイイコガ…シズルノトリデネデ…ネル?
フロリー:
フロリーが可愛い! しずるお姉ちゃん上手いんだから! でもフロリー嬉しいです!
しずる:
オセイジジャナイデスヨ
ドロシー:
何カタカタ言ってるの? ねえしずる~「ワカッテイル」と思うけどフロリーは私の妹だからね♪
フロリー:
あはっ♪ 大丈夫だよ! しずるお姉ちゃんはドロシーお姉ちゃんにデレデレだし♪
しずる:
はい…(ナニこの天国のような地獄攻め。変なそぶりをみせたらその瞬間苦しみ抜いた上でコロスぞっていう目してるし…ドロシー、完全にしずるを精神的に追い詰めて愉しむ気だ…しずるを攻める為に妹まで使うようになったのか…タスケテ…)
優萌:
うわぁ~! ご主人様! ベッドが天幕付きですよ! レース一杯で! リボンも! すっごい可愛いですぅ~! まさにお姫様のベッドです!
すみれ:
ナニコレ…優萌、テンション高いね…
優萌:
だってこんなに可愛いんですよ! うわぁ~! さすがエンパイアクラブのオーナー様の寝室って感じです!
すみれ:
そう…まあ優萌が喜んでるなら…
優萌:
お風呂も見てみましょうよ!
すみれ:
イヤな予感が…
優萌:
うわぁああああ! 憧れの泡しゃわしゃわ風呂だ! お花もいっぱい! まさにお姫様!
すみれ:
やっぱり…
優萌:
ララさんお風呂淹れてくれてたんだ! これ保温とか、されてますね!
すみれ:
ララも真理愛も優秀だからね…小梅ではないか‥でも綾子なら…
すみれの「Cool&Geek(クールアンドギーク)」な生活が…
優萌:
なんですか、その「くーるあんどぎーく」って?
すみれ:
いやなんでもない。 とりあえず お風呂入ろうか。
優萌:
はい!
すみれ:
まあ優萌が楽しいなら…いいか…
すみれ:
小梅は…まあ綾子が来たからまあ解る。 真理愛はララと今日くらいはってのもわかる。 でもニケまで…大使館の急な仕事って…。 優萌だってフロリーと最初の日だから一緒にいたいよね?
優萌:
フロリーはドロシー姐さんとしずる姐さんと一緒に寝るそうです! 川の字で! テンション高くして喜んでましたよ!
すみれ:
えっフロリーがしずるとドロシーと一緒にネル? それ優萌大丈夫なの?
優萌:
大丈夫って何がですか?
すみれ:
いや…だってフロリーって髪下ろすとドロシーそっくりのものすごいしずる好みの美少女で…性格もそのドロシーと似てて健気で‥しずるが絶対に好きなタイプの…
優萌:
あっ! あはははっ! 大丈夫ですって、ドロシー姐さんから、もししずる姐さんが「へん」な気を起こしたら脳に信号送って地獄の苦しみを合わせた上に処分するから心配しないでって言われました♪ それ以前に優萌から見てもしずる姐さんってドロシー姐さんにデレデレじゃないですか♪ 絶対逆らえないっていうのかな~♪
すみれ:
ソウダネ…(なるほど、フロリーを使ってしずるをイタブル「プレイ」か…ドロシー高度な事を考えるな…)
ぴとっ♪と自分の胸を押し付けてすみれの右胸を胸で挟み込む。
優萌:
あの…今夜は…体調は大丈夫ですか? やっぱりお疲れですか? ご無理でないなら…夜伽を…あのこないだの続きができると…優萌は嬉しいなって…
すみれ:
うん‥だ…大丈夫だよ…うん。 あのその前に…すみれ…優萌に告白することがあるんだけど…お風呂出てから…飲み物でものみながら…お話をする時間を取る事を…お願いできませんか?
