えんぱいな日々(本編) 第五百八十話 Singularity その19

 
幼いすみれ:
ご主人様、湖の乙女がエクスカリバーを渡すって最初の岩に刺さってた剣がエクスカリバーじゃないの?

櫻糀哲也(以後哲也):
諸説はあるんだがこの本では、別になっている。それにここに来るまでにアーサー王はペリノア王との戦って敗けたうえに剣を折られているから、湖の乙女がエクスカリバーを渡している。

すみれ:
そうだね。アーサー王負けた上に剣を折られたんだよね。

哲也:
そうだ、負けたとしても生きていればまた戦える。アーサー王はどうして強いとすみれは思う?

すみれ:
剣が上手い? あと強い剣を持ってる事!

哲也:
前のアーサー王の剣も強かったろ? でも負けて上に折られた。 ちなみにだな、このエクスカリバー強いが剣はそれほどでもないのだ。強いのは鞘だ

すみれ:
鞘? 剣を入れる?

哲也:
そうだ。エクスカリバーの鞘は身につけているとどんなに傷を受けても血を失わない魔法の鞘

すみれ:
なるほど先輩のリジェネイト能力みたいなもの?

哲也:
鈴音の能力よりずっと強いものだ。 あとは剣自体は光と炎を放つが…それほど強いわけでもない。 ずっとアーサー王が持っている槍、ロンゴミリアドの方が敵を倒す。 名前が薙ぎ倒す者という意味だしな。それだってアーサー王ひとりになると・・・

すみれ:
うん…アーサー王は強いけど相手が人数多いと負けるもんね

哲也:
そうだ、よって大事なのは、アーサー王の強さは円卓の騎士がいることだ!

すみれ:
お~! そうだね! 円卓の騎士! みんなそれぞれ強いしカッコイイ! それがアーサー王の所に集まっている!

哲也:
そうだ。 アーサー王は円卓を騎士を率いて戦う時は自分も剣を抜き一緒に戦う。王座で座ってるだけの王様でないことが強い。その姿をみて騎士たちは勇気をもらい、敵は恐れてアーサー王たちが勝利する。 だからこそ他の王様も騎士になりアーサー王に仕えている。

すみれ:
たしかにご主人様の言うとおりだ! ねえご主人様はアーサーの円卓の騎士だと誰が好きなの?

哲也:
わたし断然魔法使いのマーリンだ!

すみれ:
えぇ~すみれはあの魔法使い好きじゃないな。魔法使いなら指輪物語のガンダルフの方が好き

哲也:
あははっ戦うからか?

すみれ:
うん。あとあのピンチに駆けつけるところとか

哲也:
さて話を剣にもどすと、エクスカリバーには色々ほかの名前もあるし、エクスカリバーと違い剣が強いのもある

すみれ:
他の名前?何て名前?

哲也:
魔法の剣ということは変わらないのだがアヴァロンで作れた剣。カリブルヌス。 アーサー王はこの剣を手にサクソン人の軍勢470人を打ち倒したとブリタニア列王史という本ではかかれている。

すみれ:
一人で470人をすごい!

哲也:
もとはカレトブルッフというの正しいんだが、それをラテン語にするときに「カリブルヌス」としたらしい。そしてこれがカリバーンになってこれにEXとついてエクスとカリバーンでエクスカリバーにのちなった。

すみれ:
おお! じゃあEXの部分が鞘?

哲也:
それは…わからんな。

すみれ:
ご主人様も知らない事あるんだ‥ふ~ん…何でも知ってると思ってたのに…すみれがっかり

哲也:
スマン…

すみれ:
じゃあすみれはエクスカリバーよりカリブルヌスがいいな! 鞘より剣の方が好きだもん!

哲也:
そうか、すみれは「カリブルヌス(Caliburnus)」が好きか。 ならすみれが円卓を騎士を率いて軍勢に立ち向かう時はそれを振るうのだな?

すみれ:
そう! 騎士であるメイド達を率いてすみれが戦う時はそうする!
ご主人様~すみれに作ってくれるの?

哲也:
そうだな、すみれが隊長になるくらいまでには用意しておいてやる。

すみれ:
すみれとの約束だよ♪ ご主人様♪ だったらすみれは早く先輩より強くなってすみれが機動部隊の隊長にならないと!

哲也:
おいすみれ、オレを作る為に死ぬほど働かさせる気か?

すみれ:
ご主人さまはそのカリブルヌスが作られたアヴァロンの大魔法使いマーリンだから簡単に作れる!!

哲也:
これは参った! 本当に作らないとならないな(笑)

すみれ:
お願い♪ すみれのご主人さま♪


その20へつづく