えんぱいな日々(本編) 第五百八十一話 UNION 前編 その14
フロリー:
ひぃ…何これ…どういう事?
優萌:
とりあえず、ふわちゃん落ち着こう! ねっ?
フロリー:
まず、その白い服は?
くま太:
ピガっ!
優萌:
クマ用の死装束…ですか‥わざわざ用意なさったんですか。それで何を…
ぴよ吉:
ピヨっ!
フロリー:
死を賭してふわが訴えたい事があると…受け入れ無い場合は…
くま太:
ピガぁっ!
優萌:
ふわちゃんが腹を切ってくま太さんが介錯で首を落とすと…なぜそんな事を?
ぴよ吉:
ピヨオオオオ!
フロリー:
漢(オトコ)としては当然の事だと。 はぁ…クマだろうが、トリだろうが、AIだろうが、性別が男性だろうが女性だろうが「漢(オトコ)」なら命を懸けて主(あるじ)たるものに直談判することは当然のことだと。 はぁ…戦国時代の武士の考え方ですね…
優萌:
主として覚悟のほどは理解いたしました。
フロリー:
ふわの保護者として覚悟のほど痛みいります。
優萌:
それでふわちゃんが命を懸けても訴えたい事というのは、何事でしょうか?
ふわ:
ピガ…ピガガ…。
萌:
えっ? 好きな女子(おなご)が出来てお付き合いをしていて…
フロリー:
ここから独立して所帯を持ちたい? えっ?
優萌:
女子…おなご…女の子…メイド? だれ?
ふわ:
ピガァアアアア!
フロリー:
そこのエロクマやエロトリとは違って、オレはメイドには興味はない?
ぴよ吉:
ピヨッ!
くま太:
ピガァ!
優萌:
くま太さん! ぴよ吉さん、手打ちにしてくれるって! お怒りはごもっとですが、処刑は待ってください!
あのふわちゃん、だったらどこの誰?優萌が知ってる子?
ふわ:
ピガ…
優萌:
はぁう~梨音先輩のクマ型エージェントAIドローンのニナちゃん? あのピンク色のクマの! すごいぃぃぃ!
フロリー:
たしかに良く通信でお話してたり、通信ゲームで一緒に遊んでいたり、EHDENに行った時には一緒にいるもんね!
優萌:
そうかぁ~付き合ってたんだ! それで所帯って結婚…?
フロリー:
えっ…結婚‥‥結婚ってできるの?
優萌:
…どうだろう? ふわちゃんとニナちゃんは具体的にはどうするつもりなの?
ふわ:
ピガガ‥ピガ‥ピガガ。
フロリー:
この部屋から独立して、すみれ様にお屋敷にドローン用の小さい部屋を用意してもらってそこにニナちゃんが越して来て一緒に暮らす?
優萌:
ふわはお屋敷の中なら優萌のサポートというかクラブのメイド達のサポートが仕事だからいいけど、ニナちゃんのお仕事はどうするの? 梨音先輩のサポート業務だよね?
ふわ:
ピガ。
優萌:
すみれ様が遠隔でお仕事をサポートできるように装備を設置する事で対応する。 戸籍とかは…ないよね‥
ふわ:
ピガっ!
フロリー:
いつになるかわからないけど子供が欲しい…子供? えっ?生めるものなの?
ふわ:
ピガっ
優萌:
あぁ‥まあドローンだしね‥体をつくってもらって、AI自体はバイオコンピュータチップだから、ただまだスプロールなどの法律や制度がまだ整ってないから先にはなるけど…可能ではある…はぁ…。 先方の梨音先輩や、ここの優萌のご主人様でありこのクラブのオーナーであるすみれ様にはすでにお話とご挨拶は済んでいて許可も頂いている。後はふわのマスターと保護者である優萌とフロリーの意思しだいだと‥‥。 ちゃんと考えてるんだね。
優萌:
ふわちゃんおめでとう! すごいすごいよ! ふわちゃんにお嫁さんが来るんだよ! それも一緒のお屋敷に住めるってすごい!
フロリー:
ふわおめでとう! 挨拶どうしようか? こっちから行っていいのかな? いいなら明日にでも! でもテスト期間だし悪いかな? あと結婚式とかぁ…考えただけで!
優萌:
でもたしかクラブとしては期間中はお休みみたいよ。だから少しの時間なら迷惑にならないくらいならいいじゃないかな? さっと挨拶を、まさかリナさんを学園ってわけにもね。
フロリー:
だよね。 まずは連絡して挨拶を!
ふわ:
ぴ…ピガぁ…
優萌・フロリー:
ふわ(ちゃん)!
くま太:
ピガぁ
ぴよ吉:
ぴよ~
優萌:
緊張がとけて倒れただけ…大丈夫だと
フロリー:
よかった‥
その15へつづく