優萌:
告白? お話ですか…はい。
すみれ:
お願いします…。
優萌:
わかりました。
優萌:
本当にコレでよろしいですか?でわ優萌はお茶いただきますね
すみれ:
はい(ベビードールを初日からコレが圧倒的なメイド力の差か)
優萌:
その缶コーヒーがいっぱいこの部屋の冷蔵庫に入っててびっくりしました。
すみれ:
たぶん祥子メイド秘書が事前に調べてくれてて入れてくれてたんだと思う。 すみれこれ大好きなので…一日三本までにしてるんだけど…いただきます。
優萌:
くすっ♪ わたしも頂きます。
すみれ:
あとすいません色気の無い寝間着で…
優萌:
そんなことないです…とても…魅力的‥です…なんていうか…いえ…はぁ‥はあ…いえ‥なんでも…ないです…
すみれ:
優萌? 大丈夫?
優萌:
はぁい…まだ大丈夫です…どうにか…あのそれで! お話というのは?
すみれ:
はい…
すみれ:
あのですね…すみれ性欲がとても強いんです…。とてもエッチな子なんです!
優萌:
えっ? はぁ~…
すみれ:
すみれ人に好意を持つとすぐに…エッチに直結しちゃうんです!(以下超早口)
その事で頭が一杯になちゃって…一日中そういう事しか考えれなくなちゃって…エッチすぎなんです!
超ド変態のド淫乱なんです! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい! ドン引きですよね…優萌さんのご主人様がこんな超ド変態ド淫乱ご主人様なんて…嫌いになりましたよね。
でももう隠しておけないというか…スイマセンスイマセンスイマセン!
今まで必死に優萌さんの前では普通とはいえないけど…ご主人様としてそれなりの姿を見せようと努力はしていたんです。 でもこないだ優萌さんの肌から香る乙女の甘酸っぱい香を嗅いでから、もう頭おかしくなりそうで…集中力を少しでも欠くと優萌さんとエッチすることしか考えられなくなる超ド変態ド淫乱なんです! 今まさに優萌さんを押し倒そうする自分を押さえるのに必死でして…
優萌:
あの…ご主人さま‥? あの…ちょっといいですか? とりあえず頭を上げて下さい…
優萌:
優萌は、ご主人様よりもずっとずっとド変態のド淫乱です…。 今、ご主人様が言った通りなら、ご主人様は優萌の事が欲しくても、自分を自制して優萌の事もまだ「押し倒してない」です。 思い出して下さい。 こないだ優萌はご主人様が疲労困憊である事は承知しているのに、自制が効かずご主人様をすでに「押し倒してます」
すみれ:
あっ…そうだ‥
すみれ:
あの優萌さんでも、優萌さんは処女だって言ってたよね?
優萌:
処女ですよ…まだ優萌は…
すみれ:
優萌はって…まさか…フロリーに乱暴を働いてないよね?
優萌:
……いちおう合意の上で…処女は貰いました。 優萌の前の処女の部分だけは、すみれ様のものだし…その…それ以外は…もう…全部フロリーにあげましたけど…替わりにフロリーのは全部隅々まで貰いましたけど…
すみれ:
えっ…まさか…後ろとか…
優萌:
………そこはその…はい…まあ前は処女ですから…許して下さい…
すみれ:
……えぇ~~…
優萌:
ちょっとご主人様! 何引いてるんですか! 優萌、ご主人様が言ったのでぇ勇気を出して言いましたのに!
すみれ:
だって…付き合ってまだ…それで処女奪って…後ろまで…二人で…えぇ…すみれだって真理愛の後ろを犯すのには時間かけたし…まあフロリーは優萌に無理やりとか流されてだろうけど…えぇ…
優萌:
ご主人様!! ほらフロリーに前の処女はご主人様のものだから、後ろはとおもって、でもフロリーはさすがに抵抗があったので、まずはフロリーに後ろも愛されると嬉しんだよと経験をさしてからですねぇ…
すみれ:
ヘンタイ…
優萌:
ええええええええ! ご主人様だって今の話だと真理愛様の後ろ犯してますよね!
すみれ:
すみれはちゃんと時間かけたし…
優萌:
そういう問題じゃないですよね!
すみれ:
とりあえず遠慮しなくて良いってわかったから、ベッド行こうか?
優萌:
何ご主人様! 夜伽で誤魔化そうとしてるんですか!
すみれ:
すみれがご奉仕してあげるから!
優萌:
ご奉仕するのはメイドの優萌の方です! こうなったらたっぷりご奉仕してどっちがメイドだかカラダに解らせます!
