えんぱいな日々(本編) 第五百八十三話 UNION 後編 その10
桃子:
ヴェルちゃんと律子さんが結婚指輪をしている理由…そしてそのお相手がこの二人だと。
楓:
そうだ。
桃子:
何も知らなかったフランソアちゃんは別にしても、楓さん、貴女は全てを知る立場に居ながら、この皆が出会うのを阻止せず傍観していたというわけ?
楓:
そうだが。
桃子:
貴女って「存在」は! ヴェルちゃんと律子さんは、優樹子先生のサブユニットで、そのメインリンクユニットが、葵さんとサブユニットがこの彩香さん。 出会えば必ず本人の意思とは関係なく引かれ会う事が決まっていて…
楓:
だから我々が勝手に阻害し「運命」を制御する方が正しいとでも言うのか? 桃子博士は。
桃子:
出会えばより強い力になり、さらなる強い力を呼び寄せ、最後にはその巨大な力は世界を壊すわ!
楓:
だから力を持つものは幸せになる権利をあきらめろと? 他の者が勝手にそれを決めて良いと?
桃子:
そうは言ってないわよ!
フランソア:
あの桃子先生…
色々、葵や彩香の事とかで、楓と揉めているのは解るけど…。 どうか今は、フランソアの親友の律子と、フランソアのメイドのヴェルを助けて下さい。 この通りです。 お願いします。
桃子:
…うっ…貴女のお母上からもそうやって頼まれているし優樹子先生からも頼まれているから、全力は尽くすから心配しないで。 でも正直な事を言うと私だけでは力不足で……
SE:
シュン!(ドアが開く)
梨音:
お取込み中、スイマセンうちのメイド長達が紹介しろとウルサイので連れて来ました。
アリエル:
日本に来たのに…わたくしに会いに来てくれないで無視するなんて…桃子先生の事をわたくしは信じておりましたのに…シクシク
桃子:
えっ…アリエル…なんで…死んだんじゃ…
梨音:
シクシクって擬音で言うのは…あの! 桃子先生! 紹介いたします 弊Empire Club EHDENのメイド長のアリエルお姉ちゃんです! 堕天使など色々異名がありますが今回は省略します。
桃子:
えっ…アリエルさんが梨音ちゃんのエンパイアクラブのメイド長?
楓:
そうだ。
フランソア:
それでですね…
梨音:
次に弊クラブのクラブマネージャーです。
梨々衣:
桃子博士、お初にお目にかかります橋本梨々衣ですわ。まあ名前くらいはお知りになってるかと…
桃子:
ひぃ…橋本シスターズのラストオーダー! 橋本ニューロネットワークの生きる中央電脳処理装置! 橋本研究所のマスターアルテイメティメイド
なんでここに…タルタロスの封印がすでに解かれているの? 嘘…まさか…「アレ」も…
桃子
あぁぁあ‥‥ひぃぃぐう…うぅ! 魔王、魔皇、恐怖の大王、悪魔の悪魔、魔王サタン!
梨音:
良い感じで恐慌状態になってるね
アリエル:
失禁しなければよろしいのですが…心配ですわね
梨々衣:
はい、わたくしのお姉さまで弊クラブの統括本部長の
ルシフェル:
ルシフェル・スカリジェですよろしく!
レスフィーナ:
あの残り方待っているので呼んでよろしいですか?
フランソア:
レスフィーナよろしく。
桃子:
レスフィーナ…もしかして電脳神レスフィーナ・パークス…ARじゃない…これ物理空間に存在している…なんで物質のカラダがあるの?
楓:
スマン、忙しい身でなそろそろもどらないと、なあ葵、彩香も護衛を‥
葵:
桃子先生、律子とヴェルちゃんをお願いします。
彩香:
私からもお願します。
桃子:
出来る限りの事はします。
フランソア:
ちょっと楓、ナニ、ダッシュでバックレようとしてるの?
楓:
だって巻き込まれたくないし! 後はよろしくな! さあ行こう!
桃子:
なんで電脳神が物質世界に…そしてヴィクトリーロッドに、ジャッチメントソード、スカジの弓がなぜ物質化してるの?
フランソア:
この子達はフィジカルバーストモードがデフォで動いてる。 偏向電離リフレクターリアクターフィールド内だとこのようにエネルギーを膨大な演算でまるで物質ように固定化できる。 前のすみれのように演算オーバーして暴走する危険性も無いしね。 今のすみれもカイルスと融合したことで暴走しなくなったけど。
桃子:
それはわかるけどなんでそんな事を許してるのよ! もう世界が滅茶苦茶になるじゃないの!