すみれ:
優萌くん、キミは処女だよね? そんな処女喪失でいいのかな?
優萌:
はっ! そうだ…いえできれば優しく‥
すみれ:
そうだよね。 お姉さんが優しくしてあげるから。
優萌:
お…お願いします…
すみれ:
さあベッド行こうか。
優萌:
はい…ご主人様。
優萌:
ご主人さぁ…ダメですもう声出ちゃいます…優しくしてくれるって…言ったじゃないですかぁ…
すみれ:
こんなシーツをもって噛んでるから、声をガマンできるんだよね? だったら…
優萌:
イヤ! ごしゅじんさまぁ~シーツ取らないで! 返してぇ!
すみれ:
それでぇ…ほらぁあ~♪ 腰をぉ
優萌:
ダメでしゅ!
すみれ:
優萌のクリトリスを引っかけてこう擦るとぉどう! ほら! ここはオーナールームだからメイド学校の宿舎とは違って防音はしっかりしているから別に他の人の迷惑にならないから、声を出しても問題は無いんだよ?
優萌:
うぅぅううう! だって恥ずかしいです! ご主人様に聴かれちゃう!
すみれ:
すみれは~優萌の感じている声が聴きたいなぁ~。 鳴いてほしいなぁ~、どんな恥ずかしい声で鳴くのか♪
優萌:
いやぁ! ご主人様のイジワル! ご主人様はイジワルです! あんっ! ああぁ…うぅうう!
すみれ:
ほらガマンしないでえ声だしちゃえ!
優萌:
だってぇ…なんか…怖いです! 声したら…もう…そのまま…ご主人様に全部依存しちゃいそうで…
すみれ:
そう、優萌はすみれに全てを晒して、全てを差し出して、すみれに依存するのぉ!
優萌:
ご主人さまぁ、何をする気ですかぁ?
すみれ:
すみれもそろそろ優萌を使って気持ち良くなりたいし、ご奉仕をねぇ~してもらおうかと?
優萌:
でしたらお口でいたしますので…
すみれ:
ちがうちがう、優萌のここを掴んで皮を剥いて…すみれのクリトリスに擦り付けるの。
優萌:
ダメです! そんなことしたら…
すみれ:
ダメ? 優萌はすみれのメイドだよね? ご主人様に命令すると?
優萌:
?!!!! いえそんな事はございません!
すみれ:
そうだよね…じゃあ、すみれのメイドの優萌は何て言うべきかな?
優萌:
‥‥ご…ごしゅじん…しゃまぁ…ゆめをぉ…つかって…いっぱい…気持ちよく…なって…下さい…ましぇぇ…ひぃ…
すみれ:
うん。 そうする! ほらぁ!
優萌:
うわぁあぁあ!! あんっ!あんっ!あんっ! あぁあぁんん! あぁんん!
すみれ:
あんっ! どう優萌、気持ちい?
優萌:
あんっ! あんっ! 気持ちいですぅ! ご主人様ぁあ!
すみれ:
もう声だせるね。 可愛い声だよ! 愛してるよ優萌! もっとすみれに聞かせて! お願い!
優萌:
はぁいぃ! あんああんん! ごしゅじんさまぁ~! あいしてましゅぅ! あんっ!
すみれ:
腰ふってすみれに押し付けて
優萌:
はぁい! こしふりましゅ! すりつけましゅ! 優萌のことぉ~ぜんぶあげましゅ!!
すみれ:
優萌気持ちい?
優萌:
はぁい…優萌はぁ…気持ちいでしゅぅ…しあわせでしゅぅ…ごしゅじんさまぁ…ごしゅじんさまぁと一緒になってましゅ…あぁあん・・・うわあぁ~ん…
すみれ:
いいよ、いっぱい泣いていいよ。 ほら
優萌:
うわあぁああん! あああぁん! きもちぃい‥‥幸せでしゅ…天国でしゅ…あああぁ…ごしゅじんさまに…お仕え…できて…しあわせでしゅ…
すみれ:
解ってるから…いいよ…それを味わって…それが…本当のご主人様を持つメイドの権利だからね
優萌:
はぁい‥優萌を…メイドに…してくれて…ありがとうございます‥‥優萌は…幸せ…でしゅ‥‥
すみれ:
うん。 すみれがいるからね…絶対に優萌のことを捨てないからね?
優萌:
はぁい…優萌のこと…捨てないで…下さい…ずっと…お仕えさせて…下さい…
すみれ:
すみれは優萌のご主人様だから…優萌のこと…こうやって抱いてあげて…幸せにしてあげるから…
優萌:
はぁい…ありがとうございましゅ…ごしゅじん…さまぁ…優萌の…ご主人様…あぁ・・あああぁ
すみれ:
イきそうだね…優萌の事…もらうよ?
優萌:
優萌のことお~もらってくださ…あん! あん! あぁあああああ! いぃ!
うわぁぁ! イクぅ! イキますごしゅじんさま! あぁxxxxxxxxx
SE:
ミシ…プチ…プシューーーー!
優萌:
!!!!!!!!!!! ぁxxxxxxxxxxxxぎゃあああああ!
すみれ:
いいよ…そのまま…
優萌:
!!!!!!!!!!!!!!!!!!xxxxxxxxxxx!!!!!!!! あっ…
ガクっ…
優萌:
………………
すみれ:
すみれの記憶が確かなら…これで優萌は満足して、精神的に安定してくれるはずだけど…ご主人様って…大変だ‥‥とりあえずタオル…そのあと抱っこ…だね…
幼いすみれ:
ご主人様、湖の乙女がエクスカリバーを渡すって最初の岩に刺さってた剣がエクスカリバーじゃないの?
櫻糀哲也(以後哲也):
諸説はあるんだがこの本では、別になっている。それにここに来るまでにアーサー王はペリノア王との戦って敗けたうえに剣を折られているから、湖の乙女がエクスカリバーを渡している。
すみれ:
そうだね。アーサー王負けた上に剣を折られたんだよね。
哲也:
そうだ、負けたとしても生きていればまた戦える。アーサー王はどうして強いとすみれは思う?
すみれ:
剣が上手い? あと強い剣を持ってる事!
哲也:
前のアーサー王の剣も強かったろ? でも負けた上に剣を折られた。 ちなみにだな、このエクスカリバー強いが剣はそれほどでもないのだ。強いのは鞘だ
すみれ:
鞘? 剣を入れる?
哲也:
そうだ。エクスカリバーの鞘は身につけているとどんなに傷を受けても血を失わない魔法の鞘
すみれ:
なるほど先輩のリジェネイト能力みたいなもの?
哲也:
鈴音の能力よりずっと強いものだ。 あとは剣自体は光と炎を放つが…それほど強いわけでもない。 ずっとアーサー王が持っている槍、ロンゴミリアドの方が敵を倒す。 名前が薙ぎ倒す者という意味だしな。それだってアーサー王ひとりになると・・・
すみれ:
うん…アーサー王は強いけど相手が人数多いと負けるもんね
哲也:
そうだ、よって大事なのは、アーサー王の強さは円卓の騎士がいることだ!
すみれ:
お~! そうだね! 円卓の騎士! みんなそれぞれ強いしカッコイイ! それがアーサー王の所に集まっている!
哲也:
そうだ。 アーサー王は円卓の騎士を率いて戦う時は自分も剣を抜き一緒に戦う。王座で座ってるだけの王様でないことが強い。その姿をみて騎士たちは勇気をもらい、敵は恐れてアーサー王たちが勝利する。 だからこそ他の王様も騎士になりアーサー王に仕えている。
すみれ:
たしかにご主人様の言うとおりだ! ねえご主人様はアーサーの円卓の騎士だと誰が好きなの?
哲也:
わたしは断然魔法使いのマーリンだ!
すみれ:
えぇ~すみれはあの魔法使い好きじゃないな。魔法使いなら指輪物語のガンダルフの方が好き
哲也:
あははっ戦うからか?
すみれ:
うん。あとあのピンチに駆けつけるところとか
哲也:
さて話を剣にもどすと、エクスカリバーには色々ほかの名前もあるし、エクスカリバーと違い剣が強いのもある
すみれ:
他の名前?何て名前?
哲也:
魔法の剣ということは変わらないのだがアヴァロンで作られた剣。カリブルヌス。 アーサー王はこの剣を手にサクソン人の軍勢470人を打ち倒したとブリタニア列王史という本には書かれている。
すみれ:
一人で470人をすごい!