レスフィーナ:
それは兎も角としてですね、ニケ様とテミスが色々因縁があるそうなので…お連れしました。知ってると思いますが、こちらから、ニケ、テミス、スザンヌです。
ニケ:
偽ヘーラー様…
テミス:
その節はお世話になりました…
スザンヌ:
スーは初めまして、アースガルズGRIDの電脳女神をやってますスザンヌです。ニケ達が撃って良いっていたら撃って良いと言われたので一緒にきました!
アリエル:
モップ用意しといた方がよろしいですかね?
梨音:
すでに失禁直前みたいだしね…腰抜けてるし…
ニケ:
さあ、次の方々どうぞ!
桃子:
!! なんで…ここに‥ルゥナちゃんと、エリシアちゃんと‥‥花恋が…
ルゥナ:
桃子先生…
花恋:
姉さん。お久しぶりです。この花恋が加倉家を無理やり継がされる事態になった根源が自ら来日して来るとは…ふっ!
エリシア:
お久振りです。桃子先生。 ふっ!
梨音:
弊EmpireClub EHDENの共同オーナーの。ルゥナ・デルポールお姉ちゃんと加倉花恋お姉ちゃん。そして弊Clubの副メイド秘書のエリシア・スカリジェお姉ちゃんです。
桃子:
ルゥナちゃんと花恋とエリシアちゃんが…
梨音ちゃんのクラブの共同オーナーと副メイド秘書…
アリエル:
切腹の介錯はわたくしが。
梨音:
場所は梨音が用意するから桃子先生。
スザンヌ:
まだ撃ちゃだめ? 久々にドカーン! したいの!
レスフィーナ:
ちょっと待って下さいねスー。
フランソア:
あのさ、切腹も戦術核レベルの砲撃で周囲ごと飛ばすのも、ヴェルと律子を助けてからでお願いします。
花恋:
冗談ですよ。 姉さん。お帰りなさい。
お手伝いをしたいんです。 アルテミスの格子を分散演算処理にお使い下さい。
エリシア:
その制御処理はエリシアに任せる!
ルゥナ:
ルゥナの衛星もその補助に使えると思います。
桃子先生に助けられたルゥナ達が今度は
エリシア:
桃子先生を助けます! ちなみに郁恵と愛里栖はメイド学校へ講師で行かせて
替わりにクレア先生を戻す役目にもう出発してます!
アリエル:
現在、全力で凛空様の演算衛星が律子様とヴェルさんのゲノムの問題解析処理を行っています。それが終わりしだい、わたくしと
梨音:
梨音と
梨々衣:
この梨々衣と
ルシフェル:
私がタルタロスのデータバンクから原因改善に必要な物質を探しだします。
それを行ったら先ほどのメンバーと
テミス:
スプロール総会へデメテル様が持ち込みまして、今回治療にかぎりオリュンポスGRIDとアースガルズGRIDのみ光量子サーバーの使用を限定的に認める事を可決させました。まあ限定的なのでテミスがつねに判断することになりますが。
ニケ:
基本的にはオリュンポスGRIDの衛星デーメーテールと衛星テミス。
スザンヌ:
アースガルズGRIDの衛星スカジは
レスフィーナ:
使い放題です! それはすみれ様が衛星カイルスから直接制御して行います。
そして! 実際の桃子博士の助手ですが
SE:
シュン(扉が開いて閉る)
エミリー:
我が魔王、この死神にご命令を。
ルシフェル:
反逆天使、魔王サタンの名において命じる! 彼の二人はまだ穏やかな天界に行くべきでは無い。必ずこの地獄の底へ連れ戻せ。
エミリー:
ははっ! 我が王、魔王サタンよ! この白髪の死神仰せのままに!
梨音・アリエル:
うわ~サタンって自ら認めた(ましたわ)
梨々衣:
お姉さまノリノリですね。エミリーも。
夏帆:
まあ研究所員として、所長と副所長が先に仕事放棄して楽になるとか許せないし
ドロシー:
仕事の負担が増します。
フロリー:
こっちはこっちで大変なんだよ。さっさと回復させましょう。
ニケ:
梨音、梨々衣、これは負けてられないです! 行きますよ!
梨々衣:
流派冥途不敗は!皇者(おうじゃ)の風よ!
梨音:
雷撃・掃討・殲滅・天下布武!
ニケ:
これが勝利の鍵だ!
ニケ・梨音・梨々衣:
見よ! 煉獄は! 赤く燃えている!
フロリー:
色々混ざりすぎてます。
アリエル:
まあ元ネタはわかるのですが…わかる自分がイヤになります…
フランソア:
あとはクレアが今日中には戻って来るので助手としての衛生メイドがもう一人増えますので。 桃子先生これでどうにかなりませんか?
桃子:
はい! どうにかなります! 皆さん一緒に二人を救って下さい!
その11 へつづく