哲也:
もとはカレトブルッフというの正しいんだが、それをラテン語にするときに「カリブルヌス」としたらしい。そしてこれがカリバーンになってこれにEXとついてエクスとカリバーンでエクスカリバーにのちなった。
すみれ:
おお! じゃあEXの部分が鞘?
哲也:
それは…わからんな。
すみれ:
ご主人様も知らない事あるんだ‥ふ~ん…何でも知ってると思ってたのに…すみれがっかり
哲也:
スマン…
すみれ:
じゃあすみれはエクスカリバーよりカリブルヌスがいいな! 鞘より剣の方が好きだもん!
哲也:
そうか、すみれは「カリブルヌス(Caliburnus)」が好きか。 ならすみれが円卓の騎士を率いて軍勢に立ち向かう時はそれを振るうのだな?
すみれ:
そう! 騎士であるメイド達を率いてすみれが戦う時はそうする!
ご主人様~すみれに作ってくれるの?
哲也:
そうだな、すみれが隊長になるくらいまでには用意しておいてやる。
すみれ:
すみれとの約束だよ♪ ご主人様♪ だったらすみれは早く先輩より強くなってすみれが機動部隊の隊長にならないと!
哲也:
おいすみれ、オレを作る為に死ぬほど働かさせる気か?
すみれ:
ご主人さまはそのカリブルヌスが作られたアヴァロンの大魔法使いマーリンだから簡単に作れる!
哲也:
これは参った! 本当に作らないとならないな(笑)
すみれ:
お願い♪ すみれのご主人さま♪
すみれ:
…ごしゅじん…さま…
優萌:
…うぅ…主人様…?
すみれ:
…ごしゅじん…さま…おいて…いかないで…
優萌:
あっ…ご主人様!! あっそうだ、夜伽してもらって…明るいってことは…もう朝?
すみれ:
…ごしゅじん…さま…やくそく…したのに…
優萌:
ご主人様? 泣いてる…夢をみてる? 辛い夢をみてるのかな?
優萌:
ご主人様、優萌がどんな時でもお傍におりますから大丈夫ですよ。
すみれ:
…うん…すぅ~♪
優萌:
ご主人様の髪の匂い…落ち着く………すぅ~♪ すぅ~♪
SE:
コンコン…コンコン…コンコン…♪
パッ!(室内の明かりがつく)
すみれ:
はっ!
綾子:
失礼します…ノックしても返答がなかったので…おはようございますご主人様…
すみれ:
綾子! お…おはようございます!
綾子:
やっぱり優萌じゃ起こせないですよね…。あのですね、朝食がもうご主人様と優萌だけなので、カチューシャ料理長がそろそろ片づけたいからご主人様を呼べと。瑠奈総務部長があと本日の予定がありますので…そろそろたたき起こせと…言われまして…
すみれ:
はぁいぃ! わかりました! すぐに準備をして参りますので! そうお伝えください!
綾子:
あと、優萌はシーツを引っぺがさないと起きませんのお伝えしときます。でわドアの前でおまちします。
すみれ:
わかりました!
すみれ:
優萌! 起きて! カチューシャさんと瑠奈さん叱られるから!
優萌:
うぅ~ん♪ ふわちゃん、暴れないでぇ‥‥まだ優萌は寝るぅ~♪
ミシミシミシ♪
すみれ:
うわぁ~! チヌゥ~! ナニこの力! さすがオーバーメイドランクトリブルS 素でこの力! こんなのドライブつかわないと無理! いたしかなたない! ブラスターワンっドライブ!!
優萌:
ふわ‥‥ご主人様? おはようございます…
すみれ:
優萌! 早くメイド服に着替えて!
優萌:
もうそんな時間ですかぁ~?
すみれ:
寝ボケてる場合じゃないの! カチューシャさんと瑠奈さんに怒られる!
優萌:
へっ?
優萌:
うわぁ~二度寝した! ご主人様すいません! すいません!
すみれ:
謝らなくていいから! 早く着替えて食堂行く!
優萌:
はぁい!
えんぱいな日々(本編) 第五百八十話 Singularity(終)